『8月1日(日)』 第十一話 『冥界の蟻地獄』(8.1.日) 「『勇二』も『キャラバン』もおいら が守ってみせる!!」 『ハウリング』は、そう呟くと 建物の中に避難させた勇二の事を 想っていた。 思い詰めた表情をしながら街を 走り抜け『鉄の門』の前まで来た ハウリングは、そこで 「開けなくてイイ!!ここはおいらが 何とかするから!!」 そう叫ぶと勢い良くその場でジャンプし その門を乗り越えた!! 『しゅたっっん!!』 外の砂漠地面に旨く着地した ハウリングは、そこで自分が今まで 遭遇した事のない強大な『幻魔』を 垣間見た!!その何者かは、巨大で 醜悪な姿をしていて両腕にノコギリ状の刃 が歪に付けられていた...見る限り 凶暴そうなその幻魔は、その腕を 門に何度も叩き付けて、今まさに破壊して 侵入しようとしていた!! 「貴様!!何者だッ!!どうせ幻魔 って事は、知っているが... さっきのミミズ野郎の仲間か?」 ハウリングがそう相手を挑発する 様に何者かに向かい言うと […んっ?...ほう犬っコロが? この砂漠地帯を支配するこの地、最強の 幻魔の俺様 『冥界の蟻地獄』【ユグラジルド】様 を知らんのか?!? くくくっ面白い...昼間に俺様の大事な 『ペット』を殺したのもお前かイヌ?] ユグラジルドは、そう言って ハウリングに向かい歩み寄って来る 「そうだ、だったらどうする? 羽根虫野郎?」 不敵にそう言い放った ハウリングは、向かい来る敵に 向かい両刀を引き抜き構えた すると、ユグラジルドは [ぐははははっ..命知らずな小犬よ... せいぜい喚くが良い...まぁ 死ぬ前になぁぁーーーッッ!!] そう叫ぶとハウリングが動くよりも 早く両腕による直接攻撃を放った!! 『ずぱぱぱぁあぁぁーーん!!』 「ちぃっ...こいつ、でかいのに… 異様に早い!!」 間一髪でそれを避けてすぐに体制を 立直しユグラジルドに 向かい、斬り込みに入る...だが [砂地に居る以上イヌ...お前は 俺様には、萬に一つも勝てんよぉぉ〜っ!!] 足を砂地に潜んでいたユグラジルドの 触手に捕らえられ動きを封じられた!! 「グクッ!?卑怯だぞ!!虫ぃ!!」 ジタバタと足を動かしながら両手に構えた 武器でその触手を引きちぎろうとする ハウリングだったが、行動を起こそうと した、その間にその触手は、 足から伝いハウリングの身に付けている 服や鎧を通り抜け下腹部に浸入していた。 「ナニをするんだぁ!!止めろぉ!!」 ハウリングがそう叫んだその時、既に... ユグラジルドの触手は、ハウリングの 尻尾にしっかりと巻き付き、そこから 肛門を目掛け太い二本の 赤く先に牙のある口の 付いた触手が勢い良く浸入していった… 『ずにゃずにゅ〜〜〜!!』 「ぎゃんっ!?わぁあぁぁぁ!?!!?」 肛門が熱く焼けるような酷い痛みと 直腸内部を汚されて行く感覚が どんどん奥に挿入されてたびに 薄れてイキ...そのまま 自我が保てなくなるのを感じながら ハウリングは、泣き叫んだ!! 更に体内に次々と浸入して行く触手は 遂に泣きじゃくるハウリングの 全身を犯し口から顔を突き出すと… 本体ユグラジルドと共にケラケラッと 笑い出した...ハウリングのその 無様で情けない姿を見て…。 『8月2日(月)』 第十二話 『記憶』(8.2.月) [くくくっ...体内からぐちゃぐちゃに されてゆく気分は、どうだ?イヌ君?] 『冥界の蟻地獄』【ユグラジルド】が そう言って笑うとまた同時に 『ハウリング』の口から何本も 伸びた触手もケタっケタといやらしい 笑い方をして、どろどろとした 体液でハウリングを包み込んでゆく...。 「あぐぁ〜はぁはあはぁ...ぎぃ ざぁまぁあああっぁ...あぅん!?」 口からだらしなく唾液を垂れ流し ながら必死にユグラジルドに向かい 叫ぶが、徐々に意識が薄れゆく… やがて抵抗するのを止めて されるがままになったハウリングは、 その体液によって身に付けていた物 全てを消化され、丸裸にされた... そして、無数の触手に肛門から 口まで突き抜ぬかれたまま上空に 持ち上げられると、その状態で ユグラジルドの前に... [くくっ...さて喰らってやろぉか... 新鮮な生き物は、こうして いたぶってから喰らうのが... 面白いからなぁ〜〜!!] さらけ出され、今まさに歯牙に 掛けられ殺される...ハウリングは、 イキ絶えそうな瞳でそれを客観的に 見ながら『勇二』の事を考えていた...。 …勇二になら教えてもイイと 思っていたのに...おいらには、記憶が 無い...だからこの世界の住人 じゃないんだって事...…。 そう全てをハウリングが諦めたその瞬間!! 「殺らせるかぁぁあーーっっ!!」 叫び声と共に避難していたはずの勇二が 現れた!!そして、ユグラジルドを 前に勢い良く片手を向けると 『どぎゃぎゃぎゃーーーっっ!!!』 突然!!爆音と共にユグラジルドの 頭部が爆発した!! 『8月3日(火)』 第十三話 『疑似魔法』(8.3.火) 無数の触手に犯されボロボロに された『ハウリング』を見て 激昂した『勇二』は、頭の中で イメージした…あの化け物を... ハウリングを傷つけたあいつを 一気に倒せる魔法を… 「空気中に漂う水素を凝縮させ 一気に爆破させる...名ずけて 『エア・バースト』っっ!!」 ボクは、さっき教えて貰った とうり強く想ったらハウリングの下に 行けた...そして今、目の前で 殺されかけているハウリングを 助けたいから...ボクはっ!! ボクの中に眠る力を信じて 目の前の『幻魔』に頭に描いた 『魔法』を撃ち放ったッッ!! 『ボシュッ!?』 [あ”?...ナンダ?!...俺様の... アタマがぁ!?] 『冥界の蟻地獄』【ユグラジルド】 の頭部は、吹き飛び本体は死滅したが ハウリングを包み込む触手は、まだ 生きていた!! [こうなればこのイヌを道ずれにぃ!?] 触手達が一斉にそう叫ぶと ハウリングの身体を引き裂こうと する、だが 「消えて無くなれ!!エア・バースト!!」 再び勇二の放った魔法が その触手が行動しようとした、その瞬間 奴らのカラダを粉微塵に変えた!! 『ドサッ!!!』 上空から落ちてきたハウリングの身体を 旨くキャッチしたボクは、そのまま 衝撃で地面に尻餅をついた...すると 「..ありがとう...勇二...。」 ハウリングは、そう言って 死んだように目をつぶって寝てしまった。 ボクは、その場でハウリングの カラダをただ、ギュッと抱き締めた。 『8月4日(水)』 第十四話 『その日』(8.4.水) ボクが、『ハウリング』のカラダを 抱き締めていると横でまた ケラケラと言う笑い声が聞こえた 「まだ生きて!!」 ボクは、ハウリングを 抱き抱えたままその場から 立ち上がり叫び声のした方に 目をやった、するとそこには... [ぐげげげっ...ケラケラ.... 俺様を倒したくらいで良い気に なるナヨ...人間共よぉ〜...貴様達は 元の世界に帰る事など出来んのだ ....くくくっ...はははぁぁ”ああ”!!] 瀕死の状態で苦しみながらそう言って 空間の歪みに消えて行った 幻魔の触手がいた。 「....ボクは、絶対戻ってみせる... 元のボクのいた世界へ...でも...。」 ボクは、ハウリングを背中に背負うと 『キャラバン』の『門』に向かった 「開けて下さい!!もぉ幻魔は、 いませんからぁ〜!!」 ボクが門の前でそう言うと門は 大きな音をたてて開いた...そして その街に入るとそこには、さっきの 女のヒトがいてボクに 「良くやったね...君の『能力』見せて 貰ったよ...ハウリングなら…私に 任せて君は、ゆっくりとそこの 建物の中で休むと良い。」 そう言ってすぐにボクの背後に回って 背中から、結構重いハウリングを ヒョィっと軽く持ち上げてさっさと 何処かの建物に入って行ってしまった...。 「...今は、あのヒトに任せよう...。」 『勇二』は、そう呟くと指示された 建物の中にハウリングの事を 心配しながら、入って行った。 中に入ると料理が次々と運ばれて 来たのだが…今は、食べる気が... そう思っていた勇二だったが数分後 そこで出された料理を我を忘れて 食べていた、どうやら頻繁に 能力を使うと勇二の場合 お腹が減るらしい。 満杯になって、膨らんだお腹を さすりながら勇二は、ハウリングの 安否を気ずかうも、突如急な眠気に襲われ 案内された部屋のベットで横になり そのまま爆睡してしまっていた...。 「...勇二...。」 ....んっ誰ぇ...。 誰かに呼ばれ、 眠い目を擦り擦り起きると 暗闇の中でボクの目の前にハウリングが 立っていた...。 まだまだ続くのですぞッ!! 『ノリがもう、めちゃめちゃで〜ッ!!』 先を見るんッスねぇ〜!! |