『1月9日(木)』 第一二六五話 『最終決戦=月に祈る=』(1.9.木) 「けっ...ふがぁっ? ....あっくふぁっ...?!? (何だ....声も...出ない... アレ...僕の“力”は...奴に...当たったのか?)」 彼奴のその腕は真っ赤な血で 染まりまだビクビクっと鼓動していた 心臓を掴み出し美味しそうにソレを しゃぶり味わう... 「もはや、自分が 死んだと言う事実さえも...。 貴様が知る事はない...そして、その 魂はオレの中で暗黒をさ迷いながら 永遠に生き続ける...の、だ!!」 『裏月乃』【リバース・ツキノ】は 世界を受胎させる名称を用いて “聖母の間”と名付け産まれて来た世界の 造形を行い終えた地を“創造の間”と呼んだ 「ふぁっ......?! あっ...あぁぁぁっっ?!!!」 『ハングリィ・グローリィ』【巣喰うモノ】が 包み込んでいた現状の事とまったく 同じか、それを模しなぞるかのごとく 世界は新世界となり果てんとして行く中で 『選ばれし異界の闇を打ち砕く覇者達』は 全員『永遠の氷河期』【エターナル・アイス・エイジ】中心地で 合流を果たすのだがしかし、集合を終えた ……この直後!!!…… 『ぴちゃぴちゃちゃちゃちゃっっ...。』 惨劇は幕を開けてしまった、の...だが 「そんなものか? ...けふに見せた、あの気高き意志は...。」 時を司る青年の出現で一同は 意外な展開を迎える事となる!! 『上原 勇二』『安大 光助』は マントを羽織り大剣を持つ 敵と対決しこの間に『水倉 幹』の力で転送され 『雹ノ 京香』『月乃 宗久』『雪ノ城 春化』 『三浦 洋子』『レビン・ネス』『井原 知也』達は 彼奴を狙い技を仕掛けんとする、のだが 死んだと思われていた5人の最強の『スキルマスター』【特殊能力者】集団 『マスター・オブ・ナンバー’ズ』【死真神】の 残党が唐突に姿を現し一行の行く手を 阻む、しかし同じく通路を辿り 場の中枢核へ飛び出した『浜村 礼奈』 『月影 真』『ルクレツァ・S・ノエル』が 個々の宿敵を打ち破りこれで勝利は確信したと 誰もが安堵した、だがしかし運命は無情にも 「...負けるものか...。 犠牲は最初から覚悟している!!...。」 月乃の死を選び、押していたムードも すっかり掻き消えてしまう... 「時を進め、奇跡すらも 潰してしまえ!! 『真夜』!やるんだ!!!」 ただ、そんな中でも即座で少女は 反応しパジャマ姿の青年へと応えた 『ぼぉ〜〜ん!!ぼぉ〜〜ん!!!ぼぉ〜〜ん!!!!』 ……その時、だった…… 「これは.......。 What the matter!?!!! 信じられないわぁ〜ん...!?何故?!」 すると彼はにこっと微笑み 鐘の音を鳴らし、告げたーーーーー 「『運命を左右する針先』【タイム・アカウント・リヴァティー】 そうだ、それで良い...。 けふらにはもう成しえない言葉だから...!!」 時は、巻き戻る...っと!!! 「..おい...何を...何しているんだぁっっ!?! 馬鹿な...オレは時を進めろ!と.... ...裏切ると言うのか?! 同士たる...貴様がっっ!!!」 何が何だか解らず困惑し叫ぶ裏月乃 「....馬鹿な...お前が?!何故!!」 同様に彼の仲間も口々で叫ぶが 真夜は止めなかった、そして月夜は舞い戻る...。 『1月10日(金)』 第一二六六話 『最終決戦=世界の果て=』(1.10.金) 「妾の....そう.... おたくの....裏すらも...自分で 支配したと言うのね?」 「『ダーク・フォーミー・クライム』【闇夜の審判】... Dark in the darkness,もう ...Youを怨む事は止めましたわぁ〜ん... この感情からは...何も生まれませんもの。」 自らの闇と立ち向かう意志が 『直只』の呪縛を振り切り 残された水晶を砕き勝利を得るの、だが 「それでも...闇は...いや、無は 止まらないわぁ〜ん...!!! あの方が存在する限り!!」 彼らが倒れてもまったく動じず 彼奴は目的を達成してしまう...か、に思えた 「けふは...今更ながら... 最初...彼女らを見た時から...ーーー ーーー...思っていたんだ...。 抗う姿こそが...けふらが求めたモノでは なかったのか、っとね...。」 ……その時!!!…… 時は逆行し何時の間にか『月乃』の身体は 敵対していた暗躍者の独り『真夜』が 抱き抱え仲間達の下へ送り出していた... 「あ”ぁっ?!...てめえ... 何してやがるんだ!?! あの時の誓いは...てめえは 何一つわかっちゃいねぇっっっ!!!!」 「馬鹿な...マヤさん... 貴方...ご存じでしたよね? いつも...朴に聞かせてくれてたじゃないですか?! 時の接合点では...それを動かすことは ...結局、彼の時をなぞるのだ、っと...。」 この行動が自分の行く末を 決めるとしても彼は彼の意志で時を 巻き戻し、そして………… 『ぽたっっ!!ぽたたたたっっ!!!』 「...貴様の行動...それは 罪だ...罪には罰を下さねばならない! ....そして、裏切りには制裁を 粛正されろ....愚か者め。」 胸を貫かれたのはーーーーー 「そんな....あんた... 真夜...何故...今更...?!!」 「うっ...うっ...うう... はっ!?...僕は...生きて...!!!」 月乃では無くパジャマ姿の青年だった、そう 「くっ...がふぁっ.... こ...こんな...最後も....けふには 悪くない....。 君主....キミの理想は....やっぱり 間違っている...よ? ....彼らを見て...今、けふは....。 (...満足だ...。)」 運命は彼の手で変化したのだ!! 「馬鹿な男だ...。 遥かなる深慮も知らずに、まったく 所詮は世界の果てを行くのに身が お前では重すぎた。」 だがしかし、まだ一同にとっては 何も変わっていない本当の運命を賭けた闘いは まだ始まったばかりだから...。 「うるさぃなぁ...。」 ボソっと呟いたボクの声が聴こえたのか 他のクラスメートは奇妙な モノでも見るみたいにまたボクを見ていた 「きもっ...。」 「関わるなって、オタクが移るぜ〜。」 小さい声で言えば良いのにね、そんな 事を思いながらボクはまた彼を見ていた... で、解ったんだ...彼も居場所が無くなったんだ、って...。 『1月11日(土)』 第一二六七話 『最終決戦=終わる扉=』(1.11.土) 「...そいつを侮辱する事は...。 あたしは許せない....。 ...『土の核色』よ...!!...。 至上の“力”となれ!...『地の核色』!!!...。」 胸を貫いた『裏月乃』【リバース・ツキノ】は まるで彼を塵クズのごとく腕から抜き捨てた 「やって見ろ...。 ククッ.....諸君らが束になってかかっても このオレは...無敵だ!!」 それ見て我先に!っと激昂したのは 青年へ応えた『京香』だった!! 『ドシュルァァァァッァアァッッッ!!!』 完全に大地を支配するキョウの“核色”は 強大な土の力を解放し 地盤をえぐり返して彼奴を攻撃せんとするの、だが これが激突せんとしたーーーー …その瞬間!!!… 「“能力”ってのは...。 心の器に比例する...ククッ皮肉だなぁ? オレの方が、貴様より... 精神が上だったようだぜ!!」 まったく触れもせず、手をかざしただけで これを粉砕して魅せた!!! 「Monster,奴は... 人間じゃねぇ...!!」 『レビン』の漏らした言葉に 誰もが頷いた.... 「キョウの...ほぼ全力の技が ....一蹴されてしまうなんて...。」 『春化』はこれから自分が放とうとしていた 技を出す手を震わせ上唇を噛みしめた 「...みんな...。 臆すな....戦わなければ...生き残れない!!...。」 しかし、このキョウ自身の言葉で 一同は再び陰る雲を掻き消す 「そうだ....何、オレは びびってんだ...!! うぉおおおっっ!!!!! .....『気具装』【ウェアー・ディスポティション】!」 脅える自分を打ち消す為、叫び 少年は気を鎧として纏う 「そうそう、その意気だよね... ぼくも、今持てる...最大の力で あんたを打ち砕くよ...“ジェンダー・マルティプレイヤー”。」 横で最強の短剣を呼び出し 少女も笑みをこぼしこれを構えた 「無知な人間達よ...。 これから起こる....受胎を前に.... 開かれた『ファイナル・ゲート』の結果を 知り...絶望に再び呑まれるがいい!!!」 自分へと対時する者共と 向かい合い彼奴は邪悪な笑みでこれらを 跳ね飛ばしパイプオルガンの背後へ存在していた 巨大なモニターで世界の状態を映し出す...。 醜悪なそれが全てを物語っていた 逃げ惑う人々、それは自らの招いた 結果なのだと誇示する彼奴...そして、 「ふっ...聴こえるぞ...。 我らが望む...新世界の幕開けとなる 声が...これが、俺の待ち望んだ世界!!」 男はこれを待ち望んだように 至高の表情を浮かべた...。 『1月12日(土)』 第一二六八話 『最終決戦=悪意=』(1.12.土) 『ぱひゅあぁぁぁぁぁぁぁっぁっっっ!!!!』 画面全体を地獄絵図が覆い 人々が自らの産み落とした悪意に 襲われ喰われ、誰かを犠牲として 生きた人間がまた新たな『幻魔』を 呼び出すと言う無限地獄のごとき光景を映す... 「どうだ...。 5人と....このオレが求めた... 完璧な世界はーーーーーー ここから開かれた...扉を通して 旧世界を塗り替えた...!!!!!! 今、我らが望む、新世界は切り開かれた!!」 これを先導する解き放たれた 歴史の悪意、『幻残』【シャドウ】達も 歓喜の笑みをこぼし人間達の悪意と 共に同じソレらを破壊し続ける!!! 「あ”...おぉ...おおおおっっっ!! 遂に...おれらの夢が... 成就しやがったぁっっっ!!!」 この場でも歓喜の声が上がる 「くっ...くはははは!!!! 弱肉強食の....本当の世界が!! これが...朴の世界!」 破れ去りはしたものの 『マスター・オブ・ナンバー’ズ』【死真神】の その願いは叶った事となったのだから... 「妾らの....勝ちね...。 遅かったのよ...。 所詮は....彼の方の手の平で おたくらは...踊らされていたに過ぎないわぁ〜ん...!」 現世の悪意はやがて 彼奴の言葉通りに世界を呑み込むのも 時間の問題となっていた...。 「ぐっ....何を...しているんだ?! キミらは.... 今、出来る事をすべきじゃないのか!?!」 血反吐を吐きながら 青年は唖然とする一同へ声を掛ける 「彼を倒して... 全てが...今更、止まるの?」 不意に『春化』から洩れた言葉が 現していた、既に一部の仲間達が 敗北を認めてしまった事を...。 まだまだ続くのですぞッ!! 『ノリがもう、めちゃめちゃで〜ッ!!』 先を見るんッスねぇ〜!! |