『9月29日(日)』 第一一六三話 『絶対知覚=天の章=』(9.29.日) 「『幻残』【シャドウ】は... 主に此処で産まれるのよぉ〜ん?」 『ルクレツァ』の目的は、この 占い師風貌の女装した人物を 倒す事だった、その為に危険を犯し 『裏月乃』【リバース・ツキノ】と それを守護する5人が住まう 南極の地、通称『永遠の氷河期』【エターナル・アイス・エイジ】で 「Beーーーッッquiet!! ...youがどうあれ...。 この刃が、『直只』....to enemyを 砕くわ...今、直ぐに!!!」 仲間の『スキルマスター』【特殊能力者】達とは 別、1人で行動しやがて導かれるかのごとく 以前まで自分を支配していた仇敵と対時していたのだった!! 「うふふふっ....笑わせてくれるじゃない? ...まぁ良いわ...そうそう、ちゃんと 自己紹介しておきましょうか...。 妾は『マスター・オブ・ナンバー’ズ』【死真神】が独り、紅一点の 『草島 直只』【くさじま なおただ】...。」 「何がOnly girlよ....gayまる出しじゃなぁ〜い?! あはははっっ.....所詮、本物の 女の魅力には勝てないわよ?」 彼女、いや彼の身なりは紺色の法衣と そのフードと短パンっと言うアンバランスな 格好であった、この周囲を衛生のごとく 二つの水晶玉が回転し囲んでいる 薄紫の口紅とそれに青味がかった アイシャドウを付加させた瞼は二重で 本当の女性の様だった、両方の耳は 二つ止が必要な程巨大なピアスを装着し 微妙な中ワケのメッシュ入りの髪を ちらつかせ、攻撃を誘う 「それはどうかしらぁ〜ん? 妾に魅了されて、駒となったのは 何処の何方と、お仲間さん達だったのかしらぁ〜ん?!」 『がきゃぁぁぁぁぁっぁあぁぁっっっん!!!!』 「くっっっ......attack the fire! そんな水晶はMeltしてあげますわぁ〜ん!! その減らず口も含めてね?」 少女の持つ異形の刃は複数の“核色”を 埋め込みその時々で扱えるべく 工夫がされていた、しかしそれが負担と なっているのか?どうやらやはり『京香』と 同じだけの全力は使い切れていない 「駄目ね、所詮アンタは紛い物 ....『異界の闇覇者』としても、不完全 ...闇に身を染めるにはそれなりの覚悟が 必要なの...それを捨てたおたくは既に 妾を超える事は出来ないのよ、絶対に。」 『どぎゃあぁっっどぎゃぎゃぎゃっっっっ!!!!!!』 中途半端な威力のそれはまったくもって 彼の武器の前で破れ去り風のバリケードも 一瞬で破壊され、背部と腹部へ内臓を 押し潰す程の衝撃が上下から当てられると たまらずルクレツァは血反吐を吐き出し倒れ込む...。 だがしかし、直只の顔がニヤリと笑みをこぼさんとしたーーーーー …その瞬間!!!!… 『がこっっっきゃぁぁっっっっ!!!!!』 「『R・T』【リターン・タイム】...。 時を巻き戻し攻撃を無効化、更に そこへ付け加えたわ...。 これがーーーーーーーーーーーーーーーーーー」 ルクレツァの“力”が始動し 時は舞い戻り事象は無かった事となる、更に 「とっ...飛び蹴り.....!?! この妾へ向かってこんな...こんな 下品なぁぁーーーーーーー」 …次の瞬間!!!!… 『ドシュルァァァァァァァァッァァッッッッ!!!!!』 大量の水柱が彼を取り囲み吹き上がると これが巨大な津波となって飲み込み 続けて内部で巻き起こる真空の渦が身体を刻む!!!! 「....So I was called skill by------------ 『深海の渦潮』【パーフェクト・シュトローム】!!! (ーーーーッッこれが、仲間の分!)」 避ける術は無かった、あっと言う間の 短時間で彼は溺死したと同じ状態で 全てが引いた場へ放置された... 「............肩コリが... 凄く良くとれたわぁ〜ん.... 良いマッサージマシーンだわね?」 死は免れない、核色を複合した大技で 『リップ・ストローク』【口無しの御間】と 呼ばれる場はびしょ濡れとなって 存在しこれで全てが終わる...筈、だった... 「Really!?!...馬鹿な信じられない!! ....何故.....はっ!? (確かにwetしているのは...衣服だけ...。 ありえない....傷一つないんて...!!)」 そして、彼女がどうこう叫ぶ、その前にーーーー …この直後!!!!!… 『どしゅぱぁぁぁぁぁぁっっっっっっ!!!!』 「水は、水晶玉へ封印したわ? 全ての裏と表を操る、妾に出来ないとでも 思っていたのかしらぁ〜ん...心外だわ〜?? 技ですら裏と表があるのよ???」 唖然とし無防備な少女を水飛沫が柔肌を斬り裂く!!! 「あっ.....water....スプ... がふぁっっ?!!....これは....!!」 ただの水飛沫、只それが高圧力で圧縮され 殺傷能力を秘めたまま吹き出された モノであると言うだけでさっき彼女が自ら 繰り出したソレの水を扱っただけだった 「.....水晶玉へ移したシャドウは おたくらが束になっても恐らくは 勝利出来ない相手のモノ...くふふっ...。 具現化せず、妾のペットして扱う事で 妾は最強なのよ....?」 水晶玉が時折妖しく光を見せていた、それは 何等かの生物の眼光だったのかも知れない ただ、今確かなのはルクレツァが水の攻撃により 左腕と右足を負傷して床へ 這いつくばっていると言う真実のみだった...。 『9月30日(月)』 第一一六四話 『絶対知覚=地の章=』(9.30.月) 「あらゆる攻撃に対して『R・T』【リターン・タイム】が 発生する....だから、おたくには 傷をつけることは叶わない...そんな定説が 昔あったわねぇ〜ん...けど、それは 間違えだった....周囲の自分だけを引き戻す事で 次の場所も感知出来るし、それに ....続けての攻撃に対し、脆いのよねぇ〜ん?」 虚を突かれればまったく 発生条件を通過していても発動せず 「Noぉおおっっっ!?!!!! .....くっ....まさか....My weapon skillで 反撃されるとは....No wayでしたわぁ〜ん...!! 」 転がりながら距離を計り『ルクレツァ』は 傷を摩りながら『直只』を睨み付ける 「いい眼ねぇ....妾が気に入ったのは おたくの瞳なのかも知れないわね...。 鮮やかなエメラルドの瞳を持つ ...クリ抜いてコレクションにしたいわぁ〜ん。」 「Fack You!!! ...ど変態が....くたばりな!wind&fire!!」 『ドシュアァァァァァァアアアァァッッッッン!!!!!』 うっとりしながら彼女を見る 男の視線に憎悪すら感じた少女は 埋め込まれた“核色”を複合させ 疾風へ炎を併せた合体技を繰り出す、のだがーーー …次の瞬間!!!!… 「アンタから受けた水は、まだまだ 残っているわよぉ〜ん? ....この水の壁は風では破れないわ.... と、言うよりも....こんなものなの実力???」 先の攻撃で水晶玉が吸収していた 膨大な量の水が壁として出現し炎を、風を 完全なまでにシャットアウト(閉じて押し出すの意。)してしまう!! 「.....流石は.....腐っても 最強を誇る独りなのねぇ〜ん? ...でも、それを言うならこちらも... 最強の一角ですのよぉ〜ん???」 しかし、まったくこれを動じる事も無く 立ち上がったルクは、笑みをこぼし 異質な武器へ“力”を込めて行く 「確かにR・Tが最強に近き“能力”で ある事は認めてあげるわ...。 でもね、術者がそれじゃあ〜宝の持ち腐れよぉ〜ん おたくを『幻残』【シャドウ】として 心を...悪意を利用してあげましょうかぁ〜ん??????」 そして、執拗な挑発を行う彼の言葉を まったく無視し彼女はーーーーー 『バシュアァァァァッァァァッッッッ!!!!』 「ふふっ....It so care,I'm danger !!!! 少し、身に染みた方が良いですわぁ〜ん.... ....他の仲間や、MY HEARTSが受けた その傷跡を....闇よ...我がSwordへ!!!」 闇属性の最強と名高い核色を出現させる!!! 「命を削って出現させるんだったかしら? まぁ...どうでも良いんだけど。 ...そんな、小さな闇で妾を 倒す事は叶わないと思うわよぉ〜ん?」 再び水晶玉で牽制を行う直只へ 少女は意を解せず 「Dark color,いきますわよ? .......『シャドウ・オブ・デス』【暗黒の吐息】!!!」 一気に間を詰め寄り傷の痛みも 諸共せず大雑把な必殺の一撃を撃ち放つ 「だから...不完全なのよ? それが例え、ノエル....おたくの 核色が極めて最強に近いとしてもね!!」 しかし、何等造作も無くこれを 跳ね退け彼は反撃を行わんとするのだが、しかしーーーーー …この瞬間!!!!… 「You are fool...待っていたわよ ...この得意げに、直只...youが 水晶で攻撃を打ち出すのを!!」 『ガキャァァァァァッッッッッン!!!!!』 刃が水晶で触れた、この刻(とき)!時間は巻き戻る 「しまっーーーーーーーーっっっ?!!! (攻撃は無かった事になる....刃へR・Tを 付加させて....妾を...あの、絶対防御の時まで 巻き戻す....つも....りぃいいいいい!!!!!!)」 つまり火炎と風の攻撃が防がれた場面へ、それは 「自分だけが時を巻き戻す世界にいる... 勿論、それは一度起こってしまったReal...!! だけど、行動をなかった事にして 1からやり直すのだから、動きは止まらない。」 『ざきゅあぁぁぁあぁっっっっっ!!!!』 次の一手へと繋がりーーーーー 「....くっっきゃぁぁっぁぁああっっっ!?!! 背後から....一閃なんて.... なかなかヤルじゃなぁ〜い?!?」 貴重な一撃を彼へ喰らわせる事が可能となった!!!! 「時を巻き戻し、未来を予知する... これが、My Skillの応用よぉ〜ん?」 得意顔のルクレツァだったが、水滴のダメージが かなり蓄積されていた為、疲労の冷や汗がこぼれ落ちた 「おやおや....たった、一撃...それも 衣服を切り裂いた程度で...そんなに 億劫(おっくう)だったのかい? 妾は別にたいして強くもないハズさ...けどね、 あんたらとは覚悟が違うの...よぉ〜ん!!」 即座に起き上がった直只から 笑みが消え失せ、おぞましい本当の 顔が明らかとなろうとしていた... 「What!?!こっ....この感じは... 今までのは...お遊び半分だった、とでも言うの?!」 本当にゆっくりだった、ゆっくり 彼は構えると...まるでーーーー 『どぎゃぎゃがががががががっっっっ!!!!』 「妾は最初から本気なんか 出してないわよぉ〜ん? ...只、悪い癖でね力量を計っていた事も あったの...でも、もう良いわ...。 言う事を聴かないお人形ぉさんにはぁ〜〜〜〜 もぉ...興味ないですものぉ〜〜〜ん!!!!」 幼児逆行した様な素振りで振る舞いながらも 物凄い速さで攻撃を繰り出し今までが 嘘のごとき狂った形相で彼女へ襲いかかった!!!!! まだまだ続くのですぞッ!! 『ノリがもう、めちゃめちゃで〜ッ!!』 先を見るんッスねぇ〜!! |