『7月29日(日)』 第七三六話 『マッド・パーティー*紅茶の終わり*』(7.29.日) 『国坂 弥親』と彼が連ねたチーム 『閃光の弥親』-ジ・マッドパーティーズ-は 『選ばれし者』〜智明と愉快な仲間達〜によって 敗北し王者は此処に敗退した...のだが、それを認めぬ 弥親のメンバー『ダン=ショート』が暴挙に出たのだった 「くっはははッッッ!!!! これであっしらの勝利だぁっぁっっっ!!!!!」 『白濁』【スメル・カスパー】を扱い産み出す 硫酸性の液体を全身から絞りこのドームを覆い尽くす程の 高さを持つ白濁の大津波を引き起こし全てを巻き込み 自らも犠牲に一同を皆殺しにせんと!! 『うばじゅじゅぁぁっっっじゅううっっっ!!!!』 しかし、一時はそれが『勇二』が放つ 『疑似魔法』によって防がれ食い止められる、も 「...勇二!!もう一度だ!!! 冷凍弾を打ち込んで長引かせるんだ勇二なら出来る!!(ハズ。)」 即座にそれを上回る津波を立てられ、しかも元々あった それまでもを吸収し肥大化して降り掛からんとする... 「ぅん...『光助』がそう言ってくれるなら!! 『超絶対零度』【クール・フリージング】 ...連続だぁ!いっちゃぇーっ!!」 その間、誰もが諦めているワケではなかった...だが、しかし [ギャルルルッッッ!!!] “獣の数字”を操るダンは凍結の間に本体を狙おうとする 『スキルマスター』【特殊能力者】達の動きは既に 想定し流動性物体の中でのみ生息出来る白き獣を解き 奥の手のとして『春化』『知也』の両者へ向かわせる 「トモ...この傷じゃあ...。 (私が余計な事を考えていたばっかりに...。)」 白濁の獣は実態を持たずされども攻撃を加えれば 飛び散って、それに肌が触れようものならケロイド溶解し 矧がれて流れ落ちてしまう程の強酸性を持つ為 どうしようもない、この特性を最大限に利用した 白濁の散弾撃によって少女を庇った少年は深手を 負い崩れ...そして、そこへ止めが繰り出されんとしていた...。 「くっ...ハルカ...逃げ..ろ...このままじゃ 狙い撃ちにされちまう...ぞ?」 予想外に大きいダメージで意識を失い掛けるトモは 自分を置いて逃げろ!っと少女へ囁く、が 「なっ...何言っているのよ!?! 諦めないで!!...まだ打つ手がないワケじゃないわ...。 (本当は...もう、ないけど...。)」 断固彼女は少年を今度は逆に獣から庇いこの場を 切り抜けんとするのだが行動を起こそうとした …次の瞬間!!!… [ギャルルルッッッッッ!!!!] 『ぐちゅあぁっっっっ!!!』 白濁の散弾撃が無情にも動きの鈍った両者へと襲いかかる ーーーが、しかしそれらが直撃せんとするーーー …その瞬間!!!… 『ギュパパパパパッッ!!!!』 [マギョッッ!?!!] 突然!!飛び散らんとした散弾液は空中で逆方向へ向かい 吹っ飛び、自身を貫き何故かこれに傷を受ける!! 「...やはりな、同系の攻撃は同系にっと... ...今更ながら感謝するよ...-ー〜さん...。」 そして蠢く獣が傷を受け呻き声を上げ暴れている様を目に 彼女を引き寄せた『京香』は、後始末を 「きゃっ!!?」 「ぅおぉっ?!?...きょう...京香に...!?」 『ぐぃいいぃっっ!!!』 「ふふっ...待たせしました〜ッ...。 『三浦 洋子』の出番だ!“エンスイ”!! あんたの“能力”でこの液体を限界まで吸収するんだ!!!」 『ズジュルルッッドキュゥッッッン!!!』 新しい武具を備えた洋子へ任せ場を引く!! 物凄い勢いでエンスイと呼ばれる武器が柄の先から 白濁は吸収されて行き、あっと言う間に [ギャッッシュウウッッ!!!??] 「ふふん、余裕ね....。」 先に存在した高波程度の液体を吸い尽くしてしまった、そして 『ジュヒュッッッッン!!!』 彼女はそれを振りかざし白濁の刃として出現させーーー 「...なるホドな...同系の刃なら...確実だ...。」 [キシャァッッッッ!!!] 『じゅぱぱぱぱっっっん!!!!!』 「“白き水なるヘビ”っと、でも言うのかな?」 怒り狂い襲いかかった白濁の獣を切り刻む!!! 『7月30日(月)』 第七三五話 『マッド・パーティー*チェシャキャット*』(7.30.月) 「くっくくーっっ!!!...もう、遅い貴公らの 精神力が上重(うわがさ)ねされよ〜が、どーでも 良い...関係ないんだよ...『白濁』【スメル・カスパー】の 一部とあっしは既に...化している、吸収などの 意味はないでげすなぁ...コア(核の意。)が内部に 存在する限り液体は無限に...そして永遠にあっしは これで死ぬ事はなぃなぁ!?! ーーー人間っと言う器を捨ててしまったがねぇ〜〜〜!!!」 白き体液に包まれ身も心もそれへと預けた 彼は一同の行動を嘲笑い凍結による攻撃すらも 笑って興じ即座で解凍してしまう!! [ギャルルルッッッ!!!] 本体を狙っていた2人の道を塞ぐ白濁の獣は 自身の纏う白濁その物が弱点であった、場に留まる 傷付きし彼女らを救ったのはーーー 『ビシュルルルルッッッッ!!!』 「どう?これが“エンスイ”よ!!」 新たな武器を描き出した『洋子』と根本を破壊せんとする [マギョァァツッ!?!] 「...良く吠える獣だな、本人ソックリだ...。 しかし、これで本体への道は...通じた!!...。 (...後はあたしが始末する...。)」 『京香』のコンビだった、少女らは仲間を救出すると 白濁の獣を穿ち、先を急がんとするの、だがーーー …その瞬間!!!… 『ごぽっごぽぽっ...ぅじゅぅじゅじゅ...!!!』 「...人間共がぁ...あっしの領域を汚すなぁぁっっ!!! 獣達よ...出迎えろ!!」 『ダン』の意志が白濁を伝い、溢れい出るそれらが 次々と実体を持たぬ先の獣として無数に 使役(しえき)され4人へ唐突に襲いかかる!!! しかも、群れと同じくして突然の [マギュァァァッッッッッッ!!!!] 『めきゃきゃきゃっっっっ!!!』 ホウコウを響かせ現れた巨大な白き猫姿の獣が振るう たったの一撃で地面はえぐれ液体が物凄い勢いで 飛び散り一同を襲う、がしかし 「...単調な攻撃だな、それでも親玉かい?...。 『水の核色』よ...弾き返せ!...。 (完全なコントロールは不可能と...考えた方がぃいか...。)」 『バチュルルルルッッッッン!!!!』 少女の剣がそれを通さず全て反射させ相手の ダメージとして負荷させるのだが、既に彼女は 体力と共に極度に精神をすり減らしている...その為 ある作戦実行の需要を考え最小限の攻撃へ止め 洋子へと視線を送り合図する...すると 「了解している...ぼくに雑魚は任せて..。 “白き水なるヘビ”達よ集えーーーぼくのオリジナルだぁぁーーー 行けェッッッッ“連なる白濁のヘビ”!!」 …次の瞬間!!!… 『ずしゅぉぉおおおぉぉっっん!!!!』 [マギィッ!!?] [ムギュォオッ!?!] 白濁の剣を手にした少女より豪快な全体をも 襲う蛇の様な波紋を立てる斬撃を繰り出し 巨大な獣以外の全てを排除、キョウの道が切り開かれた!! そして、巨大な獣を通り過ぎ白濁の波が場へ降り掛かろうとするーーーー …その直前!!… 『どじゅるるるっっっ!!!』 「...どうせもう人間を捨ててしまっているわよね?... まったく可哀相とか慈悲の心なんて君には ...持てないね...消えてもらおうか...。」 「!?!〜〜〜あの女かぁぁっっっ!! (どこまであっしの邪魔をおぉおおっ!)」 遂にキョウの荒技が炸裂する!!!! 『7月31日(火)』 第七三八話 『マッド・パーティー*お茶会の終わりに…*』(7.31.火) {『選ばし者』〜智明と愉快な仲間達〜が -『閃光の弥親』-ジ・マッドパーティーズの 『ダン=ショート』の脅威より我々を救わんと しているのかぁっっ!?!} 不意に最後と思えるアナウンスが流れたーーーー …次の瞬間!!!!… 『ジュチュルルルルルルルルルッッッっっ!!!!』 「...『水の核色』には許容範囲なんて存在しない!...。 ただ、あたしの“力量”にかかっている...だから、 ...君には負けないのさ?...。」 両手でしっかりと柄を握り締める少女の意志に 併せてそれは物凄い勢いで剣先へ集束され巨大な 白濁の球体を作り上げーーーーー 「なっ...にぃいっっ!?!! あっしを原型に戻している??...そんなぁっ!? 馬鹿な!?!なん何だあの女の『スキル』わぁあっ!?! “獣の数字”『魔猫』【チェシャ・キャット】よぉお あのアマを殺せーーーーっっ!?!」 そして、遂に本体が露呈されると彼女は叫ぶ!! 「...『勇二』!!!その距離なら砲撃は当たる!! 遠距離攻撃は君しか出来ない!!...あたしの“力”が 尽きる前に...火炎系魔法を放つんだ!!...。」 露呈させた本体へと直接魔法を繰り出すように、っと...。 [アギュァァァッッッ!?!!] 「ばーか、無駄だよぉ〜んぼくがかたずけてあるからな? “エンスイ”必殺技“氷紋剣”....氷結後の大破じゃ さすがの液体もただじゃすまないだろ!?」 『洋子』の全身全霊の一撃は巨大を持つ獣を打ち砕き これで、全ての邪魔は取り払われた!! 「あっ...ぅん..でも失敗したらど〜しよぉ?! (あゎわゎわっ!?!〜〜〜助けて〜〜。)」 勝機があるにも関わらずプレッシャー(心理的な重圧の意。)に 押し潰されんとする少年は戸惑い汗を流す、だが 「ぅううっ..大丈夫だ...勇二なら....。 オレっちがついてる....から心配すんなよ... 失敗したって良い...諦めないで...さぁッ!!」 その膝で持たれる『光助』からの言葉が勇二に勇気をもたらしーーーー 「?!...こ-すけ...ぅん、御免ね...ボク...。 もう弱音なか吐かないから!!! ッッ『炎爆勾』【クリムゾネス・ロ・ワイヤル】!!!!」 …その瞬間!!!… 少年の両手に込められた魔力が圧縮して“勾玉”を型どり 撃ち出され、露(あらわ)となった本体へと着火 すると同時に半端の無い強大な爆炎を巻き起こす!!! 『ドギュォオオオォォォォォオオオオォッッッン!!!!!』 「まぎっぃいいいいいぃぃっっっっぁぁっばぁっ!?!」 物凄い爆発が場を包み込み完全にダンは焼け死んだかと 思われた...が、しかしーーー …その時!!… 『ドジュアッァッッッッッッ!!!!』 「...くっ...ワシらの面汚しが!!」 歪みへ沈む前に最後の白濁が上空より散乱される、だが …この直後!!!… 何と『弥親』の“能力”が放たれ彼をこの一撃で穿ち始末する!! まだまだ続くのですぞッ!! 『ノリがもう、めちゃめちゃで〜ッ!!』 先を見るんッスねぇ〜!! |