『11月29日(金)』 第一二二四話 『LAST TEARS-決戦前夜-』(11.29.金) 「駄目だ....このままじゃあ... 押し負け...する....くっ...そっっっぉおっっ!!! (此処までか?...嘘だろ...そんな事ない...! 全身全霊で....撃ち放ってやるんだ...!!)」 あと一歩、それが届かず 『井原 知也』は彼の前に 破れ去り粉々となって 消滅しようとして、いたのだがーーーー 「『ブラッディ・ビースト・モニュメント』【魔獣装】を 上回る...事なんざぁ....たやすいんだよ? Because,俺の肉体と精神を喰わせりゃなぁっっっ!!」 『レビン・ネス』は動かない右腕を捨て 左拳へ全精神力を込め少年へ向かい叫ぶとーーー 「キミが抵抗したところで... もう遅い...それに、そこまでして... 命を預けて何になるのですか? 此処で死ぬ方が、キミらには幸せだと思いますよ。」 ……次の瞬間!!!…… 「それだけの価値がきっと、あるんだろ? ...命をBetするだけの勝ちが...!! 『サクリファイス・サティスファイ・スレイヴ』【満足する生贄の奴隷】! おらっっ...抗え!!知也ァァッッッッ!!!!」 「...お前と知り合えて良かった、かもな? ...........---ーーー〜〜〜〜〜っっっっ 吹っ飛べぇっっっっっっ!!!!!」 『チュドキャァァァァァァァァァァッッッッッッ 「「てめぇ(貴様)はーーーーーッッ 飽きが来るまで死に続けてろっっ!!!!」」 ァァァァァァァアアアァァッァッッッン!!!!!!!!』 最後の“力”を振り絞って 打ち出したトモの右拳へ併せて 左拳を突き出しーーーーーーー 「馬鹿な...光と闇が... 共闘した...程度で....この朴...の ....いや...何も...。」 青紫の闘気を混じり合ったお互いの波動によって 「...かっ...勝ったァッッッ!!!」 「けっ...らりほぉ〜! ......被害甚大か...。 まったく....やってられねぇぜ...!!...なぁ?」 打ち破り、敵を撃破する!!!! 『どっぱきゃきゃきゃっっっ....!!!』 2つの技が重なった波動は 物凄い威力だったらしく敵を 完璧なまで消し飛ばし同時に建物を粉砕してしまう 「ちぃっっ...これは、少し まずいかな...? それよか....レビン、お前の場合... 鎧に全て吸収されちまうんじゃ?!」 「Don’t be mind, 安心しろ...俺も全てやっちまったワケじゃない...。 つーか、むしろヤバイのは 君の方だな...体力的にも限界だろう?」 『幻残』【シャドウ】の溢れた空間へ 投げ出されるのと同じ事、即ちこれは 死を意味していたのだがしかし、既にアレらは 世界中へと散らばって行った後だった... 「....まっ...なんとか気合いで ...埋めるさ...?」 『気具装』【ウェアー・ディスポティション】と 一体化させていた『双碧の篭手』“光/闇-陽/陰”は 気力を止めた核付近へ微細な 傷を残していたがこれを承知で行った あの技だった為、トモは横目で苦笑いして 立ち上がる、そして此処に 呪術、暗殺舞踏っと呼ばれる武術を極めた 『裏月乃』【リバース・ツキノ】へと仕える 5人の最強の『スキルマスター』【特殊能力者】 『マスター・オブ・ナンバー’ズ』【死真神】の独りたる 口元まで洋服で覆い隠し中ワケの前髪を 下ろした僧侶のごとき衣服を纏い 背後へ巨大な大飛具を持つ少年との 南極大陸、『永遠の氷河期』【エターナル・アイス・エイジ】に 存在する建物で起こった死闘は幕を閉じた...。 {おぃ...オマエ、に言うとるんや ...聞こえへんか?何しとるんや?? っ...無視か???えぇ度胸やんか!!」} 『ばひゅぅううぅぅっっっっっ...!!!』 そこは決戦前夜のオーストラリア 「誰か...何か、言ったか? ....いや、気のせいだろう...。 周りには誰もいないしね...。」 やがて闇へ包まれ行く 行く末の大陸で彼女は漆黒の衣服を纏 独り仲間の輪を抜けて 外で風に当たっていた... {ちぃッッ...中々不便なモンやなぁ〜 せっっかく、俺様が 相手したる言うとんのに、勿論 夜の...な!!ぎゃははは!!!} 『ドコッッッッッッ!!!!』 「一瞬だけ...不快な気分に なったわ...まったく...。 何故、私が彼らの中にいるのか...! (...思えば...私は何故、ここにいるのだ?)」 少しだけ、彼女はそんな夢を見た後 瞼を開いた... 「良かった...眼を..開けたね...? 彼の具合も、芳しくなかったけど 持ち直した...もしかしたら... 奴は、急所を避けて攻撃したのかもしれない...。」 見渡したそこは瓦礫で埋もれ けして簡易にそこが何処だか 理解するのはおよそ不可能だった 「...私は...うっ.... 何だ....キミは...『貴弘』、か? ....そうだ、私は.... 死んだハズでは...。」 しかし、やがて周囲の状況と 置かれた現状で彼女はゆっくりと 出来事を把握して行く 「水の天使を光臨させた、それで 君を助けたんだ、彼や彼女と肉体を重ねる事で 生命は隅々まで行き渡る... 本来は『真』の様な方法で良いのだけど 傷があまりにも深かったものでね?」 やがて、彼女は夢との一致を考え 自らの頬へと指をなぞらせた... {サービスや、あん時は... オマエが女だなんて、知らへんかったからな? それで勘弁したってや、ギャハハハ!!!} 「...傷が...消えている...。」 すると、随分と昔...とある人物によって 付けられた傷がすっかり消えている事が解ると 「どうかしたのかい?」 「いぇ、何でもないわ...。 有り難う...。」 彼女は笑みをこぼし上を見上げた...。 「...悪意の大本は散らばった...。 これで、オレが手を出さずとも...。 世界は滅亡する....いや、人間だけが、か? ...くくっ....『甲斐』...。 何もかも貴君の言う通りに事が進んだ、な...。」 「いぇ、まだ....。 邪魔な虫ケラ共が残っています...。 俺が全てを抹消して、そして ...世界は救済されるでしょう...。」 全ての戦いを傍観した果て 引き金を得て起こってしまった現状を 楽しむ彼奴と彼は静かにこの 人間世界の終わりを見届けんとする、そう まるで仲間が倒されても、それが 予定調和であったかのごとく...。 『11月30日(土)』 第一二二五話 『LAST TEARS-最後の晩餐-』(11.30.土) 「はぁはぁはぁはぁ...。 ったく、何処まで続いてるわけよ?! この道、異常でしょ!! (と言うか...こっちに戻ってから ..ぼくの運動神経鈍くなってないか?)」 真ッ暗闇の中、緑白色の薄明かりで 照らされた道をひたすら 走り続ける少女はいい加減、走り疲れ 愚痴をぼやき始めるが、次第に 「ってか、“力”を使って ジェットボードでも産み出した方が 早い気がする....。 それにしても....やっぱり、変だ...。 こんなに急激に....これがアッチとコッチの 完全な違いなのか?」 自分の身体能力が異世界で比べ 極端なまで落ちている事を悟る... 「木馬側のゲートは閉じたみたい...。 『ミキ』傷は平気???」 まったく同じ時間では無い、が 「私は大丈夫、『春化』の 霊気治療が良く効いたみたいよ? それより、無理しないでよ!ハルカの受けた傷は 脊髄までイっちゃってるんだから!!」 彼女ら2人も同じような空間を 駆けずり出口を目指していた 「それにしても....思ったんだけど... 私達、あの世界で冒険していた頃よりも 格段に弱くなっていないかしら?」 「弱く....でも、今の傷は 相手が相手だからじゃない? あぁ見えて、彼は元々...私達の上に 居た、いわば上司みたいなものでしょう??」 その中で、2人もやはり 決定的な何かが失われつつある事に気付く 「それだけじゃないの...傷の治りも 前とは比べようにならない位...遅いの...。 眼では攻撃を追えているのに避けられも しない事もあったし...。」 「...もし、それが本当だとしたら...。 一番まずいのは....彼、ね... でも何故...この私達の世界で効力が...効力? 待って、春化...“能力”は衰えてないんじゃ???」 だが、これが単純な『スキル』等では無く 原因は自分達にあるのではないか?っと 「えぇ、まず...動作ね... それから攻撃命中率も極端に下がっているわ...!」 「だとすれば...戻っただけなのかも ...元の運動神経に...考えて見れば不思議じゃないわ!! あの世界で起こっていた事の方が 異常なんだから....もしくは、こっち用に 身体が適用してしまっているのかも知れない...。」 少女は仮説を立てて見た...。 「いちちっっ.....おぃ、もっと 優しく出来ねぇもんかな?」 「Quiet!!文句を言うな...。 止血は完璧だ....ただ、暫くはお互い 戦闘なんか出来たもんじゃないぜ?」 建物の崩壊もどうにか治まり 2人は傷を手当すると本物の人体模型が あった場所へポッカリっと口を開けた 暗闇の空間へ眼をやった 「けど、そんな暇も無いみたいだな? ....気を纏ってれば、オレの傷は 勝手に治癒される、問題は『レビン』お前の その腕だな...切断されてるから...。」 「No-problem,腕の神経は 内部から血で無理に繋げた、攻撃するには ほど遠いけど、まぁ...無いよりもマシだ?」 毒素を完全に取り去っていない為 彼は何時倒れてもおかしくない しかし、今は一刻を争う事態... 「オレが最初から動けていれば そんな傷を負わせる事は... ちぃっ...しかし、なんでだ? (オレの攻撃スピードが低下していた...?!)」 無理をしないワケにはいかない.... 「らりほぉ〜、行くんだろ? 悩んで、考えててもしかたねぇーよ?? Go to next!!!行こーぜ???」 少年達は再び死闘へ身を投じんと その闇の中へと飛び込んで行った... 「ひゃははは、まるでキリストの最後の晩餐だな? 知ってるか???」 「おぃおーぃ!レビンくん、この史学を マスターしているボクを置いて、何をーーーー」 「ボクも知ってるよぉ〜(脂汗) えっと“ユダ”が最後に裏切っちゃんだよね、たった 金貨か銀貨数枚で、ネッ?」 「あっ!でもオレっち選ばれたなんたら とかじゃないよ、最初っから 違うって言われてたから。」 事実上、最後の晩餐はオーストラリアの死線の 前日の夕食となる...その時... 「じゃあ誰かユダでも居るって? きゃははははは、おっかしーぃーわねーっっ!!」 「おぃ、『洋子』に酒注いだのだれよ?」 「oh,It meよぉ〜ん!!」 偶然、一同はこんな会話を交わしていた...。 「あっ!!待って! ....うゎっ!かっこ良い!!!」 『パシュゥウウウッッッッッゥッゥン!!!』 「げっ...なんだっ?! いきなし美形になったってばよ!! (つーか...奴の目的は...これだったのか?!)」 そして、とある『幻魔』の 裏切り共思える行為が、それをほうふつとさせた 「ククククっっ.....。 さて、最後のショーを開始しましょうかね?」 そんな中で、個別戦最後の激突が始まる!!!! まだまだ続くのですぞッ!! 『ノリがもう、めちゃめちゃで〜ッ!!』 先を見るんッスねぇ〜!! |