ここ〜わぁ〜『卒業の桜』と言うお話しが書いある所で〜す。


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卒業の桜



・「...いよいよね...頑張ってアヤカ!!」
「うッうん...でも、本当に
来てくれるかなぁ...。」
「今からそんな弱気でどうするのよッ!!」
「..でもぉ〜。」
「手紙もう机に入れちゃったアトで後悔
しないのッ!!...さぁ行きなさいよ。」
「...うんッ!!」
私は、彼のことが好きだった....
3年間想い続けていたのを今、
もしかしたら形に出来るかもしれない!!
そう考えると胸がドキドキして
今にも破裂しそうだった...。

少し前まで高校の卒業式に参列していた
私は、今までの事を考えていた。
この3年間、嫌なこともあったけど楽しかった
そんな一時的な感傷に浸りながら私は、
歩いた彼がいてくれるかもしれないアノ場所に
今日、朝寝坊を日課のようにしている
私がワザワザ早起きしてまだ誰もいない教室
に入って彼の机に、

『卒業式が終わったら体育館内の
バスケットゴール前に来て下さい
大事な話しがあるの、お願いッ!!
BYアヤカ』

こんな事を書いた手紙を入れてそそくさと
自分の席についた...それだけでも、
もう心臓がバックンバックン言っていたのを
まだ覚えているわ...。
いなかったらどうしよぉ〜...
私は、神様に「お願い来ていて...。」
そう願うと彼を呼び出した体育館の前まで
来てしまった...。

「...お願い...!!!」
ギュッと拳を握り締めながら私は、
扉を開けて体育館の中へ入って行った...。
そして、恐る恐る瞳を見開くと
目の前には....ーーーいたぁッ!!!
彼は、約束どーりのこの時間に
バスケットゴール下で待っていて
くれたッ!!
私は、彼の元に駆け寄ると彼も
私に気付いてくれたようだった。
「...おッ!?よぉ、アヤカ大事な用って
なんだい?」
「えッあっ...その...。」
「?...どうした?」
「....私...あっーーーッ!!」
私が自分の気持ちを伝えようとした、その時
『ギィシィィィ...。』
そんな何かがキシンだ音と共に
突然彼の真後ろにあったバスケットゴールが
私に向かい倒れ掛かってきた...。
『ドォォォオオォォーーーンッッ!!』
辺りに物凄い音と共に砂煙が巻き起こって
いた...私は、瞳を開けるとそこには、
バスケットゴールの下敷きになって
大量の血を流している彼を見付けた...。
「いやぁっぁあぁぁああああーーーッッ!!」
私はそう叫ぶと意識を失った...。

後に私は、学校の保険室で目覚め
彼があの時、私を突き飛ばしてくれて
なかったら...そんなことを考えながら
ベットから起き上がった...。
それからちゃんとした病院で検査をして
から、あのバスケットゴール前の場所は、
老朽化していて来春から新しくする
ハズだった...と聞かされた...。
私は、無傷で生還を果たしたのだ
皆、奇跡だと言っていた。
最愛の彼を犠牲にして...手にした
奇跡...それにどんな価値が
あるのだろうか...私はそう思うとまた
涙が止まらなくなった...。

..........それから4年後.............

私は、大学生になり卒業をこの春
に迎えていた...私は、あれ以来
彼のことを忘れることが出来ずに無駄な
4年間を過ごしてしまった...。
あともう少しで卒業...昔の記憶が
私を苦しめる...。
「アヤカ〜っ!もう卒業だな!!」
「...ヒトシか....そうだね。」
「元気ないな〜、どうしたんだ?」
「...さぁね...。」
「それより、いつになったら俺とつき合って
くれるんだよぉ〜!!」
「....もう何年言い続けているのよッ!!
私は、誰ともつき合う気はないのッ!!」
ヒトシは、大学で知り合った同期の友達で
初めて会った時からしつこく私に
交際を求めてくるウザイ奴だけどいつも私を
気にかけてくれる良い奴だ...。

...遂に卒業を一日後に迎えた私は、
昔を思い出してあの残酷な思い出の場所
...体育館に来ていた...あれから
1度も来たことがなかったのに....。
「...あの頃のままだ...。」
私は、そう呟くと新しく取り付けられた
バスケットゴールに向かい落ちていた
ボールを投げ入れた。
『ガコンコォ〜ン』
ボールは、ゴールネットを掠めて下へ
落ちていった.....。
「...ミツル...あの時、私が死ぬべき
だった...私はね、いつもそう思って
この4年間過ごして来たの...。」
もうすっかり日が落ちて暗くなった
体育館で私は、最後に彼のいた場所で
そう言うと帰ろうとした...でも、
その時
『..アヤカ...』
そう私を呼ぶ声を後ろで聞いた...
「...ミツル...アナタなのねッ!!
何処何処にいる...ミツル?!』
彼は後ろであの時の姿のままゴール前に
立っていた...月の光を浴びながら...。
「...会いたかった...幽霊でもなんでも
いいから私は、会って!!...」
涙が涙が止まらないよッ!!
『...アヤカ...俺もお前に会いたかった
んだ...。』
「...ゴメンネぇ...私があんな所に
呼び出さなければ...私が!!」
『...気にするな...それより
お前は俺に何を言いたかったんだ...?』
「...私は、...アナタが...好きだった
...だから...。」
『...俺もお前が好きだった...』
「えッ...?!」
『マスミには、ばれていたみたいだがな...。』
「じゃあ...あの時!!」
『あいつに聞かれたのさ、好きなのか
嫌いなのかってね...アヤカは、アンタ
のこと好きなんだぞってね...。
だから、俺も好きだって答たんだよ..。』
「...そっか...両思いだったんだ...。」
また涙が溢れ出た...。
『俺は、もう行かなきゃ...俺は
お前を守れて死ねてそしてお前の言葉を 聞けた...もう、思い残すことなんて
何にもないからな...だから、アヤカ...
俺のことなんかでもう悩むなよ....
お前は、お前の道を歩めよ....
さて....時間だ...。』
「!!待ってよッ!!まだ!!」
私がそう言って彼の元へ駆け寄ろうと
した...その時彼を暖かい光が包み込み
その中で彼は、私に
『...今、お前が大事にしなきゃいけない
奴は、...側にいるだろ?』
そう言うと...消えてしまった...。
「夢でも見ていたのかしら...。」
私は、流れ落ちる涙を拭きながら
そう呟き高校を後にした...。

そして、卒業式当日
「...。」
「よッ!アヤカッ!!今日はいつもより
元気そうだねぇッ!!」
「...そうッ?」
「なぁ、これで最後だからまた聞いて
くれよ....その好きなんだ、だからーー」
「いいよッ。」
「?...えッ...今ナンテ???!!」
「私もヒトシが好き...だよ。」
「ーーーッ!!!やったぁ〜ッ!!」

私達は、高校頃から時間が止まっていた
それが今!動き始めたんだッ!!
涙を流して喜ぶヒトシの顔を見ながら
私は何年ぶりかに笑顔を見せていた...
突然、一陣の風が吹き桜吹雪が空に舞った
その時、かすかにミツルの声が聞こえた...。
『...卒業おめでとう、幸せにな...。』
桜吹雪は、二人を包むと消えて無くなった
私は、これから、こいつと共に生きてゆこう
「どうしたの?やっぱりやめたッ!!
ナンテのは、無しだからねぇ〜!!」
「さぁ〜どうかしら?」
二人は、そのままじゃれあいながら
卒業式の会場に向かった...。



『One Night・Mare』『卒業の桜』お終まい。


ここからしか見れない秘密の後書きです。

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