【ガレリアンズ:アッシュ】 |
《Hers goen Battle》-サウンド- (2002/6/20/Thursday) 『リオン』がデータ世界で『ニトロ』と 強烈な出会いを果たしていた、丁度その頃 「・・・博士、いや・・・・『リリア』 一つ・・聞いてもいいかな?」 「えぇ、どうぞ?『キャス』。」 「この重さはどうにかならないかな? ・・前時代の宇宙服じゃないんだからさ・・。」 キャスは彼が転送した情報を解析する為、 リリアへ頼まれ予備コンピュータを起動する為に 放射能から身を守る装置を取り付けられていた 「・・我慢して? これでも、軽量化はしたのよ・・・。 放射能汚染を防ぐには全身を覆うしかないし、それに さっきまでのマスクで防げるレベルの 濃度じゃないから・・。」 「OK、無理言ってこさえて貰ったのに 悪かったよ、感謝する。」 「良いの・・そんな事、気にしないで ・・・頼んだのは私、良い? 頭のパーツを取り付けるわよ?」 『がしゅううううぅうううっっっ!!!』 通常生身の人間が放射線に晒されれば 汚染を受け即死に至るダメージ損傷を受ける だからこれを防ぐには微塵足りとも 外気に身体が触れてはいけないのだ...。 {OK、あたしの声ーーー 聴こえているのかい?} 「“エレイン”の端末を組み込んであるから 普通に会話が可能よ? ・・・私の指示に従って動いてね・・。」 リリアの言葉に頷き、“第1研究室”出んとした そこへ、厄介な者が姿を現す 「キャス!!どこへ行くんだ!!! 妙な動きをしていると思えば・・・ 博士の飯事につき合っている暇はないんだぞ!?」 それは指揮官の男、『ロメロ』だった 「キャスには私が頼んだのよ? さっき・・・予備電源を入れて貰ったから 予備コンピュータを扱う為にね!」 流石に憤慨していたリリアは声を大にし 男の前へ立ちはだかった 「ぅっ・・・しかし、今はそんな時ではーーーー」 すると、気迫におの退いたのか 奴は彼女の言葉ですごすご場を後にした 「今、[ラスト・ガレリアン]の侵攻を 止めるには、この解析が必須なの!!! それとも、貴方・・此処で死にたいの?!!」 「ーーーっっくっ・・・しかし、今回だけだぞ ・・・キャスを使わせるのは!!」 常に穏やかな彼女しか知らないキャスは 驚いて賞賛の拍手を送った {いやぁ、良いタンカ口調だったよ!! 久々に胸がすっきりしたねぇ〜。 ・・あんたにもこんな所があるなんて、見直したよ!} 「・・はぁ、あまりうれしくわないけど 有り難う・・・じゃあ、指示するから 気をつけて・・・そうそう、それから電源を 入れる為の鍵を渡しておくわ・・・さっき ビーグルのパイロットが届けてくれたから。」 少し照れながら彼女はキャスへ鍵を手渡し “武器弾薬庫”からの進入を命じた...。 「クソッ!!!あのアマめぇっっ!!!!」 怒りを現し壁を殴り付けるロメロは数時間前 命令し先行させた『ガビー』の部隊が 応答がない事で更に苛立つ 「・・・あのガキもそうだ・・DNAデータを 破棄してやったぞ!! ・・裏切りおって!」 「へっくしゅっっ!!! ・・・風邪かなぁ〜?」 そう、『パット』のDNAデータを エレインよりこっそり始末したのは 敵の侵入で“ビーグル”が無くなっていた事を知り 憤怒したロメロであった...。 《Hers gone Battle》-アルファロイ- (2002/6/21/Friday) 「酸素供給のリミットは・・・ ジャスト、1時間よ・・ごめんなさい ・・有り合わせではこれが限界だったから・・。」 {OK『リリア』・・大丈夫 ・・ちょっと敵の攻撃をよけて、さっさと 戻って来るよ・・・20分も掛からない。} まるで宇宙服の様な着込みを行い ヘルメットを被った『キャス』は指で合図し “第1研究室”を抜けて廊下へと出て行った 「・・『リオン』・・・、早く 戻って来て・・その世界では何が 起こるか・・・検討もつかないから・・・。」 安否を祈るリリアは呟くと一刻も早いデータ解析へ 自分も努力した、同時にキャスのサポートも行う {ちぃぃ・・まずいね・・。 2階まで援護を受けていけるけど・・ どうにもスーツが言う事を聞いてくれない ・・しかたない・・中央突破しかないな!!} 他の兵士達の援護攻撃でどうにか “フロア2”へ降りる事を成功させた キャスだったが“武器弾薬庫”へ潜んでいた 敵に圧倒され身動きも自由に取れないせいか 被弾の危険を感じる...。 『ドガガガガガガガッッッ!!!!』 しかし、敵の弾丸を直撃覚悟で 銃口を構え<改造ラビットボーグ>へ 攻撃を開始せんとしたーーーー 〜その時!!!〜 [まぎょおおっっっ?!!] [まぎゃがやあああっっ!?!] 「なっ、なんだいこれは?!!」 {あぁ、言い忘れたわ・・・自動放射 プログラムを装備してあるの・・両足と 両手に[ラスト・ガレリアン]データを埋め込んだ それら動くものを標的にするマシンガンが 装備してあるから、心配しないで、ね?} 4方から弾丸の嵐が吹き荒れ 目の前の敵を一瞬にして全滅させてしまった!! 「・・・グレート!!!」 リリアからの通信を受けても暫く 呆然と立ち尽くしていたキャスだったが {・・ご免なさい、反動が大きいから あまり勧められなかったの・・・。 でも、使いこなせばかなりの戦力になるわ!} やがて、ニヤリっと笑みをこぼし “総合事務局”へ階段を使い降りて行った...。 同様にマシンガンの乱射で遺伝子異常の化け物共を 抹殺しどうにか、“システム開発室”へと 足を踏み出す事が出来た...が、しかし 「・・よし、後は・・・ 予備コンピュータを復帰させるだけね!!」 「ぅひぃっっぅふうううぅううっっぅふふ!!! よぉーーーーこそぉおおおおおっっっキャァァッッッスゥ!!」 彼女が場へと足を踏み入れたーーーー 〜その瞬間!!!!〜 『ドキャキャキャキャキャキャキャッッッ!!!』 聞き覚えのある男の声と共に銃弾が彼女を掠める!!! 《Hers gone Battle》-アスク・アレンジ- (2002/6/22/Saturday) 「ぐああっっっ?!!」 部屋へ進入した直後、突然の洗礼によって 『ぷっっっしゅぅぅっっっ...!!!』 「ひゃっっはぁぁっっっははは!!!!」 スーツの一部が被弾し空気が洩れ始める {キャ・・『キャス』ーーーッッ・・・どうしたの!?!} 大慌てで声を掛ける『リリア』、しかし 「ちぃぃっ・・・よりによって 通信系統のトラブルかい?! ・・・・よっぽど、あたしはついていないんだねぇ・・。」 初撃によって通信機器を司っていた パーツを破壊され連絡は不可能となった 「あああぁあっっおまえぇもぉおおお!!!! おれと一緒にぃいいいなろぉおおぜぇえっ!!」 転がり横へ位置する死角へ逃げ込んだ キャスではあったが、明らかな状況の不利に 半ば自棄を起こしつつあった... 「あんた・・あんた・・・まさか・・?!」 だが、この攻撃主の声を聞き、彼女は ハッと我にかえる...そう、彼はーーー 「そうさぁっっっおれはぁっぁつ 彼らの忠実なぁぁ僕となぁっぁつたぁああ!!!」 「そんな・・・神様・・・・。 『ガビー』・・ガビーーーーーっっっぃい!!! 何で、何であんたが!!」 『ロメロ』へ命令されてこの場所へ 訪れて戻らずにいた、あのガビーであった!!! 左目に生体チップを埋め込まれ、更には 肉体を改造されたガビーは 醜悪な笑みをこぼしながら彼女を 睨み付けていた... 「ひゃはははーーーーーっっ!!! キャスゥウウ・・・最高だよ・・最高!! 解るかぁ?!おれは人間を超越したんだ!」 「くっ・・・狂っている・・・あんたも・・ あんたをおかしくしちぃまった・・・ あの[ラスト・ガレリアン]共も!!」 スーツから空気が漏れ出して行く中での 闘い、そうもう目の前のかつての 仲間を倒す以外に生き延びる道はないのだ 「・・・くくっ・・・だいじょうぶ、最初は 苦しいが・・そのうち、快感へかわるぜっぇ!!」 しかし、躊躇してしまう、冷酷になれなくなってしまう 「・・・出来ないよ・・あたしには・・・。」 ゆっくりと歩み寄って行くガビーのその姿は もはやかつての彼ではない、彼はもう 死んだのだ、解っていても身体は反応を示さなかった...。 『だきゃきゃきゃきゃきゃきゃっっっっ!!!!』 だがしかし、彼女へ銃口が向けられんとしたーーーー 〜その瞬間!!!〜 「がばぁっっ!?!あぁぁっ何しやがるぅうう!!」 {キャス、何があったか知らないけど・・・ 攻撃出来ない状態なら・・私が自動で操作するわ!! ・・・今度は私が貴方を守る!} “エアターミナル”一帯へ放送が流れると同時に 接近したガビーへ抵抗無くされるがままであった キャスの防護服の砲撃装置が唐突に 勢い良く作動し、超至近距離からの マシンガンの直撃を彼へと喰らわせる!! 《Hers gone Battle》-シンフォニー- (2002/6/23/Sunday) 「なっ・・なんてぇなんてぇええ酷いやろぉだあぁッッ!!!」 憤怒して弾丸の嵐から立ち上がった彼は もう既に元より知るべき 『ガビー』ではなかった.... 「・・・がふぁっ・・・そうかい、この マシンガンはスーツも・・。 (破れた箇所が致命的に広がっている・・ もう彼はいないのね・・・。)」 皮膚と肉が矧がれ落ち 機械の身体を有した男は 狂った様に叫び続け再び『キャス』へ 直接攻撃を与えんとするの、だがーーーー 〜その時!!!〜 『どぐしゃぁぁぁっぁぁっっっ!!!!』 「ぎゃはははああああっっっっあはぁっ!!!! ついに、遂にブッ殺してぇぇっっっやったぞぉおお!!」 彼からの攻撃が防護スーツを貫かんとした時、 横目に有りあえない光景が映し出された!! 「・・・あんたには、世話になったよ・・。 もしあたしが此処にいたら・・・ ・・・あんたと同じ思いを背負うのだろうか?」 なんと、彼のサーボーグ化した腕が 勢い良く突き出されスーツを破壊せんとした時 「あっ・・あれいない・・・この、この このおれがぁっぁつ!!!」 彼女は真後ろでそれを眺め、一瞬のチャンスをものとしたのだ 「ガビー、あんたは気が弱かっけど 誰にでも優しく接していたね?」 そう、ガビーが振り返らんとしたーーーーー 〜その瞬間!!!〜 『がっかぁっっこぉ〜ん!!!!』 「・・がっっひぃ・・・ぐあぁぁっぁつ!!?」 『リリア』の注意も無視しスーツをおとりと 使ったキャスの凶弾が男の眉間を砕く!! 「有り難う・・今まで、そして さようなら・・・『ロメロ』へは言付けしておくわ ・・・あたしはあんたを助けたかった・・・ お休み・・・ガビー・・。」 そして、何かを吹っ切るかのごとく 彼女は汚染を少しでも防ぐ為に 防護マスクを装着し予備コンピュータを 起動させんとしていた...。 |