ASH

in side COMPLETE

ガレリアンズ:アッシュ



↓下に物語は増えます↓




Loser’s Romero》-ネォ・ユニバース-
(2002/7/18/Thursday)

リオン』は『アッシュ』の誕生を
垣間見て行く中で、一つの極論に達していた
「『リリア』これで、最後の部屋の
ロックも外れた筈だ、場所を表示してくれ!」
少年の声に併せて彼女は検索データを
“エレインの端末”へと送り込む
{“ドームエリア”と呼ばれる場所に
最後のコンピュータがあるわ・・。
でも、ここはきっと大事なプログラムが
存在しているハズ・・・気をつけてね・・・。}
「あぁ、感覚で解るんだ・・・。
ここにもナレの果てがきっといるんだろう・・
次の情報が最後だ、頼んだよ・・・。」
決意を秘めた彼は場を走り去り
新たな道の開けた扉を通過して行く
[きゅぃいいっっ!!!]
[きっきっっっっ!!!!]
そこには数百体をも超える量の<ラビット>が
行く手を阻む為だけ、駒として
配置されていた、目の前に進むには
全てを排除するしか...
「一撃で死んでくれとは言わない・・・・・
・・・・・・・・・・・一瞬で
消え去れ・・・ボクの道を邪魔させはしない!!!」
術は、無い!!!

ドジュガギャギャギャギャギャギャァァァッッッン!!!!
満身創痩の身体を引きずりながら
彼は静かにエレベータのスイッチを入れた
「はぁはぁはぁはぁ・・・・・。
二重の仕掛けか・・・リリア・・・
そっちから、解除出来るかい?」
{任せて・・・アクセスして
こちらから、“ラストガレリアン開発エリア1”への
道を開通するわ・・・。
そこにコンピュータがあるから、一気に
情報を転送して・・それで新しい道も開けるわ・・。}
轟音を上げながら上昇するそれの壁へ
背を持たれ肩で息をするリオンを待ち受けていたモノ
[・・・やぁ、待っていたよ・・・。
良く、ここまで来たね?]
それは文字通り、兄弟の一人であった
「・・・化け物の知り合いなんていない!!」
[酷いな・・・キミは自分の兄を
そんな風に言うのかい?
リオン???]
醜く変形した皮膚は緑色をしていた、まるで
[ボクは<グリーンブラッド>・・・
ふふっ・・・恐いかい?
・・・ボクも恐いよ、もうボクはボクじゃないんだから。]
植物と同化してしまった様に...。

「この感じ・・・ハッ?!まさか!!
キミは・・・『カイン』のデータから
いや、不完全なカインなのか!?」
気色の悪い呻き声を上げながら
花が開くように中心部の顔を見せた
怪物はリオンの声で頷いた
[ボクも[ラスト・ガレリアン]に選ばれたのさ
・・・<ネクロビット>と、ボクと
そして、アイツは・・・『裏LG』【リバース・ラストガレリアン】
・・・アッシュによって選ばれた、ね?]
そして、兄弟の死闘が再び幕を開けんとしていた...。



Loser’s Romoe》-ミッシング・リンク-
(2002/7/19/Friday)

「リバース・・・だって?!」
[そう、『裏LG』【リバース・ラストガレリアン】
本当の事を言えば・・・ほら、あの
パラノ』に何時もくっついていた
護衛ロボットいただろ?
あの中身、それもキミも、そしてボクも
いたのかも知れない・・・。]
ハッ?!っと思い起こし彼らの言葉を
思い出す、“こんな醜い身体にしてくれた!”っと言う
「・・・キミは『カイン』なんかじゃやない・・
ボクの兄であった、カインは
・・ボクの家族は皆、死んだ・・・。
キミはデータの塊だ!!」
[そうさ、ボクはもう<グリーンブラッド>
気にする事はない、キミとボクは
今も昔も・・・・]
どぐしゅあぁぁぁぁぁぁぁっっっっっっ!!!!
「なっ?!」
驚きの声を上げたのは『リオン』の方だった
[これで良い・・・もう直ぐ、ボクの
意識すら・・失われるところだった
しかし、リオン・・・キミが・・・。
キミを見て漸く・・・あの時の意味が解った・・・
・・・ボクはもう疲れたよ・・・さようなら・・。]
自分で自分の胴体を貫き文字通りの
「あっ・・・あぁっっ!!!
カイン・・・カイン・・・かいぃいいいいっっん!!
キミを・・ボクはキミを信じて
あげられなかった・・・くっ・・ぅをぉおおああああぁ!!!!!」
緑色血液を吹き上げ、まともな意識が
存在するうちに自らを消去したのだ...。

「ちぃ・・・出来損ないが・・。
解っているな?
お前はデータ世界に入っても、既に
生身でないのだから、死滅はしない
・・むしろ新たな力を与えてやる・・・。」
この様子をモニター越しに見ていた
『アッシュ』は、その銀色の唇を歪ませ
とある人物へ命令を与えると、何故か笑みをこぼした
{どうしたの?!リオン!!
今・・・物凄い雄叫びが聴こえたけど・・??}
「・・『リリア』・・・今から
最後のデータを転送するよ・・その場で
解析してくれ・・・・・お願いだ・・。」
ある種の狂気を感じた彼女はそれ以上語らず
彼がデータを読み取る作業を終えるまで
口をツグミ待っていた
シュゥウォオオォォォォッッッッン!!!!
「ぐっ・・ぅをおぉおおおっっっ!!!!」
前と同じように物凄い勢いのデータが
リリアの孤立したコンピュータへ流れ込み
予備コンピュータを使い分散解析を
馴れた手つきで2分程で完成させた
彼女は最後の連絡を入れた
{パスワードは、憎しみ・・・。}
「解った・・・・っっっくうっっぉおおぉ!!!」

強烈な電撃が場を包み込み
最後の扉がコジ開けられんとしていた!!
「H・・・A・・TE!!!」
遂に最後のコンピュータが起動し
彼奴の間へと導くべく場へ存在した
巨大な顔が真ぷたつに左右へと分かれて
{・・私が出来るのは此処まで・・・
後は貴方に任せるわ。}
「あぁ・・・。」
最後の場が姿を現した...。



Loser’s Romero》-ロック-
(2002/7/20/Saturday)

“通路1ブロック”を通り抜け漸く
扉を発見した『リオン』の顔は異常な程の
疲れを見せていた、それもその筈である
「くっ・・・はぁはぁはぁ・・・・。
(思うように身体が動かない・・・
暴走状態のように頭も痛くなっているし・・
ボクは・・・どうなってしまうんだ?!)」
彼は既に心身共に傷つきすぎている
剥き出しの精神がデータ世界で傷つき
現実世界では...休む事なくこれが繰り返された
この反動が少年を浸食し始めていたのだ...
ばしゅぅうううううっっぅ!!!!
只、漠然とした不安の後、“LGプログラム開発ルーム”への
扉が静かにまるで待ち受けていたかのごとく
やけにあっさりと開いてリオンを招き入れた...
「これは・・・・まったく、今までとは
別空間だ・・・いや、本当に
・・・あれが開発の核、コンピュータか?」
そこへアクセスした途端、彼の意識は
飛び上がり電子ケーブルを伝ってどこぞの
園に運び出されていた...。

「リオン・・・・どうか、神様・・・
彼を・・・リオンを助けて上げて下さい・・。」
祈るような思いで彼を送り出し
自分の身よりも彼を案じるリリアの下へ
人影が迫っていた...
「・・・やぁ、パスカーレ博士・・・。」
ボキボキっと手の指の骨を鳴らしながら
男は異形のゴーグルを片眼へ
はめ込み姿を現す...
「貴方は・・・『ロメロ』?!
どう言う事・・・何で貴方が・・ここに!!
みんなと戦っていたのではないの!?」
「『アッシュ』が、お待ちだ・・・。
お前をどうやら可愛がってやりたいらしい・・
俺とすれば良い土産が出来たよ・・・
俺の子でもハラませてやろうかぁ?!!」
男は汚い罵りで彼女を脅すと床へ尻餅を付いて
崩れたところを捕まえベットへと押し倒した
「ぃや・・・やめて・・・何をするの!!
・・・・くっ・・この力は・・・
貴方、あなただったのね?!!
アッシュにDNAデータを売り払ったのは!!!!」
抵抗する彼女の首筋を押し付ける力は
凄まじくメキメキっとリリアの背骨がしなる...。

全てがはっきりした途端、彼女の中で何かが切れた
パシュッッッパシシッッッ!!!!
「だったらぁ〜どうぅするぅうう
博士様よぉ〜〜〜!!!」
「あんたみたいな・・・下種は
私が・・・引導を渡してやるわ!!」
そして、生まれながらに超能力を所持する
リリアの激情が爆発する!!!!



Loser’s Romero》-タナトス-
(2002/7/21/Sunday)

「たかが子娘一人に・・・・・・・・
この俺が本気で掛かるとでも
・・・思ったのーーー」
パシィッッッィッッッッッッン!!!!
「そうね、私に残されているのは
微量に残ったテレパシー能力と・・・・。
そして、そうやって相手の動きを拘束
する事だけ・・・。」
彼女の鋭い眼光が男を射抜き
身体の動きを封じてしまう、がしかし
「・・・ふぅむぅ・・・。
解っていないのはそれだけか?
ぱすかーーれぇぇっっっっぇはぁぁっかぁぁせぇっっ!!」
ドギャギャギャギャギャギャギャギャッッッ!!!!!
男は完璧に関節の位置すらも無視して
これを突き破り機械音と何かが
こぼれ落ちる音が響き渡りーーーーー
「ぃっ・・・うっっきゃぁぁぁぁっ!?!!
ロ・・・『ロメロ』・・なんて事を・・・
貴方は・・・人類を売り渡したんだわ!!
・・うっあぁぁぁぁぁっ!!!」
『リリア』片腕を針のごとき刃が貫き
そのまま壁面へ身体をこすり付けられ
衣服を淫らとされてしまう...。

「苦しいか?・・・お前にはもっと
違った生き地獄を見せてやろう!
・・・悪夢の果てだ!!」
まるで標本の昆虫の様にリリアを
張り付けたロメロはその
狂気へと染まった恍惚な表情を浮かべ
彼女の胸元に手を掛けた、がーーーー
〜その瞬間!!!!〜
ぱひゅぁぁぁぁぁぁぁっっっん!!!
「・・・私の力を覚えてないの?
私はテレパシスト・・・。
今、貴方が見ているのは本物の幻影よ!」
突如!!とち狂った様子で手を離し
差し込んでいたソレも解き放つと
「ぅうっっををぉおおぉぉっっ!?!!
ガビー』アレは事故だったんだぁっ!!
やめろぉ・・・来るな・・こないでくれえっっ!!!」
彼女が送り込んだ幻影の中で、男は苦しみ悩む
「少しは罪の意識があったようね?ロメロ?
私は貴方の心へ直接語り掛けているわ
・・・未来永劫苦しんでーーーー」
ドゴッッッス!!!!
その時だった、男が正気を失いかけた
この時、彼の中に残されていた何かが
一瞬で崩壊し、いともたやすく
「・・・・五月蝿い!!!!
わたしは恐いんだよ・・・。
『アッシュ』の事が、それ以上のモノはない・・!!」
リリアの腹部へ損傷まで与える程の威力の
拳を突き出し倒れ込み気絶したところを抱き抱えた..。

ーロメロとリリアのやり取りの最中ー
「よく来たな・・・・。
オレと『リオン』・・・オマエだけの園だ・・。」
「アッシュ・・・。
どう言う事だ!!何故、ママの部屋と
此処が繋がっていたんだ!!!」
更なるデータ世界の深みへ沈んだ少年は
そこで“ドロシールーム”がアッシュの下へと
辿り着く為の道のりだった事を知り、そして
「クククッッ・・・・まさか本当にここまで
辿り着くなてな、笑えるな。」
「アッシュ・・キミは!!!!」
敗北以来の再会を果たす!!!



TO BE CONTINUD…,
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