『10月5日(土)』 第一一六九話 『Get Lost』(10.5.土) 南の地にて『裏月乃』【リバース・ツキノ】と それを守護する5人の最強能力者達 『マスター・オブ・ナンバー’ズ』【死真神】が根城とする 地、別名『永遠の氷河期』【エターナル・アイス・エイジ】へ 乗り込んで行った『スキルマスター』【特殊能力者】らは 各々、因縁の敵と向かい合う...その中で 「...これ以上... 何を行っても...無意味だと思わないの?! 『直只』!!貴方は!」 『ルクレツァ』は『リップ・ストローク』【口無しの御間】と 呼ばれる塔で彼(か)の独りと激闘を繰り広げ 結果、負けを自覚してしまう、しかしその時だった 「全てが悪意で染まれば... もう、誰も誰かを憎む事もなくなるんじゃない? ....人間は弱肉強食の中でこそ生きて...。 そして、死ねるはずよぉ〜ん!!」 『洋子』が姿を現し危機一髪の 所で少女を救う...のだが、しかしーーーーー …次の瞬間!!!… 『ばきゃぁぁっっっばきゃきゃきゃぁぁぁっっっっ!!!!!!』 カナキリ声に似た轟音が階下から 上階へ響き渡りこれからが本当の破局への 始まりなのだと2人を悟らせる... 「なに...この音は....あの変な奇妙な 吊り下げられていた...アレに ...何を...あんた...何を封じていたのよ!?!」 「『光闇の仮面』【イクス・チェンジ・マカベラス】が 産み出した...新たなる『幻魔』の形、それが 『幻残』【シャドウ】...幻魔は 現世の悪意だった、けどシャドウは...“残魔”は それよりも根本が違うわぁぁ〜ん...。 心が具現化した、悪意...その象徴こそが 正に...歴史の悪意!!! 魂が死んでも浮かばれない心が残る!!」 狂った様な勢いで彼は叫んだ 「...幻魔は“統治者”が崩れた時、 その価値を失い消失する...。 シャドウだってexistは出来ないはずよ!!」 ルクレツァの声が空しく 破裂音で掻き消され、最後の退路は絶たれた... 「...おたくらは、何も解っていない...。 残魔は幻魔等と違って、何処でも存在し得る存在なの ....つまり、絶望の中でのたうちまわるが良いわぁ〜ん... うふふっ...素敵でしょ? ...そして、此処で妾自ら...2人の心を引き裂きましょう。」 通路は崩壊し、外壁をやぶって 残魔が蠢く、そんな時でも直只は人類の 本来の姿と...破滅を望む...。 「馬鹿げている...。 あんなものが溢れ返ったら...それこそ 誰も..何も出来なくなってしまうじゃないか!!!」 喚き叫ぶ洋子、しかし 「妾を倒せば...全てが止まる... そんな都合の良い展開でもないわよぉ〜ん? アレは歴史の悪意...積み重ねられた 怨念よ...誰も解き放たれたソレを 止める事は出来ないわ!!」 彼は一向に怯まずせせら笑い続ける やがて、12の玉は弧を描き動作を開始した!! 「...それでも、貴方を止めるわよ...。 今、出来ること....---ーーーーー〜〜〜〜ッッそれは YOU KILLING!! 倒して止める...止められなくても...。 必ず、この戦いを終わらせてみせるわよ!!」 立ち上がる事すら、今の彼女にとって 苦痛でしかない、まして 刃は先の一撃で亀裂を生じさせていた... 「やってみなさいよ....。 『ドロップメント・アンソロジー』【水晶玉の肉欲】 この真の“力”を使えるのは...闇の妾だけ ...光を出していたのは、それでも 勝てると思ったからよぉ〜ん...ありがたく 受け取って死んで頂戴。」 傷を負ったとは言うものの まったく気迫は衰えていない、が...しかし 「くっ...はは....そうだ、そうだったよ... それでこそ、あんたらしいかな? ....僭越(せんえつ)ながらぼくも協力するよ 一撃...多分、それ以上は...同じ手は 通じないと思うけどね...!!」 それは...そこはルクにも劣らない決意があった 「...Over Skill... 『闇の核色』よ、この命を 喰らって...輝け!!!!」 そして、全身全霊を懸けたそれが今繰り出されんとする!!! 「月、水、金、地、火、木、土、天、冥、海、 そして、太陽とまだみ果てぬ... 銀惑星を模した水晶玉と、そこへ 封じられしシャドウが一つとなった 『プラネット・デット・エンド』【星々の終わり】で 死になさいな!!永遠に!」 『ドギャァァァァッァァァッァッッッッ!!!!』 「....ぼくが、道を創る。 有なる力よ...無へ還れ!!」 「Thiks you,洋子... そして、直只.....ーーーーーッッ! 全てのLifeよ、闇へ集え!! {....みんな....。} 『ゲット・ロスト・アウェイ』【消えて行きな!!!】いっっぃいイッッ!!!」 惑星の起動は洋子の短剣が打ち砕き 無防備となった彼をルクレツァのソレが直撃する!!!! 『10月6日(日)』 第一一七〇話 『それぞれの座標』(10.6.日) 拘束されて、閉じ込められていた やり場の無い思いを具象化した 『幻残』【シャドウ】は自ずとこの地で 溢れ返った後、血肉を求めて世界へと散らばった 「嘘....妾の...星々の...終わりが.... 馬鹿な....上回っていると? ...あっちゃいけない!あるはずがない!! 星の軌跡が...ばかなぁぁぁっっっっっっ!!!!!!」 これと同時に、『直只』は12の玉を 連続で繰り出し敵対する者を打ち殺さんとした だがしかし、彼からした敵は 「...ぼくらは、元々1つの なんて言うか、仲間であった存在だろ? なら、それが揃えば...敵はいないと思うけどね!」 その想像を超える“力”を決意を秘めていた!! 「...So you can't maybe a stop it!! 貴方の苦しみがどれ程か、なんて まったく解らない...けどね、そんな悲しみを 同じ...誰かに味合わせて良いなんて ...絶対にないのよ!!!」 そう...最強を凌駕する程に 「...お前らに...何が解る? 何も知らずに...正義を語るな!!!!! ...いいわ...負けを認めましょう....けどね 何れ解るわよ...何が正しくて、何が 間違っていたのか?...ね...。」 暗闇の刃が彼を直撃したーーーーー …その瞬間!!!!… 『どきゅあぁぁぁぁぁぁっっっっっん!!!!!』 「えぇ、解らないわ...。 けどね、Differenceが有るから ヒトは...解り合えるんだと...I think so, そう...思うわ?」 “核色”を得たソレは砕け散り、同時 轟音と共に世界へ幻残が放たれた!!! 「げふぁっ...こふぉっ...こほっ... どうやら....キミに貰った 命も...そう長くは...もちそうに...ないな...。」 彼女達が決着の時を迎えんとしていた その頃、重傷の傷を負いながらも 蘇った黒ずくめの彼女は『真』の肩を 借りながら、塔の最上階を目指していた 「そんな...哀しい事いわないでよぉ〜! ....ボクはキミが居なくなったら 寂しいよ...喧嘩相手が居なくなっちゃうもの(脂汗)」 多少汗でべとついた身体も 今は頼りがいが有る、っと感じていた 少女だったが滴る鮮血が自分の未来を 示していた、多分...もう戻れないだろう...っと 「あぁ....そうだな.... だが、もうキミにも仲間がいる... 私だけではない筈だ...。 有り難う、そして....さよなら....。」 階段を登りきった場所に扉が出現した 扉の前で彼女は少年を突き飛ばし 獅子の顔を持つ錠前を開け放った...。 「はぁはぁはぁ....。 くっ....今は、何処かの建物に入ろう ...身を隠さないと!!」 脱出を試みた彼らは目の前に 広がった絶望的な状況の中で 残魔達へ警戒しながらも 「...無駄だな...。 ...まさか、外がこんな事になっているなんて... 誤算だった...。」 何処かの建物へと身を隠していた...。 『10月7日(月)』 第一一七一話 『悲しいわね』(10.7.月) 「なっ!?!うぅわっぁあっ!!? 何するんだよ!....ねぇ、1人じゃ無理だよ!! 『V・D』【バニッシュ・デス】だって きっと完全じゃない!!! 傷を治さないと....聞いてるの?!此処を開けて!!!!」 その声は半分涙声に近かった 状態を立て直した『真』の 狂った様なノックが響くが それは微動だにしなかった... 「なんで...何で...みんな、そうやって 1人で抱え込むのさ? ...親友なら....仲間なら...ボクを 頼ってよ.....こんなの...酷いよ...!!」 彼女の様子を見ただけでも 既に戦闘不能状態である事は あの鈍い『勇二』でも 気付けていただろう... 「こんな......ボクは...またキミを失う為に ...“力”(のうりょく)を使ったわけじゃないのに...。」 やがて、力無く...少年は場へ崩れ落ちた...。 「生きてる?...ミス....『洋子』?」 幽かな息遣いが部屋で反響した 「......あぁ、ぼくは大丈夫... あの時、有を全て無にカエテ.... 凄まじい力の爆発を防いだから...。」 何時の間にか、日が傾き夕日が 空を朱色へと染めていた 「...なら...後、任せてよろしいかしらぁ〜ん? ...Sorryちょっと...疲れて しまって...悪いのですけど、休んでから Center the Enterに...行きますわぁ〜ん。 ..後、良かったら...これ、彼女へ渡しておいて 下さる?...もう、Necessaryではないから...。」 肉壁が露となった場では 粉塵がまだ飛び交い景色を隠す 只、日差しが彼女のうなだれた姿を 幽かに映し出していた... 「解った...ってか、あんた? 傷...平気なのよね?...時間もないし そうさせて貰うけどさ。」 『ルクレツァ』の言葉へ頷き、服の汚れを 払った少女は転がって来た、幾つかの 宝石を持ちながらそこから下へ降りて行く...。 「悲しいわね....こんな形で....。 ...直接...渡したかったのだけど... けど、また...しィ....ゆぅ........。」 そして、少女は夕日の中でその瞼を閉じた...。 『10月8日(火)』 第一一七二話 『例えこの声が届かなくても〜再会〜』(10.8.火) 『ぽたっっ...ぽたたた...!!!』 部屋の中はカーテンで光を遮られ 微々たる光すら存在しなかった 「...キミが...居なくなってから ...どれ程月日が経ったんだろうか? あの頃から...もう、キミがキミではなかった...。」 感覚だけが彼の存在を理解させ 彼女は、闇の中で声を上げた...。 「...昔話を語りに来たのか? お前の未来は...既に決まっている。」 彼の声に併せ、周囲の灯台の 蝋燭へ一瞬で明かりがともる!! 「いや、私は....。 キミの中のキミを取り戻しに来た。」 片方の眼は前髪が邪魔して 見る事は出来なかったが、そのもう 片方の瞳からは明らかな虚空が見えていた...。 「お前は、死ぬ....ここで!! ....せめて、俺の中で...死ね。」 『じゃきゅあぁぁぁぁぁぁっっっっっっん!!!』 巨大な剣のヒト振りが場を揺らす、そして 再会の後....悲運の激闘が始まる...。 まだまだ続くのですぞッ!! 『ノリがもう、めちゃめちゃで〜ッ!!』 先を見るんッスねぇ〜!! |