ASH

in side COMPLETE

ガレリアンズ:アッシュ



↓下に物語は増えます↓




ENcounter a ASH》-アリア-
(2002/6/8/Saturday)

「・・・<アラベスク><ラビット><戦闘ロボット>
[ラスト・ガレリアン]に従うあらゆる
敵の死体を軍に提供してもらい、研究した
結果・・・私は、『ドロシー』が産み出したもの全ての
DNAにひとつのトラップが仕掛けられて
いる事を発見したわ・・・それが、貴方の
脳へ送られたウィルス・・・ただ、唯一それだけが
彼らを倒せる・・・でも。」
リオン』の帰還を信じながらも
この6年で崩壊した“ミケランジェロシティ”の事、
過去の思い出...そして、
「『リリア』博士・・・。
そんな顔してちゃ駄目さ、リリア・・・あんたが弱気で
どうするんだい?
あいつはきっと『アッシュ』を倒して
帰ってくるさ・・・それまではあたしが
あんたを守るから。」
「・・・有り難う・・・。
でも『キャス』良いの?
ロメロ』の許可もなしにここに居て?」
「あぁ、あたしは大丈夫・・・
それよりもリオンの助けになってやりなよ。」
自分達を救って貰う為にこの過酷な戦いへ
呼び出してしまった自分を責める
彼女は、“エレイン”の端末より送られる情報を
解析し今までの[ガレリアン]のデータと照合すると
今は彼の役に立ち、尽くさねば!っと今は
「・・えぇ、今送られて来た
敵の情報やさっきの闘いから色々ヒントが
得られたの・・・きっと皆の
想いが力となるわ・・。」
研究施設から一歩も動かず新薬の研究に没頭する...。

「ちぇっ・・・やっぱり
・・・通信が届かないや。」
上空を“エアビーグル”で旋回し
敵からの攻撃を防いでいた『パット』は
解析データをリリアへ送った後に
“濃縮ウラン精製工場”最深部へ到達したと
リオンから報告受け、それから一切
情報が得られずに彼の安否を気にしていた...
「“クリーニングルーム”???」
そう書かれた扉の前へ訪れたリオンは
慎重に足を踏み出し自動で開いた扉を抜ける、と
〜その瞬間!!!〜
ぷしゅうううううっっぅっっっっ!!!!!
物凄い勢いで周囲の放射能を含んだ塵を
駆除する為のエアースプラッシュ(空圧)が
放たれ視界を塞がれると同時に
気が遠のいて行く感覚を覚える...
「うっ!?!
(なっ・・・何だったんだ?)」
即座で正気を取り戻したリオンだったが
違和感を感じつつ仰々しく3重にも
連なった隔壁ドアを開いて目的地である
“濃縮ウラン貯蔵庫”内部へ歩き出した...。

「・・・確かパットが全ての端末にアクセスしなければ・・・
うっ・・・何だ?この感覚は??
(複数の何かに見つめられている・・・?!)」
彼が周囲に散らばる端末へアクセスを
果たさんとしていたーーーー
〜その時!!!!〜
「随分と遅かったじゃないか?リオン。」
四方八方に廃棄ウランが陳列する場へ
唐突にアッシュが姿を現す
「貴様・・アッシュ!!!!」
その衣服はまるで骸骨格のごとく全身を
鋼でコーティングしているかの様であった
「よく来たな・・・ここは世界の終わりだ
命あるものは、誰一人として踏み入る事が出来ない。」
彼は嘲笑の笑みを向けると、手を振ってリオンを挑発する!!!



ENcounter a ASH》-カノン-
(2002/6/9/Sunday)

「『リオン』・・ヒトには自殺願望があると思わないか?
この廃棄ウランの容器を開ければ、たちまちに
・・・ほんの数秒でヒトは死ぬ。
生き続けようとしてもっとも悲惨な死にかたを
創り出す・・まったく矛盾した奴らだよ・・・。」
警戒するリオンへ『アッシュ』は
同情混じりに話し掛け陳列された廃棄ウランの容器を
「何を言っているんだ?!
・・・アッシュ、それは・・・うっ!?!」
手に取るとそれを開き綺麗な碧色の光を浮かべる
その内部へ手を突っ込むとーーーー
黄色に塗れた粉をひと掴みし、静かに
シュパァァァッァッァァッァアァッァッッン!!!!!
「クックックッ・・眩しいかリオン?
だが、オレはこいつなしで生きられない。」
口へ含むと、体内で臨界を巻き起こし周囲を
放射能と中性子線で汚染する!!!

「ああぁぁぁぁあああああぁぁぁっっっっっっ!!!!」
「くっ・・・ぐあぁぁぁッッッ!?!!!
(かっ・・身体が引きちぎられてしまいそうだ!!)」
恍惚とした表情を浮かべるアッシュに対し
免疫があるとはいえ、限界を超えた
放射能汚染に身体へ異常が発生し出したリオンは
予想を越えた彼の凄まじいソレに屈服しかける...
「ここは、すべてを破壊し、想像する為のーーー
オレとお前の生き地獄だ!!」
常識を超越した攻撃がアッシュより放たれ
自分を中心とし全てを吹き飛ばす程の
爆発をリオンへ浴びせ掛けた!!
ドゴヲヲッッッォォォォォォオオオォッッッッン!!!!!!
「ぎああああっっっっぐっっ!?!!!
(・・・肉が・・・灼ける!?!!)」
爆風に跳ね飛ばされながらも[シールド]で
直撃を防いだつもりだったのだが、リオンの
半身は殆ど焼けただれ[ガレリアン]でなければ
即死していた威力である事を示していた....
「今のは『アトミックボム』・・・。
[レッド]の数十倍の威力を持っているぞ?
いや、その身で体験したからもう認識済みかな。」
「・・・はぁはぁはぁ・・・。
(・・・一点を・・一点を狙うんだ・・・。)」
返事を返す力も無い、壁を背に立ち上がる彼へ
追撃の光線が繰り出され四肢を穿つ!!!

「むっっっぅん!!!!
これは、オレのお気に入りだ・・・人間共が
喚き果てる様が目に浮かぶよ・・。
中性子線『拡散レーザー』!!」
パシュシュシュシュシュシュシュシュシュッッ!!!!
片腕を天部へ上げたアッシュの手の平より
拡散した光線が幾重にも放たれ
数発がリオンの身体を打ち抜く、だが
「ぐあっっ!・・・シールドは・・最小限にして
・・・ぐっ・・・差し違えても・・奴を!!!」
彼はわざとシールド面積を小さくし
凝縮すると突き出した右手だけを完璧に防御し
「・・・ははははははっっ!!!
んっ?・・・なにぃいっ?!!」
自らこのレーザーの嵐の中へ突っ込んで行く!!!!



ENcounter a ASH》-キッス-
(2002/6/10/Monday)

「ぬぅううっっ・・・・刃向かうか・・
ククッ・・・それでこそ
オレの暇潰しに丁度良い・・・ああああっっっ!!!!」
中性子線から成る『拡散レーザー』の嵐へ
無謀にも突っ込んで行く『リオン』は
焼けただれた箇所が殺(そ)げ落ちて行こうとも
身体をそれが貫こうとも、けして
揺らぐことない力で痛みすら跳ね除け
差し違えても『アッシュ』を破壊せんとーーーー
「あ”・・・あっっっぐうっっっぉォオオオ!!!!
(みんなの・・・下には、もう帰れない・・・。
けど・・・未来は・・任せるよ・・『リリア』・・・!!!)」
レーザーを放ち続ける彼奴の下、つまり
中心地へ漸く到達し、そしてーーーーー
〜次の瞬間!!!!!〜
「あああああっっっーーーーッッッ馬鹿な?!
・・・・お前・・・自分の身を犠牲に!!?」
「さよなら・・・アッシュ・・・
その名の通りに・・・灰になれ!!!!!」
ドキュアァァァァァァァァァッァァァァッッッ!!!!!
拡散光線は近距離に対しては手薄となってしまう為
アッシュの誤算がリオンを攻撃範囲外へと
招き入れて入れてしまった、彼は彼奴の頭へ目掛け
腕を持ち上げると全ての体内に内存する
薬を一点へ集め頭部を狙い自らの右腕すらも
破壊しながら砲撃の様なこれを照射する!!!!

暫しの静寂の後、放射汚染塗れの粉塵が
無機質な地表へ沈下したそこには
「はぁはぁはぁ・・・。」
無傷で立ち尽くすアッシュの姿があった...
「苦しいか?オレにはお前の攻撃など
まるで効いていない
・・・何故だか解るか?」
右腕は吹き飛び半身は焼け落ちもう殆ど
原型を止めていない身体であったものの
リオンも虫の息ではいたが、生存し
アッシュに抱き抱えられる様な形で敗北を晒していた
「ぐふぁっ・・・ぁあっっ・・・
はぁはぁはぁ・・・!」
「お前には無駄なモノが多すぎる・・・。」
「・・・な・・もの?・・・ぐっ!?」
苦しそうに呼吸を行うリオンへ
彼奴は至って冷静な目つきで応える、そして
「いずれ解る。
・・・・今のお前は只のクズだ・・・殺しても
なんの意味もない・・・オレはお前と同じ
コンピュータより産まれた・・・。」
「・・・うっ?!!!」
半死のリオンの顎を掴み上げ
自分の方へ向けさせると覆いかぶさる風な状態で
徐に下をうつ向き、灰色の唇を重ねた...。

「なのに・・・オレはお前が理解しにくい・・・
何故だ・・何故、こんなにまでしてヒトの為に戦う?」
アッシュの唐突なキッスにより
青瞳を見開くリオンは最後の抵抗とばかりに
顔から唇を振り払う背けるもやがて意識を失う...。



ENcounter a ASH》-徒然草-
(2002/6/11/Tuesday)

徐々に薄れて行く意識の中で『リオン』は
「クックックッ・・・・
それが精一杯のお前の抵抗か?」
『アッシュ』の声を子守歌代わりに耳する、そして
ドムヲヲヲヲヲヲヲヲヲッッッッッォオ!!!!
唸るような地響きと喚き声が場へ響き渡った...
「ママがオレを呼んでいる
早く復活させろ!!って、な?」
彼の崩れ掛けた身体を抱えながら
アッシュは笑みをこぼし、意識を完全に失う前の
リオンへ自身の臨限閃光を放ちながら
「リオン、止められるかオレを?・・・クククッッッ!
ははははははははっっっっっ!!!!!!!」
掃き捨てるかのごとく叫び、やがて
光となって消えてしまう!!
「・・・はっ?!!
(ここは・・・“クリーニングルーム”の中・・・。)」
不意に意識を取り戻し気付いたリオンは、
クリーニングルームの赤い壁から囲まれた中で
倒れた箇所より起き上がり周囲を見渡した...。

{リオン!!リオン!!!!
何処にいるんだ!!!}
「・・・『パット』の通信で目が覚めたのか?!
(それにしても、まさか・・・アッシュが
ここまで運んでくれたのか?何故???)」
満足に歩くことさえも出来ない筈の
その身体はまったく問題無く稼働し
吹き飛んだ右腕も間違えなく存在していた...
{リオン!!!やった!!
漸く通じた!
・・どうだった?アッシュは倒せたのかい?}
「・・・パットその事は“エアビーグル”に戻って
ちゃんと話す、一度シェルターへ戻ろう。
(貯蔵庫の扉から洩れている放射能のせいか?
この扉は・・開かないな・・・。)」
{OK!!待機してるよ!
・・・っとぅあぁっ、この化け物どうにかして!!!}
“エレイン”の端末を手にした腕を
まじまじと見つめながら
「・・・ヤツの思い通りにはさせない!!!
(傷まで治してくれたと言うのか?
・・・いや、痛みはある・・・どう言う事だ・・。)」
パットの連絡へ応えたリオンは怒りを秘めた
眼差しを扉の奥のアッシュへ向けた...。

一端の撤退を思い立ったリオンは
パットとの合流地点で獣型のモンスター
[ぐぎゃぁあァあァあぁぁっ!?!!]
<ミューガント>を超能力を使って撃破すると謎を胸に残し
「・・・超能力はさっき使い切ったハズ・・・。
(無意識に力を使ってしまったけど・・・
アッシュ・・貴様、一体?!)」
エアビーグルへ乗り込み、報告と帰還を行う...。



TO BE CONTINUD…,
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