『7月5日(金)』 第一〇七七話 『闇夜に蠢く』(7.5.金) 「World of panicってか? ちぃッ...USAもこれでおじゃんだな...。」 『砂漠地帯』『森林地帯』が 重なっていた米国付近は、“支配者”が 支配する土地へと変貌していた、だが 「...だいじょうぶだよ...。 きっと、日本もそうだったけど... ボク、解るよ...なんとなくだけど!」 『勇二』は一度現世へ戻った時に 交わした約束を思い出して『光助』の 顔をゆっくり覗き見ながら、きっと それが長くは続くかない!っと確信を持って 『レビン』へ、いや皆へ示した 「そうだねぇ〜、まぁ... 世界はアイツらに任せておこう、とにかく オレっちらは...『裏・月乃』【リバース・ツキノ】だっけか? 奴を倒すことに専念しなきゃね!!」 『月乃 宗久』から産まれし邪悪な意志 それを何かが具現化し乗っ取ったモノが あの男だった、悪意の塊である『幻魔』を従え更に 強力な『スキルマスター』【特殊能力者】たる 『マスター・オブ・ナンバー’ズ』【死真神】 “Penta”五護星っと呼ばれる 5人の頂点へ君臨した存在... 「...なんとなく、ボクもそれは 解るような気がする...。 きっと、ボクらがしたことは許されるべき事じゃないけど ...あの世界の“能力者”だって移行されているから!」 『真』の中にはまだ迷いもあった 当然の報いとして行った行為だったが 幻魔は絶望した人間だけなく世界を恨んだ 自分の執念で動いていると思わされたから 何もしてくれない世界を呪った結果を悔やんでいた...。 「なぁ〜に今更、言ってんだよ? オレらはヤルしかないんだよ!! 未来も昔も関係ねぇ、大事なのは今だろ!」 『知也』のそれはまるで自分にも 投げかけている様だった 「世界を救う、な〜んてバカバカしい 名目じゃないわね? ...私は『P×H』【プリンセス・ハンター】 そして霊術式使いの『雪ノ城 春化』だもの ...邪悪を浄化し、月乃...貴方を救うわ。」 決意を露にするかのごとく彼女は 叫び、笑みをこぼしす... 「Enjoyしましょぉ〜よぉーん We are never lose!! でしょ?...Victoryあるのみ!!!!」 皆、ここからの戦いは熾烈を極める 最後の戦いだと知っていた、だからこそ 弱気にはならず、感情を高ぶらせていた その頃...病室を抜けた『京香』は... 「...馬鹿となんとかは...高いところが 好きだと...言うが....本当だったな?...。」 とある人物の安否を気遣い部屋に向かうも そこに彼が存在していない事から 「ぎゃはははは、なんやねん? よく...そないな事わかりおったなぁ〜!! 俺様にほれとるんか?!ぎゃはははは!」 今までの事を考え、屋上へと足を踏み出していた...。 「...『ヒロ』の様子はどうだ?...。 彼の“力”はまだ暴走気味で ...抑える術を知らないだろう、あの様子じゃ...。 何れ...力に飲み込まれる..。」 「せやな、けどな....。 信頼したりや?...まぁ、俺様が言うような 事やないやろけどな...ぎゃははは、ほなら ....こいつ、任せとく...後、宜しくな...!!」 『幻残』【シャドウ】と呼ばれる新しい タイプの敵の術中にはまった 月乃が貴弘の心をえぐった時、急きょ出現した 『智明』の精神だったが、それは 最後の残っていた全てを注いでやっと 行えた無謀な手段だった 何れにせよ彼は再びヒロの内部で眠り付く だが、後に運命を超えた絆は 再び彼らを引き合わせる事となる、しかし 今はこれを知る術はなかった...そして [...さぁーって....。 ワシの『言霊』を受けて...どこまで ツいてこれるかのぉ...楽しみだ!!] 唯一の時間を過ごす一同へ新手の敵が 襲い掛からんとしていた事も!! 『7月6日(土)』 第一〇七八話 『幻残』(7.6.土) 「僕は....あぁ、『キョウ』か.... ありがと、大体は理解出来てるよって 心配かけちゃったね..。」 「...別に君の為ではないさ...。 それより、『月乃』も目覚めた... ...時間が惜しい、動けなるならいくよ?...。」 冷淡な感じをか持ち出してはいるものの 芯は暖かい思いやりを隠している事に 『貴弘』は気付き、笑みをこぼし 後ろ姿の彼女を追って行った... 「おぃ!待ってくれよー!!」 ドアノブへと手を掛け彼がこれを回し 階下へ降りんとする、だが 『がちゃっっがちゅあっっっがちゃっっ!!!』 何度、扉を開けてもそこには同じ 「あっ...あれ...おかしいな...。 何で、扉の向こうにまた扉なんだ?! またその扉の向こうにも...何なんだ...進めないやんか!!」 ソレが存在し彼の頭は混乱してしまう...。 その男は、鼻下へ小さく口髭を生やし 七三分けの軍服を来た人物だった... 「...朴の部隊は...悪徳の圧倒的カリスマ(崇めるの意。)を持つ 者の...“力”も宿している....。 わかるよね、負けは許されない....朴に誓ったのだから!」 膝まずく彼は口元まで覆い隠した 人物へ忠誠を誓う様に頷いて敬礼をしてみせた 「全ては....主君の為に!!」 「ふっ ...あはははは、行くが良い! ナチスドイツが産みし巨悪『アドルフ・ヒットラー』!!」 指示を受け足早で場を去った初老の男は みるみる生気を取り戻し若返って行く 「...既に2人は、我が術中の中よ...。 あの男は...所詮はザコ...我らが 雑用を行うモノ...と、考えても良い...!」 既に終えている、これはヒロと... 「...なんだ....何度降りても... 降りても...階段が...登っても...続いている?!...。」 キョウへ降り懸かったこの奇妙な出来事なのか 「言葉には特殊な力がある... ただ、使いこなすにはそれなりの度量が ...それなりの魅力が必要なのだ....!!!」 嘘のような出来事はやがて彼らの 精神を蝕んで行く、同じく月乃の病室へ 集まる一同へも攻撃が開始されんとしていた!! 「『光助』...キョウ!! 『真』君...みんなぁぁ〜〜〜っ!!!!」 突然の停電であろうか暗闇が11人を 一斉に襲っていた、その中では 「くっ...みんな、下手に動くな!!?」 「オレっちが....光になって辺りをーーー うぉっ!?...眩しい!!何も見えない!」 目映い光に包まれ全ての視界を 奪われている者も存在していた.... 「あっ...新手の『幻魔』の仕業か?!! ...僕だって、もう戦える!」 [幻魔...げんまねぇ....違うな、先の雑魚でも そうであったように...ワシらは違う...それを 超えた...より、究極の魔...。 『幻残』【シャドウ】!!] そして、月乃の問に柔らかな返答があった瞬間 大海原が出現し場を飲み込む!!! 『7月7日(日)』 第一〇七九話 『赤きシュウエン[前編]』(7.7.日) 『ザッパァァッッッッッッッッッアァッッン!!!!』 打ち寄せる大波が一同を勢い良く飲み込む!! 「Nowayッッッッッ!?!!」 「『ルクレツァ』君が時をもどーーー」 「らりほぉ〜diverじゃなきゃ...。 このwaveはっっ不可能だぁっ!!」 内部で“能力”を発動しようにも何故か 効果は出せずに無力なまま溺れた彼らの中で 『月乃』だけがとある人物の腕の中にいた... [....ハーワィユーぃいいっっぅ....。 抜け殻となった器は....粛正され、処分される べきなのだ...主君の名にょり ....命は、頂く....!!] 始祖鳥との融合を果たした姿の男は 呟くと、皆が静まった中で鋭い鍵爪を 喉へ当てがい引き裂かんとするのだがーーーー …その瞬間!!!… 「...大地調伏『土地神の剣』【ガイア・テンペスト】!!!...。」 [なに奴っっっっっ!?!! くおぉおおおおっっっ!!!] 突然!!暗闇の世界に亀裂が走りーーーー 『どさぁっっっっっっ!!!』 「...月乃は返して貰った...。」 起上した土の柱が敵の真下より出現し直撃を喰らわす! [きっ....キ様はっっっっっ!!! ワシが....最初に『言霊』を与えた 生意気そうな子娘ではないか!! それに...何故、能力を持っておるのだ?!] 衝撃で落とした彼の身体を受け止めたのはーーーーー 「...あたしの攻撃がどうだろうと... ...関係無い...それよりも...あたしは君に 興味がある...これだけの人数を一気に 魅了したのか?....。」 紛れもなく術中にはまっていると 思われた『京香』、その人であった!!! 歴史上の人物、正に今彼女が対面しているのは [ほぅ...なるほどな....。 その腕の傷は....ワシの戒めを解き放ったのは.... 自分を傷つけたから出来た所行であったか!!] その一人であった...そう、 「...ふっ....知らなかったよ...。 そうか、さっきのも...そうなのか?...。 ...考えてみれば,,,簡単な理屈だったな!!....。」 『マスター・オブ・ナンバー’ズ』【死真神】が 新たに配下としたモノは具現化した より強い悪意を持つ歴史上の人物達だったのだ!! 『7月8日(月)』 第一〇八〇話 『赤きシュウエン[中編]』(7.8.月) ...あたしが、唯一...恐れていたのは... [そこまで理解していたのか....。 驚きよ....きみの様な...人材が...ワシは 欲しかったのだぞ?!] 疎外だった...あたしは、何でも出来た... 「...大量虐殺者が良く言う!!... 外道が...さっさと地獄へ舞い戻れ!...。」 だから、遠まきに皆に避けられる事を 知っていた....だから、あたしは悟った... [....何と響きの良い言葉か...。 子娘よ...きみは自分の理想の世界を考えた事があるか?] 出来る事を悟られてはいけない...そう、 あたしは疎外を受けたくなかった...。 「...理想の世界?...。 絵空事の話しには興味が、あいにくないんだ!...。」 何時の間にか広野の場へ舞台を移した 両者は、向かい合うと先に彼女が手を出した [わけなぃなぁ...そんなゆるゆるの攻撃で 油断しない限りは...当たらない! ...フフッ....理想、そう理想だよ!!!] しかし、彼女の剣撃は止まったかの様な ゆっくりとした動きとなってしまい 再び敵の言葉へ引き込まれていた!! 「...もう良い、喋るな!!...。 (...これは...また奴の世界か?!..。)」 流石に気付いてはいたものの だが、しかし彼女には反撃の成す術が 奪われてしまう、そしてーーーー [ふふっ...どうして、より 上のレベルの人間は除外されて行くのか? 天才である事を羨むゲボクを従える事が ....本当の図式ではないかね?] この男は、もっとも核心を突いた台詞を放つ...。 まだまだ続くのですぞッ!! 『ノリがもう、めちゃめちゃで〜ッ!!』 先を見るんッスねぇ〜!! |