『Classification !!』1月編!!


↓にお話しは、増えて行きます。

別の日のお話しを見るッスか?




1月13日(月)

第一二六九話 『最終決戦=黄昏の窓-その1-=』(1.13.月)

「俺は...『甲斐』【がい】です...。
宜しくお願いします。」
父親の都合で転校をばかりを
繰り返していた俺にとって
名字なんてものは必要としていなかった
父さんは母さんが俺が7つの時に
死んでから、その悲しみを
忘れるように俺を置いて仕事を続けた
「お父様の事は
聞いているよ、何かあったら
直ぐに研究所に行って良いからね。」
教師がいつも通りに俺に
その言葉を告げた...この時、俺は16歳だった
「...お父様から連絡があったよ?
出迎えが来るから、帰り支度
しておきなさい。」
2限の終わりだろうか、父から
連絡が学校に入り、俺はまた
あの実験施設へと赴く事になった...
「はい..。」
俺が転勤を繰り返していた理由を
知ったのは父親の口からでは
なかった、しかし...
「...お迎えにあがりました...。
お父上がお待ちです...。
今日は身体に変化は御座いませんでしたか?
おぼっちゃまは無茶しがちですので...。」
薄々気付いていたのだ、俺の身体は
何処か普通と違うのだ、っと...。

「待っていたぞ、ガイ...。
毎回すまないな....。
新しい学校の調子はどうだ?」
「あぁ、別に普通だよ。
...それより...今度、死んだ
母さんの誕生日だ...お墓参り、行かないのか?」
父親は無言だった、解っていたのだ
彼女を失う辛さで自暴時期で
あった頃を捨てたいのだと、父親は
俺の事を捨てなかった、一番
思い出が蘇ってくるハズの
俺を捨てなかったのにはワケがあったのさ
「ガイ...お前の身体のDNAデータに
未知の、ジャンクDNAが
発見された...これは素晴らしい事なんだぞ!!」
この台詞を初めて聞いたのは
もう8年前か、母さんが死んで
俺も捨てようとしていた父親は気付いたんだ
俺の身体が徐々に痛みと言う
回路を排除していた事、そして
「感覚、痛みを恐れるから
ヒトは弱い、脆い!!脆弱で直ぐに
死んでしまう...だから、お前は完璧なんだ!」
感覚の失って行く俺を利用し
何等かの実験を行う事を...。

「『裏月乃』【リバース・ツキノ】様...
君主のお蔭で....俺は....漸く...
世界のシュウエン...と、そして
誕生....俺は今...救われた...!!!」
世界を受胎させる名称を用いて
“聖母の間”と名付け産まれて来た世界の
造形を行い終えた地を“創造の間”と
呼んだ彼奴は救世主のごとき
振る舞いで世界を一変させてしまった!!
選ばれし異界の闇を打ち砕く覇者達』は
永遠の氷河期』【エターナル・アイス・エイジ】中心地で
これを目にし一部の者らの行動を
止めてしまうまで影響を与えられてしまう...
死んだと思われていた5人の最強の『スキルマスター』【特殊能力者】集団
マスター・オブ・ナンバー’ズ』【死真神】の
悲願は此処に成就し、そして...
フハハハハハハハハッッッ!!!!
.....どうだ....
オレを殺したところで、もう止まらんぞ!!
未曾有の破壊はやがて人間と言う種を滅ぼす
これから...我らの新世紀が始まるのだからな。

現行世界は最後を迎えんとしていた!!!



1月14日(火)

第一二七〇話 『最終決戦=黄昏の窓-その2-=』(1.14.火)

「なぁ、アンタだれよ?」
俺の血液は何らかの効果を
持っていたらしい
「あぁ、すまないな。
此処はお前の基地だったか?」
父さんの実験は死を克服する事だった
だから俺を必要とした、だが
「なになに、どうしたの
夢也』【ゆうや】君?」
これは父さんの仲間であった
研究員が酔っていた時、まだ
小学生だった俺に偉そうに語ってくれた
「うん、朴らの基地に
変な兄ちゃんがいるの。」
ショックは無かった、あぁ
父さんは俺を捨てないでくれるのかと言う
安心感すら覚えた
「あ”!てめえ...こん前、おれんとこの
クラスに転校して来た奴か?」
日々虚ろう中で俺の五感は
やがて排除されて行く、それは解放にも
似て気分が良かった...だが
「ふむ、キミ...
手に出釘が刺さっているけど?痛くないのかい?」
父さんは同時に驚異も感じていた様だ
近所付き合いで俺の秘密がばれる事を
恐れたから転校を繰り返すハメになったのだ
しかしそれも今度、研究所本社が近い
東京に再び戻る事で最後になるだろう...。

「あのさぁ〜聞いて良い?
あのヒトって、何で....あれ
...そっか、あはっ(脂汗)」
同じ時間になると
外にいる子が気になったボクは
他のクラスメートに声を
かけてみようとしたけど、気付いたんだ
「わりぃ聞いてなかった。
あっ...授業始まっちまうから
席戻るわ、じゃあな?」
授業開始の鐘であの子も
席へ戻って行ったんだなぁ〜って
それから事あるごとに
解ったのは、別にクラスでも解け込んでいて
仲間はずれでも無いことや、友達が
居ないわけでもない事...でも、
「....同じなんだ(脂汗)」
ボクも同じような感じだったから
今なら解る気がする...
孤独と言うか、居場所が無いんだなぁ〜って
「いいよなぁ、暇そうで。」
「寝てるだけで何しにココ来てんのかね?」
別にこれみよがしにボクに
そんな事、言ってどうするんだろうね?
だから解るのかも、最終的なところで
ボクもこのヒト達とは馴染めてないから...
「......。」
寂しそうに外を見つめる
彼にボクはボクを重ねたのかも知れない
けど...ボクにはどうする事も出来ないから
そう、今のボクは...。

学校は比較的真面目に通っていたが
その内、いかなくなる事も増えた
「兄ちゃん、今日は
早かったねぇ〜!」
理由は簡単だった
「あぁ、サボって来ちゃったよ。
夢也はまた『直只』【なおただ】と
一緒に遊んでいたのか?」
そこよりも良い居場所が出来たから
「あら、随分じゃない?
ここは2人で見付けたのよぉ〜ん
ねーっ夢也君っっ!」
「2人は後で来るよ、まさか
同じ学校の奴だったなんてな..。」
俺と同じような疼いた傷を持つ者の集まる場所が...。



1月15日(水)

第一二七一話 『最終決戦=黄昏の窓-その3-=』(1.15.水)

『夢也』は小学校で苛めを受けていたらしい
登校拒否をして公園でいつも
いる所で家出して来た『直只』とたまたま出会い
年は離れていたもののお互いが
同調した様だ、彼もまた迫害を受けて
過ごして来たらしい...深くは聞いていないが
「朴はここが一番好きなんだ〜
此処では朴にみんな優しいから。」
同じクラスと別クラスに
良本』【よしもと】と『真夜』【まや】は居た
「ふふっ、一人で飛び出して
この町に来て良かったわよん...
生活は厳しいけどね、あはは!」
直只と2人でここに居た彼らに近付いたのは
最初は良本の興味本意の悪戯でしか
なかったらしい、だが会話して
息投合し今に至るらしい、詳しく俺が
4人を知るには時間は必要としなかった
「よっ、早いな?
....ここは、病院の裏手にあるから
静かで良い、本当にけふは
こう言う場所が欲しかったから嬉しいよ。」
「あ”っ?がははは!!
おれと居なきゃ静かなんじゃねーの?
おぃおい、冗談だぜ?!」
2人は午後になると、俺は
午前中で抜け出し父さんに呼び出される
いつもの時間まで結局ここに
入り浸った、研究所から抜け出して
5人で集まる事もあった...
「この前の傷はもう平気?」
「超人っぽいよな、てめえの体、な?」
別に隠す必要もなかったから
話のネタに教えた、だが
「はは、そうかな?
でも完全にそう言うワケじゃないんだ。
...怪我すると俺の身体を父さんは
気遣うけど、俺に対してじゃないんだよ。」
父さんが思うように何等非難の眼も
なかった、ここは俺の楽園だった。

病院の裏手、この病院は研究所と
密接な関係にあった、つまり
連なる傘下の病院だったのだ、だから
俺はここに来る事が出来るし
夢を語らう事や冗談も彼らと一緒なら
絶える事なく出来た...いや短い俺の楽園は
簡単に消え去ってしまった、が
「あ”?おれには父親はいねーな
離婚しちまったらしい、がはっは!
そいつがどうしようもねぇ、デブだったそうでな!!」
俺は感じていた、この出会いが
運命であった事を
「けふは、世界に居場所を感じない
...っと言うか、静かな空間が好きなんだ。
人間がいなければ...ふふ、変だろ?
引き篭りがちなんだよね。」
何故、俺が楽園を奪われる事になったのか
それは簡単だ、最後の転校を
行う事になったから...
「『甲斐』、父さんな...。
東京で再婚しようと思うんだ...。
研究所先で知り合った彼女も
バツイチでな、同じ研究員だしーーーーー」
父さんの話は上の空で俺は聞いていた
研究に逃げていた父さんは
今までを捨てて別なモノになろうとしている
母さんを捨てて俺も実験材料としてしか
見ていないだろう、俺はその女を知っている
冷たい乾いた瞳をした女...
「あぁ、解ったよ。」
だが絶望はしなかった、こうなる事は
知っていたから...。

「いやだー!!
兄ちゃんと離れたくない!」
「本当に....行ってしまうの?」
数日してから先に2人に伝える事にした
俺は首を振り無理だと応え
「あぁ、すまない...。
この4ヶ月、まるで夢の様だった
...お前らには感謝している...。」
そして、その日が訪れた...。



1月16日(木)

第一二七二話 『最終決戦=黄昏の窓-その4-=』(1.16.木)

「彼はお父様の都合で
転校する事になりました。
短い間だったけど、学校は愉しかったかしら?」
女性の教師の声の後、少しの静寂
驚いていたのは事前に伝えて置かなかった
『良本』だけだったな、勿論
『真夜』もこの後、聞いたハズだったけど
淡々とクールに割り切ってくれた
「あ”ってめえ水臭せぇぞ?!
何で早くいわないんだよ!!」
「落ち着け...。
『甲斐』はこうなるから控えてたんだよ。」
9月下旬だった、俺が
この町から消えるのは、やがて
父さんもまた別なモノになる...
「お父さんの都合じゃあ
しかたないわね...。」
これが決定したのは最後の一月前
皆に言ったのはそれから4週間後だった...。

「最後にパーティーしようよ!!
みんなで、ここで!!!」
「おっそれ良いじゃねーか?!
おれケーキでも持ってくらぁ〜!」
「馬鹿、キミん家は家計が苦しいだろ?
ここはけふに任せろ。」
「ごめんね、何にも出来ないや...
こう言う時の為に
特技を身につけておくべきだったなぁ〜...。」
「いや、お前が実質みんなを
纏めているんだ...居るだけで十分だ。」
前日、俺達は学校やなんかを
さぼりあの公園に集まった、最後の晩餐だ
次の日の朝には俺は町を出る...だが
悲しくはなかった...。

その日は最初から最後まで
お祭り騒ぎで『直只』も何処で
手にしたか知らないがシャンパンを
持って来ていた、かなり豪華な
食事は『夢也』が...他は残り2人が
集めてくれたらしい...そして
俺の夢はこの夜の星空と共に明けて行く...
「今日は...有り難う...。
俺は...初めて誰かとこんなに
親密になり、騒いだよ...。
愉しかった...!!!!」
一つの誓いを残して。



まだまだ続くのですぞッ!!



ノリがもう、めちゃめちゃで〜ッ!!



先を見るんッスねぇ〜!!


他の項目を見るッスか?

最初に戻ちゃうの?