ここは、『シュレインダーの剣』の第2話前編が書いてあります。


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[第2話]『剣を狩る者』前編




「いやだ...やめてよぉ...お願いし..あッ!?
くッ...あぁッん...クッく...」
「....だろ?なぁ....?」
『うぁぁぁぁあああああぁぁぁッッ!!』
....深い森の中で少年は何かの悪夢に
よって叫びながら目を覚ました...。



・「そうかオレは、....。」
少年は、自分がさっきまで
『剣を狩る者』達と戦っていたことを
思い出し不覚にも1撃喰らって
しまっていた右腕の傷ことも同時に
思い出した...。
『剣を狩る者』(通称ソード・ハンター)
『シュレインダーの剣』を持って
いそうな獣人達を見付けては、
それが例え誰であれ襲いかかり持っている
剣を殺してでも
奪おうとする賞金稼ぎ達のこと
を言う、『シュレインダーの剣』には
莫大な賞金が掛かっている為
やつらは常に情報を集めては、
剣を見付けてやろうと躍起になっている。
そして、最近少年が持っていると聞き
つけた一部の『ソード・ハンター』達が
集団で少年を襲い始めたのだった。



・少年が一人薪を集めて焚火を
していると、すらっとした女性が
前から近付いて来た...。
その女性は、髪が長くそして銀色
の瞳を持った狐の獣人だった。
少年の前に来ると彼女は、
「道に迷ってしまったの、ご一緒しても
よろしいかしら?」
と、言って少年に伺うと少年は、
黙ったまま首を上下に振り
イイヨと言う合図を送った
すると彼女は、
「ありがとう。」
と、言うと少年の横に座った。



・少年は黙ったまま彼女を見ようとも
せずにただ焚火を見つめている。
すると黙ったままでいるのに
痺れを切らしたのか女性は、少年に向かい
自己紹介を始めた。
「私は、『リンコ』ッ狐のリンコよ、
宜しくねッ。」
彼女がそう言っても少年は愛想笑い
一つしない...。
「随分無愛想な子ねっ!」
『リンコ』は、呆れた様にそう言う
「まッいいわ...あなたお名前は?」
「........。」
そう言われても少年は、まだ無言のまま
真っ直ぐ前を見つめている、
『リンコ』も諦めたらしく
「もういいわ。」
と、言うとそのまま眠ってしまった。
少年は、それを見ると
『リンコ』に自分の身に付けている
マントを彼女の身体に羽織ってあげた。



・「....どうやら眠ったみたいねぇ。」
さっきまで寝ていたハズの『リンコ』は、
むくっと、起き上がり
少年の掛けてくれたマントを
その場に静かに置くと、
寝ている少年の側にいつの間にか
近寄り右手に隠し持っていた短剣
を静かに振り上げ
少年に目掛けて突き刺した!!!
『パキョォンッ!!』
「ハッはははッ!!やったわ仇を...ッ!!!」
だが、良く見ると短剣は、何故か
刃の部分が打ち壊されていた!!
「なっッ!!?バカなッ!!?」
何が起こったのか解らずに
混乱する『リンコ』に既に眠りから
覚めていた少年が冷たく
「気付いていたよ間抜けな
『ソード・ハンター』さん」
と、言い放つ
それを聞いて顔色を変えながら『リンコ』
は、少年から飛び退き
「あんたアタイのこと知ってて
良くも....屈辱だッ!!!」
そう言って少年に襲いかかって来た!!
「アタイの武器は、アレだけじゃ
ないんだよッ!!」
走りながら少年にそう言い
腰のバックルからしなやかな鞭を
二本取り出して連撃を放ってきた!!
「喰らいなッ!!アタイの十八番!!
『マーダレイ・ビュート』ッッ!!!」
二本の鞭がまるで地を這う大蛇の様に
美しくそして怪しく少年に迫って来る!!
「...無駄だな....。」
だがそれが眼下まで迫ってきても
少年は動じず左腕をスッ...と
振り上げる。
すると、少年に向かって来る
その鞭達は、無惨にも引き裂かれた!!
「ばッ...化け物めぇぇぇええぇッ!!」
『リンコ』は、興奮しながらそう叫ぶと
少年に今度は飛び蹴りを放ってきた...。
「...もう、死ねよ...。」
そう言って少年がまた左腕を振り上げて
彼女に振り下ろそうとしたその時!!
『ドスッ!!』
「なッ!?....そんな、なんで皆??」
『リンコ』の背中に弓矢が打ち込まれた
『ヒュン、ヒュン、ヒュン』
次々と矢は、放たれる
「...とんだ茶番だな...。」
少年は、そう呟くと背中に矢を受け
気絶した彼女を
抱き抱えて森のもっと奥深くに
消えて行った....。



・少年と『リンコ』が去った後に
ぞろぞろと獣人達が森の陰から現れ始めた...。
そして最後に現れたリーダー格の
獣人が、
「...ちぃッ!!逃したか...
ふッ、まぁいいこの中なら奴も逃げ切れない
まいて...クククッ...」
「しかし良いんですかい?兄貴
彼女まで撃ってしまって...。」
小太りの獣人がリーダー格の者に
そう言う...、すると
「...何だ?この最強の『ソード・ハンター』
猪の獣人『ディノス』様の言うことが...
聞けねぇってのか?このうすノロでぶがッ!!」
「ヒィィィイイ!!そんなことないッス!!」
「解りゃぁ〜〜良いんだよぉ〜。」
『ディノス』は、そう言うと辺りにいる
手下のハンター共に
「『シュレインダーの剣』を奪え!!
ガキも女も殺して構わん....行けッッ!!」
そう言って森に放った...。
手下全てを森に放ったあと一人その場
に残った『ディノス』は、
「『シュレインダーの剣』を手にし...
世界を手にするのは...俺様だ...
クククッ...せいぜい逃げ回るこったぁ〜
...ハントが面白くなるようになぁ〜。」
そう言いながらまた自身も暗闇に
包まれた森の中に消えて行った...。



・「....ここは....。」
目が覚めた『リンコ』は、起き上がる
しかし、
「ッ痛!...そうだ...アタイはッ!!」
背中の傷の痛みに耐えそう叫ぶと
何処からか少年が現れ
「...目が覚めたのか...。」
と、言うと彼女に近付いた。
「...はッ!!?あんたッ!?」
そう言ってまた腰のバックルから
残りの鞭を取り出し構えた。
「近付くんじゃないよ!!...ハァハァ...。」
『バタッ!!』
だが、そう強がりながらも傷は、大分酷い
らしく『リンコ』は、また倒れてしまった。
それを見て少年は、
「クスッ」と笑うと嫌がる『リンコ』を
抱き抱えて元の寝ていた場所に戻し
「...まだ無理をするな...。」
と、言ってその横に座った。
「...何でアタイを助けたんだい?」
『リンコ』は、背中の痛みに
耐えながら少年にそう尋ねる。
すると少年は、
「...別に...。」
そう言うとさっきと同じように
少年は、焚火を見つめている...。
「...あんた、『シュレインダーの剣』を 持っているんだよね。」
少しの沈黙のアト『リンコ』は、
少年に話し掛けた...すると
「...あぁ...。」
そう答えて少年は、自分の両手を
見つめた....。
「...あんたは、アタイの両親の
仇なのさ...。」
徐にそを言うと『リンコ』は、
静かに語り始めた...。



・「アタイは、ある街の領主の子供
だったのさ...いつものように自分の
家に帰り....ただいま...そう言って家に
入ると目の前には、
右腕に不気味な剣を装備した
男が立っていた...。
アタイは、気が動転しながらも
両親の名を叫んだ...すると男は、
自分の足の下を指差して見てみろ言った...。
だからアタイは、恐る恐る
その男の側に近付き...足元を見たのさ...。
男の足の下には、既に事切れた両親が....。
その時全てが理解出来たよ...
男は、アタイの両親を惨殺していたんだ...。
アタイが声を上げようとすると
...突然炎が舞い上がり
全てを焼き払らって行った....
アタイは、誰かに助けて貰い
命をどうにか取り留めたのさ...。
そして、
後にあの男が持っていた不気味な
剣こそが『シュレインダーの剣』
だとアタイは、知ることになる...。
もう4年も前の話しさ...。」
『リンコ』は、そう話しながら涙を
少しだけ流して震えていた...。
それを見た少年は、彼女を優しく抱き締めて
あげると、彼女の震えは、止まっていた。
「...アンタの両親殺してないよオレ...
それに話しは、また後だ...。」
唐突に『リンコ』にそう言うと
少年は立ち上がり、いきなり
闇夜の林に向かい
「...出て来いよ...『ソード・ハンター』
さん達...。」
と言って焚火を一つ掴むと森に
投げ入れた...
すると、暗がりに光がともり
弓矢で二人を狙っていた
『ディノス』の手下共が木技の間
から明かりに驚いて顔を覗かせた。
「...今度は、お前達が狩られる番だッ!!」
少年は、そう言うと『剣を狩る者』達
の潜む林に両腕をかざし
それを振り下ろしたッ!!!

to be continued...



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