『2月29日(火)』 第二二〇話 『出来すぎた必然〜必ず!!〜』(2.29.火) (いやぁ〜うるぅ年って奴〜。) 『蔦の塔』【ラズベリー・フォー】にて 『海岸地帯西』の支配者を撃破し 解放したのも束の間、『京香』『智明』 『知也』『春化』達4人の前に、 かつて仲間...『海驢 貴弘』が、その姿を 唐突に現し、自身の新たなる“能力”を 使い、“毒の墨”を受けて弱った もう一人の自分である智明を下僕と変えて しまった...が、しかし唯一毒を浴びて いないトモから放たれた全ての魔たるモノを 滅する技を受け.... 「...へっ!!...そんなん無駄や!!! 只のパンチやんけっっ!!! 見てみぃ!!智明の身体には傷一つ 付いてないやんか!!」 「...うっ...うがぁぁっぁっ!?!!」 「どっ!?どないしたんや!!!」 「...へへっ...解ってねぇなぁ...? オレが放ったいまのは...邪悪なるものを 全て浄化する技だ...って事は...だ... はぁはぁはぁ...てめぇが仕込んだ 悪素だけが消えちまうんだよ!!!」 「....うっ...うぅ...俺様は... いったい...眠っていたよぅな....!? その傷!?どうしたんやトモ!!!」 「なにぃ”!!!!」 今、正気を取り戻した!!! トモの放った技を受けた智明の身体から 押し出される様に突き刺さっていた 槍が抜け落ち同時にその傷口からは、ドス黒い 魂の様なものが体外へ排出されてゆく!! 「...そっ..そんなバカなはず... あ.....ぐぅぅううっっっ!!!! おのれぇぇぇっっっ!!!!!! 貴様さぇ貴様さぇいなければぁぁっぁ!!!」 尽く自分の邪魔をしたトモを物凄い形相で ヒロは睨み付けながら激昂し、手にした槍を 片手に彼に向かい突っ込んで来る!!! 「...せやった...俺様は....迷って いたんやな...あいつを傷つけてまで ...せやけど、もう迷わへん!!!」 すると、流石に反撃する力を失い、塔の壁に 持たれ掛かるトモを背にした智明は、 呟き、右腕を前に突き出した...そしてーーー 「死ねやぁぁぁぁっぁーーーっっっっ!!!!」 迫り来る狂気のヒロへ 「めぇさませやぁあぁぁっっ!!!」 『バヂッッゴォォンッッ!!!!』 能力を応用し、血液の噴射によって 撃ち放った、右の拳を喰わらせた!!! 「うぎょっっっ!?!!(右腕ごと!?!!)」 物凄い力で顔面を捕らえられた為に、 脳振とうを起こし、一気に動きを止めて、 その場に崩れ落ちて気絶したヒロの下へ 徐に智明は歩み寄り、その身体を抱き締めた... 「...お前を追い詰めたのは....やっぱり 俺様なんやもんなぁ...。」 「...ふっ...これで一件落着ってワケか...。」 だが、その光景を見てキョウがそう 呟いた、その瞬間!! 「...私は、それじゃ困るのさ...。 彼を返して貰わないと、ね?」 突如、智明の目の前に漆黒のマントを 全身に覆った人物が、姿を現した!!! 「...貴様ぁっぁっっ!!!!! ここで会ったが100年目や!!! ぶっ殺すっっっ!!!」 「その片腕で、か?」 自分を見て直ぐに激怒し、立ち向かわんとする 智明を嘲笑うかのように人物は、指さす 「...こないなもん!!直ぐに?!!!」 『ビキィィビキキキッッ!!!!』 「動いてみなよ?ってか、動けないだろ?」 能力を発動し、攻撃を加えようとした 智明の行動よりも敵の方が早く 身動きを完全に封じ込まれる...更に 重力の加負荷により全身に鈍い痛みが走る!!! 「うぎゃっっっっうががぁぁっ!!?!」 智明が、苦しんでいる最中にその手から ヒロを引き離し、床下に落ちていた 異形の槍を手にした人物は、 「それじゃあ、また...会おう、その時まで それ位ではびくともしない程度に 強くなっていて欲しいな。」 彼にそう言い残し、塔の窓から飛び降りて そのまま姿を消した...。 智明の自身の腕を切り放し、それを 飛ばす技を受けて気絶していたヒロは、 人物の背で目を覚ます... 「...僕は....ここは....うぅっ... 今まで悪い夢を見ていたような....。」 「...ふっ、まさか『密』を浄化されて しまうとはな...私も甘いな....もう少し 眠っていなよ、ヒロ君。」 「えっ!?...お前はぁっぁ!!?..ぅう...。」 だが、そんな彼に気付いた人物は、 再びヒロを気絶させ... 「『月乃』の目覚めが近い...。 次は二度と目覚めぬ様に『レビン』に 強く頼まねば...な...。」 二度と目覚めぬであろう悪夢の中に 突き落とした...。 まだまだ続くのですぞッ!! 『ノリがもう、めちゃめちゃで〜ッ!!』 先を見るんッスねぇ〜!! |