『3月21日(木)』 第九七一話 『月光下の城』(3.21.木) これから始まる戦いの序曲はーーーーー 「...絶対....追い付いてよね...。 (大好きだよ....だから、今は!!)」 『暗雲地帯東』枯れ木の森で別れた者達が 一時の安息も無く、出現した真打ちを前に 立ち向かわんとしていた頃より、約30分程も時を遡る 「さぁ〜ってと、やっしかないっしょ? ぼくらには、ぼくらの決戦って奴かな...。 『竹丸』達には頼りになるアイツもいるしね!!」 『絶陽地帯』へ辿り着いた『選ばれし者』一行は 「それにしても、フクロウ博士の 鳴き声がかなりするわよね?」 月明かりの中でこれを吸収し一段と映える 巨大とも言えないが城を、ざわめく不気味な木々の さえずりと鳥などの野生生物の鳴き声が混じった 不可思議な蠢きを耳にし感じながら 上を見上げ、暗闇の中そびえるそれを目指した.... 「...街も...何もないようだね...。 やはり、中心地にある、あの城だけか...。」 船室で見ていた地図と場へ来て知った結果、 絶陽地帯には『月光下の城』と総称される それしか存在していない事が解った、そして 「せやけど、あれやなぁ〜。 ごっつ辛気くさいやんか!! ...何でやろ...それだけじゃの〜て....。」 時間感覚すら歪められた様に感じる 数分後道なりで進んだ一同の前へ巨大な 城門が出現し、6人を確認したかのごとく 近付いた瞬間、自ら内側へ門を開閉した!!! 『ズゴギャギャギャギャギャギャギャギャッッッ!!!!』 轟音と共に開かれた門からは刺客の 『スキルマスター』【特殊能力者】すら いなく、身構える一同を余所に大きな玄関前まで 誰の気配すら感じさせなかった、しかし [ようこそ、『異界の闇覇者』様方の 住まう城へ...わすが内部へご案内しますじゃて。] 6人が警戒しながら進んだ玄関前の箱庭の先には とある『幻魔』の姿があった... 「あーーーーっっっ!!!!! ボク、あのひと...違う、幻魔知ってる〜〜っっ(脂汗)」 そう最も『勇二』は格好こそ違うモノの そこへ存在するラクダの幻魔の事を良く 知っている筈だ、それは [またお会いしましたなぁ...。 『絶大なる双コブラクダ』【マスター・キャメル】ですじゃ ...今後とも、ごヒイキに...。 さて、奥へ案内致しましょうかね?] 少年のみならず、『春化』『京香』『智明』 『知也』『洋子』らの道を照らす 役目として『絶陰地帯』のとある場の コロッセオでカードショップを営んでいたからだった... 「...なる程ね...君は...執事って ...ワケだ、あの...6人の!!...。」 キョウは不敵に振る舞いながらも 即座に足を進め手招きに応じた...次いで 「へぇ...まぁ、あの時は気まぐれで手を 貸したんだろうけど...後悔させてやるよ?」 一行も最後の場所へ足を踏み入れる!!! …もはや語る言葉は無い 支配者も統治者すら消えた、この“異世界”で 宿命の対決が始まらんとする!!… 『3月22日(金)』 第九七二話 『運命の回廊-壱-encounter』(3.22.金) あの時とは別人の様に正装し身なりを整えた『幻魔』 『絶大なる双コブラクダ』【マスター・キャメル】は、 『選ばれし者』達、御一行を丁重にもてなすと 不気味な細工の玄関を開き中へ招き入れた... [さて、皆様のお着きですぞぉ!!! ...御方らも、今...参られますじゃて...。] 『チリリリィ〜〜〜〜ッッッン!!!』 ラクダの手にしたベルが内部で鳴り響き お相手が到着した事を『異界の闇覇者』らへ伝える... 「...青白い炎や...赤...黄色... 様々色で照らしているが...。」 「あはっ、紫もあるよぉ〜赤・赤・黄色〜なんっつって! (青綺麗だな〜アレ?これ見た事あるよぉ〜な???)」 「...『勇二』、君は本当に....。 ...まぁ良いか、余裕も大事だからな...。(やれやれ...。)」 色鮮やかな炎が内部を照らし出し 6人をも照らす...意外な事に床下は これが良く映えるように真っ白で 迷彩されていた... 「ぎゃははは、それにしても、やけに 寒い場所やなぁ....。 城ん中やのぉて、なんちゅーか宇宙空間の様な...。」 珍しく『智明』がまともな意見を言った後、 場へ変化が現れる...。 スポットライトの様な点灯が両脇の入り組んだ階段へ 的を絞り照らされ、その後それらは上へ上へと 昇り詰め、最後に一同から上段へ位置する 突起した小さなベランダ状の柵付きの場で停止し 「らりほぉ〜〜〜〜〜!!!! It's a encouter timeィイイッッム!!!」 『レビン』のかけ声と同時ーーーーーー 「はぁ〜〜〜い? 元気してたかしらぁん、ふふっ...。 Meet to your's again,」 「『ミキ』ちゃんなのだよ! ミンナ、元気だったかなぁ〜、来るの それにしても遅いよね?」 「...良く我らのた元まで... 辿り着いた、賞賛してやろう...。」 異界の闇覇者が一斉にこの姿を現す!!!! 「れびぃいっっっん!!!!」 思わずいきり立つ『知也』、ひさかたに 眺める親友の顔を神妙な面持ちで見つめる 「...幹...。」 『春化』、そして目的の人物がいない事で 唖然とする智明等を差し置いて 勇二と同じような体型で少し背の高い少年が 時間差で6人へ再会の、そして対決の声を掛ける 「『万絶の城』(ばんぜつ)【オールメア・ホープレス】へ〜〜〜 ようこそぉ〜、ボク達ね〜みんな キミ達の事を待ってたんだよぉ〜!! 勿論、暇潰しにネッ?」 「あ”っっっっ!!!『月影』くん...?!」 この後、遂にカイコウした6人はこれより 自身らの決戦を開始せんとする...。 『3月23日(土)』 第九七三話 『運命の回廊-弐-old enemy』(3.23.土) 「ふっ...ふざけんなや!? 『ヒロ』は....貴弘はどないしたんやぁァ!!! アホかオマエらは?!....皆殺しに したるぞ、ほんま!!!!」 逆上してブチ切れた『智明』の内情が 解らずとも無いが抑える『京香』達、だが この後、因縁の黒ずくめの者が吐いた台詞で 彼は暴れんとしていたのを止めた... 「ふっ...相変わらずの短略的で...良く 生きてこれたな?...ハハッ...その無様な姿で 此処に来たのなら...解るんじゃないの? ...皆殺し、いや其れどころか一対一でも 我らと張り合うには無謀だって、ね...。」 しかし、この言葉に『知也』が反応し 「...なめてんじゃねぇ....。 お前らが上から幾ら見下ろそうがかまわねぇが...。 ヤッてもしない内からその口で語るんじゃねぇよ!!」 噛み付く、すると最初の様な狂気を秘めた瞳を 取り戻した青年がこれを制止し、 「ぇえよ、トモ...言わせといたれ...。 ヒロの居場所は....俺様自身があの糞から 聞き出せば済む事や...この身体の代償も付けて オマエの身体にきっちり染み込ませたるわ!!」 一睨みを向けると、相手の言葉を待った...。 「らりほぉ〜、随分と荒れているねぇ〜。 Crazyだよ、豚好みのあんたの趣味もな? まぁ、良いや...此処からは俺らの闘いだからな... 『絶大なる双コブラクダ』【マスター・キャメル】 顔見せは終えた、後は頼むよん。」 『レビン』は場を仕切るように掃き捨て 執事の『幻魔』へ後を任せると、再びスポットライトを 指鳴らしで定位置へ戻し姿を消した.... 「...馬鹿バカしい...君らはあいつらの ...挑発に乗る為に来たんじゃないんだろう?...。 目的を持つのなら少し自覚を持って行動しろ!!...。」 不意に先の行動を叱咤する少女はもうこれ以上は 口を開かず幻魔の案内のまま [この後ろ幕を開き、『運命の回廊』【フォーチュン・クロォイスター】へ 案内致します故、この先からは進んでからお戻りは 不可能ですじゃ...先では各々の間が存在し 御方々がお待ちしていますじゃて...。] けしてこれから振り返らず進む事を決意する 「...キョウ...。 (ぅん...ボクも...あの子に聞きたい事がまだ...あるんだ。)」 「...そう、今からは...自分の...。(信念の闘いなんだ!!)」 『勇二』は胸に残ったしこりを 解消する為、『春化』は多分友情の為、そして 「さぁ〜ってと、ぼくは難しい事じゃなくて シンプルに早いとこ『静久』と一緒に 夏コミ出たいだけだから、行きますか!!」 『洋子』も、とある決着の為に説明の後、上がった 幕を越えて運命の回廊へ足を踏み出した...。 [わすが案内しますのは、各々あんたら方の 行き着く先までですじゃて...。 ...じゃから、この空間ではわすからは 離れるでないぞぇ...ひょひょ〜。] 宇宙空間のを思わせる幻想的な背景が 続く回廊は虚数空間の様な 巨大さをかもち出し一同を圧倒する、そしてーーーー 「やぁ〜待っていたよ、最初はこのボクが相手をしょう!」 『マスター・オブ・ナンバー’ズ』【死真神】による “御真の儀式”が行われる中で 「やめろ!!僕の悪意を目覚めさせるな!!!」 第一の闇覇者が姿を現した!!!! 『3月24日(日)』 第九七四話 『運命の回廊-参-come face to face』(3.24.日) 「...『真』...。」 「月影くん!!?」 『運命の回廊』【フォーチュン・クロォイスター】内部へ 突如!出現した間の入り口に足を踏み入れた 一行を待っていた者は、『勇二』と『京香』だけでなく 色々と根深い干渉を続けていた『月影 真』だった 「『異界の闇覇者』いっち番手ぇ〜って奴だな〜。 あはは、どうするの?誰が暇潰ししてくれるの???」 すると前へ足を踏み出したのはーーーー 「あのね...えっと〜、ボクがここ引き受けるから〜 みんなは先に行って、ネッ?」 「皆、えぇんやろ?...なら、行かせたりや!!」 彼に対して心残りを持っていた『上原 勇二』だった、 誰も反対もせず、只キョウだけは 何か言いたげな顔で場を任せ5人は先へ足を進めた... 「はぁ〜ぃ、この『ルクレツァ・S・ノエル』が 指名するわぁん、勿論...“核色”のBattleを 望んでいるのだからぁ〜ん?」 「...だ、そうだから...。 此処でお別れだね...じゃあ、さよなら!...。」 次の間では『雹ノ 京香』が抜け去り また新たな間まで4人は、ほぼ無言で『幻魔』の後を追う...。 少しずつズレて行く時間軸、各々の敵と対時している時 最初から最後までは20分以上も時差が出ている... そう、キョウが敵と触れている際既に 勇二の闘いは激化の一途を辿っている可能性もあるのだ... 「感じで解るの、ここは私の番、ってか ...私情でごめん、だから みんな、戻って2人で謝らせてね?」 「...最後の台詞まで惨めねぇ〜、この 『ミキ』ちゃんがしっかり殺してあげるわよ!!」 不意に振り返った『雪ノ城 春化』は 残った仲間の顔へ笑みを飛ばしながら 有るべき空間へ走って行った....暫し歩き唐突に 「あのさ、ラクダの幻魔さんさ、ぼく....やっぱり 戻るわ、あぁ戻るっつっても... この中でね、良いかな?」 『三浦 洋子』が声を上げ『絶大なる双コブラクダ』【マスター・キャメル】と 残り2名の足を止める、すると [ぇえですよ、只、わすは案内致しませんけど それでも宜しければですじゃが?] 思わぬ返事が幻魔より返り、聴くや否や 「おっおぃ!?待てやっ!!」 「なっ....何考えてんだ?!」 2人の声を残し少女は亜空間を走り去って行った!! 「らりほぉ〜っっっ!!Lastだなぁ?TOMO?」 「あばよ、『智明』...。」 『レビン・ネス』の前に『井原 知也』が消えた、そして 「『海驢 貴弘』に会いたくば...私を 倒すが良い、この先で...君の大事な男は待っているぞ?」 「...けっ、この肉体にされてから 俺様がどんだけ不便やったか、教えこんだるわぃ!!」 黒ずくめの人物と『海驢 智明』の決戦がこれより 数分遅れて開始される!!!! 先を見るんッスねぇ〜!! |