【ガレリアンズ:アッシュ】 |
《Under the Deep Forest》-ダブル- (2002/6/4/Tuesday) “エアビーグル”より大気までもが 核によって汚染された最悪の地へと 降り立った『リオン』は『パット』からの 支援を受けて今、『アッシュ』の潜む 巨城を連想させる“濃縮ウラン精製工場”へ 乗り込んで行く... 「火炎放射器?・・・自動操縦で 動いているのか? ・・・・侵入者排除の為とは言え・・ここに 人間が来る事も出来ないだろうに。」 “セキュリティフロア”へエレベーターで 降りていった彼の前へ四方を固める様に 火炎放射器があちらこちらへ設置され 絶えず動くものを狙って火炎が容赦無く 放出され続けている 「・・・ふっっっん!!!」 『ばきゃぁぁぁぁっぁぁっっっっ!!!!』 室内全てのソレを破壊したリオンはまず 出入口から向かって左の部屋の“総合医務局”に向かい 足を進めた... 「・・[レッド]だけじゃあ、この先 危険だ・・・それに、[ナルコン]は 今のとさっきの戦闘で尽きてしまったからな。」 地下へ下がったリオンは手当たり次第に 薬の入った容器を探す、がその途中 [まぎょぎょっっっ!!!] [シギャフィィイイ!!!!] 人体実験の末に出来た出来損ないの人間亜種が 一つ<ラビット>が物陰から一斉に 姿を現し彼を取り囲むと その身を切り刻まんとする!!! 「・・・なるほど、さっきシェルターで 姿を見たのはその場で人間を改造した奴、か。 で、お前らは・・・ボクと同じ立場か・・。」 少し躊躇しながらも集団で襲い来る彼らを 哀れみながら彼は[D-フェロン]と言う 超能力を使い地場を操り一旦上空へ持ち上げた後 床下へ叩き落として全てを始末した!! 「・・これは“未登録カードキー”・・・。 まさか・・ここの職員を・・!!!」 ラビットの中に白衣を着たものがいた それを殺した際に衝撃からそのポケットより 何かが落ちたのを血塗れの池から 彼は拾い上げ明るい場所で照らして見る、すると 「・・・あった・・・。 これは・・・ふっ・・・懐かしい薬だな・・。」 それがカードキーだと判明し、部屋の奥で 様々な色の液体の入った試験管を何本か発見した後 これを手に取り端末の指示通りに薬の調合を始め [ビージェクト]で出来上がったそれを首筋に打ち込む...。 「『キャス』!!“フロア2”も破棄だ!!!」 「・・・OK出迎える!!! 博士・・一応、あんたも上に上がっておいとくれ! (ちぃぃ、クソ『ロメロ』の野郎・・・。 にしても・・リオン、大丈夫かね?)」 “エアポートターミナル”もリオンさながらの 決戦を繰り広げていた、既に2フロアを 明け渡してしまった状態の彼らも後がない... 「“制御事務局”・・・か、コンピュータに アクセスしてパットにアッシュの居場所を 端末から解析してもらおうか・・。」 そんな中で遂にリオンは アッシュの足元へ辿り着かんとしていた...。 《Under the Deep Forest》-クイック- (2002/6/5/Wednesday) 「さっき部屋の中で倒した植物の様な 化け物は端末にエントリーされていなかった・・。 情報を入れておこう。」 『リオン』は“制御コンピュータ室”前へ 訪れると端末を取り出し、しっかり 得た情報を記録して行く... 「かなり放射能が酷いな・・・。 ん?・・・これ、電源が入っていないじゃないか・・。」 巨大なスクリーンの前にコンピュータが存在し 沢山の機器が場へ並べられてはいるものの 電源が入らずこれではどうしようもないと 彼が諦め画面を背にしたーーーー 〜その瞬間!!!!〜 『ばしゅあぁぁぁぁぁぁっっっっ...。』 {クックックッ・・・ようこそリオン・・墓場へ。} 「・・・貴様が・・・?」 ノイズが流れた後に、[ラスト・ガレリアン]の中でも 最強の存在『アッシュ』が映し出され 彼を呼び止めた {・・・そうとも、オレがラストガレリアン アッシュだ・・フッ・・・シェルターのクズ共と 一緒になって、何を無様に足掻いているんだ? 見ちゃいられないぜ。} 「くっ!?無様かどうか、その眼で 確かめてみれば良い!!! 貴様の頭にウィルスプログラムを叩き込んでやる!」 {威勢だけは良いようだがーーーーー そんな事が本気で出来るとでも思っているのか? だとしたらお笑い草だな、フフッ・・・ まぁいいさ、せいぜい『スパイダー』に殺されるなよ? 出来損ないの[ガレリアン]が何処まで見せて くれるのか・・・クックックッ楽しみだ、 地の果てまでも追って来い!!} モニターからアッシュの画像が 「・・・ボクを試す気だな?」 その言葉を最後に途絶え 同時に一部しか廻っていなかった “セキュリティフロア”の全体へ電力が アッシュ自らの手によって供給される とある、彼からのおまけ付で...。 [ムゴォオオオオオッッ!!!] システムダウンしていたコンピュータが 復帰した途端アッシュの放った 巨大なサイボーグの様な怪物がゾロゾロと 何処からともなく転送され リオンへ狙いを定め襲い来る 「・・・待っていろ・・・・。 今直ぐに、貴様の下へ辿り着く・・・!!」 『ドグシャァァァッッッッッッッッッ!!!!』 フルパワーの[D-フェロン]によって 全てのソレは破壊され塵芥も残さず 一瞬で粉砕され尽くす、だがこれと同時に 体内の薬の補給をしなければ力が 発動しなくなってしまう... 「くっ・・・ぐっっあぁぁ・・・。 (頭痛が酷い・・・これは・・・ そうか・・・放射能汚染区域では 薬による中毒性を極端に高めてしまうんだ・・・。)」 同様に身体は6年ぶりの中毒症状を 訴え始め、先に調合したもしもの時の為に 創っておいた[デルメトール]を服用し 一時的なショート状態を抑えたものの 少年は激しい頭痛で場へ崩れ落ちてしまう...。 「はぁはぁはぁ・・・『パット』・・ 送ったデータで何か解ったかい?」 {あぁ、リオン大丈夫なの? そうそう・・・カードキーの書き替えを行うんだ。 それでアッシュの居場所まで行けるハズ、その部屋にも コードベースがある筈だよ!!} 倒れても休んでいる余裕などない 気力を振り絞りカード端末へ足を延ばしたリオンは 「解った・・・有り難う、また連絡・・・する。 ・・・・コード“SATURNUS”だな?」 そこでカードを書き替え部屋を後にした...。 《Under the Deep Forest》-スロウ- (2002/6/6/Thursday) “土星のカードキー”を手にした『リオン』は 続けて、部屋を回り“総合医務局”で 「“JUPITER”・・・入力完了だ・・。」 “再処理施設”へ入り小さな小人の様な 敵を焼き付くし始末すると書き替えを終え “精製ラインエリア”へと足を向けた... 『ガシュッッッッッッッン!!!!!』 地下へ降りた彼を待っていたのは 張り巡らされた蜘蛛の巣と、さっき『アッシュ』から 話しに出ていた、データ世界で最初にリオンが 遭遇した[ラスト・ガレリアン]の一人、 {やぁ、リオンまた会えたね・・・。 僕は『スパイダー』・・・覚えているかい?} 「・・どこだ!!どこにいる! (これは・・白骨死体が蜘蛛の糸に絡まっている・・・。 ここのスタッフを喰らったのか?!)」 モヒカン頭で産まれて来た事を嘆く スパイダーのアナウンスと、この相棒の姿だった...。 {ふふっっ、あはははは!!悪夢だろ? どうだった?未来の世界は???} 「これは・・・貴様がやったのか?!! ・・・・出て来るんだ!!」 リオン、スパイダーを探し上下左右へ首を動かす {・・・『レオ』、小さな生物の恐さを 教えておいでよ・・。} 激昂するリオンへ向けて何かがスパイダーの 指先より飛び降り向かって行く... 『しゅるるるるっっっ....。』 「・・・蜘蛛?・・そうか・・・ああ”あ”っっ!!!」 四方八方より集団で出現した蜘蛛メカの群れは レオと呼ばれる飼い蜘蛛の命令を受け リオンへ襲いかかる、だがーーーー 〜次の瞬間!!!!〜 『ぼしゅあぁぁぁぁぁっっっっっっ!!!!!』 「・・・これは、此処に働いていたヒト達の分だ!」 {・・凄まじい・・・これじゃあレオは?!} 全てを巻き込み巨大な火炎津波が放たれる、が [キキッッィ!!!] レオを守る様にメカ達は覆いかぶさり 逃げる事無く自ら大破されてしまう... 「・・・・。」 踏み潰しとどめを刺さんとするリオンだったが、しかし {もう良いよ・・・戻っておいで・・・。} ためらった末に足を前に進め逃げて行く 「アッシュは、どこだ!!!」 レオを放置し先へ進み、スパイダーへ向けてそう叫んだ...。 《Under the Deep Forest》-ソフィア- (2002/6/7/Friday) 「“MARS”・・・Key・・・くっ・・・。」 超能力の酷使と放射線の効果で 一気に高まって行く中毒症状、どうにか 薬で抑えているもののそれも 心許なくわずかとなってしまう 「“セキュリティフロア”から“システム管理室”へ 向かう・・・『パット』解析、頼む・・。」 {OK『リオン』・・・中毒症状っとか 言うのが酷いなら一度戻ってくれば?} 「助かる・・けど、今は時間が惜しいんだ・・・。」 “濃縮ウラン貯蔵庫”で“TELLUS”と カードを書き替え最後に“制御コンピュータ室”から 経由し“制御管理室”へ進んだ彼は 「“VENUS”・・・・入力確認された・・。」 {リオン、これで最終最奥地へ進めるハズだよ!!} 最後の書き替えを済ますと『アッシュ』の根城 “貯蔵庫エレベーター”を目指して行く....。 「これで地下に行くのか・・・・? (妙だな<ラビット>一匹出てきやしない・・。)」 妙な静けさが場を襲い、漸く アッシュの下へ、これで進めると確信して 止まないリオンはスイッチを入れ 地下4階まで降りて行くそれに揺られながら 暫しの休息を得んとするのだがーーーーー 〜その時!!!〜 『バシュヲォオオオオッッッッン!!!!』 [ムゴヲォオオオオオオッッッ!!] 急速に下る広いエレベーターの内部へ 突如!!化け物が転送され放たれ 限界の近付く彼に襲いかかる... 「くっ・・・入り口にいた奴のタイプか!? (まずいな・・殆どの薬が切れかかってる・・・。)」 どうやら当初遭遇した時よりも 格段に強さが上がっているらしき 化け物だったが、端末へ登録しておいた為に [グアァァァッッッ!!!] それ程、戦うのは難しくない...しかし 「がっ?!!(広域超音波攻撃・・・だ、とぉお!?)」 予想外の攻撃をまともに受けてしまった リオンは行動不能に陥ってしまう...。 [ムフゥウウッッッ!!!] チャンスとばかりに動きの止まったリオンへ 剛碗より拳が繰り出されんとするがーーー 〜この直後!!!〜 『どがががががががががっっっっっ!!!!!』 「・・・・『リリア』に助けられたな・・・。 確か・・・[バスタノール]だった、か? 攻撃は・・・それだけじゃないぜ?戻れ!!!」 化け物の躯を貫く様に3本の光の矢が放たれ [ゥギャァァァッァオオオッッッ!??!] 背後、空中より折り返し再び敵を穿ち破壊する!! 「くっ・・・だが、これは比較的 中毒症状もなければ一瞬で攻撃可能だった・・・。」 リオンの光矢が敵を撃破したとほぼ同時で 辿り着いたエレベーターは轟音と共に場へ停止した そして、遂にアッシュが待ち構えていると思われる 禁断の区域へ少年は足を踏み入れんとしていた!!! |