ASH

in side COMPLETE

ガレリアンズ:アッシュ



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Come Back Mare》-胡桃割り人形-
(2002/7/14/Sunday)

リオン』は『ニトロ』の創りし
虚空の中にいた、しかし彼女を撃破した事で
「・・・うおおおおおおっっっ!!!!!」
漸く、その狂った場所より脱出出来ていた
バシュゥウウウウゥゥッッッッン!!!!!
現実世界へ戻ったリオンの精神は
肉体へ宿り、瞳を開く、っとそこには
「・・ぅっ・・うううっっ・・・
リオン・・・何故・・起きてくれないの・・?!!
・・・!!・・・リオン!!!」
泣き崩れて自分にすがる『リリア』の姿があった
「『キャス』は・・キャスはーーーー」
「キャスは死んだわ・・・リオン。
最終隔壁も、もう長くはもたない・・・。」
思わず叫ぶ少年へ彼女は残酷な
一言を伝えた、その目には涙が溢れている
「そうか・・うっっ・・・。
(ニトロとの闘いで傷ついた箇所が
まだ・・・くっ、あそこもまた
現実だと言うのか?!)」
「・・“エレイン”が『アッシュ』のハッキングを受けて
貴方をロストしてしまっていた
・・・だから、テレパシーを送ったの・・・。」
うずくまるリオンを庇うように
リリアは語って再び立ち上がる
「・・・ここは・・本当に現実なのかい?」
「・・ごめんなさい・・・もう、私に
出来るのは・・・。」
頷く彼にくすんだ笑みを向けた
彼女はそれ以上語らなかった、
「パスワードは解析出来ているね?
・・・注入して!!」
だが、不意にアクセスデータを注入し
データ世界の“マッシュルームタワー”へ
彼を送り込む際に少年に
「リオン・・エレインのネットワークに
入るにはアクセスする人間のDNAチェックが
必要なの、このプロテクトは常識的に考えて
そう破れるものじゃないわ・・・。」
そう謎を告げた...。

「リリア・・君は何が良いたいんだい?
・・・もしかして、ボクらの中に??」
頷きながら彼女は続けた
「誰か、自分のDNAデータをアッシュに
渡したヒトがいるわ・・。
それも生き残ったヒトの中に・・・。」
「何故そんな事が・・解るんだい?
死んでしまったモノのDNAかも知れない。」
誰もがそこで疑問に思う事だが
リリアはこれを真っ向から否定した
「それは、無いわね・・・。
死んだヒトのデータは自動的に
エレインに拒否されるシステムなの・・
敵に利用されない為のシステムよ、そして
このデータへアクセス出来る人間の
個体数も限られているの・・・。」
悲しい顔をデータ世界へ転送されんとする
少年へ向けたままだったが
「・・そうか、リリア・・・今度は頼む・・。」
「・・・えぇ、危険だから転送装置と私のコンピュータは
もう・・遅いけどエレインから切り放したわ
・・もう絶対、貴方の側を離れたりしない!!」
自分へ喝を入れるかのごとく言い放ち
口付けを与えた...。

「・・・ボクは行くよ・・。」
少年の精神が旅立ってしまった、地では
「信じて、リオン・・何があったのかなんて
知らないけど・・・私はリリア、ここは
現実の世界よ・・・・。」
彼女の悲痛な叫びが残されていた...。



Come Back Mare》-フィルス-
(2002/7/15/Monday)

「・・・クククッッ・・・、どうやら
本気らしな・・・。
オレの仲間は全て消えた・・・
ククッ・・貴様がどんな顔をするのか
・・・これから見物だな?
そう、思わないか?」
「・・・・・・・。」
『アッシュ』の側には見慣れた人物が
一人、立ち尽くし他に数個の影が見えた
「もう・・時間は無い・・・。」
再び訪れた“ドロシールーム”そこで
彼は『ドロシー』のデータ保管が
最終段階へ移行した事を知る
{・・・気をつけて『リオン』・・。
あの罠の仕掛けられていた部屋に
[ラスト・ガレリアン]反応を感じるわ!!}
二台目のコンピュータが存在する場所へ
降り立ったモノが何ナノかは
知らないが、どうやらリリアですら
識別不能な謎の敵であった、彼女へ
「それでも・・ボクは行かなくちゃ・・・。
リリア・・・・ボクはキミを信じている
だから、最後まで諦めないで!!」
“エレイン”の端末を握り締めながら
伝えたリオンは、静かな力を発揮し
セキュリティーを強制排除しながら
あの部屋へと突き進んで行く!!

“中央システムエリアβ”へ到達したリオンは
何故か仕掛が止まっている事に気付く
「・・解っているんだ・・・。
貴様もラスト・ガレリアンなんだろう?」
室内は暗く、静まり返っていた
そこへ声を放った少年のソレが木霊する
[・・・さぁな、ぼくは<ネクロビット>
・・・ナレノ果てさ・・・。
ガレリアンの、そして・・・君の。]
コンピュータの前には人影があった
「・・・そうか、イレギュラーか・・
キミも・・・間違って
生み出された・・・人間なんだね。」
それはとても小さく細かった
[アッシュに頼まれたんだ・・・。
僕らはとてもか弱いから、だから
君を足止めして欲しい、っとね。]
やがて照明が付いて歩み進んだ彼と
ガレリアンズの実験失敗体を照らす、するとそこにはーーーー
「・・・量産体・・・
それが何故ラスト・ガレリアン反応を?!」
[ぼくは無限なんだ、不完成な君と違って・・・]
[君は不完全なんだ、無限なぼくと違って・・・]
[ぼくは、明日の君さ、そして君は昨日のぼく。]
彼を囲む様にしてネクロビットっと
自分を名乗る者が多数出現する!!!

「・・・はっ!?・・まさか
・・・あの試作品、失敗作を・・・
強制的に目覚めさせたのか?!
カイン』達のデータを!!!」
脳が剥き出しとなってそこに
何本もの電気コードが組み込まれた
小人達の正体が読み取れた瞬間
どぎゃしゃぁぁぁっっっっっっ!!!!!
[だった・・・ら、どうなの?]
唐突に彼らの襲撃が始まる!!!!



Come Back Mare》-マザーグース-
(2002/7/16/Tuesday)

「くッッ[シールド]!!!」
かつての仲間のデータがカイ算されし者
それこそが<ネクロビット>っと
呼ばれる異端の[ラスト・ラストガレリアン]であり
そのナレの果てであった
[僕らは清くて純粋なんだ。
有機を持たない・・・。]
[ほら、だから・・・とても
綺麗な肌をしているだろう?]
[どうしたの?シールド・・・
もう保たないんじゃない?]
仕掛が止まっているからまだ
良いものの、3方向の攻撃では
彼のシールドは全てを防ぐことは出来ず
次々と放たれる技が身体を掠めて行く
「くっ・・・キミ達は・・・
悲しくはないのか!?
こんな闘いが!!!」
[君が居たから、僕が存在する。]
[僕がいるのは、君の為。]
[君がいるのは、誰の為?]
デルタ(3方向)攻撃の前で徐々に
敗色を強めて行くリオン、しかし
「そうか、ボクが解放しなければ
ならないんだ・・この憎しみの鎖を
ボクが断ち切る!!」
迷いを振り切った少年の反撃が今、始まる!!

[君は僕らを倒せないよ。]
[僕らは君の兄さんなんだ。]
[兄さんに君は勝てないよ。]
「・・・サヨウナラ・・・。
たった数秒でボクの中では6年間が
過ぎてしまった、けど
・・・あの時の事は、紛れもない事実なんだ
[ブレインカノン]・・・をぉおおお!!!!」
防御を無視し、叫ぶリオンは
全身で放電現象を引き起こすとーーーーー
どぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃっっ!!!!!!
[うっっぎゃぁぁぁっっっ!!!?]
[のぅあぁぁぁぁっっっぃい!?!]
[ひっふぎゃぁぁぁぁぁっっっっ!?!!!]
彼らの脳をヒートさせ、即死へ誘った
「ここでのデータに何等、感傷を
覚える気はないよ・・・。
だって、彼らはもう・・いないんだから、キミらは
まったくの別物だ、外側も・・、そして心も・・。」
脳味噌がトロケ出して果てる
死骸を踏みつけながら少年は自分へ
刻まれたパスワードをコンピュータへの
アクセスと同時に送り込んだ...。

「・・をぉおおおっっっっっ!!!!
SADNESS・・・・ッッ!!」
シュパァァァッァッッッッッッン!!!!
パスワード入力を果たしたリオンへ
逆流するデータ情報は白昼夢を誘い
{り・・・リオン・・大丈夫?!}
そこには幼少の頃の『アッシュ』が居た...。



Come Back Mare》-白音-
(2002/7/17/Wednesday)

もう『リリア』の声が何回、場に響いただろうか?
「どうしたって言うの?
ラストガレリアン開発プログラムは
こっちに転送されて来たけど・・・。
貴方は、今・・何を見ているの?!『リオン』!!」
ードクンっドクンっドクンっー
「ママ・・ここから出して・・お願いだよぉ・・・。」
漠然とした白くも黒くもない
空間の中に『アッシュ』がいた
『お黙りなさい!!最高の頭脳と力を
与えたと言うのに、それも惜しみなく!
・・・お前はそれを否定し、ワタシの親心を
踏みにじるのですか?』
『ドロシー』も存在していたが、ぼやけていて
姿がはっきり映ってはいない
「ここは・・・アッシュの過去の映像世界なのか?
いや、むしろ・・彼の記憶そのもの?!」
少年の視点は様々に移り変わり
親子の会話を垣間見る
「うっ・・ううっっ・・・お外の
世界が・・・ぼくは見たいんだ・・・・・。」
すすり泣くアッシュの声が場へ木霊する
『あなたはワタシの敵、ヒトの事を
もっと学ばねばなりません。
そして、万が一ワタシのシステムにもしもの
事があった時に用意したプログラムに従い
ヒトを・・害虫を滅ぼした後に
ワタシを復活させるのです、良いですね?』
淡々とした、その口調は彼の人格性を
破棄したモノの言いぐさだった...。

「・・・そうか、アッシュとは・・・。」
リオンが何かを理解し掛けた時、
「あの・・ママに何も起こらなかった時は
ぼくはどうなるの?どうすればいいの??ねぇ???」
幼少の彼奴が再び口を開いた
『!?・・あっ・・・・アナタは、この
母の死を願うと言うのですか?!!!
なんてことを・・・・なんて親不孝な子供ナノ!!!
アナタはママの為に生きるのです、それが
不満なら・・・此処で消えなさい!!』
すると激昂したドロシーは自らの
息子に手を上げるかのごとく、数本の触手で
彼を締めあげて電撃を流した
「ぎゃぁぁぁあぁっっっっっ!?!!
ごっごめんなさぃ・・・ママ!!許して・・ぁぁっっ!?
もう言わないよ・・・・・・・・・だから、・・・あぁぁ!!」
見るに耐えない出来事を直視させられ
続けリオンは胸を痛める
『外の世界は汚れています、アナタはママが
産み出したこの純白の世界で、もっとも
純粋で貴い存在として産まれたなのです・・・。
いつか、ママが必要とする時まで・・大人しく
していなさい・・・!!』

痛々しい傷を身体にも、心にも残し
「はい・・・ママ・・・・もう、逆らったりしないよぉ・・。」
アッシュは静かに姿を消した...
「アッシュ・・・キミの苦しみを感じたよ・・・。」
そして、白き夢は終わって、呟く
リオンは握り拳をコンピュータへ打ちつけながら
彼女へ連絡を行った...。



TO BE CONTINUD…,
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