[第6話]『シロの刻印』前編 |
「...あれから何年経ったのだろう? 君が僕の物になり離れてから...あははっ でもね...きっと近いうちに 会う事が出来るのさ...君が君で ある以上、『シロの刻印』が消える事は 永久にないんだから...。」 何処かでオレを待つあいつを この手で打ち砕き殺す為に... オレは、強くもっと強くならなくては いけないんだ!! それが誰かの上に犠牲に成り立った道を 歩む事になったとしても...。 ・『ファング・オブ・キング』の手に よって共に両親を惨殺された 『将』と『愛』は、彼が支配する 最強最悪の『セトル・クエスター』達が 集う軍、通称『レオ』の移動要塞に 幽閉されていた...。 もとわと言えば、彼の目的は 二人の両親が創り上げた『幻影送出制御装置』 【ホログラム・マスター】によって 前時代のセトル・クエスター達を 退けた、偉大な獣人達と文明が 隠された街を自分の手によって 発見し破壊するだけの彼にとっては 暇潰しのゲームにしか 過ぎなかったのだが『幻影送出制御装置』に よる、まやかしの空間を見極め 装置を破壊し、街も破壊し尽くした 彼が、そこでまだ実りもしない 青い果実を見付ける...それが二人だった そして、その果実を摘み取らんが為に わざわざ両親を目の前で殺して見せると 絶望の淵に追いやったのだ...。 ・...あれ...お母さん...お父さんも なんで...ひっ?!血...うあぁぁぁ!! 「ぅ...ううここは?」 将は、さっき蹴られた箇所が まだ痛む様で、逃れられない 悪夢から目覚めてもそこを 右手で摩るようにして愛の腕の中で 目を覚ました...それに気付いた 愛は、将の頬に手を優しくあてがうと 「良かった...将まで死んでしまったら 私どうしようかと思っていたの... 本当...良かった...。」 そう言って将の体を抱き締めた 二人が幽閉されている場所には 壁で、区切られた各敷居の中に 同じ年位の男の子や女の子達が 無数にいた...多分同じように 両親を殺され誘拐されたのだろう...。 将は、目覚めて直ぐに あの出来事が現実だった事を 再認識すると 今は、何があっても 愛を護らなくては!!と言う 強い意志が両親の死と言う衝撃的な 出来事の余韻にすら将を浸らせずに 絶望すらも跳ね除ける事が出来た...。 将は、愛の手を引っ張り 体を引き上げ、その場に起き上がせると 「絶対ここから脱出してお母さん達の 仇を二人で取ってやろう...。」 そう愛の耳元で呟いた...この先に 更なる絶望が待っているとも知らずに...。 ・何日か経った後、二人は 見知らぬ獣人達に連れられ 何処かの一室に連れて来られた 「ファング・オブ・キング様... 二人共、お連れ致しました...。」 部屋に先にノックして入って行った 獣人の後に続いて入って行った先には 二人の両親を目の前でいともたやすく 惨殺し平気な顔をしていた青年... いや、全セトル・クエスター達の王 ファング・オブ・キングが最初に 出会った時の様な屈託のない笑顔で 皮の椅子に座っていた... それを見た将は、怒りで彼に 殴り掛かろうとするのを 必死に抑えると殺意を全身から 露にしながらファングを睨みつけた... すると、それを見た彼は、クスクスと 笑いながら、二人を連れて来た獣人を 部屋から退出させると部屋に 誰も入れさせない様に命じた...。 「やぁ!!食事はちゃんと取って いたようだね...肌の艶が ちゃんとしてるしね...。」 ファングは、そう言って将の下に 歩み寄ると将の頬に手を当て撫でた 『パシッ!!』 「止めろ!!触るな!!」 すると、直ぐにその手を跳ね除け 「…僕は、お前を絶対に許さない!! 必ず殺してやる!!」 そう叫ぶと将は、愛を背に隠した 「ふふふっ...やっぱり将...君は 面白いねぇ...それでこそ僕の 専属の奴隷にしがいがあるって もんだよ...あははっ...僕の“力”は もう知っているよねぇ? 君が今、僕を殺すことは永遠に出来ない... じゃあどうするか?それは...。」 ファングは、瞬時に 将の小さな体を素早く抱き上げると 右側に設置されているベットに 放り投げた...背面を打ちつけ 呼吸が一瞬止まり意識が遠退いたが 将は、そこから起き上がろうと する...が、しかし、その間に ファングの体が将に覆いかぶさって 身動きを取れなくする...それを見て 必死に将からファングを引き離そうと する愛だったが 「邪魔するなら...今直ぐ君を 殺すよ...。」 そう言われてファングに睨まれると その狂気じみた殺意に震えて 身動きも出来ず声も出せなくなって その場に立ち尽くしてしまっていた...。 必死に自分から逃れようとする 将の衣服を乱暴に鋭い爪で 切り裂くとファングは、 「さぁ...君にも『シロの奴隷』の印 『シロの刻印』を...与えよう...。」 そう呟き、また将の唇を奪った...。 ・愛の目の前で今まさに将は ファングの歯牙に掛けられようとしていた... 「止めろ!!あっ?!...ぐっ!?」 「力を入れるな...ゆっくり息を 吐き出す感じで...僕を受け入れろ...。」 ベットの上で仰向けに寝かされ 押し倒された将の体がファングの 体の動きに併せてピクピクっと 反応し、全身から玉のような汗を流しながら 肉体的な苦痛と精神的な屈辱に、 喘ぎ声とも呻き声とも、おぼつかない 声を上げ、それでも両手は必死にシーツの裾を 掴み、瞳からは涙を流し 枕にそれをぽつぽつと、こぼしていた...。 「嫌...いあやぁいあやあぁぁ!!!」 ファングに抱かれる将を見て 涙を床にこぼしながら叫ぶ愛に向かい 「はははっ...大丈夫心配しなくても… 次は、君の番だから。」 そう言うとファングは、突如動きを 止めて、体を痙攣させると不意に 将に口付けを混じえ、耳元で 「...これで君は、今日から『シロの奴隷』だ ...はははっ...特別扱いされるから 安心してよ...。」 そう囁き、自我が崩壊寸前の 将の体からヌルっとした、自分を抜き去ると ベットから下ろしベットの横に座らせた... 「嫌...来ないで...お願い止めーぁッ?!?」 愛は、素早くファングにその身を 捕らえられ、同時に唇を奪われた上に 一気に衣服をはぎ取られると ...将と、同じようにベットの上に 連れて行かれ、そこでまだ未発達の 下腹部を舌で転がすように嘗めつくされた...。 「ぁ...ん...くぅ!?」 「ピンク色で凄く綺麗だよ...お姫様。」 初めて触れられる部分に刺激を 与えられると異様な気分に襲われる 愛だったが、次第に青年の行為に よって覚醒してゆく...そして、 「あ゛ぁあーーッ!?」 最後には、ファング自身を受け入れ シーツを汚した...。 「ぅん!!今日から晴れて僕の為だけに 生きる奴隷...シロの奴隷に二人とも 『刻印の儀式』を済ましたから 漸くなれたねーッ! 僕の事は『恵』【けい】と呼んでくれ まっ君達のご主人様だから様付けて くれても良いけど、ケイのが...僕を 愛しく感じるだろぉ?くくっ...。 これから毎日が....快楽の繰り返しだよ ...ふふっ...逃げようとしても 無駄だからね...その刻印が... 君達に死ぬまで付き纏うんだからねぇ。」 二人の体を犯したファング・オブ・キングは そう言いながら嘲笑した後 二人を抱き寄せ、そうやって 心まで犯していった...。 ・ケイに犯されてから数日が過ぎた あれから、将と愛は部屋に戻されると 暫くまた幽閉され、その間に 愛は、受けた下腹部の一生消えない 傷を見ては、毎日泣いていた... 同じく将は、あれから不思議と 毎日、下半身が疼く為その 自分の感情を抑えようと必死に ケイに対する殺意だけで自分を保ち 泣き叫ぶ愛を慰めている...。 どうやら部屋にいる子供達は 全てケイの刻印の儀式を受けたモノ... シロの奴隷達だった様で鉄格子から 心配そうに前の敷居にいた女の子達が 2人に向かい声を掛けていた...。 ...こうして部屋にいる同じ境遇の 仲間達と共に励まし合いながら お互いの傷を嘗め合った...。 また数日すると、そのお蔭で 愛の自我も立ち直っていた...両親の仇を 討つまでは、何があっても何をされても 挫けるモノか!!と言う強い意志の下に 2人は、これから更に過酷な運命の下で 足掻き続ける...復讐と言う名の 刃を心に秘めて...。 [第6話] 『シロの刻印』前編 終 to be continued... 次の頁を見る? |
© 1997 fat-boy@athena.dricas.com