『7月29日(月)』 第一一〇一話 『俺様、天使[前編]』(7.29.月) 当初、救急治療施設を襲ったモノは まったくのオトリであった、そこへ 一同の思惑を更に利用した企みが存在し 『隠密暗殺部隊』【アスク・リヴェンジャー】なる 軍隊を引き連れた『遡りし始祖鳥』【ジャバ・ウィング】 通称『幻残』【シャドウ】や“残魔”と呼ばれる 過去のあらゆる意味で偉業を成し遂げた 人物達が具現化した心が、3方向より 逃げ得る死角を潰し数で責めたてていたの、だが 「...しょせんは、野望なんて 愚かなモノの為に散った魂だからね...。 朴が最初から信用しているとでも 思っていたのかな? フフフッ...『バラキ』【犬鬼】に 全権利は渡してある、それが駄目でも 今度は朴が行くさ?」 「...あら、彼の方の御意志を お忘れではないわよね? 妾らは、この地を守護する為に存在するのよぉん そなたが動くことは許されないわ...。 それに、思い通りにばかり、事が 進むとも思わないわよ...もしかしたら、 そのもっとも、汚い野心こそが... そなたを超越するやも知れない、からね?」 彼ら彼女達は分散し、もっとも 自分の“力”が発揮出来る距離で 各々組みを創り敵を迎撃する、しかし 「こっちは、あの女...。 『月乃』もどっか、行っちまった...。 それに、そっちも同じか? オレらに殆どがブッ殺されてんだからな!!」 [ΑHHーーーーーッッ What doing say,you are fearful hearts?!] 「くっっ....汚いじゃない?! 数で責めて、弱ったとこを 狙い撃ちして、そんなにまでして 勝利だけを欲してるんだな!!!」 [ムキキキッッ!!!! キ様らなんざぁ、元々オレサマ含めーーー参鬼だけで シトメルつもりだったのよぉ...。 それが、雑魚がぁ指揮するもんだからなぁ〜 オレサマ達でも手を焼く、糞共が 解放されちまったってワケだぁっっ!!] 『知也』の口から語られた通り 月乃、『礼奈』は彼奴の居場所を知って 場から南下した永遠の凍れる地へ向かい 「らりほぉお〜〜〜〜 Hey,俺とtomo、youだけじゃあ 何にも出来ないとでも?! 甘ったれてるんじゃないのかぃ!?」 此処を守護するのは『レビン』と彼だけに なってしまう、同様にして 「『S・W』【サークル・ワーキュリー】っっ とぉおおっっ『帝劍坤』を喰らいなっ!! ぐっ...はぁはぁはぁ...。 私が加勢したところで、2人は大将さんと 遊んでいるし...この数じゃあ手も届かないわよ...。 このままじゃ...『貴弘』ぉおォオ!」 『京香』はジャバ・ウィング撃破後 唐突に豹変し、まったく別人のごとく振る舞い 謎めいた言葉を残して地を去った この事が切っ掛けで『ルクレツァ』も 『洋子』へと全てを任せて 風の力を借りてオーストラリアより 飛び立ってしまう、そして [もらぁ〜こんな外の世界を 夢みていたんだ...。 澱の中はよぉ、糞尿の臭いに塗れていて メシが配給されなきゃぁ...。 それすらもススって生きるしかぁ〜 なかったんだぜぇ?!] 「ごばっ....ぎっっ.....。 (僕は....僕はーーーーーーーーーーーー 約束したんや....。 もう、逃げて諦めるのは...終まいにするんやて!!)」 当のヒロは、解放された狂気によって 今、命を狩り取られんとしていた!!!! 「『絶剣二刀流〜木立ち〜』が.... あんなにアッサリ止められた....いや、 何だよ?!それ...ワンピースの真似か!?」 『じゃきゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっん!!!!』 [.....................何だそれは? ....................『斬剣』【ざんけん】...。] 敵味方、そんなモノすらこのモノ共には 違いが無いのだろう 「『光助』〜〜〜〜っっ!! ...炎と炎が混ざりあえば、きっと もっと凄い力になるんだ! 『炎爆絶命陣』【エンフレイム・シューター】!!!」 数々の『幻魔』らを斬り裂いて 道を作り鎌イタチのごとき速さで 絶命したのも相手が気付かぬまま疾走する 狼型のシャドウは口に諸刃の刀らしき 武器をくわえ込み、光助のタチを跳ね退け そこから切り付けんとするのだが、しかしーーーー …次の瞬間!!!!… 『ドギュァァァァッァァッァァァァッッッッッッン!!!!!!』 [.......................我が抜き差し.... .............この前で........滅びろ....。] 爆炎のツブテが『勇二』の両腕より 放たれる、が...いともたやすくコレを 両断すると熱の篭った刃で少年の 揺れ動くたわわな肉を斬り刻まんとする、がしかしーーーー …その瞬間!!!… 「ひっぃっっ....ぅわぁぁあっっ(泣)」 『がきゃきゃきゃきゃきゃきゃぁぁぁぁぁっぁっっん!!!』 「誰が滅ぼさせるかっつーの、てめぇに なんざぁ...指一本触れさせねぇ...。 ....オレっちがてめぇをクダスからな?」 物凄い刀撃を上回る速さで動いた 光助の刃がこれを受け流し双方、傷を [..............愚鈍なる者が.... ......大事なのか...........。 ふっ............名を名乗れ......!!] 「てめぇに名乗る名前なんざぁねぇ...。 先に地獄に落ちた、お仲間に 聴きなぁ....?人斬りイゾウさんよぉ...。」 負ったものの勇二は無事、助けられた!! 『春化』は勇二達のフォローへ 一緒に回っていた『幹』が他へ 出回ってしまい、しかも『真』が 場よりいなくなってしまった事で かなりの負担を受けていた、やがて 「はぁはぁはぁ.....。 やっぱり、骨が折れるわ...私だけで 100匹以上も浄化しても....それでも まだ...って!でも弱気になってらんない!!」 それも終わりに近付きつつあったの、だがそこに [そうか....ならば、その疲れを 感じとらせぬ様に...痛覚を 破壊してしんぜよう...。] 『隠密暗殺部隊』【アスク・リヴェンジャー】の頭(かしら)たる 『マスター・オブ・ナンバー’ズ』【死真神】の 独りより、完璧な信頼を受けるシャドウが 少女へと立ち塞がる 「『スキルマスター』【特殊能力者】能力が これしかない無い、私で良ければ ...相手するわよ....今日は大サービスよ!!!」 半ば自棄に近い声を上げるハルカは もてる力を駆使して闘いを挑まんとする、その頃 「....すぅ.....はぁ.... そうだ...水は...結合して...この形を 取っていたな....酸素だって...あるじゃないか。」 『クレイジー・グループ』の海豚型の モノによって命を寸前まで奪われかけていた者は 自身へ刻まれていた、生きる力を今、体現させんとしていた!!! 『7月30日(火)』 第一一〇二話 『俺様、天使[後編]』(7.30.火) [あ”っ?...何でおめぇまで 水中で口キケんだぁ〜? 何だ?エラでも出来やがっーーーー] 『ジュパァァァァアッッッッッン!!!』 不意に『貴弘』の傷ついた 腕の傷が修復し、何かが海豚型の 『幻残』【シャドウ】の腹部を引き裂いた!! 「『水の翼』【アンカオス・ストラグルレス】 『水』を司りし『ガブリエル』を 僕は身体に宿しとるんや....。 そいつは今までのお返しや...せやからな、 ってもう口も利けヘンやろ?」 何時の間にか、『貴弘』の外部を 水の球を弾く様、きめ細かな 薄いベール(絹の衣の意。)が纏っていた、更には [くっがっふぁっっっ?!!!!! (こっ...呼吸が....なっ?!! もらぁの....水が....まるで、生き物の様に!!)] フカを待つ赤子のごとく、彼が 身体を丸めると、やがて水のそれとは まったく別物の青色が姿を現す!!! 「....宿りし天使が、僕に 授けて下さっとる、翼や....。 これは....ーーーーーーあいつの ...あいつ風に言うんならな、がさつに ーーーー俺様が天使や!!!、ってな?」 4枚の青色の翼はやがてシャドウの 水の球を内部から打ち破り 暗黒の空を砕いて晴天へ浮上する [げっげぇぇっぇっ!?!! もらぁの『サルトゥ・センチネル』【蒼い情熱】の中で ...弄ばれた...だトぉおおっっ!?!] 「やめときや?...もう、僕には 勝たれへんねん、あんさんの負けや! ...“G”はな、命を司ってもおるんよ、せやから 寛大なんだわ、解るやろ?」 水を纏ったヒロは下界を見下ろす様な 口調で敵へと語りかける、しかし [もらぁぁっっっ!!! 死にくさらせぇえぇぇっぇっっっ!!] 当然、それを受け入れようとはする筈もなく 天使の罰が下らんとする...。 「あかん、こいつアホや...。 水の翼、そしてーーーーーーー あいつの得意技やった、アレがあるんよ 『水の槍』【ソーサリィー・レイニング】!!」 『ずがががががががががががががっっっっっ!!!』 血色の槍は瞬時に水色へ変化し、それが 一目で水の特性を与えられた事を示していた、 [もっ....もぎゃあっぁあっぁぁぁっっっ!?!!!] そして、これが降り注ぎ水滴は水なる槍となって 神へ反抗する使徒へ注がれた!! 『7月31日( 水)』 第一一〇三話 『SHOUT IN THE WORLD』(7.31.水) 「世界はきっと欲していた...。 我が“力”を....愚かな、ヒトなど 淘汰されるべきなのだ、と?」 あの男は凍れる場を支配し、やがて そこから全世界を手中に納めんとしていた...。 『バラキ』【犬鬼】『ユイガ』【猿鬼】『ダイス』【雉鬼】の 参鬼と、残された“残魔”、そして『幻魔』の残党 これを現在の人数で倒して先へ 進む事は容易では無い、既に消耗し切った 体力のモノも少なくないからだ.... 「はぁはぁはぁ...あかんわ...。 物凄い力っちゅーんわ、反動がデカすぎる。」 彼が決着を付けていた時でさえ 周囲では死闘がまだ繰り広げられていたのだから...。 [...........我が名を知る、か....。] 「有名だろ?つーか、その眼が狂気を物語っているぜ?」 まず、場へ存在する最後の狂乱者との『光助』の 剣闘が開始される!! まだまだ続くのですぞッ!! 『ノリがもう、めちゃめちゃで〜ッ!!』 先を見るんッスねぇ〜!! |