『8月24日(木)』 第三九七話 『有限の激突ー雌豹、推参!!ー』(8.24.木) …『雪原地帯』での最後の決戦が開始 された、各々の前に立ちはだかる “支柱”達を倒し、先へ進む一行... その頃、“眠れる雪の城”と“冷徹の氷河”を 結ぶケーブルカーに乗り、単身...支配者の 玉座へと足を踏み入れようとしていた 『知也』の前にも敵の姿が… 「大それたもんさ?」 眼前にそびえる重々しい扉を押し開けようとした …その瞬間!!!… 「!?!....なんてぇ気を放ちやがる...。」 何かの殺意に反応し、身体が自然と 横へ動いてしまう... 「ふふっ、謙遜(けんそん)なさらずに さぁ、お入りなさい、その心持ちと、共に。」 『ギィィアァァァッッッ!!!』 悲鳴にも似た轟音を響かせながら 彼が扉を押し開ける必要もなく 内側へと向かい放たれた先には、殺意の 送り主『雪原の雌豹』【レキ】が 自信満々に、支配者を背にたたずんでいた... 「てめぇが気の....!?!お前は!?! さっき『洋子』と闘っている... まさか!?!...罠にはめやがったのか!?!」 その姿を見て漸く、自分達がわざと 分断された事に気付くトモ... 「ふふっ、自己紹介をしましょう。 私は支柱を統括する者...レキ...。 主に人間やソレの感情を好んでいます。」 「....お前が支配者なのか?!!」 「さぁ?それは私に勝利すれば 解る事でしょう? 出来たらのお話しですがね?」 だが、奥で燃え盛る見覚えのある青白い炎を 見て、本当に此処が終着点である事には 違いないと確信した彼は静かに拳を構え 「あぁ、やってみせるさ?」 今は、自分が出来る得る事をするのみ!! っと、心に決め迷いを振り切る!!! 「『竹丸』....は?」 少し、吸い込んだ毒のせいで 言葉がしどろもどろになっている 洋子は走りながら『光助』に問いかけ 一瞬、苦しそうに胸を押さえた... 「?!...あんまし、無理しちゃだめだよ? オレっちに乗れば早いのに〜、っと.... 竹丸?....あははっ、置きっぱなし...。 (完全に忘れてたよ...やばっ!?!)」 光助の言葉を聞いて瞬間!!絶句した 洋子は今よりも更に足を早めた... 「だっ、大ジョブだよ...なぁ? 『夢の躯』【エタニアル】?!?」 苦し紛れにエタニアルへと話しを振る 光助は、狼のまま4つん這いで 颯爽と先の吊り橋前まで、返事を待たず 走り去って行く 「...某のエリアでござるからー。 まぁ、どうにか....ん?もう居ないで ござるな...。」 しかし、返事を代わりに洋子が徐に返す... 「そぅ...か..れの事は...光す...けに.. まか...ん”っんっっ!!!! とっ!してー、エタニアル...あんた、 ぼくと会うのはこれで二度目だよね?」 「洋子殿でしたな...あの方、『レィニイ』殿 でしたか、あの村でちらりと....。」 静かに受け答えエタニアルは、 彼女の回復力に驚かされる... 「あんた、止められたんじゃないのか? 村の惨劇を...それに、何故ぼくらに 協力してくれるんだ?」 更に核心を突く洋子の言葉に反応し 間を置いた後、返答する... 「洋子殿が言われる通りでござるよー。 止められたでしょうな、しかし.... あの場で彼らに仇なすには正直情けないが、 力不足だったのでござるよ...。 いや、いずれにしろ機会があれば 某は反乱を起こすつもりであったんで ござるー、だから内部が崩れた 今が勝機だと確信して、でござるよ!!」 「...そう。」 何かふに落ちないモノを感じながら 洋子は走り続け、遂に既に到着 していた光助と合流する...。 「ほぅ、中々の速さですがーーーー それで私を捕らえられるとお思いですか?」 空を切るトモの拳は、レキと 捕らえられずに空振りに殆どが終わる、 しかも、直撃したと思ってもそれは 軽く受け止められ、逆にカウンターを 浴びそうになってしまう... 「ちぃ、古術で一気にしとめる!!! 古術連武壱ノ型『滅魔』 【バースト・アライズ】っっっ!!!」 『ギュアパパパッッッン!!!』 しかも必殺技を繰り出すも、相手の 素早さに翻弄(ほんろう)され、 威力を殺されてしまう.... 「ふふっ、それでは次は私の攻撃でも お見せしましょうか?」 どう考えても時間稼ぎに相手をされて いるとしか思えないトモは苛立ちを 感じ、同時に感覚を研ぎ済ます...。 まだまだ続くのですぞッ!! 『ノリがもう、めちゃめちゃで〜ッ!!』 先を見るんッスねぇ〜!! |