『3月29日(水)』 第二四九話 『雪原と私』(3.29.水) 『上原 勇二』『安大 光助』が異世界へ 戻り、辿り着いた場所は絶えず雪が降り注ぎ 真っ白な大地が続く『雪原地帯』だった 2人はここで、ある少女と出会う事に なるがーーーーこの物語は、それまでに 少女が辿った軌跡...。 「....『静久』....?」 見上げたぼくは、目の前の同い年くらいの 少女が静久でない事を知る 「あははっ...良かったね〜! やっぱし生きてた!!!」 少女はマンガに出てきそうな 格好と、顔を持ち合わせていた 「...そう...。」 ぼくは、ホッと安心してまた 意識を失ってしまった.... 「わぁっ!?大変だーーー!! 早く『ミディ』に連れていかなきゃぁ!!」 何日ぶりだろぅか?....ぼくが、 ぼく以外の人間に出会ったのは... あれから雪原をさ迷い続け、ぼくは 手足の感覚すらもう失くして いたのか...ぼくは薄れた意識の中でも 自分の身体を持ち上げられ運ばれてゆく のが解った...漸く、ぼくは....。 『どさっっ!!!』 「いったぁっっ!?!!....あれ!? 此処...何処!?...ぼくはコミケ用の... アレ部室じゃない!?...静久がいない!?? ってか、寒い!!ここ...どこ!?!」 突然!!投げ出されたその世界は、 一面が銀色の世界...延々と雪が降り続く 大地に少女は立ち尽くした 「...雪???」 少女は自身の頬をつねり、これが 夢ではないことを実感する... 「...やおぃ描きすぎたから...ぼくは、 こんな世界に紛れ込んだのか!?」 冷静さを取り戻し始めた少女は、次第に この状況に不安になってきていた 「まっ...まさか、このまま凍死...。 って事はないよねぇ...?」 今までいた世界は夏真っ盛りだったのに ...薄着をしている事が余計に寒さを 感じさせ、恐怖を煽(あお)る... [...きょきょ...お嬢さん...。 赤いコートをあげましょうか?] 不意に空耳が聞こえた 「???...気の性気のセイ...。」 その場にいてもしかたないので行動を 開始し、とにかく寒さを凌ごうとする 少女はそれを無視して歩いた...が、 [...そんなに寒いならーーー赤い コートをあげましょか?] 幽かに再び聞こえた声の誘惑に負け 「...貰おうかしら...。」 そう呟いてしまう...。 [そぅ...じゃあげましょぉ....ねぇぇっっ!!] さっきまでの声とは打って変わった その声の持ち主は、唐突に雪原下から 姿を現した!!! 『ずぎょぎょぎょっっ!!!』 「ぅゎっっ!!?!....なっなんなの!?!」 手に鋭い血塗れのナイフを持った 『幻魔』は、少女を雪の中へと 引きずり込み...自身の住みかへと誘う... [赤いコートを着せましょうぅ!!!] そして、突然の出来事に戸惑う少女に 幻魔は、笑いながら襲い掛かった!!! 『3月30日(木)』 第二五〇話 『Snow Dance』(3.30.木) 足を捕まれ、引きずり込まれた 場所は、雪世界の下の下... 「...一体なんなの!?...ぼくが、 なんでこんなメに...うゎゎぁ!?!」 そこは寒さを凌ぐにはもってこいの 大きなカマクラの中にいる様だった [...ひょひょ〜...お嬢さん....。 寒かろう?...さっき赤いコートを 欲した、ね?...着せてあげよう... 赤いコーーーーッットぉぉおおおぉぉ!!!] 『がすっっっんっっっ!!!!』 唐突に少女に向かい『幻魔』は手にした 血塗れのナイフを振り下げた!!! 「なっ...なにするんだ!!.... キミ...何者...ってか....ここが 何処だか教えろっっ!!!!」 ナイフをギリギリのところで避けた 少女は、思わず思いっきり叫んだ... すると、その幻魔は笑いながら [...けけっ...異世界から来た 人間のお肉は美味しい、でも...。 制約と誓約...食事とするには相手の 望みを叶えてヤレ...って、『偽りの魂』 【レイヴィンド】言ってた...だがら, 望みを叶えてーーーお前を喰う!!!] そう言い放った....。 「ちょっっっちょちょっと待ってよ!! それじゃぁ〜...ちがくない?! ぼくはコートを貰ってないじゃないか!!? まだ現物も渡されてないのに...殺される ってか、殺すのは誓約に反するじゃない!?!」 必死に言葉を伝える少女を見て 幻魔は、いたって真面目に [だから、着せる...お前の血が赤く その服、染める...それ、赤いコートだろ?] そう言うと、再び少女に刃を向けた 「...ひぃぃっ!?!」 こいつ、狂ってるぅ!!!少女は 心の中で叫びながら、考えを巡らす... 生きる為のアイデアを.... 「じゃっ...じゃぁ...ぼくは、もう 寒くないし、コートいらない...ねっ? これで、もういいでしょ?!!」 言葉を聞いた幻魔は少し悩んだ後 [ダメだ、一度約束した以上は 取消は無効だ!!!] ナイフによる刺殺を行うために 少女に攻撃を続けた!!! 『がっっっすうん!!!』 「ゎっ!?!...うそぉーーーん これからなのにーーーコミケもーーー もう少しで“ヒカルの碁”本もあがるのにぃ!! 静久ぅ〜〜〜助けてっか、誰かーーーー ぼくを助けてーーーっ!!!」 追い詰められた少女は半泣きで叫ぶ...が、 それは空しく、雪の下で響き渡る... そして、遂にその場に泣き崩れてしまった...。 [...赤いコートを着せましょうぉぉぉおお!!] ゆっくりと見上げた少女の少し先には 幻魔の姿があった... 「ぅうぅ...ぼくのショタ本....。」 だが、少女はそれにもう喚くことなく 制服のポケットに手を入れ最後の 抵抗を試みようとする...と、そこには [うひゃひゃ〜〜...肉にくうぅ!!!] 「....これは、そっか...羽ペン... ぼくの愛用...身体の一部だもんね...。」 自分用に調整されたマンガ描き アイテム羽ペンが!!...徐にそれを 手にした少女は立ち上がる...そして、 何を思ったか真後ろの壁に何かを 描き出し始めた、それはーーーー [赤くなって死ねっっっ!!!!] 「...あぁ〜ぁ、最後までぼくは...。」 自分が産み出した主人公が持つ 短剣だった....。 『3月31日(金)』 第二五〇話Ver,話突破記念『これまで&おまけ』 (3.31.金) ってぇ、ことで遂に二五〇話にも なってしまいましたねぇ〜(汗) えっと、確か『濃霧地帯』編から ちょっと現世編に移行したのち〜 『海岸地帯西』編になったワケですが〜 主人公達の誰が戻って『霧のお台場』編を 終わらせても良かったんですよぉ〜 実は、只、『光助』と仲が良いと やりやすいから『勇二』にしたダケで〜(笑) っと、いよいよ『異界の闇覇者』達の 関与も見え始めましたねぇ〜っ “真魔”を創り出すのが『海驢 貴弘』の 役目でもあるんですが、それ以上に まだまだ秘密があったり、まぁ 近いうちに判明するでしょうが..... 日本に戻った時に出て来た人物達は、 実在の...It's true horrer mind のキャラ達 ですが〜、まぁここには必要ないので 深くは言えないケド、もう登場予定は ありません、ゲスト出演だったんですよ。 海岸地帯西の『蔦の塔』 【ラズベリー・フォー】での闘いは、 『智明』VS貴弘なんかも あったりして、結構内容はハードでしたね〜 うって変わって現世の世界での 闘いではホラーに出て来てない キャラもあるし...一番の見所は 『ハウリング』所謂〜光助の記憶が 解放される所でした〜、時間の歯車が 異世界の影響で狂い止まってしまった ...そんな中での取り合えず日本を!!って のが、ってか漸く中盤に入れたから 嬉しくもあったですねぇ〜。 最後の現世編のおまけにアレだけ 見ても良く解らないかもしれないですが、 ある意味、全ての最終話を掲載しました 今は解る必要はないです、でも あっ!?あそこで...そう言う事だったのか〜 って、いつか気付いてくれると 嬉しいですが(苦笑) そして、4月明日からはーーーーー いちおー最後の主人公!!が活躍する 『雪原地帯』編がいよいよ本格的に スタートします!!! 濃霧地帯の『卓真』や『ラフェーラ』... 更に『京香』『知也』『春化』智明達は、 どうなってしまったのか!?...雪原地帯に 再び召喚された2人は??? ー冒険は加速する!!!ー 「ん〜今回は出番が多かった、し〜 あはっ、おとなしくーしてます。」 「さっ...寒い...何故...雪が降って???」 「あたしの出番が最近めっきり 少なくなってない?!!」 「せやなぁ〜俺様も...なんか少ないやん!!」 「ん〜そしたらオレも...って、まぁ いいや塔で暴れたし。」 「いやぁ〜ん!!私と『幹』のことを 忘れられてないぃっ!?」 「あんたらは、全然イイじゃん...ぼくなんか まだ名前も出てないんだよ!!!」 今回はおとなしめに皆で終わりました〜が、 いつかこれらが一緒に旅を続けて 行くのを描いてゆくのかと思うと.... 胸が痛いぃ〜...夏までには 終わって欲しいなぁ〜(^〜^;) そぃでは、次回からの予告!!!! 少女の窮地に自身の“能力”が発動!! そして、助けられた町での 辛い闘い....たった一人で立ち向かう 彼女の前に、今、彼らが!?! 『選ばれし者』達の闘いは、進化する!!! まだまだ続くのですぞッ!! 『ノリがもう、めちゃめちゃで〜ッ!!』 先を見るんッスねぇ〜!! |