『5月1日(火)』 第六四七話 『絶対なる地帯!!』(5.1.火) 祝!!『絶陰地帯』突入!!!! 『火山地帯』が支配者の巣喰う 『レッド・ドラゴン・ヘッド』【赤竜の口】を 崩壊させ彼女らを打ち破り、歪みへと沈めた 『三浦 洋子』『井原 知也』『安大 光助』 『上原 勇二』『海驢 智明』『雪ノ城 春化』 『雹ノ 京香』の7人はその地を後とし、 南下すると新たなる地『絶陰地帯』へ足を踏み込む!!! 「それにしても、太陽があれから〜ずっ〜〜〜っと 傾(かたむ)かないねぇ〜(汗)」 光助の横を歩く勇二は額の汗を拭いながら 洋子に描いてもらった水玉の日傘を手にし 上を見上げて呟く... 「UVきっつい、っーのよッ!!!」 輝き衰えぬ太陽を見て叫ぶハルカは、どうせ アリゾナ砂漠の様に夜になれば急激な寒さが 襲うの、だ...っと信じ歩き続ける、だが... 「ってかさ、洋子に車でも出して貰った方が 早くない〜?!」 もう数時間が過ぎているのにも関わらず 一向に日が沈む気配を見せず 「それも、そうだ!...でも、良いけど 誰か運転免許持ってる?」 深夜を手にした時計の針が刺し示しても それは落ちる事がなかった...。 異常な太陽、そう...絶陰地帯とはその名の通り けして沈む事の無い光が支配する地帯なのだから... 「そんなん関係ないやろが!?ここまで来て 現実世界の事なんかに拘(こだわ)んなや!!」 もっともな意見を放つ智明に一同は賛同し 歩き疲れていた勇二らにとっては まるで神の言葉にも取れた...が、 「...そんなキャンバスあるか?...。」 キョウの一言が羽ペンを手にした彼女の腕を止めた 「...確かに多きめじゃないとダメだよ。 地面は乾いてサラサラでペンなんかで 描けないし...木...ん〜建物もとくにないし...。 でも、見合う大きさは関係ないんだから...っと出来た!」 だが、建物の残骸を発見した洋子は喋りながら その場でしゃがみ込み縮小サイズの車(ワゴン車)を描き …次の瞬間!!!… 『ばしゅっっん!!!』 「おぉ!凄いじゃん!!」 『スキル』【特殊能力】を発動させ 砂地に7人どうにか入れそうな大きさの 車を産み出す事に成功する!!! 「運転はオレっちがするとして〜。 車中で『幻魔』に襲われたら 結構つらいからその点の見張りも誰かしてよっ!」 一応免許持ちの光助がハンドルを握り 全員が乗り込んだ事を確認すると、 いざアクセルを踏み出す...だが、 …その瞬間!!!… 『ダキュォォッッッッン!!!!』 「解っとるわ....いぅぉ!?!」 「...タイミング良く...こんな時に攻撃か...!!!」 「フロントガラスを何かが貫いたわ...。 今、外に出たら狙い撃ちにされる!!!」 正体不明の攻撃が一同へと襲い掛かる!!! 『5月2日(水)』 第六四八話 『掠めた光の中で』(5.2.水) 『光助』がノリノリで車を発進しようとしたーーー …その瞬間!!!… 『すぱきゅぉぉっっっん!!!』 前方のガラスに何かがキラリっと反射し輝くと同時に 異常な速度で何かが遠方から射出されたらしく フロントガラスを貫通し内部にも風穴を開ける!!! 「くっ...みんな、無事っ!?!」 反応が一瞬でも遅ければ運転席の光助と その横に座る『京香』に命は無かった... 一撃目は外したものの、攻撃は続き 狭い車内での回避も難しくなって行く...そして、 「...御免、わざわざ出して貰ったけど...。 現状、あたしにはこれしか思い付かない... “土の核色”よ発動しろ!!!...。」 『ズドドドドドッッッ!!!!』 「おぃ、いくら何でも... このまま車ん中おったらまずぃんとちゃうんか?」 「!?キョウ...何を、ぅお!?!!」 『ドギャァァッッッン!!!!』 遂にはエンジン系統に未知なる攻撃の直撃を喰らい 車は数秒後、煙を上げた瞬間爆破を引き起こす!!! 高低差のある大地から一同を見下ろしていた ゴーグルを掛けた青年は煙と共に爆発が起こるのを 用心深く確認した後、 「ふぅ、やっとこさ終わったか。 案外、あっけなくてこれで本当に良いのか? って感じだったけどよ、まぁ悪く思うなよ。」 そう陶酔し、任務完了の様な口ぶりで呟きながら その場を後にしようとする...が、 『ドシュァァァッッッン!!!!』 「ぺっぺっ!!!」 「...無茶しすぎよ〜、ったく、キョウって ドリラーみたいよ?(はまったの?)」 何かの物音が次第に大きくなると同時に砂煙が 巻き起こり後ろを振り返る自分の至近距離へと 始末した筈の一行が何故か姿を現した事に困惑する... 「ばっ...馬鹿な...!?!」 「けっ...お前かぁ〜俺様らを遠距離攻撃で しとめよぉ言う腹やった奴ぁっ!!!」 「ったく、節操(せっそう)ねぇんだよ? ゴーグル野郎、お前の攻撃にはよッ!!!」 そんな青年の前に漸く休めると思って いた所を邪魔された2人が完全と立ち塞がり威圧した!! 「くくっははは...へぇ、あんたら面白いじゃん。 なら『照射される光明』【シューティング・サン】の また餌食にするまでだよ。」 …次の瞬間!!!… 少し距離を置き、たじろいだ青年だった...が、 「やばい、何んか来るぞっ!!?」 笑みをこぼし太陽を背にすると唐突に 『スキル』による攻撃を繰り出さんとする!!! 『5月3日(木)』 第六四九話 『真夏の太陽』(5.3.木) 「それって〜前の闘いで使った技だよねぇ〜!!」 『ズドドドドドッッ!!!!』 唐突に背にした剣で車内の床を円形へ 斬り裂きつつ刃を露出した真下の大地まで貫通させると、 はめ込まれたままの“核色”を発動させ 地盤を勢い良く掘り進み、爆発に巻き込まれる寸前に 「俺様、ぎちやなぃか?」 「文句言うなよ!!痩せろ!!!」 7人は次々と穴へと飛び込み『京香』の後に次ぎ 車内部から脱出して攻撃の位置付近へ姿を現す!!! 「ぺっぺっ!...あ〜でも、まだ口の中 じゃりじゃりするわ〜、まっ!助かってラッキー!!」 「...良かったね?『トモ』と『智明』がその気なら ...二人に任せておく...かな?...。」 しかし、突然そうやって目の前に出現した 一同を見て少しの動揺はみせたものの 明らかに分が悪いにも関わらずまったく 怯みを見せない青年は憤怒する両者を前にしても まったく態度を変えず、狙いを定め攻撃を放つ!!! 「正直、車の中にいた方がウチには ヤリずらかったんだけどね? 『照射される光明』【シューティング・サン】の 餌食にはまずお二人がなるワケだ?...。」 …その瞬間!!!… 青年が不敵な笑みをこぼすと同時に 彼の背後から無数の輝く何かが射出されトモと智明 だけではなく、場の一同へと撃ち放たれる!!! 『ダキュォォッッッッン!!!』 「ぅゎゎわっっっ!?!!」 「みんな!!散って隠れた方が早い!!!」 すると、『春化』の言葉通り被害が及ぶその前に 5人は周辺にゴロゴロしていた岩場へ 飛び込み放射攻撃を防ごうとする...だが、 「お前、嘘つきできまぐれやろ? ...俺様ら、相手にする言ぃおったのに わざと後ろのあいつら、狙ったんやな...!!」 「おぃおぃ、挑発すんなよ?まだ “能力”的には不明な部分も多いんだし。」 追撃が襲い次々と岩場が破壊される為に 常に距離を取って移動を繰り返す 「さぁ、な?...お遊びをしてただけだし、 これであんたらから始末出来んだろ? 邪魔されずにね...。」 絶対の自信を誇る青年に死角は無く、5人を 遠方へ追いやると標的を移し代え攻撃を繰り出す!! 『ぽたっぽたたっ....。』 「『血化陣』...お前なんぞ...。 一撃で地獄におくったるわぁぁっっっ!!!」 手にした真っ赤な斬首刀でゆっくりと片腕を 切り裂き鮮血を滴らせながら智明は叫びーーー 「へぇ、血液を操るタイプ? 脂肪混じりなら、良く燃えるかもね。」 「ほっとけ!『ニードル・ラッシュ』 【飛針陣】...串ザシの刑っっっっ!!!!」 真紅針の雨による極刑を青年に与える!!! 『5月4日(金)』 第六五〇話 『存在せぬ、闇』(5.4.金) 『ニードル・ラッシュ』【飛針陣】が『智明』より 繰り出され無数の真紅針が青年に襲いかからんとする...が、 「ふ-ん、あんたウチなめてんでしょ?」 それを前にしても鼻で嘲笑うと青年は 静かに場にたたずみ『スキル』を発動させーーー 『だきゅぉぉおぉぉっっっん!!!』 「ぅゎつ!?!...なっ、何だ今のは...あっ!? (嘘だろ...あれだけの針が...消えた?!!)」 一瞬にして全ての飛針を閃光で消滅させてしまう!!! 「あかん...めっちゃ腹立つわぁ...!!!! 仰山あった俺様の針が...せやけど、今んで お前の“能力”の正体は掴んで しもうたんやけどなぁ!?」 だが、ただでは転ばぬ智明は今の攻撃で 漸く敵が持つ『スキル』の恐ろしさを実感する...。 「はぁはぁはぁ...やっと完全な日陰を 見つけたぜ...。」 謎の砲撃から逃げ回っていた5人は、 巨大な岩場の陰で偶然にも一緒になり 逃げているうちの数人は相手の執拗な攻撃の中で その正体を掴んでいた... 「...あそこで『洋子』に車を出して 貰っていなかったら...もしかしたら...いや、 間違えなく全滅してかも...。」 『京香』の言葉に頷く3人...しかし、 「えっ?...なんで?!?」 「ちょっと待って...首を上下って...。 私も意味が解らないんだけど、ってか 逃げんのに必死で。」 残り『春化』『勇二』の2人は意味が解らず 不思議な顔を浮かべていた 「えっ!まじで?ハルカは解ってるっと 思ったんだけどな〜、まっ良いんじゃないの?」 「あはは、洋子それは追い打ちかしらぁ?! (私この、ほよよんでぶレベル...なの!??)」 ハルカは納得のいかない顔で横の勇二を ちらっと見ると即座に説明を求めた...。 「ほぉ、ウチのこれなんか普通直ぐ気付きません? だからあんたらの攻撃一切無駄だよ。」 あくまで強気な青年に腹を立てながらも 深夜だと言うのに沈まぬ太陽を見上げ 汗を垂れ流しながら逆ギレし 「うっさぃ、こんボケがぁっ!!!」 そう言い放つ智明...そして、そんな彼に次いで 「太陽の光がエネルギー源...だから、 この地ではゴーグル野郎、お前は強いわけだ?」 「無駄な抵抗は痛みを増やすよ? 解ったなら...もう大人しく倒されれば。」 「あぁ...答え、嫌だね?」 『知也』もゆっくりと口を開き徐に拳を構えた!!! まだまだ続くのですぞッ!! 『ノリがもう、めちゃめちゃで〜ッ!!』 先を見るんッスねぇ〜!! |