『3月13日(火)』 第五九八話 『痛みの重さtrideca〓転換〓』(3.13.火) 『春化』『光助』『知也』3人の 前には『灰からの復活』【マーダ・ウェイク】と 言う強制的に白骨死体等に持ち主の魂を混入し 無理矢理思うがままに行動させる事が出来る者が 『獄赤の噴液』【クレバート】を歪みへ 沈ませんと立ち塞がり...同時刻、『グラィヴ』に 残留した2人『勇二』『智明』らにも 指令を受けた町をせん滅した後姿を見せた外人の少年... 新手の『スキルマスター』【特殊能力者】が 軽く声を掛け襲い掛からんとしていた...そして、 合流地点まで向かっていた『京香』 『洋子』達の行く手にはダミ声の忍者 姿の女性がこれぞ『火山地帯』!!っと 思わせる特殊能力と覚悟を魅せ一気に2人を 窮地に追い込むものの、そこへ何等かの目的で 突如、現れた『芥藤 昇』【かいとうのぼる】に よって救われ事亡きを得る...。 「へっ...そ-かぃそいつは大変だったな〜 にしても俺がキョウやハゥ,,,いや光助らを 捜していたのは...この世界の異変を伝える 為さ...勿論お前らが戦って解放して来た 足跡(そくせき)は目で見て知ってるがな...。」 青年は本題に入ろうとするのを躊躇している事が 目の当たりに出来る程に真面目な顔つきで 言葉を続けようとする... 「...『異界の闇覇者』達による “能力者狩り”の事か?」 すると不意にキョウは『濃霧地帯』の事を 踏まえ声を上げる...が、 「いや、違う...確かに奴らもそれを 行っていたが...それはごく一部の者 だけが行っていただけだった...。」 当たらずとも遠からずの鋭い意見に驚きながら 昇は静かに返答し 「それはハルカから聴いた...でも、 その反応だと違くもないんじゃ?」 洋子の質問も考慮しながら出来事を語る... 「...正確には奴らよりもより強い 何者かが...あいつら4人が現れた事が 全ての始まりだった...。」 何処からとも無くこの世界に現れた男女4名により 解放された各地帯の統治者達が次々と 『シュバィツア』の様に永遠の呪縛へと 捕らわれいった事...そして、一部の 異界の闇覇者らが行っていた能力者狩りをも 超える残虐な手口で次々と特殊能力者を 今も彼らが始末して廻っている事について...。 「...君はその姿を見たのか?」 徐にキョウは静かに口を開く 「あぁ、たった一度だけ...この目で見たぜ... 奴らの訪れで『雪原地帯』が崩壊して行く様を...。」 『ばきゃっっっん!!!』 「...洋子...。」 「『竹丸』が...? 嘘だ...ぼくは認めない!!!!」 昇の返答の瞬間!!洋子は叫びながら 激昂し、地面を殴り付けた...。 『3月14日(水)』 第五九九話 『痛みの重さtetradeca〓GO AWAY〓』(3.14.水) 『びきゃきゃきゃっっっ!!!!』 雪原の大地は巨大なブーメランによって 両断され、そこには跡形もなく消え去った 街が有った証拠としてクリスタルの様な 物質に封じ込められた統治者が残されていた... 「...朴が持たされたコレも、もうわずかですね。 まぁ、この地は全て封じましたから...。」 口元まで衣服で覆い隠した男女か区別がつかない 人物は静かに歩き出すと『雪原地帯』を後にした 「...『ヨー』...ゴメン...僕じゃぁ...。 『レィニイ』も一緒に闘ったケド...。 あんな強さ...インチキだぁっ!!!!」 場に敵の気配が完全に去ると雪に埋もれた 残骸共の中から一人の少年がゆっくりと 這い出し悔しそうに叫ぶ... 「でも...それならむざむざ生き残らない だから...僕も前に進む...!!!」 統治者と仲間によって生かされた命... それを糧に遂に自分も旅立ちを決意した 『御津 竹丸』は防寒の為に布を纏うと かつて共に戦った仲間の下へ足を進める... 「酷ぇな...『海岸地帯西』も全滅か...。」 同じような出来事が各地帯で巻き起こり 上空を飛びながらその様を真近かで見ていた 『昇』は一刻も早く彼女達に追い付く為 中途半端な獣化を極め完全な『鳥人化』 【バード・ハイ】となって急ぎ今に至った...。 「...じゃあ『森林地帯』も...。 あの子達も...。」 この世界で数ヶ月前、右も左も解らない自分が 初めて救った命すらとうに奪われたのだと 知りがくぜんとする『京香』だが、しかし 「残念だが、俺らの移行されたあそこは いの一番に破壊され尽くしていたようだぜ...。」 「...くっ...仕方無い...今は、彼らと 合流して先へ...『絶陽地帯』へと向かう 事が先決だ...芥藤...君もあたしらと 行動した方が良い...。」 今は悲しみに暮れている暇もない事で感情を 押し殺し元凶となっている本体を叩く為 先を急く事を第一に考えバード・ハイにより 空を飛べる昇に同行を申し出ていた...が、やはり 「何で、何でそんなに割り切れるんだ!!! キョウもあんたも...そんなの逃げてるだけじゃないか!! ぼくは直ぐにでも雪原地帯へ戻ってそいつを ぶっ殺してやりたい!!!」 吹き上がった感情を抑制出来ない洋子は 彼らの淡々とした喋りに憤り思わず本音で 叫び気持ちをぶつけた...。 『パッンッッ!!!』 …次の瞬間!!!… 「っ!?!!...何、するんだッッ!!!」 軽い平手打ちが洋子の頬を掠(かす)めた 「...芥藤...。」 「手前は...キョウの気持ちをまるで解っちゃ いねぇ!!!...こいつこそいの一番に 駆けつけてぇんだ...でも、今更後には 戻れねぇ...もう知ってんだろ?この世界の 広さは現世の俺らの世界と比例いや... 寸分も違わぬモンだってな...そんな 時間はもう無ぇんだよ...。」 それは昇から放たれたモノだった...彼は キョウが心中穏やかでない事を良く知っていた 命懸けで一度は対時した時、自分を殺さず 生かしてまで貰った事で誰よりもクールに 振る舞いながらも他者を思いやる気持ちが 人一倍大きい事を...。 『3月15日(木)』 第話 『痛みの重さpentadeca〓My Believe〓』(3.15.日) (何時になったら終われる?遂に600話突破!!!) 異世界の住民達の魂から得た“陰陽の珠玉”と 呼ばれる球体は言わば怨念の塊...無念死なを 迎えたモノが落とす世界の小さな歪(ひず)みで あった...そして、それらは加工を施され この世界の安定を打ち消す様に統治者達を 闇の呪縛に突き落とす、用意周到に練(ね)られた 罠は次第に現実味を帯びて移行された人間達 だけでなく現世の世界そのものを打ち壊そうとする... 暗躍する4人は殆どの統治者や『スキルマスター』達を 皆殺し器(うつわ)である基盤を創作してゆく そこにはまる世界を想定して...そして、 現世の理不尽な刃である悪意が『幻魔』の理を 知り、選択の後...彼らに加担する者達すら 姿を現し始めた...一度向かった道はもう二度と戻れない... 彼らが描いた軌跡のままに揺るぎ始めた ソレはやがて形を成すだろう... 「...『月乃』...君の覚醒が福音(ふくいん)を もたらす...今の崩壊と共にな...!!」 4人を束ねし者の思惑のままに現実世界は 異世界として塗り返られて行く事によって...。 「...構わない...なら、あたし一人で 先に進むまでだ...。 『芥藤』...彼女を任せた...。」 不意に言い捨てると『京香』は治まり凝固 しようとする溶岩の足場へ降り立とうとする... 「おっ!おぃ!!キョウ待てよっ!!! お前一人でどうにかなるもんか、だいち まだ放射熱だってあるんだぜ? 俺の“能力”を使った方が早いって!!!」 無謀な行動を起こそうとするキョウを 押し止める昇は思わず慌てて彼女の腕を掴んだ 「解ってるわよ...そんな事、言われなくても。」 すると、唐突に口を開いた『洋子』は 2人に向かい続けて思いのままに言葉を放つ... 「...洋子...。」 「ぼくだってそんな事が今更出来る問題 じゃないって事くらい理解してる...。 でも、僕はそんな割り切って考えらえる程 大人じゃないもの...。」 そして、溢れた涙を服の袖で拭う途中 「...確かに芥藤の叫んでくれた本音での気持ちも あたしには大事だ...けど、今...此処で振り返って しまったらあたし達が進んで来た道が 皆の意志が無駄になってしまう...だから あたしはもう来た道を戻れないんだよ...。 でも、そんな思いならあたし一人で十分だ。 ...だから洋子...君は君の道を行けば良い...。」 そう思いがけない言葉を残しキョウは徐に 剣にはめ込んだ『風の核色』を起動させ 『バシュォッッッッ!!!』 「キョウ...お前...けっ...わーった嬢ちゃんの 子守は俺がしとくよ...。」 その疾風によって上空を飛び先へと向かう!! 彼女が飛び去った後... 「...んで?どうすんだ?」 昇はその答えを知って質問し、スキルを解放した!! 「....---ーーー〜〜〜っっ!!! 決まってんじゃん、キョウの後を追って!!」 [アイアイサー...ちっキョウもやっかぃな もんを押し付けてくれたもんだな。] 「何か言った?!?」 [いや、なにも?] 巨大な隼へと成り代わった昇は洋子を乗せ 一路北へ向かう!!! 『3月16日(金)』 第六〇一話 『痛みの重さhexadeca〓ラッキー・Pool〓』(3.16.金) 「Year!!ハーイっ!!!My name is 『LUCKY』【らっきー】でーす! HoーっそちらのT-man(お二人)が my ターゲッツなワケね。」 妙に高いテンション(高ぶり等の感情の起伏。)で 『勇二』と『智明』の前に登場した 金髪の少年は2人を指差すとアメリカンスマイルを 飛ばしながら唐突に宣戦布告を申す!! 「えっ!?!...あのキミは...。」 「お-ぃ、あいつラッキー言うっとたやん! ってか、新手の敵か...かぁ〜なんで、 しかもまた人間相手やねんっ!!!」 憤りを感じながら勇二に向かいぶっきらぼうに 言い放った智明は既にバテバテの中だった...が、 「OH-God,Not Found『剛池』 【ごういけ】...まぁ、直接BODYに聴けば 早いでしょう?くっはっはーっBattle START !!」 「けっ...随分簡単に始末出来ると思われて おるんやな...せやけどなぁ!!!」 体型には似合わない動きでラッキーに併せ 立ち上がり反撃を喰らわせる!!! 『ジャッッッキィ!!』 「やった!!」 無防備に襲いかかるラッキーの身体を 真紅の斬首刀が捕らえた...が、しかし 「SHOCK !!My Bible is Broken, But my Body Be-Carefull. YOU Kown ?」 「こぃつめっちゃ腹立つわぁ〜...。」 腹部に忍ばせて置いた彼の聖書が攻撃を 妨害しほぼダメージを受けずに済んでしまった...。 「って言うか...ボク、あんまり英語は...。」 「A-h,OK...なるべく...愉シクKill 出来る様に...日本語片言でFight続けまーす!!」 勇二の言葉に反応を示したラッキーは 仲間内の日本人に教わりこの世界での 効果もあって喋れる言葉をめちゃくちゃに混ぜ合わせた 言語を使用し、またその陽気に苛付く 智明へと“能力”による攻撃を放とうとする!!! まだまだ続くのですぞッ!! 『ノリがもう、めちゃめちゃで〜ッ!!』 先を見るんッスねぇ〜!! |