『4月28日(日)』 第一〇〇九話 『退魔の銀』(4.28.日) (絶好調!!一気掲載、退魔編!!!) 「妾の『スキル』【特殊能力】には その方の...親友の姿を見れば解ると思うけど ...対局へ位置する人格へ入れ換える“力”を持つの...。 でもねぇ、少しでも揺らぎが生じてしまえばそれは はかなく脆いモノ...お嬢さんには此処で 死んで頂くわ...まだ、この子には利用価値が 沢山あるようだから。」 遂に最終地である『絶陰地帯』へ乗り込んだ一行は 牙城となる『万絶の城』【オールメア・ホープレス】内部 『運命の回廊』【フォーチュン・クロォイスター】へ乗り込み 『雹ノ 京香』VS『月影 真』 『三浦 洋子』VS『ルクレツァ・S・ノエル』 『海驢 智明』VS『海驢 貴弘』 『井原 知也』VS『レビン・ネス』そして 『雪ノ城 春化』VS『水倉 幹』の 『選ばれし者』と『異界の闇覇者』と言う組み合わせで 最終戦を開始しそれとは別に玄関内部付近の庭園では 『光助』『勇二』VS『絶大なる双コブラクダ』【マスター・キャメル】の各々が これまでにない死闘を繰り広げていた... 『バヲォオオオオオオオッッッッンンッッ!!!!!』 時間軸はお互いずれているものの 既に結果をもたらした者 当初とはまったく別のモノを相手とする 人物達もいる中で彼女らの決死闘も この悪霊のさ迷う此処で勝負が決しようとしていた 「クっ...!? (....ミキがまた...邪悪に染まって行く...。 アレが...私達の共通の敵なのに....このままじゃあ ミキから溢れた悪霊に...私...折角ここまで ....頑張ったのに...もう...駄目...なの?)」 必殺の霊撃を繰り出さんとしたハルカの下へ現れた 占い師風貌の人物は今正に浄化されんとしていた ミキへと向かい何かを呟いて再び邪悪を 蘇らせてしまう、コレにより無防備状態だった 少女は不敵な笑みと共に迎撃の邪霊波を 呼び出し自分を想ってココまで来た 「あはははははははっっっっっ!!!!! この幹ちゃんの〜邪魔をする奴は〜〜〜〜〜 ....消し飛べ!!!! 『邪霊術式』鴛魔ノ型ぁあああっっんんっ 『鬼門冥呪』ッッッ開門!」 親友の躯を撃ち貫いてしまう!! 「ぐっ....ぎゃぁぁぁぁっぁぁぁあああっっっっっ!?! (いやぁぁぁっぁっっ....こないで!!! 私に...私の中に入ってこないでっっっっああ”ああァ”ァ”!!!!!)」 さっきとは違う感覚の闇へ少女の心は捕らわれ 身体は弾け飛び何時の間にか見えた 教室の中の壁へ背を打ちつけ果てた.... 「妾が近くにいれば、それだけ...支配も強く 代償として本来の... 人格の崩壊も大きいのだけど... スキルを断ち切られるよりマシだわね。」 悪霊へトラワレタ春化は深い闇の底で 自分が積み重ねた記憶を垣間見ていた... 「キャハハハ!!!...あんたなんかじゃ 到底...及ばないのよ、この幹ちゃんにはね!! .....んふふ...悪霊に喰われろ!」 これまでの事や、修行の辛さ...トリ殺す為 わざと苦痛の歴史を垂れ流させる 「それにしても、あれだけ膨大な悪霊を発散させるとはね...。 逆を言えば、それだけ聖なる光が強い証拠よ ...本来の役目を忘れた哀れな子羊達... 今暫くそうやって、闇に浸るが良い...。 妾達の為...道を築き上げておくれよ...。」 静まった場へ幹の笑い声とほくそ笑み、囁く 人物のそれが響き渡り異様な雰囲気をか持ち出していた...。 死...死の概念はない....私は おばあちゃんから家系と....“ミツキ”さんから理を 教わった...それで、そう...私は 守られるだけじゃなくて...戦う事を覚えた... 『ツライだろ....クルシイだろうイきていてもさ?』 そうか...これは...そうだ、私は.... 悪霊に....もう良いよ...私は負けたんだね... あの時、私の身体を打ち抜いた邪霊波は 私の精神へ浸入し...簡単に言えば...ヒョウイされた、かな ...情けないよね....『P×H』【プリンセス・ハンター】! っとか言って...除霊してたのに、この様か... 『イタい...キモちいい...。』 私は...昔、こうやって初めてヒョウイされた時の事を 思い出していた...この時、助けてくれたのが ミツキ...そう、技も教えてもらった...それで 驕っていた私を諭(さと)してくれたっけ... あぁ...自我も保てない...もう...私と言う 存在が別のモノへ変わる...ごめんね...ミキ.... 私...これ以上強く...なんてなれない... 『....教えたっけ?』 全てを諦めて瞼を閉じた私の耳元に 悪霊の声とは違った...声が微かにそして やがてそれは確実に...大きくなって私の耳へ飛び込んだ! 『...頑張れッ!なんて、教えたっけ?』 ミツキ!!!!...消え入りそうな私の意志を はっきり保たせてくれたのは、誰でもない そう...あの、彼女だった...声の主が解り 心が何かを受け入れた瞬間、私は知らずと涙を流し 輝く武器を手にした彼女の姿を確かに目にしていた.... 『なってないわねぇ...春化!! 甘ちゃんの甘えん坊の癖、さっさと直しなさい? それから、いつも教えていたよね...何があっても 自分を、相手を信じて諦めるな!!ってさ...。 ....春化!貴方が諦めたら...あの子はどうすんのさ!!! しっかりしなさい...プリセス・ハンターなんだろ!?!』 また叱られた....こんな、場所でも? そう思うと自然と笑いがこみ上げてきた私は... 諦めるところだった弱い自分を戒める為 ...感覚もなにもない闇の中で自分だけの力で 立ち上がり...彼女の前に立った... 『心はねぇ、屈しなければ....どんなモノにだって 負けない武器になるのさ...。 さぁ、ビシッと決めてきなさい!!』 ポンッと背中を叩かれた所で、私は目を覚まし 不意に右手の銀色に輝くブレスレットに気付いて 漸く...私は心で“真価”を理解した... 「さぁ、良いわね?行くわよ!!!」 全身が痛いんだけど負けずに『霊聖坤』を手に起き上がり 私は、私の行動に怯んでいる敵へ向かい叫び意気込んだ!!!! 『ポゥッッッッッッゥッッッッゥッッン!!!!!』 片腕に通したシルバーのアクセサリーから 淡い優しい光が放たれ抜け殻状態となった 春化の身体を包み込み...やがて、少しずつ悪霊を浄化し 「そう...そう言う...事なの...有り難う...ミツキ... 貴方の想いは...こんなカタチでいつも私を守って くれていたのね...浄化の銀として...。 ...解った...確かに悪意が『幻魔』となるかも 知れない、でも想いの意志は...! 純なる想いも結晶となって...私達の力となってくれる!!!」 肉体より完全にこれを排除した... 「!?!...えっ?....幹ちゃんの...アレ? ...あんた...なんで起き上がれんのよ?! ちょっと....あれだけの悪霊に取り込まれて何故!??」 そう、現世の悪意は確かに幻魔を産み落とした....しかし 善意たる想いは、結晶となって牽かれ合い自ずと 武器等の色々なモノとして存在していた!! 「...なんですって...ちょっと....でも、その身体で ...既に暴走手前までスキルを扱う幹には 到底かないっこないわよ!!」 流石の出来事に『マスター・オブ・ナンバー’ズ』【死真神】の 1人たる人物も動揺を隠せずに声を荒げ 幹へ敵の始末を通告する....の、だが 「幹の心は...幹のモノよ....人間を道具として 利用し、ましてや誰かの心を弄ぶなんて....許さない!! このP×Hの名に懸けて! 覚悟しなさい、良いわね?行くわよ!!!」 「あっ....あんたなぁんんかぁぁ!!! ミキちゃんの敵じゃぁなあっぁっっっっ...ゥアァァ!?!!」 『ズバシュアァァァァァァァァッッッッッ!!!!』 千鳥足の様なもたつきで歩き進める少女へ 容赦無く襲いかかった幹を軽く避け 只、擦れ違っただけのこの一瞬で 「『銀霊術』....『退魔の銀』!!」 人知を超えた遥かなる力を発揮し内なる邪悪を 一撃で粉砕してしまう!!! 「くっ!?....妾...が押されている?! (....妾のスキルを完璧に破壊するなど... 侮っていたとでも言うの!?!)」 「今こそ....思い知れ!!! ----ーーーー〜〜〜〜〜はぁあぁーーーーッッっっっっ!!!!!」 そして、全ての元凶たる親友との絆を 引き裂いた張本人へ辿り着いた少女は 銀色に輝く刃でこの敵を浄化し貫かんと そのヒト振りを穿たんとする!!!!!! まだまだ続くのですぞッ!! 『ノリがもう、めちゃめちゃで〜ッ!!』 先を見るんッスねぇ〜!! |