『5月25日(金)』 第六七一話 『覇者への道=心で斬る!!=』(5.25.金) 『ビビザナ』を筆頭とした北洋のチーム(集団の意。) 『THE WINNER’S』は頭と 数名を入れ換え新たなモノとして蘇った...そして、 「ぬぐぉあぉっっぁっっ!!?」 『幻魔』連合をたったの一人で 『弥親』と同じく一人抜きしてしまった 『智明』がその者達に挑む...が、しかし 「ふぁひぃ!!血を血をよこせぇっっ!!!」 予想外の苦戦を強いられ、しかも 『ずぱしゅあぁっっっっ!!!』 「あかん...ここまで...なんやろ...げふぁ...か?」 幻影の中で狐の皮を纏った少年に今、 精神崩壊の一歩手前まで追い詰められて行く... 「...あいつが負けるわけがないな。」 『京香』の言葉が不意に場へ届く 「...オレっちもそう思うけどね?...。 だって、伊達に恋人を追い続けてないだろからね。 気付くさ?...。」 静かに声を上げた『光助』は、それに キョトンっとする一同をぐるりと見回し 足りない説明を補うと『勇二』へと 向かい笑みをこぼす...。 闘技場『パルティノン』7人の第2戦は、 思わぬ幕開けとなった、だがーーー 『ぞじゅっっっ!!!!』 「あかん...あかんでぇ...俺様が初心を 忘れおるなんて...けけ...ぎゃははははは!!! ガキぃ...お前の好きなダケ、俺様を喰らぅがえぇ!! ...但し、夢ん中でなぁ...。」 悪夢に支配されていた筈の智明は恐怖心を 受け止めつつ真っ赤に滴り落ちる首筋からの 鮮血を片手で拭いヒト嘗めすると、自らの 意志で手にした武器を使い.... …次の瞬間… 勢い良く心臓を一気に貫く!! 「!?!...まさか...この僕の精神汚染を ...そんなハズはない!!」 突如!!うろたえる青年の喉元に喰らい付いた 少年の首は思わず声を上げ現実に目覚めんとする 智明と共に自分も場へと舞い戻って行く 「...くっ...胸糞わりぃ...。 なるほどな...お前も実際に俺様の意識下へ 飛び込む事によってあんな現実的な 夢を見させてくれたわけやな...!?! このカリ...1000倍返しや!!!」 時は既に遅く、先に目覚めた怒れる智明により 放たれた非情な一撃が今度は現実に 少年の身体を刻み歪みへ沈ませる!! 「はっ!?待っーーー」 「イケッッ!!!」 『ザギュシャァッッ!!!』 「ぅぎゃぁぁっっ!!?!」 まず第一の『スキルマスター』【特殊能力者】を 現世に余裕で送りつけた智明だった...が、 「なっ...身体が...ゆぅことを...ぐっ...。」 『どさっっ!!!』 …その途端!!… 精神的加負荷を著しく負ってしまった彼は、 肉体の損傷では無く心が傷つき場に伏せてしまう...。 『5月26日(土)』 第六七二話 『覇者への道=オレだな?=』(5.26.土) 少年を刻み勝利を手にした『智明』だった...が、 「おぃおぃ、この『ミディン』様が 出る前に...床に倒れてんじゃねぇよ? 審判、続けていいよな...!!」 「ぐっ...くっ...。」 二番手が舞台に上がり終える、その前に 精神的な傷を負いまさかの失意を見せる... 「『カィナ』の仇...討つぜぇ? 第一地獄、“レギア”!!!」 『ドキュォッッッッ!!!』 そして、そんな彼に向かい新たな敵は 容赦無く手にした見慣れぬ武具により 打撃を繰り出し肉体的に痛め付けて行く!! 「げふぁっ!?!(っ...こなぃなハズ!?)」 審判者は、頷くままに試合を続け外野の 一同も暫く様子を見守っていたの...だが、 「おらぁっ!どうしたよ??? ...生き地獄味わえや?...第二地獄“モルティン”!!」 …次の瞬間!!!… 『ぱしゅるっっっ!!!!』 「!?(お前...。)」 「きっ...貴様ぁぁッ!!!」 抑え切れなくなった感情を露にし場へと一瞬にして 移動した少年の拳が攻撃を受け流す!! 『鉦鼓』【しょうこ】っと呼ばれる 楽器を手にハイエナの皮を被る青年から そのばちにより繰り出された打撃を軽く あしらった『知也』は、そのままーーー 『ドグシャッッ!!!』 「おぃ、審判...智明は疲れたらしいからな。 今度は2番手...オレの番だな?」 打撃を技を与え場外へたったの一撃で弾き飛ばす!! 「ぎふぉっ!?!(なっ!?)」 {新生〜北洋の風ぇ!『THE WINNER’S』 VS 『選ばれし者〜智明と愉快な仲間達〜』による 戦い、熾烈を極めています!! お互いの2番手遂に登場だぁっっ!!!} 盛り上がる場内、そんな中で倒れた智明は 「けッ...お前に任せとぃ...たるわ...。」 傷つき疲れ果てながらも、強がり少年に 声で気迫を受け渡すと 「了解、...さて、チーム名も...知也と愉快な〜 にっ変えてやっかな?」 仲間の手により医務室へ運ばれて行った...。 …その瞬間!!… 『ズガガガガッッ!!!』 「第三地獄ーーー“マゼラン”!!!」 背後からトモに青年が襲いかかる、が...しかし 「あ”?」 『ドキュァッッ!!!』 「なぐふぉっ?!」 「お前には...古術を使うまでもねぇ!!」 振り向き様の一撃が彼の顎を打ちつけたまま 上空へと叩き飛ばし上げる!!! 『5月27日(日)』 第六七三話 『覇者への道=最終地獄=』(5.27.日) 「しまったな、『夢魔の幻影』【ファントム・ジュダイ】が こうも簡単に破れるとは...。 まぁ、それでもこちらの快楽には変わりない。」 先、2人が『弥親』の勝利確定を目の前にし 高ぶる気持ちを抑えながら場を後(あと)にした...その後 「だがーーー、ワシも鬼や畜生ではない....。 お前らにチャンス(機会の意。)をやろう...。 我らのメンバー(組員の意。)が一人を頭に 『選ばれし者』共を討つが良い...さすれば、 その命...まだ活かしてやろう!!」 悪魔のごとき契約に従う3人は、男の チームから1名を頭に新たな息吹を受けていた... 「...(恐ろしい...こいつと一緒にいるだけで 吐き気がする...。)」 残された一人の北洋は、サーカスの道化のごとく 不気味な仮面と真っ青なマントを羽織る人物の 存在に恐怖しながらも、二番手の青年へと 祈りを捧げながら勝利を願う...。 「ぐふぁっ...ぐぐっっ!!!! なめるなぁ...この『ミディン』様をーーーー 『超音波の障害』【デス・メタル】MAX!! ....最終地獄“デェカンテ”ぇっっ!!!」 『きゅぉおおぉぉぉぉっっっん!!!!』 太鼓から放たれる轟音が『スキル』と合わさり 強大な超音波を放出、それは舞台をも 破壊しながら、観客達にも影響を及ぼしながらも 『知也』を目掛け空中から繰り出されるーーーが、 …その瞬間!!!… 「おい、お前はもう『智明』に破れていたんだ? はは...ぅぉおおぉっっっはぁっっっ!!!」 間近に攻撃が迫ろうとしても微動だにせず 少年は、気合いを込めたまま雄叫びをあげーーー …次の一瞬!!… 「なっにぃ...?!貴様ぁぁ戯れ言を! ....全身が崩壊するまで聞き惚れななぁ!!!」 自ら波動の波へと身体を向け突っ込み 相手が着地した、この瞬間に狙いを定め 『ドゴゥウウスゥウッッ!!!』 「あいつは既にお前の武器を破壊していた。」 顔面に『龍墜撃』を叩き込み 「ねぎゅふゅふぁっっ!!?!」 衝撃のまま場外までブッ飛ばす!!! 「...お前の太鼓には既に『血化陣』の 刃が傷をつけていた...音波は正確に オレに届くことはなかった...って、ことだ? って、もう聴こえてねぇな。」 壁にめり込んだ青年は頭部破損にて歪みへ沈み 「っく!!次はこのーーー」 「...きみはまだ、動かなくていい...。 次は、こちら側の切り札を出そうか?」 [マシュルル....仰(おお)せのままに。] オリジナル(元のモノの意。)の人物が声を遮ると 仮面道化の指示、それに併せて次の敵が トモの立つ舞台へと上がる...。 『5月28日(月)』 第六七四話 『覇者への道=リフレィン=』(5.28.月) [『幻想の山嵐』【ニードルズ・ヘッヂ】...。 奴を始末すれば、ヒョウイ対象を 見つけてあげる...思う存分暴れろ?] 仮面の人物が声を上げると不意に真後ろから 全身を棘が覆い隠した『幻魔』が姿を現し [マシュルルルッ....仰せのままに!!] 「なっ...なんだ!?ソイツは...。」 声を上げた人間を軽く睨み付けるとニードルズ・ヘッヂは、 回転しつつ舞台へ転がるように登場する!! 「心配するな?...きみらに期待はしていない。 此処からが....本番だ!!」 そして、唐突な出現に反応する『知也』が身構えたーーー …次の瞬間!!… 『ジュカカカッッ!!!』 [おぃ、マシュルル...オマエ...遅いぞ?] 既に回転されながら繰り出される追尾効果を持った 音速の無数の飛針が少年の周囲を取り囲む!! 「...にぃ!?(こぃつ、ソニックじみた事を!!)」 が、しかし一斉射撃が行われようとした …その時!!!… 「なるほど...只の格闘タイプ(型の意。)とは 違う...っと、言うわけか?」 その場から勢い良く足を踏み出したトモは、 追尾付加による攻撃から定番の避け方を試みる...。 「お前にそのまま返すぜ?...喰らぃなぁ!!」 だが、少年が誘導のままに地に着地した幻魔の 背後へと回ったーーー …その瞬間!!!… 『ズドドドドドドドッッッッ!!!!』 [『スパイシー・パニッシュ』....マシュルル オマエと云い...人間ってのは皆、同じ手立てを 考えるものだなぁ、良く飽きもせずに。] 背部に被われた棘に類似した毛針が一斉に射出され 無防備なままの彼を打ち抜く!!...しかも、 「ぅっ!!?...針鼠野郎がぁぁぁーーー」 『どひゅひゅひゅっっっ!!!!』 追撃の飛針は逃れる術を失ったトモへ正確に 襲いかかり、拳を握り締め打撃を放とうとした少年の 「ぐふぁッ!!!」 「...だが、相手の形態を良く見極めて 反撃に出るんだったな? あいつの針は細い、それ故に中々絶命 出来ぬのが、それが不幸か幸いか...気分が良い。」 [おまけだ、取っておきな?] 重要臓器である心臓部分を狙い鋭く突き刺さる!! 「トモ!?!」 思わず身を乗り出し声を上げる『春化』 「くっ...3番手はぼくだろ...行くぞ!!」 それに次いで『洋子』も戦闘体制となって 舞台に足を踏み入れようとする...が、 …その直前… 「...ぷふぁっ...予想通りだったな? 背後からのも大した事はない、それに 心臓の軌道を狙っていたのは十分理解してたぜ? ...オレが持つ最強の篭手がお前の攻撃を 無効にしたワケだ...反撃いくぜぇ!!!」 [!?...だが、無駄だぁ我が棘ーーー] 『ドコッッン!!!』 [げふぅうっっ!!?(馬鹿な!拳が破壊されたハズ!?)] 大の字に倒れた少年は笑みのままに颯爽と 場から立ち上がり敵の振り向き様、顔面に 装備した篭手から拳を叩き込む、と...続けーーー 『バキュォッッ!!!』 「吹っ飛べ『散来撃』!!」 衝撃による吹っ飛ばしに自ら走り追い付くと 更にそこから連続技で駄目押しを繰り出す!!! まだまだ続くのですぞッ!! 『ノリがもう、めちゃめちゃで〜ッ!!』 先を見るんッスねぇ〜!! |