ASH

in side COMPLETE

ガレリアンズ:アッシュ



↓下に物語は増えます↓




Hell or Heven》-カルテット-
(2002/5/31/Friday)

リオン』は『パラノ』を撃退し
“フロア1/通路”へ向かい
少しフラ付く頭を抱えながら足を進める...
「くっ・・折角、リリアが増援を
よこしてくれたのに・・・。
これじゃあ・・・皆、アレは敵なんだ!怯むな!!」
同時期、3箇所へ一気に[ラストガレリアン]の
指示に忠実に従う僕、<改造型ラビット>が
放たれ更には、目玉をえぐられ
チップを埋め込まれた死体人形共も
キャス』の居る、“総合事務局”
「ぅっっ・・・てっ・・撤退だぁぁっ!!
フロア1は破棄する!!!!」
ロメロ』が位置する“フライト管理局”
「ごぷっっ・・・ふぁっ・・あぁあ?!!
(やめ・・止めてぇっっ!!)」
そのロメロが指示した場所へ向かった
ガビー』と呼ばれる大男が居る
“システム開発室”まで侵攻を開始していた、つまり
「・・これは・・・・。
ボクが戦っている間に・・・そうか、
足止め・・キャス、それから皆、下がって!!」
パラノ自身は、撒き餌だったのだ!!

アッシュ』の策略は完璧だった
リオンは全滅必死だった彼女の部隊を
発見すると、即座に現状を理解し通信が
通じるようになったリリアより
手助けを頼まれたのと、リンクした瞬間
人形兵士の攻撃が放たれる前に、重力を操り
宙吊り状態とし、脳天から逆さまに落として
脳をカチ割り絶命させる...そのヨウドウされている間
他の2部隊はほぼ全滅、唯一生き残った
彼女達も被害は甚大だった...
「・・・すまない、ボクがもっと早く
辿りつけていれば・・。」
「十分頼りになったし、助かった・・・。
あの使えない指揮官様は、もう
上に戻ったようね?」
「はい!連絡がありました。」
首を振りながらキャスは彼の肩をポンッと
叩くと、上へ向かう合図を送る
「リオン、さっさと上に戻ろう。
もうここも・・・放射能で汚染されてしまうだろうからね。」
「放射能?」
「何だい?知らないのかい??
とにかく、今は戻るんだ!!」
彼女に押される様に場から階段を駆け上がり
地下への隔離壁を締めたのを確認すると
最後にキャスが姿を見せた...。

“第1研究室”にキャスと別れ戻って行ったリオン
「無事で良かった・・・。」
リリアは声にならない声を上げる
「リリア・・・放射能って何だい?
・・・アッシュとは一体何者なんだ?」
しかし、リオンはさっきの会話といい
あまりに知識認識不足な為に
混乱を来し、彼女へ情報を求めた
「・・・これが、資料よ・・。
足りない箇所は私が口上で説明するわ・・
ドロシー』がウィルスで破壊されんとした時
最後のプログラムが発動したわ・・・。
それは全ての現行人類を抹殺し同時に
自分を復元させるラスト・ガレリアンと言う
・・・彼らを起動する事・・。」
目の前の資料へ目を通し
大事な所を指摘しながら
リリアは憎しみとも悲しみとも取れる
表情で彼へと向かい語る...
「アッシュの力は最悪よ・・・
彼の身体は暴走した原子炉そのもの。
体内で臨界を起こして、中性子線と放射能を
撒き散らすわ!!」
「・・・あの眩暈は・・そうか・・・。」
「人がアッシュのソレから身を守る術は
シェルターの分厚い鉛の壁だけ。」
「ここは、シェルターだったんだね・・。」
頷くリリアは、続けて何かを手渡す
「これは今までと、さっきの時間の研究で
作り上げた最新の薬よ・・・。
きっと役に立つと思うから・・・。」
それは黄色い色をした微薬を思わせる新たな薬だった...。



Hell or Heven》-メゾン-
(2002/6/1/Saturday)

「・・・『アッシュ』を倒す。」
『リリア』との会話で[ラストガレリアン]を知り
この未来の世界は放射能に汚染され
既にヒトが住めない事を知る、そして
「そう・・今まで運んで貰った
敵を全て研究した結果、致命的なロストが
見つかったの、貴方のお父さんと私の父が
作り上げたウィルスだけが自己破壊を
『ドロシー』から産まれたモノだけに効果させる事・・・
それだけでも何年も時間が掛かったわ・・。」
彼奴を倒すには自身に転送された
ウィルスを直接アッシュの頭部へ
送り込まなければいけないのだ、っと言う事も...
「行くのかい?リオン。」
立ち聞きをしていた様ではないが
絶妙なタイミングで姿を現す『キャス』は
アッシュを叩く為に此処を抜ける事を
自ずと解っていた、だから彼の助けになる為
“第1研究室”へと訪れたのだ...。

「前にあいつ(『ロメロ』)が言っていたよ?
“濃縮ウラン精製工場”、そこがアッシュの
拠点らしい・・詳しい事は博士が良く知っているハズさ。」
続けてキャスがそう言うと、リリアは
口にしずらそうに説明を始めた
「えぇ、さっき隔壁を下ろした
地下の格納庫へ行けば・・軍のエアビーグルがあるから
それに乗れば・・・行けるわ。」
「・・・そうか解った、心配しないで
どうやらボクもガレリオンだから、こうなる
事を想定してなのか・・放射能に免疫があるみたいだ。」
通常なら致死量の放射線を浴びても
頭痛程度で済んでいる自分の事を
思えば至極当然の出来事だった、彼は
「まだ格納庫は制圧されていない、ついさっき
フロア2までが侵攻されたようだけど・・・。
そっちとリリアはあたしが死守するよ!
あんたは安心してアッシュを叩き潰してきな?
あっちには腕の立つハッカーけんパイロットが
いるから、リオンに協力するよう連絡しておく。」
キャスの言葉でにこやかな笑みを向け
乗り込み、一気にケリを付けんと
解放された“第2研究室”へと向かって行く...。

「非常電源は確保しました!!」
第1研究室を出たリオンは通りすがりの
兵士からそんな会話を耳にしつつ
「・・・待っていろアッシュ・・。
(その頭に・・ボクのウィルスをブチ込んでやる!!)」
自分が何故データの世界から呼び出される事が
出来たのかを思い出しながら
過去を振り切るように今、扉を開いた...。



Hell or Heven》-パラライズ-
(2002/6/2/Sunday)

「どうして・・『アッシュ』の居場所が
特定出来たんだい?」
不意に『リオン』は最後の疑問を投げかける
「私はウィルスプログラムの復元を
試みていたの・・・私の頭から貴方へと
書き込まれたモノは貴方と共に
消失してしまっていたから・・だから・・・。」
すると『リリア』は、丁寧な口調で
「そうか・・・プログラムはあの時
ボクの中に入り込んでいたままだったのか・・。」
「でも創れなかった・・・解析は出来ても
根本を生み出せなかったの、そんな時よ・・・。
廃虚となった“マッシュルームタワー”に
微量な電力が供給されていると気付いたのは・・
そして供給していたのが“濃縮ウラン精製工場”だったの。」
そう、全てを説明した...
「・・・薬の補給も出来る様だな・・。」
“第2研究室”へと入り込んだリオンは、
さっきの彼女の言葉を考えながら
赤いワインの様な試験管を目の前の
ガラスケースより取り出し新たな[ビージェクト]と
呼ばれる注射器へセットし首筋に
ドシュァァァッッッッッッ!!!
打ち込む、身体には6年前以来の実感を得た感触...
「くっ・・・くふぅう・・・はぁはぁ・・
急がなきゃ・・この下を降りれば
・・倉庫に出られるハズ・・。」
あの時と同じく充足して行く感覚に酔いながらも
彼は“第1倉庫”へ足早に降りて行く...。

「ぅうをぉおおおっっ!!!」
「あげばぁぁっっっ!!!」
眼球の代わりにチップを埋め込まれた
生ける屍は<モルガー>と名付けられ
掃討されても即座に蘇り
先は部隊を危機へ追い込んでいた、だが
「・・・ぅをおおおおっっっ!!!」
そんなモルガー共もリオンからすれば
雑魚でしか無く、たったの一撃で
焼き尽くされて灰となって消えて行く!!
「まだ『パラノ』がいるのか?
・・・[ラストガレリアン]反応は無い
みたいだけど・・・とにかく、進むしかないか・・。」
そして、“東側地下通路”を抜けリオンは
目的の“第2格納庫”へ漸く辿り着いた...。

{やぁ、あんたがリオンかい?}
だっだっ広い室内に唐突に放送が響き渡る
「・・・此処は敵に占拠されていないのか?
今、声を出しているのが・・・ボクは
『キャス』の紹介で来た!!」
あちらこちらを向きながらリオンが
返答すると、中心地に置かれた
エアビーグルのハッチが開き彼を招き入れる
「ようこそ、俺は軍一番のハッカーで
見習いパイロットさ。」
「見習い・・・?」
不意にリオンが聞き返す前に後ろ扉が締まり
この人物は機械を発進させた!!!



Hell ro Heven》-組み曲-
(2002/6/3/Monday)

「心配するなよ『リオン』?
ビーグルの操縦はすべてオート・ドライブなんだ
まっ・・どっかの乗り物と一緒、かな。」
得意げに答える人物は、ゴーグルを
頭へ身に付けた縮れ毛の少年だった
「キミが『キャス』の言っていた?」
「そっ、俺は『パット』!よろしく!!
偽のネットワーク情報を流しているからね
此処にはまだ敵さんは来てないって、わけ!
“エレイン”への情報いじくって
あの少佐には情報がリークしないようにしといたから
心配しないくて良いよ?」
パットは軽い口調でリオンへ声を掛けると
気をきかせて『ロメロ』へと
この事が伝わらないように情報操作を
行った事も告げ、苦笑する彼に笑みを送る
「あぁ、頼む。」
数十分の飛行の後、彼らを乗せた
エアビーグルは漸く目的地
“濃縮ウラン精製工場”へと辿り着く...。

「到着〜、ここは第一級汚染エリアだよ!
こんな放射線だらけの場所に本当に出るのかい?」
黒い空に覆われ、不気味に放電現象の閃光が
巻き起こっているまっただ中の地へエアビーグルを
降り立たせるとパットはハッチ開閉の前に
リオンへ最後の確認をした
「[ガレリアン]には放射能に対して
免疫機能力があるみたいなんだ、こうなる事を
想定していたんだろうね・・・。」
「やっぱ人間とは作りが根本から違うのかな?
『リリア』博士からイツもあんたの
事は聞かされていたよ。
けど『アッシュ』の放射能は平均でも
6258ラド、人間の致死量の十倍だよ
いくらあんたでも近付きすぎれば・・・。」
真面目な顔で心配する少年へ手を振ると
「・・・どちらが先に死ぬかだ・・。」
「・・あんたが使う薬と奴らが使う薬は
基本的に一緒なんだ、調合法は工場のマップと
一緒にエレインの端末に送信しておいたよ
まぁ、ここにもストックが少しはあるけどね。
・・・それから敵がこない限り俺はここにいるから
いつでも戻ってきてよ?」
開いたそこからリオンは颯爽と飛び降りて行った...。

「さぁて・・・流石に、手洗い歓迎じゃないか?
アッシュ・・首を洗って待っていろ!!」
ドグシャァァァッッッッッ!!!!
リオンは番獣の様な巨大な化けの頭部を
破壊し、その返り血に塗れ濡れながら
“セキュリティフロア”へと侵入して行った!!



TO BE CONTINUD…,
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