そこ、マジ・現実？
Dream's Reborn
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〓…夢は起きても・見る物ですか？…。〓 |
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『ソーニョ』 (2005/3/7/Monnday) |
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・なぁ、ここは―――――― 現実か？それともまだ夢の中なのか？？？ もうオレには区別がつかないんだ。 なぁ、誰か教えてくれ…此処は現実世界なのか？ それとも、まだオレは飽きもせず 夢を見続けているのか？？？ おぃ…なぁっっっ！！！！ 黙ってないで・教えてくれよ……… …黙ってないて…誰か………―――― ・最初は曖昧だった。 そう確か・長い悪夢を見て… その日は普通に起きたんだ。 休日だったから、特に時間などは 気にせずにいた、が何故か目が冴えて 眠れそうも無かった。 昔から二度寝は苦手だ。 時計を見るとまだ９時を過ぎた辺りだった。 この日は、そのまま夜まで起きて 普通に眠気に襲われ、普通に寝た。 だが、長い夢…いや悪夢はそこから 徐々に助長して行く。 しまいには日毎に、あちらの世界へと いる時間の方が長く感じてしまう始末だ。 寝ているのか・起きているのか？ 解らない感覚のせいでオレの神経は参っていた。 オレは、現状が起こり得る原因として 当てはまる事を考えた。 なんらストレスを抱えていないと 言い切れぬものでもない。 人間関係で摩擦がしょうじていた事は確かだった。 だからと言って精神科に行くのは気が引ける。 オレは暫く、自称・長期休暇をとる事にした。 １人暮らしのオレに 文句を言うものなど誰もいない、気楽なものだ。 こうなれば、夢で決着をつけてやろうと オレは思ったのだ。 幸い、毎回の内容が生々しくグロテスクな 世界でなかった事がオレの意思を 強く強固なものにしてくれた。 これが良くある映画の様な世界であったら 不眠症となって、その内、死んでいた事だろう。 ともかく、自分の意思で夢世界へと突入して行く。 ・夢の中でのオレは不死身な筈だ。 だって、夢なのだから。 確固たる確信を持って乗り込んだものの その世界は、まるっきりオレが過ごし 生きる世界そのものだった。 そう、つまりは―――――― 「……別世界…パラレルワールド…なの？…か？？？」 正にパラレルワールドだった。 だが、異なる所が一箇所だけ存在していた それは、オレだけが存在すると言う事。 つまりはオレ以外・誰もその場に居ないのだ。 建物等の無機質な物は存在するのに 有機物たる人間などは影すら見せない。 オレはソレを夢であると、自覚を持ったまま 歩き回ることも出来るし・何でも出来た。 不思議な事だがレストランに入れば 料理は既にテーブルの上に並べてあり。 他・娯楽施設だろうと何であろうと 人が居た形跡を見せずに、オレを出迎えてくれた。 ………当然だ。 だって、オレの夢なんだから。 やがて飽きたオレは、何時もと同じく 夢が覚めるまで待つ事にする。 ・夢の中でも時間は進む。 夢時間で２時間もが経過した。 いつもなら長くとも・もう起きて良い時間だ。 嫌な胸騒ぎがする。 その途端だった、グニャリっと景色が歪み 視界が奪われただけでなく、意識も失った。 気付くとそこは、砂漠のど真ん中だった。 夢の中で意識を失うだけも可笑しい話だが それを受け入れてしまうのも夢がなせる技なのか。 ともかく、オレは周囲を見渡して叫んだ。 あらぬ限りの声を出して、しかし その声は空しく場へと響き渡るだけだった。 「痛ッ！？！」 突然、指先に鋭い痛みが襲う。 見ると、当方に暮れ砂地へ座り込んでいたオレを まるで嘲笑うかのように、ひっそりと近付き 赤黒い蠍が、オレの中指を尾っぽの針で刺していたのだ。 夢の中で痛みを感じた事だけも 恐ろしいのに…だがしかし、強い思い込みで 人は火傷まですると言う。 それを思い出したオレは、冷静さを失わず じっと、その時を待った。 夢で死ぬのは慣れている・やがて全身に蠍の毒が回り オレは少し苦しみながら、夢の世界で他界した。 起きた時の事を考えながら。 ・目蓋を開けた俺の目の前に広がっていたのは いつもの部屋の天井だった。 そう、夢から覚めたのだ。 現実味のある死からの生還を果たしたんだ 今日は昼間から飲んでも、このオレが許す。 オレはジャケットを着込んで外へと足を踏み出した。 街の様子が何処か何時もと違っていた。 漠然としていて上手く説明出来ないのだが まるで…そう………まるで――――― あの世界の様に、全てが静まり返っていたのだ。 行きつけの店の扉を開く…が、いつも聞こえる 威勢の言い掛け声も聞こえない、しかし カウンターテーブルには…出来立ての料理が……。 「オレは・まだ寝ているのか？？？」 …オレは、この夢の終わりを知っている。 それがまた夢だとして…オレは何回死ぬんだ？ そして―――――いつになったら… 目覚められるのだろうか？？？…。 |
