『9月9日(土)』 第四一三話 『白虎妄執ー轟きの光弾ー』(9.9.土) 『雪原地帯』の支配者『偽りの魂』 【レイヴィンド】であった『動産 マチカ』は 崩れ行く氷城の中で自らの“能力” 『呪縛の青白炎』【ヴァッド・ウィプス】を 発動させ生きた炎と果てる前に融合し 完全な『幻魔』を越えた存在となった... そして『竹丸』の機転により救われた 『雪原の雌豹』【レキ】こと『板瀬 節子』らと 共に“眠れる雪の城”最終地点に 現存していた“冷徹の氷河”から脱出した 一行は“絶対零度の灼熱”にてソノ怪物と 対時する事となる!!! 『浄化ノ光ヲワタシのヒカリォォオオ!!!』 「あいにくだったね?...僕はもう 倒れるワケにはいかないし、皆を こんなとこで失うわけにはいかないんだよ!!!」 『スネイル・ピアザー』【飛び槍】で 波動弾が打ち放たれる前に既に周囲全てを 覆い被せる程の防壁を創り出していた 竹丸により攻撃力は最低限に抑えられ 殆ど皆ダメージすら受けず終わる、それを 見て雄叫びを上げるレイヴィンドに対し 皆は乗じて一斉に攻撃を4方向から仕掛ける!! 「瞬断“水の質”穿つ一撃!!!」 『ジュパパパパパパッッッ!!!』 『飯倉 幸宏』は、鎧を出現させ 刀を構えると、同時に走り出し レイヴィンドの四肢をソギ落とす、次いで 『マギャァッァァッッッッ!!!??』 「んじゃ、行くよ!!!...ーーー 『火粒弾丸烈波』【メルティ・フレィム】ぅ!」 『勇二』の援護から『光助』の 二刀流による絶剣が押し放たれ 「勇二さんきゅーっ!!んじゃぁかっ!さばく!! 『インセプター・アロー』!!」 横っ腹を斬り裂き、続けて竹丸による貫く 一撃と走り込む『洋子』のーーー 「『ホーミング・ラヴ・チェーン』... んじゃ、ヨー最後、頼むよ?」 「任せなさい!!!」 『痛ィイイイッッッ!!?!』 傷口に塩を塗るような仕打ちとも思えるーーー 「空間断裂っっ!!“ミスルーナイフ”... とどめぇ“スレイヴァー・スピリッツ”!!!」 持ち得る最大の大技を繰り出す!!! 『ヴァギャギャギャッッッン!!!』 断末魔の叫びとも思える硝子の割れた 様な轟音と共に巨体は洋子必殺の 一撃のもとに砕け散り跡形もなく消失した... 「...やったね、ヨー、これーーー!?!」 『ドギュッッッン!!!』 が、しかし安堵の息を少女が漏らした …その瞬間!!… 砕け散った破片が物凄い速さで集束し 巻き上がる白い煙の中から彼女の背後を 狙い、白い刃が放たれた!!! 『9月10日(日)』 第四一四話 『白虎妄執ー白刃ー』(9.10.日) 「えっ....???」 『ぽたり...ぽたたた...。』 ぼくの胸を何かが通り抜けたと 言う感覚はあった...でも、痛みもないのに ぼくの胸からは鮮血が飛び散りそれを 唖然と『竹丸』は見つめていた... 「『ヨォ』ーーーっっ!!!!」 がなる竹丸は出血にまだ自覚を持てずに いたぼくの下へと走り寄り 倒れかけた身体を支えてくれた... 「...げふぁっ!!?」 気休めの言葉を掛けようとするも、喋る たびに喉から溢れ出る血流にむせかえり 何故か全身から“力”が抜けて行くのが解る... 「喋るな洋子!!今ならオレのーーー」 {させたくないわね。} 『ドスッッ!!!』 目に飛び込んで来たのは見慣れぬ姿の 何者かとソレに背後から襲われた 『知也』の姿だった...ぼくは、意識が遠のいて 行く中で少しだけ『静久』の事を 考えていた...ぼくが居なくてトーン貼りは 大丈夫だろうか?...なん...て...ね...。 『偽りの魂』【レイヴィンド】の全身が 粉々に崩れ去った時に巻き起こった 蒸気の壁から白い刃が洋子を狙い放たれた! それは確実に彼女を致命傷に追い込み 更に助けに駆け寄ったトモを背後から 直接、ソレを放った本人が襲い死にかけの 彼女の前に立ちはだかろうとする...が、 「おまぇがヨーを...レイヴィンドぉ!!!」 先に走り寄っていた竹丸に阻まれる...しかし、 憤怒する少年を前にその煙幕から現れた 者は嘲笑するかの様にこう言い放つ {レイヴィンド?...何それ? ワタシは完全な“能力”を手にした 究極の能力者...『動産 マチカ』だ!} そして、徐に手のひらを竹丸に向けると 同時に何かを打ち出す!! 『キュィッッッッッゥン!!!』 「っっっ....くっ?!!」 瞬間に飛び槍を繰り出し、避けた筈だったが 敵の攻撃の方が一歩早く、致命傷には 至らないものの、左足の太股に傷を負う... {さっきはワタシを叩いてくれたわね? ワタシの綺麗な顔にさぁっっっっ!!!} 『ドグッッ!!!』 「ぅっぐあぁっっっ!!?!」 傷口を足で踏みにじり悶える姿に歓喜する マチカは、彼女をいたぶり続ける...。 「キミがやってる事って...ボク、さいてーだと 思う...いっけぇ!!『火“炎”粒弾丸烈波』 【メルティング・バレット・フレィム】っっ!!」 『ヴァギュアァァッッッン!!!』 何と誰よりも先に動いたのは『勇二』だった、 彼は火炎系魔法を産み出し、再び放ち 確実にマチカに喰らわせる..が、しかし {遅いなぁ、あんた使えないね!!!} 『バギャッッッッン!!!』 「ひゃ!!ヴぁっ!!?」 「勇二?!?!」 それを片手で掌握した彼女が遠距離からの間合いを 一瞬で詰め、即座に打ち出した回し蹴りで 勇二を吹っ飛ばしてしまう!!! 『9月15日(月)』 第四一五話 『白虎妄執ー極刑のワルツ前編ー』(9.15.月) 『ドカッッッ!!!』 「でぇじょうぶ?『勇二』!?!」 跳んで行く軌道を見切り途中で身体を 受け止めた『光助』は辛(かろ)うじて 事なきを得たことに冷や汗を流す、も 「ぅん...いたた...くっ.....。」 「じゃあ、直ぐ起きて!!次が来るよ!!!」 その間にまた攻撃を自分達がいる場所へ 向かって放つ『マチカ』の魔の手を 逃れる為に即座に勇二を立たせ 一時攻撃をしのぐ... {ふん、あんなのどうって事ないわよ? くくっ、まぁ〜さか“支柱”達が全滅 するなんて、思ってもみなかったわぁん。} 不意に向けていた手を下ろした少女は 薄気味悪い笑みを浮かべると続けて {しかも統括系統には裏切られるとわね? 『夢の躯』【エタニアル】くんに 『雪原の雌豹』【レキ】ちゃん...この 不始末どう付けてくれるのかしらぁ?} 言い放ち、纏っている何かから三つ編み おさげと顔だけをヒョコっと露出する...。 「『節子』...それが....いやおれの後ろに いてくださーーー居ろ!!!」 やはり癖が抜け切れていない『幸宏』は 白い法衣を裸に纏った彼女を 背にマチカと対時する... 「大丈夫、私だって守られるダケ じゃない...。」 『ぱひゅあぁぁあっっっ!!!!』 {刃向かう?何処までも愚かなのねぇ。} だが、不意に節子は呟くと“能力”を 発動し、自らも参戦を望みーーー 「『形成原状』発動!! 『情感の羽衣』へと機械進化、 更に今私が持ち得る武器は...氷塊を 軸に再び!!....前回作品を越える槍! 『氷冷矛槍』!!!」 法衣を羽衣へ氷の塊を槍へと機械進化させ 彼女へと立ち向かう!!! 「おぃ、おれら手加減しねぇぜ?」 「元支柱を統括していた者の実力...。 みせてやる!!!」 二人は一緒に走り出し、距離を詰め 挟みうちで攻撃を仕掛ける、が.... 『ヴィキャァッッッッン!!!』 {完全な能力は他者の干渉を一切 受け付けない...いい加減に気付きなよ?} 防御行動を取るまでもなく、マチカは それを敢えて受けてみせた...いかに自分と 相手の実力差があるかを見せつける為に...。 「某の技巧が、まったく歯が立たない!?」 「そんな!?私のありったけの念を 込めた槍が!?!」 『ヴィキャァッッッン!!!』 彼らが手にした武具は彼女の身体に 触れる事すら叶わず鎧のような青白い 炎に掠っただけで砕け散り滅びてしまう!! {ふっ、しょせんはその程度ね...。 残念だけど、消えてね?} 『バシュッッッン!!!!』 そして、接近した位置から放たれた 白刃が2人へと襲い掛かる!!! 『9月12日(火)』 第四一六話 『白虎妄執ー極刑のワルツ中編ー』(9.12.火) 「うそ…だろぉ?」 『幸宏』の纏う鎧の“能力”を打ち抜き 光の刃は更に『節子』の左肩を貫いた!! 「キャァァアッッッ!!?!」 {“支柱”ってこんなに脆いモノだったっけ? ワタシの見込み違いだったのね。} 吹き飛ぶ2人を目で追いながら呟く 『マチカ』は次に自分に立ち向かう 者達を裁くために攻撃の標準を合わせる... 「『ヨー』...もう少し我慢して....。 行っけぇぇえ『スネイル・ピアザー』!!!」 『ジャキュッッッッッッン!!!』 足に傷を負いながらも、戦う意志を貫く 『竹丸』は2人へ攻撃を放った、その瞬間に 併せ乗じて能力による攻撃を素早く 放ち、振り返った彼女に攻撃を仕掛ける...が、 {中々面白い能力ね、だけど無意味よ?} 『キュパァッッッッン!!!』 彼女の心臓を捕らえ確実に喰らわせる...も、 武具が到達するまでに崩壊し、砕けた!! 「そんな!?...僕の槍ーーーー」 『ズパァッッッッッン!!!』 {そう言えばアンタには借りがあったわね?} 不意に一回瞬きする程の一瞬で距離を 無視し、少年の背後に回ったマチカは、 ニヤリっと笑いながら手刀で背中を深く 斬り裂き、鮮血を浴びる!! 「...なっ?...僕は-----ーーーー〜〜〜 また倒れてたまるかぁっっっ!!! 今、僕の出来得る最大の技...槍よ再び!! しかるべき断裁...『極刑の十字架』 【シュラッド・クロス】っっっ!!!!」 しかし、崩れ落ちそうになる身体を 必死に片足で支えそこから反撃の技を 繰り出した竹丸は一瞬!!油断を見せた 彼女の身体を十字に拘束し、極限の“力”で 締め付ける、更にーーー {ぐっファッ!?!....ワタシに.... 汚い能力で触れるなぁあぁっっ!!!} 怒り狂うマチカへ断罪の一撃を与える!! 「げふぁっ...ごふっごふっ?!! (なっ....身体が思う様に...。)」 しかし、竹丸一撃は寸前の場所で止まり、 …その瞬間!!!… 『ドゴコッッッン!!!』 腹部に彼女からの打撃が入る... {くっぱ〜あっははははぁっぁぁっっっ!!! 馬鹿ねぇ、ワタシの能力忘れた?} 崩れ落ちた竹丸に彼女はそう言い放つと トドメの白刃を徐に彼に向けた...。 まだまだ続くのですぞッ!! 『ノリがもう、めちゃめちゃで〜ッ!!』 先を見るんッスねぇ〜!! |