『4月1日(月)』 第九八二話 『因縁の核色』(4.1.月) 『絶陽地帯』で始まった各々の決戦、だが この中でも特に異端の闘いがあった、それは 「...『勇二』は元々、君と戦う前から ...精神的に負荷を受けていた、だから... 君にも不覚を取ったんだろう...。」 「庇うね、どうもボクには良く解らないよ...。 あんなのキミから見たら対象外なはずだろ〜?」 『京香』と『真』の対時だった... 「やっぱり...許せない...。 したり顔を...あいつの顔を見て思ったわ...!」 何故『ルクレツァ』と対時していた 彼女が此処にいるのか、それを紐解く戦いの鍵を握るのは とある胸に靄を抱えた少女である... 「覚えてるかしらぁ〜ん、YOUと 最後に敵対したのは少し前でも、そう遠くない 時期でしたわねん...。」 「...『火山地帯』だったな...。 キミはあの時、泣いていたんじゃないのか?...。」 不意に京香はあの激突を思い出し呟く、すると 「WHAT!?...何を言ってますの?? ...ふふん、まぁ良いですわ...。 我が“核色”が最強であり... ...敗者となったキョウ、YOUからは 残り全ての色を奪うだけですからねぇ!!」 『パキュヲォオオオオォォッッッッッン!!!!!』 完全否定し尚かつ激昂した様な素振りを見せる 彼女は異質な刀を構え自分の持つ 強大な私怨たる淡くドス黒いモノをキョウと違い 中心部ではなく柄より少し下段の場へ 出現させると狂気じみた笑みを浮かべる!!! 「...正に闇、か....。 あたしにはなんとなく解るよ...それ、キミの 意志とは違うような気がする...。」 何故かルクレツァへ悲しみを覚える 少女は同じく剣を構え中心核へ意識を集中する 「くっ....はぁはぁはぁ....。 少々MINDを削りますが...『闇の核色』の“力”は 他のどの核色よりも絶大な威力を持ちますわ!!!!」 取りつかれた様に狂気を秘めた眼を向ける ルクレツァを余所にキョウも自分の思念を 送り込み、今ーーーーー 「...残念だったな、さっきの言葉...。 あたしを倒しても全ての核色は揃わない...っと言うより ...きっとキミには揃えられないと思う...。」 『バシュォオオオオオオオオオオッッッッン!!!!』 『光の核色』を出現させた!! 「...フフッ...アハハハハハ!!!!! ナメないでよね?...I’m No,1...!!! 『暗黒儀式異血死期』【シャドォ・ファイス】!」 彼女の精神が何かによって蝕まれているの事は 既にキョウは火山地帯から承知していた、同じく この自分が宿敵する者達は皆 「...希望の刃よ...全てを断ち切らん...。 あたしの心よ、彼女の闇を穿て!!ーーーーっっ ...『光牙閃滅』!!!!...。」 何等かの傷を抱えているのだ!っと、そして 光と闇の構図のまま彼女は少女の燻る心へ 一撃と共にこれを投げかけんとする...。 『ドギャギャギャギャギャギャッッッッ!!!!!』 水で濡れた為にルクレツァはブラジャーが 服の下から透けて見え、身体のラインもばっちりと 浮き出ていた、だが彼女はそんなことは構う事無く 「ぅっ...Noっっっっぉおををっっ!!?!」 大技を繰り出し過去の対決時と同じく ぶつりかり合った技同士が反発し これにより物凄い衝撃を生み出し一瞬で 周囲を吹き飛ばしてしまう... 「...まったく互角なのか...。 いや...今回はあたしに分があるかな...。」 よろめきながらも立ち上がったキョウは呟くと コロッセオの破片へ埋もれた彼女を見下ろし 剣を振りあげた、そしてーーーー。 『4月2日(火)』 第九八三話 『どんなに辛い未来でも』(4.2.火) 『絶大なる双コブラクダ』【マスター・キャメル】から離れ1人 「...やっぱし、距離感覚で言うと... こりゃ〜仮想現実空間ばりだわ。 てか、まぁぼくの相手じゃないけどね?」 単独行動を開始した『洋子』は、この 虚数空間の中でも自分だけは自在に動ける事を 理解した上でとある場を目掛け駆ける... 「アナタにそれを振り下ろす事は... 出来ませんわ、Meの技が身体を蝕んで いますもの...自分の闇を相手へ植え付けるのが 本来の形...。(それに『hiro』の時とは違い 100%の威力を持ってますのよ。)」 『京香』から刃が土砂で埋もれた彼女へ突き立てられ 決着が付きかけたーーーー …その時!!!… 「...身体が...麻痺したみたいに...。 (...あの波動にウィルスみたいな...ものが?...。)」 『ドシュオオオオオオオオッッッ!!!!』 激突した際、放たれた闇の波動が少女の身体を 一瞬で蝕み四肢の自由を完璧とはいえないまでも 奪い去ってしまう、すると 「光(Light)と闇(Darkness)の闘いはーーー Maybe it,こちらの勝ちの様ですわね。」 チャンスとばかりに立ち上がった『ルクレツァ』は 「...君の事...やっと解った...。」 妖艶な笑みを浮かべると砕け散った『闇の核色』を 再び出現させ闇を刀へ纏わせキョウの乳房へ突き立てた!! 『万絶の城』【オールメア・ホープレス】の内部 『運命の回廊』【フォーチュン・クロォイスター】での 決戦は、数分遅れの刻みで各々の結果が訪れていた.. 『つっぷしゅっっっっっ...。』 「呆気なかったですわぁん、何がI understand, なのかは知りませんが、KYOKAアナタの負けですわ。」 そう、此処でも..,とある決着が何処よりも早く 「...ごっ...こふっ....。 (...切っ掛けは与えられたかな?...。 ...あたしの光...貴方にあげるよ...。)」 表(あらわ)され、抜き去った刀が刺さっていた箇所から 血飛沫を巻き散らし膝を落として少女は倒れた... 『ドサッッッッッッ!!!』 だが、口元から口紅に似た鮮血を垂らし床へ伏せたーーー …その瞬間!!!!… 『ドパキャァァッッッッッッッン!!!!!!』 「“ミスルーのナイフ”は空間をも断裂する...。 虚数空間ってのは裏を返せば一本道って事なんだよね!」 鏡が破裂したかの様な爆音と共に空間は崩壊し そこからナイフを手にした少女が姿を現す!!! 「What!?浸入者....でも、遅かったわね? アナタのお仲間の1人はもう...!?」 「キョウ!!...良かった...心臓から少し 離れている...致命傷ではないな、直ぐ手当する!」 ルクレツァの言葉を無視し、ずかずか踏み込んだ 洋子はキョウの傷を見て心音を調べ動いている事から まだ手遅れではないと判断し的確に処置する... 「...。(馬鹿な...確実に...急所を...。)」 翻弄された様な気分に包まれる少女は 自分が正確無比な攻撃を繰り出したハズだ!っと 心の中で叫びながらも倒れたキョウより奪った 3つの核色を握り締めていた...。 『4月3日(水)』 第九八四話 『夢から覚めて』(4.3.水) 「...こふっ....はぁはぁ....『洋子』...。 何故君が此処に?...。」 「良かった、気付いたのね?! ...後は自分で傷、治せるよね? したらばコレを持って、胸のおさえを取ってきなヨっ?」 洋子の膝上で意識を取り戻した『京香』は 何故、洋子が此処へ存在するのかを問う、が 「手元が鈍っていた? そんな...馬鹿な....有り得ないわ...NO-WAY!!!」 彼女はそれに答えず、自分が握り締めていた とあるナイフを手渡す... 「...これは...“ミスルーのナイフ”...。 そうか...でも、何故???...。」 胸の傷を癒しながら起き上がったキョウは 手渡されたそれを持ちもう一度質問する、すると 「ぼくも...こいつに借りがある...。 『竹丸』達と、こいつにぼくは あんたよりも先に出会っているんだよ...。 ...それに、キョウも...不本意なんだろ? ぼくに任せて、行くんだ...!!」 困った様な顔を見せた後、少女は静かに語る そして、そう叫ぶとーーーー 「ノォオッ!!! ...Me OUBEが...EARTHが足らない!! 行かせませんわーーーーーー」 「黙れよ?“ダガー・オブ・サイザー”!!」 頷き走り出したキョウを追わんとする『ルクレツァ』の 前へ完全と立ち塞がる!!! 『バグヲォオオオオッッッッッン!!!!』 「ーーーっっくっ!?! WHY....Hey,Do you mine!?!」 「日本語話せよ?、出来んでしょ? ってか、あんた....。(前と...違う?)」 「どう言う意味なんだって事よ...??? 邪魔ばかりして!!...もう少しでGREAT THINGとして ...良いわ、アナタをKillして、さっさと 追い付いてやれば良いもの...。」 接近と同時に叩き込んだ筈の攻撃は爆風だけが 場へ点在し、ルクレツァは無傷で 元の場所へ戻っていた... 「『R・T』【リターン・タイム】...。 ちぃ....厄介な“能力”(ちから)ね、でも ぼくだって、アレから“力”を付けていない わけでもないんだよ?」 相手の『スキル』は熟知している、それを ルクレツァは理解してた、だが 「アハハハ!!!!!!! あれが全てだと、思っていたの? お笑いだわ...力をsaveしていたのよぉん。 ...だから、アナタは本気のMineに勝てないわ!!」 不敵な笑みを浮かべ彼女はそう言い放つと 刀をゆっくりと構えた...。 「...はぁはぁはぁ....傷の治りが...くっ ...自分の血液を組み替え欠損した箇所へ あてても...痛みは消えない、か....。」 洋子から託されたナイフを手にし、 とある場所を目指し勢い良く虚数空間を 走るキョウは時折痛む胸の傷に苛まれ 冷や汗を流していた...だが、 「...参ったな、見抜かれていたのか...。 (だから..それに応えたい...。)」 自分の本心を知っていての行動か、はた又 自分の誇りの為か、どちらにせよ この機を無駄にせんと彼女は道を舞い戻り 走りながら空間を引き裂き続けて あの場を見付けたのであった!! 『4月4日(木)』 第九八五話 『春化 VS 幹〜開戦!!〜』(4.4.木) 時間は少しまたズレるが、とある2人と別れた 少女が此処には存在していた... 「やっと...会えたわね。」 「ふふっ...ここ懐かしいでしょ? この『幹』ちゃんの思うままに 相応しい場所を投射し、選んだの。」 両者は本来ならば共にこの場へ立ち敵対すべき 人物達ではない、しかし運命は過酷だった...。 「最初に私が...貴方達にこの“能力”を 見せて、共に戦った...場所...。」 「そっ...面白よね、この空間は ミキちゃんに左右して場面転換出来る みたいなのよね?」 何処かの旅館の内部が照らされ次は 校舎内、っと彼女の思考のまま 場面は移り変わる...。 「私は必ず、貴方を取り戻すわ。」 「ふふっ...本当に馬鹿ね、無駄よ。 これが本当のミキちゃんだもの。」 そして、親友同士の最後の対決が遂に幕を開ける!!! まだまだ続くのですぞッ!! 『ノリがもう、めちゃめちゃで〜ッ!!』 先を見るんッスねぇ〜!! |