ASH

in side COMPLETE

ガレリアンズ:アッシュ



↓下に物語は増えます↓




Randomine life to be Spider》-オルテット-
(2002/6/28/Friday)

「口先だけの役立たずめ!!」
一部始終を目にしていた『アッシュ』は
パラノ』が二度も彼に破れ
逃げ帰った所を問い詰めた
「うっ・・ぅううっっぉお!!!
まだだ、まだおれは負けちゃぃなぁいいい!!」
頭を抱えて叫ぶパラノは自分が
負けた事を認められず震える
「やっ・・やめてあげて・・・
パラノは頑張ったじゃない?!
・・・休ませてあげようよ?ねっ??アッシュ???」
アッシュはまったく、オーバーオールの
少年の言葉には耳もかさず
「勝手に殺しに行って、破れて、ノコノコ
帰ってくるとは・・・無様な奴だ!!!!」
詰め寄りパラノを蹴り飛ばす
「うううううっっっ・・・違うんだ
おれは・・違う・・・おれはぁっっっ!!!」
無様に倒れ込んだそこには『ニトロ』の
妖艶な足首があった...
「・・・どうでも良いわよ・・・。
あなたが死のうと死ぬまいと・・・。」
相変わらず無関心な彼女へすがる様な眼を向ける
パラノは立ち上がり、彼奴に懇願する...。

「まっ待ってくれぇっっ!!!
もう一度、もう一度おれにチャンスをくれ、アッシュ!!」
アッシュヘもう一度機会を与えて欲しい、と
タキュゥッッッッゥウゥッッッン!!!!!
だがしかし、彼は非情なまでに
「駄目だ、お前の勝利には何等疑問を
抱かなかった・・・正直、そんな事はどうでも良い
しかし・・お前は一瞬、リオンを恐れた
・・・恐怖を覚えてしまったお前に、もう
何等価値はない・・・・・消え失せろ。」
そう言い放つと、“ノイズ・ガン”と呼ばれる
抹殺銃でパラノのコメカミを打ち抜いた!!
「なっ・・・なんて酷い事を・・。」
彼の空しい声だけが白色の空間へ響いた
ニトロは只、ゆっくりと瞳を閉じ
彼奴はパラノが撃たれた時、見せた
彼のなんとも言えぬ表情を思い出し
銃を片手に残忍な笑みを浮かべていた...。

「<武装セキュリティ>から奪った保護スーツを
改良したものだったから・・・
まだ完全な汚染からは守られていたみたい
それに貴方のお蔭よリオン!!」
彼によって運び出された『キャス』は
リリア』が手厚く看病しどうにか
汚染を免れた、しかし油断は出来ない
状況の中で解析を終えたソレを持ち
「・・・解った、直接ボクに
その解析したデータを送り込んでくれ・・・。
さっきとは逆の方向で内部データを探ってみる!!」
少年は休む間も無くデータ世界へと
解析されたパスワードを手に飛び込んで行った!!



Randomine life to be Spider》-ベルセルク-
(2002/6/29/Saturday)

「ぅっ・・うう・・・博士、かい?」
目を覚ました『キャス』は、『リリア』の姿を
おぼろげに確認し声を掛けた
「まだ安静にしていなきゃだめよ・・・。
ロメロ』には私から伝えておいたから
・・心配しないでゆっくり休んで・・・。」
『リオン』が再びデータ世界へ移行してから
数十分経った後の事である
「・・・また進んでいる・・・。
『ドロシー』・・貴様を蘇らせはしない!!」
舞い降りた世界で彼女は『アッシュ』の手により
半分までもが移行されているのを
横目にし、怒りを露とするが今は
一刻を争う事態である事を噛みしめ再び
“中枢システムエリアα”へと向かって行った
「さっきとは逆に・・・リリアが
解析した情報を逆流させパスワードを入力する!!」
パシュゥウッッッパシュシュシュシュッッ!!!
光の壁を避け、進んだ先で彼は
コンピュータへ手をかざし
超能力を使用して内部へハッキングして
[ラスト・ガレリアン]開発プログラムを
自身へと読み込んでゆく!!

警告音の後にリオンは、ゆっくりと
「“AMIGER”・・・ぅおおおおっっ!!」
パスワードを入力した、すると
眠っていた開発コンピュータが起動し
膨大な情報を再び少年へ流し込む
「こっ・・・これは・・・。」
それは、『アッシュ』が試験管の中より
産まれ出て0と1の羅列を元に
出来上がってゆく様子を描いたモノだった
「・・アッシュは・・・ここで産まれたのか?」
何故か一抹の不安を残し彼は
セキュリティをこれで通過し、新たな
道を見付けそこへ入って行った...
{リオン・・・フロアを回転させる事で
次の開発室へ進めるらしいわ・・。
気を付けて・・・。}
リリアの通信を受け“セキュリティフロアW”と
呼ばれる場へ辿り着いた彼はそこで
エレベータを使い“ラストガレリアン開発エリア弐”へ
足を進め、更に奥地へと向かわんとするのだがーーーー
〜その時!!!!〜

「・・・・来ちゃったんだね、リオン・・。」
背後より気配を感じ振り返る、とそこには
「『スパイダー』!!」
『パラノ』が殺された情景が目に焼き付いて
離れてはいなかった少年が静かに姿を現した
「リオン・・待っていたよ・・。
パラノはアッシュに殺されたよ・・・キミを
恐れる心がパラノを押し潰したんだ。」
下から睨み上げる目付きで悲しいそうに
語るスパイダーは何処か寂しげだった
「・・・・仇討ちか?」
彼はピリピリとした雰囲気をか持ち出し
それを一蹴し攻撃へ構える
「でも、僕はキミを憎んでも、恨んでもいないよ・・・
誰も憎んでいないよ・・・だだ、もう
このデータの中からキミを出すわけには
いかないんだ、アッシュの計画が終わるまでは
ずっと此処にいてもらうだけさ・・。」
手元で蠢く蜘蛛の<レオ>はまるで
スパイダーを慰める様に身体へすがった
「・・・どうあっても戦ってでしか
ボクらは解りあえないのか・・!!」
タランチュラのソレが解き放たれた
〜この瞬間!!!〜
バシュォオオオオォォォッッッッン!!!!
闘いの火蓋が切って落とされた!!!!



Randomine life to be Spider》-パスト-
(2002/6/30/Sunday)

「くっっ・・・蜘蛛のメカか・・。
(炎を纏わせて突っ込ませてくるなんて・・・
どうあってもボクを逃がさない・・つもりか!!)」
縦横無尽に張り巡らされた
蜘蛛の糸が視界を塞ぎ、頭上からは
炎上した蜘蛛が飛びかかり少年の足を止める
「僕がこの糸の迷路をわけなく
通過してキミを狙えるのを知っているよね?
命までは取らない・・・でも、動けなくは
なってもらうよ!!」
足元からも蜘蛛が襲撃しどうにか
[シールド]でこれらを避けてはいるものの
反撃の糸口を掴めず
「・・・はぁはぁはぁ・・・。
(まずい・・・攻撃の量が桁違いだ・・
このままじゃあ何れ・・狙い撃ちにされてしまう!!)」
疲労の色が『リオン』へ見え初めてしまっていた
「完璧なものって存在しないんだよね?
ほら・・こんな風に至近距離なら
僕らの誰もがキミのシールドを粉砕出来るんだ!!」
どっどごすごこここここここっっっ!!!!
『スパイダー』は全身へシールドが張られているにも
関わらず接近戦の技でブチ壊し
少年へ毒の頭つきを喰らわせた!!!

「ぐあぁぁっっっ?!!」
恐ろしいまでの破壊力で
リオンの頭部を打ちつけたスパイダーは
ニヘラっと不愉快な笑みを見せた
「・・・『ポインズン・ヘッドバット
これだけじゃないよ・・・。
もう、毒で動けないよね?
これで再起不能となっていて?ねっ!!」
更に続け、間合いを取り彼へと向けて
両腕を前方へ突き出し構えると
「がっがふぁっっっ・・・・。
(・・・そうか、この・・・スパイダーの真の力は
毒を支配する事だったのか・・・。
蜘蛛による攻撃ばかりに気を取られていた、しかし!!)」
キュヲオォオオオオオッッッッ!!!!
「この技は・・・少しだけ
補充期間が必要なんだ・・・でもね、これを受ければ
きっと死ぬことはなくても・・もう
動く事は出来ない筈・・・!!」
エネルギーを充填させて最大級の
必殺技で彼をしとめんとする!!!

だが、しかし攻撃が放たれたーーーーー
〜その瞬間!!!〜
シュゴワァァッッッッッッッッッン!!!!
「誤算だったな・・・確かに、この世界では
貴様の方が有利に・・事は運ぶだろう・・・でも
データ世界でなら薬の補充は考えなくて良いんだからな?
[D-フェロン]で攻撃の軌道を変えた、そしてーーーー
そのままスパイダー貴様自身にこれをお見舞いする!!!」
リオンは、立ち上がり重力を支配すると
光線の軌道をネジ曲げ直撃を逸らすだけでなく
遠隔操作し攻撃を繰り出し後の憔悴しきった
「うおっっううぁああああああっぁぁっっっ!?!!」
スパイダーへとこれを直撃させる!!



Randomine life to be Spider》-調律-
(2002/7/1/Monday)

「はぁぁっぁっっっっっ!!!!」
ドシュアァァァァッァァァァァッッッン!!!!!
「ぅっ・・わぁぁぁっっっっっ?!!」
自信を持って繰り出した光線撃は
逆に操作され自身へ直撃させられた
「・・はぁはぁはぁはぁ・・・。」
『スパイダー』の猫背で小さな身体は
ゴムボールの様に弾け飛び
『リオン』が今上がって来た
エレベーターの扉を衝撃で破壊した所で
漸くその動きを止めた
「・・うっ・・・あはっ・・ははっ
・・・・はぁはぁはぁ・・・。」
「・・・何がおかしい?」
勝敗は決していた、彼はもう立ち上がる力すら
残されていない、しかし
「・・・リオン、キミは忘れてしまったかな?
“濃縮ウラン精製工場”で僕の<レオ>を助けてくれたね
・・・そして、僕が望んでいたことを・・・。
・・・お礼に『アッシュ』の秘密を教えてあげるよ・・・。」
スパイダーはなんとも晴れやかな顔で
リオンへアッシュの秘密を語り出す...。

「スパイダー君は・・はっ・・?!
(・・死を望んでいたのか!?)」
暫く考えた後、最初に出会った頃の
記憶を甦らせたリオンは、はっ!っと気付く
「アッシュはね・・このタワーの中にある
・・・キミもアクセスしていた内の
3つのコンピュータが創ったんだ・・。
・・・だから3つのコンピュータのプロテクトを
解除すると、アッシュの秘密がわかるよ・・。
ごふっ・・・はぁはぁ・・。」
そう、彼は望んでいた...自らが死ぬことを
「最初から・・・ボクを倒す気はなかったのか?」
不意に口から出た質問へスパイダーは
首を振って応えた
「・・・秘密が解れば、ママの復活を止められる筈
・・・リオン・・・アッシュを助けてあげて
アッシュを本当の姿に戻してあげて・・。」
「本当の姿?」
息も絶え絶えとなっていたスパイダーの身体を
優しく抱えたリオンは消えて行く中で
彼が本当に心優しい少年だったのだ、と悲しみで
顔を曇らせていた...。

「・・・リオン・・・僕はキミを憎まないよ
・・・だから、アッシュの事も憎んじゃダメだよ・・・。」
タランチュラのレオが何処からともなく
現れ友達の最後を看取るように
側から離れなかったがやがて....
「わかった・・解ったから・・・もう喋るな・・。」
「いつか・・・本当の森で・・暮らせると・・・良・・いね・・?」
そして、それを最後にスパイダーはこと切れた
消えてデータ粒子の残害となって行く彼を
レオと一緒に見送ったリオンは、ゆくっり
場から立ち上がると何時の間にか何処かへ
消えたレオへさよならの挨拶を送った...。



TO BE CONTINUD…,
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