【ガレリアンズ:アッシュ】 |
《Demand Saveing》-キャス- (2002/7/26/Friday) 『リオン』は『パット』の連絡で 現実世界でシェルターが敵の猛攻を 受け占拠されたと知らされた後に 「・・・もうここまで 放射能汚染が始まっているのか・・・。 急がないと・・・ボクが未来を ・・・守る!!!」 『アッシュ』の余興の意味を知り 『ロメロ』へ連れ去られた『リリア』を 救うべく彼の待つ地下の格納庫へと向かって行く!! 『ピーーッッピィピィッッッ!!!!』 {リオン!!やばぃ!!! ロメロの“エアビーグル”が起動して どっかに行っちまったよ! 俺のDNAデータはもう拒否されてて 探知も出来ない・・・どうしよう!?} 操縦室で震えるパットは別室で ロメロが機器を操り場から抜け出したと 少年へ告げた、すると 「奴の行き先は解っている・・・ アッシュの所だ・・・“濃縮ウラン精製工場”!!」 至って冷静にリオンは返答し 力強く足を踏み出した... {了解・・・とにかく 急いで・・他の兵士達はっとりあえず シェルターの隠し通路から避難させたから!} “エレインの端末”を握り締める 彼の手にも憤った力が入る、しかし 「・・・そっちの準備も頼む!!」 とにかく今は此処からの脱出を考慮し “ハイパースリープルーム”を抜け 階下へ降りて行った...。 「あぁっぁ”ぁ”あーーーーー!!! っりぃおおおっっっん!?!」 「あぁっばえぇっ!?!」 「苦しいぃいいタスケあげぁっっ!?!」 <モルガー>と<アラベスク>が 管制室をカッポする 「酷い・・・此処までする必要があるのか?! あっしゅぅううううっっっ!!!!!!」 『どぎゅぉおおおおおぉぉぉぉおおおぉぉっっっん!!!!!!』 優しく、そして目映い放射熱が 一気に全てを包み込み溶かして行った 「こんな世界にしてたまるか! ・・・はぁはぁはぁ・・・。 (薬のストックも、もう無い・・。 確かパットが前にエアビーグルにあると 言っていた・・・それに賭けるしかないな。)」 薬の残値を身体で感じるリオンは、 バーチャル世界の様な闘い方は もう出来ないのだと理解し3階に 素早く降り立った... [もがるぅううっっ!!?] [きしゃぁぁぁっぁっ!!!] そこには、異様な姿の化け物共が溢れ 見境無く動くものへ牙を向けていた 「・・・人間をその場で ・・・遺伝子操作をしたのか?! 可哀相だが・・生かしておくわけにはいかない!!」 場の全てを叩き潰す、リオンには 解っていたこれもアッシュの策略で 自分の下へ辿り着く前に少しでも 力をそいでおこうとしているのだ、と.... 「・・・キミ達の死も・・無駄にはしない。」 それでも抹消せずには居られなかった 存在自体が悪夢なのだから、きっと 心は残したまま改造したのだろう、殺される間際 彼らは涙を流して逝った...。 とある物事の記憶を呼び覚ます能力が かつて少年には存在してた、だが 「うっ・・・これは・・・ リリアのテレパシーか?・・いや違う!これは!!」 身体へ精神が戻ってまだ 3日もしていなかった為、それは 解除されていなかった、しかし 「“メラトロピン”・・・。 そうだ・・・此処には彼女がいる。」 3階を抜け2階へと降りた彼は とある扉へ触れた瞬間、何かを呼び起こし 「どの道・・・今のボクには このまま1階まで突っ切る程の薬は 残されていないだろう・・。」 導かれるまま“武器弾薬庫”へ足を進めた...。 《Demand Saveing》-ラブ- (2002/7/27/Saturday) 「・・<武装セキュリティ>が ここを守護でもしているのか? ・・・『キャス』・・ キミはボクを呼んでいるのかい?」 狭い通路を最短距離で進んだ彼は “武器弾薬庫”の前で呟き 静かにそれを解き放った... 「・・・あの映像は本当だったんだ・・ 隔離壁が、かろうじて吹き飛ばされていない ・・・けど、これじゃあ・・・。」 彼女は助かっていないだろう、あの時 『リリア』が見せた映像が 頭をよぎり苦悩する『リオン』 「・・・きゃす・・・ ・・・あぁっっ・・・・あぁ・・・ きゃすぅうううううううううぅうううっっ!!!!!!」 ふと寄せた視線の先にそれはあった 「こんなに・・・なって・・・くそぉおおぉっっ!!」 防護服のお蔭で黒焦げにはなっては いなかったものの、静止しがたい 肉体を露呈させた彼女は何かを握り締めていた 「・・・・・解っているさ 貴様らが、居た事も・・・ボクが 叫んでも・・・何も返って来ないことも!!!!」 その指を優しく抱いた彼の背後には <マンアフター>っと呼ばれる 改造強化人間が拳を振り上げ存在していた、しかし 『ぼむしゅぁぁぁぁっっ!!!!』 [ウぎゃぁぁぁぁぁっっ!?!!!] 既にそんな事を気付いていたリオンは 感情を怒声と共に爆発させる!!!! [チョウシにのるなぁぁっ!!!] [ガキがぁっシネぇぇっ!!] 部屋には3体の敵が潜んでいた、だが 『ぼしゅぅうっっ!!!ぼしゅぅあぁぁっっ!!!!』 「下種が・・・てめぇらが気安く キャスや、ボクに触れてんじゃねぇっっ!!」 瞬殺、まさにこの言葉が相応しいだろう 「・・・キミを一人にして・・・置いては 行けない・・・けれど・・。」 不意に彼が触れた彼女の身体から 何かが流れ込んで来ていた 『リオン・・リオン・・・あたしは あんたに会えて良かった・・。 感謝している・・・此処で死んだともしても 後悔はないわ・・あたしはアナタの役に立てれば それで構わない・・残された時間は少ないけど 無駄にしないで・・・・心はずっと アナタと共に・・。』 “メラトロピン”能力がキャスの 遺言とも言えるこれを読み取り リオンへ伝えた、そして 「・・・解った・・・コレで『アッシュ』を倒す!!」 もう一つの役目を果たし彼女の意志は消えた... 何かを手にした彼はそのまま階段を使って 階下へ降り立った...。 {リオン、準備は整ったよ!!! 早くしないと博士が心配だ!今・・・何処!?} 『パット』から通信が入る、その時...彼は 「・・あぁ、今行く・・・。 けど、その前に・・・ボクには此処で 最後の用事を済まさなければいけないようだ。」 「・・俺が誰だか解るんだ?すげぇな?!」 とある人物と懐かしくもある再会を果たしていた!! 《Demand Saveing》-セレナーデ- (2002/7/28/Sunday) 「・・・『レム』・・・ Dr,レムとでも呼べば良いのかな?」 白衣を纏いし『リオン』とまったく 同じ姿の男が“第1格納庫”への 道のりを塞ぎ“第1倉庫”で少年を足止めする 「・・ほう、俺の事が何故解ったんだ? 興味が多少はあるねぇ まぁ、『アッシュ』の命令通り此処は 占拠したんだ・・俺の好きな事をしても まったく悪いわけでもないだろう。」 一発でこの正体を見破ったリオンへ 賞賛の拍手を送ると不意に力を彼へ向けた 『どぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃっっっ!!!』 「お前が何故、此処にいるんだとか ボクと同じ姿をしているんだ、っとか そう言う事はどうでも良い・・・大事なのは お前がしでかしたコノ償いをどうさせるか? ただ、それだけだ!!!」 [シールド]すら使用せず[ナルコン]の波を 声だけで掻き消した少年は レムと言う名の彼へと叫んだ!! 「相変わらず甘ちゃんの様だな? ・・くっくっくっ!!アハハハハ!!! [ガレリアン]となって解ったよ・・・ オマエは愚かで滑稽だ。」 この間、まったく微動だにしない白衣の男は 言い知れぬ気配を放ちながら 再び攻撃の体制を取らんとするーーーーーの.... 「・・・6年前、完璧に破壊しても データが生きていれば、甦る事は たやすい・・しかし、ママの種子は 残さない・・・レム、貴様も此処で塵になれ!」 〜だが、その瞬間!!!!〜 『ボシュパァァァァァァァァッァッッッン!!!!!』 「あっ?!あ”ぁ”ぐぁぁぁぁっ?!!! なっ・・馬鹿な・・・この俺に 貴様・・リオン!?何を・・あぐあぁぁっ!!?」 少年は[バスタノール]で背後から一瞬で 四肢を貫き動きを封じると 「・・これは、ウィルスだ・・・。 ママから派生した全てのモノは このイレギュラーなウィルスに免疫を持たない・・・ 解るな?お前が死ねばマスターたる お前の情報が記載された全てのチップへ 伝わる事になる・・!!」 頭部を思いきり砕く程、抱き締めウィルスを放つ!! 「うっっぐううっぁあぁぁっ!?!! 肉体ぃいやっとぉ・・・俺は肉の身体を 手に・・したぁっっ・・・おぉぁああ!!!」 肉の身体はドロリっとした 白い液体と化して床へ流れ出す 「・・不完全な躯をお前にくれて やったようだな・・・『アッシュ』は。」 それを横目に彼は地下の『パット』が 待つ場へと降りて行った...。 《Demand Saveing》-ディパーチャー- (2002/7/29/Monday) 「データ内部のネッワークで絶えず 新たな情報を交換している、だから ・・・貴様にウィルスを送り込めば 自ずと更新されたデータ内部にウィルスが広がる。」 どろっとした白い液体となって 排水講へ流れ去った仇敵へ別れを告げ 『リオン』は、地下の扉を潜る...。 {リオン・・・何処?} 「今、扉の前だ・・開けてくれるかい?」 『がしゅわぁぁっっっっっっん!!!!』 轟音と共に扉は開き“エアビーグル”の内部より 『パット』が手を振って合図していた 「・・・今、乗り込む。」 {オーケー!ハッチを開けるよ!!} 「・・パットすまなかった・・・。」 「良いんだ、御免よリオンの状態も 知らないで、俺・・・。 それより博士が心配だ、急ごう!!」 リオンが乗り込んだのを確認し、彼の姿を見た パットは声を掛けてから思った... どんな闘い方をすればそんなやつれ方を するのだろうと...そして夜の闇を斬り裂きながら エアビーグルは飛び立った...。 |