『4月12日(水)』 第二六二話 『雪原の激突!!〜反応に一撃を!!〜』(4.12.水) 「っと...着地成功...って奴だね...。 それにしても『竹丸』...キミのその “能力”(ちから)って一体?!!」 「...黙って!!舌噛むよ!!!」 「えっ!?!!」 『洋子』が漸く雪面に足を付け 一息ついた所で直ぐに移動を開始した 竹丸に困惑しつつたった今、降りた 地面先を眺める...すると、そこには [グロロロッッ...なにぃ...あのガキぃ 即座に俺の攻撃に反応するところとイぃ...。 随分感がイイじゃぁねぇかぁぁっっ!!!] 既に『死の侵犯』【ラル】の姿があった!! 「ひっ...あそこにいたらぼく達...!?!」 思わず声を漏らす洋子を見て 心配しないで、っと声を掛ける竹丸は... 「次の場所で迎え討つよ....。」 そう続けて彼女に言うと雪が降り積もった 木々の上へと降り立った.... 「...竹丸...キミの...!?そうか だからあの雪の中でぼくの事を!?!」 彼の能力の謎を少しづつ理解してゆく 洋子は、不意にあの時の事を思い出した... 雪原下の空洞内部での死闘...こんな 中だが諦めようとしない彼に自分を 少しダブラせていたのかもしれない.... 「シッ...静かにして...来るっっ!!!」 彼女の制服の後ろポケットには、 今もあの羽ペンが眠っているのだ...。 「...あの時の“ミスルーのナイフ”は どうしたんだろ...ぼくはあの時、 夢でも見ていたんだろうか...???」 そう呟き彼女は不意に甦る記憶を辿り 学生服の内をまさぐりナイフを探すも... 結局それは、見付ける事は出来なかった... 「...ヨーお姉ちゃん...もし、凄く 危なくなったら....。」 少年はそこまでで言葉をつぐんだ... 洋子だけを逃がす...そこまで言えば彼女の事だ 何とか2人で生き残ろうとして...無理をし、 能力の扱えない彼女が先に殺されて しまう事が目に見えていたから... 差し違えても次の一撃でラルを打ち倒す事を 竹丸は自分に誓い...腕に装着した武具へと 全神経を集中させてゆく!!! 『どごっっっすっっっ!!!!』 「うゎっぅ!?!」 それは突然!!訪れた!!!乱雑に木々を 薙ぎ倒しながら突き進んで雪下から 2人の位置する大木へ 襲いかかる幻魔...だが、不意にまた その姿をわざとくらます...しかし、 「いくよっっ!!!『生命探知』 【ラピッシュ・ポイント】....生体反応 キャッチっっっ.....一撃でーーーっ 砕けぇっっっ『スネイル・ピアザー』 【飛び槍】っっっっ!!!!」 …次の瞬間!!!!… 『ズパッッッッッシュッッ!!!』 叫ぶ!!竹丸の声に併せて左腕の 武具が勢い良く消えたラルへ向かい 高速で射出された!!! [ーーーっっ〜〜〜っっ-------っっぁぁぁっ なにか...後ろから俺を追って...いやがる!? 何だ!?!!う....うぎゃゎぁぁぁっ あああーーーーーーぁぁっ!!?] 『ずびしゃぁぁぁっっっ!!!!』 ラルの生体反応を関知した武器は、 雪下へと潜る幻魔の真後ろから 追跡しつつ攻撃ーーーーそして、ついには その姿を捕らえ、命中させ後頭部から右目に かけてを貫き通した!!!!! 「やっ...やったぁぁっっ!!! 竹丸...凄い...やっぱりソレ自体が キミの言う能力だったんだね!!!」 木の上から命中した事で、呻き声を上げながら 地上に這い出て来たラルの姿を見て 歓喜の声を上げる洋子は、そう叫ぶと 横の竹丸の肩を叩いた 「ふぅ〜....不安だったけど...。 どうにか...なったみたいだ...ね?」 安堵の息を漏らした竹丸は、徐に その貫いた武具を引き戻した... [ぎゅおおおおぉぉぉおおぉぉぉおぉお!!! 俺様の右目がううぉぉおおおおおお!!!!] 策にはめられた事で物凄い 雄叫びを上げ怒りまくるラルは、右目から 鮮血をダラダラと垂れ流し白銀を 赤く染めながら叫び続けた!!!! 「...あいつ!?...まだ生きてる...!?!」 「恐ろしい生命力だね...ヨー...。 でも今なら、止めを...っっ!?!」 再びラルへの攻撃を繰り出そうとした …その瞬間!!!… 竹丸はいい知れぬ殺意の気配にかられ それを放つ寸前で止め後ろを振り返る... すると、そこにはーーーーーーー 「悪いが...彼を殺されるワケには いかないのでね...一応...“支柱”の一人 なんだよ...あれでも...。 安心しなよ....。 キミ達は、見逃してあげよう...美しい 闘いだったよ...。 ふふ、ではまた.....。」 白色のマントを全身に纏う幻魔の 姿があった.... 「...嘘...気配もなにも...!?!」 「...僕でさえ...鬼気を感じ取るだけで 精いっぱいだった....。」 傷ついたラルは、大木下に虫の息で 倒れ込む...それを片手で持ち上げた もう一人の煙から出現した幻魔と共に また『雪原の雌豹』【レキ】は、その場で 彼らにそう言い残し姿を鮮やかに舞い散る 雪の中に消した...。 まだまだ続くのですぞッ!! 『ノリがもう、めちゃめちゃで〜ッ!!』 先を見るんッスねぇ〜!! |