『Classification !!』8月編!!


↓にお話しは、増えて行きます。


8月17日(木)

第三九〇話 『有限の激突ー待ち受ける者達ー』(8.17.木)

知也』達はやはり警戒しながら
魂狐』【ムツキ】の横を
通り過ぎ先へと進む...
「“眠れる雪の城”で決着を付ける
事になるとは私は思いませんでした...。」
「ボクだって...ここまで来これたんだ!
君には負けられない!!」
「ふふっ、直ぐに後を追わせてあげますよ。
彼らの後を...ね?」
お互いの得意武器、鞭を手にし
会話を続ける『勇二』は深呼吸を
して緊張を解こうとする...が、
しゅぱぱぁぁっっっっん!!!
「ひっ!?!」
「あの時のままだと思われているのでしたら...。
大間違えですから?」
唐突に場に鞭を打ちつけ音を響かせる
ムツキに驚き、萎縮(いしゅく)してしまう...。

先へと進んだ一行を待っていたのは
再び、長い廊下だった....
「いつになったら...支配者が...っと、
何か見えたよ!」
しかし、永遠に続くかと思われた
その廊下も、やがて果てを迎える
「『洋子』...さんでしたか?
お久しぶりですね...。」
すると...不意に花畑が現れ、そこにはあの
彼女が手も足も出す事が出来ずに
恐怖の中で精神的に敗れた“支柱”
雪原の雌豹』【レキ】がたたずんでいた
「確か...レキ...あんたの事は
忘れてなかったよ,,,あの村での事も...!!!
2人共、此処はぼくに任せて!!!」
「おぃ、ちょっと待つんだ!!!
落ち着けよ洋子!!」
激昂する洋子の肩をグィっと掴みトモは
それを制する...だが、
「御免、こればぼくの問題なんだ...。
だから、その口を出さないで欲しい...。」
光助』は『竹丸』を
背負いながら静かに彼女の下に
歩み寄ると、
「解った...行こう、トモ...オレっち達には
オレっち達の闘いがあるんだ、洋子を
信じようぜ!!」
呟き、それを受け入れ足を踏み出す...
「...ふふっ、物分かりが良い方ですね。」
「...く..ぁ...----〜〜〜洋子、
絶対追い付いて来てくれよ。」
「...トモ....解った!!必ず!!!」
トモもそれを追いレキを横切った...。

2人が彼女を残し、終始無言のまま進んだ先には
支配者の君臨する別室への移動器具が
設置されている最後の部屋の大きな扉が
垣間見えた...しかし、その前には吊り橋が
「...!?!...光助!!前!!!」
そして彼らが用心深くその場を渡り切ろうと
した、次の瞬間!!
「...此処は某と相手をして戴(いただ)こう。」
「新手の『幻魔』か....。
トモ、此処はオレっちに任せて
先へ進みな?」
目の前には甲ちゅうに身を包み込んだ
最後の支柱『夢の躯』【エタニアル】が
完全と立ち塞がる!!!



8月18日(金)

第三九一話 『有限の激突ーただ前を見つめ...。ー』(8.18.金)

「お双方の内、一人は某の横を
通られ『偽りの魂』【レイヴィンド】様が
いらっしゃられるお部屋へと続く扉を
お潜り戴く...。」
「おぃおぃ、ここまでくると
あからさまに罠さね?」
『知也』は疑い深く『夢の躯』【エタニアル】を
見つめ、その場に残ると言い出した
『光助』を制止した....
「...そうかも知れないな。」
「.....。」
「だろぉ!?じゃあなんで!?!
2人の会話を沈黙し、終わるのを待つ
エタニアルは、軽く腕を組む...
「時間がない...こうしている間にも
オレっち達が倒した『幻魔』共は
世界を巣くっている....。」
「そっ、そんな事ならオレだって!!!」
「聞いてくれトモ....。
オレっちらがこっちで幾らあいつらを倒しても...
向こうではピンピンして、人間達を
襲ったりしていやがるんだ...。
だけど、それを防いで戦ってくれてる
奴らがいる...時の地場が崩れた地表では
多分...圧倒的に仲間達のが不利なんだ...だがら
オレっちは罠だろぉが、何だろうが
早く、この世界が出来た原因、元を
叩かなきゃいけないんだ!!!」
「...光助...。」
ひさかたに見た光助=『ハウリング』の
真剣な顔にとにかく事態の大変さを
知ったトモは...暫くの、後...静かに頷く...。

「...ふむ、話しはまとまったみたいで
ござるな-、それでは某と勝負する方は
吊り橋の始めに戻って戴こう-。」
事の成り行きを見守り、終わった時点で
見計らい声を掛けたエタニアルの横をーーー
「....光助、背負うなよ...。
現世で何を見たのか知らないが...
オレをもっと信じて欲しいさ?」
光助に向かい呟き、トモは----
「ふっ、まかりなりにも信頼され
期待されているのだよね〜、トモ...。
だからオレっち達がこいつらの相手を
するんだぜ?それを忘れるなよ〜!!!」
颯爽と迷い無く通り抜けた!!
「....くっ...そう言うことさね...。」
ギィイッッッッッ!!!!
トモは光助の言葉で何を言わんとされて
いたのかを理解し、只...前を見つめながら
けして振り返らす扉を押し開けた....。

「某は貴方の判断に感服致す-。
自らの中で一番実力を持つ者を
煎じて盾となり先へ行かすとは、
中々出来ぬ判断で-す。」
「へっへっ〜、盾ってのはおかしいよ。
オレっちも先へ進むよ〜、お前を
倒してね...!!!」
お互い、吊り橋の端で会話を続け
彼らは徐に武器を手に構える...
「某は“支柱”が一人エタニアル。」
「オレっちは安大 光助だよ...。」
そして、自己紹介の後、両者は走り出し
一騎討ちが開始された!!!



8月19日(土)

第三九二話 『有限の激突ー無様・信頼ー』(8.19.土)

扉の奥へと進んだ『知也』は、
異形再生』【異質変化】を持つ
あの少女が待ちかまえているではないか?
っと、周囲を警戒するが...
「ケーブルカー???」
目の前には只、ケーブルカーの様な
乗り物が用意されているだけだった...
「...別館...ってことさ?」
不意に吹き付ける凍えそうな雹風に
当てられ、寒気を覚えながらも
彼は覚悟を決め、入り口に足を踏み入れた...
バタンンッッ!!!
途端!!扉が勢い良くしまり、勝手に
機器が作動を開始する...
「...バリバリバリ罠っぽいな...。
(しかし...気を引き締めて潰す!!!)」
トモは、取り敢えず騒いでも始まらないので
儲(もう)けられていた椅子に腰を落とす...。

『勇二』が鞭による攻撃を放とうとした
…その瞬間!!…
シュパパパパパパッッッッッッッン!!!!
「あの時は邪魔されたけど...。
今度は確実にしとめんぜ?.....くぉおおお
この“ゴンギツネ”様がなぁっっっ!!!]
“能力”により幾重にも分断させた
蛇牙鞭』【シャガベン】を
振るいながら、一瞬にして形態を変化させ
『幻魔』へと姿を変えた『魂狐』
【ムツキ】は勇二の振り下ろしよりも
更に早く正確無比に猛烈な攻撃を仕掛ける!!
「ぅゎくっっひぃ!?!!
(いきなり変化するなんて〜〜〜〜ずるぃよぉ!)」
しかも、どうにか鞭で防御するも、衝撃に
押し負けし、螺旋階段近くまで
吹っ飛ばされてしまう勇二に追撃の
舞いを続けて四方八方から仕向けた
グワシャァッッッン!!!
[けけっけっっっっっ!!!!
もっと踊れぇぇぇっっ踊ってみせやがれぇ!!
生け贄の婚儀』【グラィ・ラヴァ・メィティ】
ーーーーーっっっ!!!!]
「ぎゃっっん!?!!」
流石に防ぐ手立ても無く、鞭で
ぶにゅぶにゅの腹部へと
駿足の攻撃喰らい吐き気を
催(もよお)しながら更に吹っ飛ばされて
壁に背面を打ちつけ、跳ね、その場に
仰向け落ちて果てる勇二は成す術も
無く、ものの数十秒でノされてしまう...。

[どうした?この前のがまだ
歯応えがあったような気がするぞ?
くくっ、さっさと立ち上がりやがれよぉ?
でぶチンくんよぉ〜???
それとも?ここで鞭に打たれ続けて果てるか?]
ゴンギツネの息もつかせぬ攻撃に
手も足も出す前に晒(さら)され
気絶寸前の勇二だった...が、
「げほっげほっ....。
まだ...ボクだって...本気なんか
出してない...もんね...。
(....こんな場所で!!!)」
『光助』の言葉に応える為に必死の思いで
そう言い放ち立ち上がる!!!



8月20日(日)

第三九三話 『有限の激突ー報告・散るー』(8.20.日)

「Hey ! guy’s !!
Welcome to the place !!
『偽りの魂』【レイヴィンド】なら
その先の部屋に居るよ。」
ケーブルカーから降りるなり、弾けた
少女に出迎えられ、度肝を抜かれてしまった
『知也』は放心状態で曖昧な返事を返した
「あっ...そのどうも....。
(何ナンだ!?!)」
毒気を抜かれたように覇気を緩め
「それじゃあ、また
あぁ、そうそう、あの子の心配なら
しなくて良いわよ?、もう死んだから。」
ガシャッッッン!!!
たたずむトモの横を通り抜ける際に
少女は小さく囁き、扉を閉めた...
「!?!...おぃっ!!待て!!!
お前何を!?!!」
慌てて目線で追った時は既に遅く
彼女を乗せたケーブルカーは冷気に塗れ
下へと降って行ってしまい見えなく
なっていた...
「....行くしかないか....。」
不安と疑問を残しながら、彼は
前へと足を再び進めた....そして、遂に
レイヴィンドの玉座が存在する
“冷徹の氷河”の目の前へと辿り着く!!

「ふふっ、お嬢さん、本当にお久しぶり
でしたねぇ...。
相変わらず、良い、高貴な魂と感情を
お持ちだ...。」
花畑の中心で彼女と再び再会した
事で歓喜する『雪原の雌豹』【レキ】は
微笑みを向け、一輪の花を摘み取り
その匂いを嗅ぐ...
「悪趣味だね、あんたの事はこの世界に
来て、あの村の事があってから、
一番蹴りを付けたいと思ってた...。
あの時のぼくとは違うよ....。」
『洋子』は言い放つと、同時に
胸元に隠していた短剣を取り出し少し
手回し、した後に右手で握り左手で
柄を押さえ構える!!
「えぇと...それは確か、先の闘いで
見せて貰ったーーーーーそう、
“ダガー・オブ・サイザー”でしたっけ?」
「...汚いな...奴らとの闘い、ずっと
そうやって監視してたのか?」
自分の手にする武器の性能を完全に
見抜かれている事に憤怒(ふんぬ)する
洋子は感情を込めて叫び、睨み付ける
...すると、レキは不敵な笑みをこぼし
「あふぅ、当然でしょう?自ら怪物の口に
飛び込んで来ているのでしょう?
...っと、まぁ、今までの闘いの記録も
貴方がたお2人の、のみ存在しますが...。
ふふっ、そうでなくとも貴方の勝利出来る
期待値など、1未満ですがね?」
彼女は弱い!っと、露呈(ろてい)するように
言い、更に挑発する!!
「どうせ、言葉では何も解決
出来ないんだよな...それなら、
実力で解らせてコミケ用原稿を完成させに
さっさとぉっっっ戻る!!!!」
黄色い花を足で踏み締めながら彼女は
レキへと突っ込んで行く...仕組まれた
罠に気付かぬまま....。

ぷきゅっっっっうっっ!!!!
「はぁっっっっっっっ!!!!
(何!?!この匂い...でぶ臭!?!)」
脂肪が不燃した様な生臭い匂いが
彼女が、花を踏み締めた途端に場に生じる!!
「くくっ、愚かなお嬢さん...。
その魂の過程は素晴らしいのに...。
ってかよぉ〜〜〜〜レキに感謝しなきゃなぁ!!]
気管から入り込んだその黄色い悪臭は
彼女の身動きを完全に封じ、
意識を失う一歩手前まで追い込む...
しかも、精一杯の力で花畑に倒れ込んだ彼女が
上を見上げたその顔はレキではなくーーー
「....き...さ...まぁ....何故!?!」
[ひゃはぁぁぼくちんだよぉ!!!
物本だぜぃ!!!!]
何故か死滅した筈の『銀色の煙
【スネイル・ゴースト】だった!!!



まだまだ続くのですぞッ!!



先を見るんッスねぇ〜!!