『4月13日(木)』 第二六三話 『雪原の激突の後に…』(4.13.木) …『雪原地帯』の村『ミディ』にてーーー 『レィニイ』を救うために駆けつけた 『三浦 洋子』『御津 竹丸』だった ...が、それは時既に遅く『幻魔』 『雪原の雌豹』【レキ】『死の侵犯』 【ラル】らによって、まさに目の前で 無惨にもレィニイを殺されてしまう... それに激怒した洋子と竹丸は無謀にも 幻魔達に闘いを挑み一体は追い詰めた ものの...、あと寸前の所で新手の 幻魔に邪魔をされ仇は遂げられずに終わった... 衝撃の雪原での闘いはここに 一旦、幕を閉じた… 「...あのもう一体のレキとか呼ばれていた 白いマントを纏った奴はラルって言う さっき...キミが追い詰めた奴の倍...いや それ以上の“力”...って言うより なんか得体の知れないモノを感じた...。」 思わず木々から地面に降り立った 瞬時に腰を抜かし持たれかかった 少女は呟き、今ごろ遅れて出て来た 冷や汗を拭った... 「...結局...村も...レィニイも... 何一つ救えなかった...僕は... なんて無力なんだ...!!!」 悔しさのあまり拳を大木にぶつけ 八つ当たる竹丸は、叫ぶ...それを見て 「...ぼく達がいるじゃないか...。 まだぼく達が!!...あいつらを 2人で倒そう...だから自分を責めるのは もう止めてよ...。」 洋子は今にも消えそうな声でそう言った...。 『.....。』 「『偽りの魂』【レイヴィンド】様ーっ ただ今『最果ての白熊』【サイレント・ベアー】 っとーっっーーーー」 「某...『夢の躯』【エタニアル】... レキ殿のお仕事が終わりましたのでー 先に戻りました....。」 『...良く...戻った...ね。 彼らも...直に...戻る...でしょう。 各自...休んで...いなさい....次の... 仕事...まで....。』 「はーぃ!!」 「解りましたー。」 青白く燃え盛る炎が氷塊で創り出された 青白く鈍く輝く玉座から2人へ そう声を掛けた...そして、暫くして 戻って来た3人を出迎える... 「...ただ今戻りました...ラルが 負傷しているがうえ...この場には 居合わせておりません...。」 「賭は勝ったんですけどねー。」 煙の様に現れては消える人物は そう言うと笑いラルを指さす 『銀色の煙』【スネイル・ゴースト】...。 もう...下がって....イイです...。 後は...レキから...全て...聞く...。 ことにしましょう....。』 「はーいレイビィンド様っ!!! ほぃじゃ〜とにかくぅーっ。 賭けのアレぼくちんにちょうだいな〜!!!」 燃え盛る炎は、顔ない顔で声を上げ スネイル・ゴーストをその場から 排出するように即座に言った... 「私がついていながら失態でした。」 『...大丈夫...それより...彼を...。 追い詰めた...者達を...知りたい...。』 レキは徐にニヤリとその言葉を 待っていたかのように笑う...。 『ぱしゅららららっっ!!!』 「駄目だ!!こっちには生体反応は 見られない!!!」 「...民家は全滅...っか...。」 取り合えず...まずは、 生き残りの救助を始めた2人だったが、 そこで村人は全て抹殺された事を知る... 「っ...と!!!ちょっと待って!!! 崖の下から生体反応があるみたい!!」 『パヒュッッン!!!!』 だが、しかし...一つの生体反応が 竹丸の“能力”によって関知された!!! 『4月14日(金)』 第二六四話 『北へ…!!』(4.14.金) 『バシュルルルルッッッ!!!』 「よしっ!!引っかかったみたいだ!!」 『竹丸』の左腕から射出された 武具は、崖下の雪の中で生体反応を 捕らる...それを探索して引き上げようと 努力した彼によって引き上げられたのは... 「...やだぁ!!嘘でしょ!?! 生きてる!!!『レィニイ』は生きて いたんじゃないか!!!」 「...とにかく早く、家まで運んで 手当しないと...!!!」 瀕死状態だがどうにか息をして 生きていた血塗れのレィニイの姿だった!! 「...タンカーみたいな...そうだ!!! ぼく、こう見えても同人&日曜大工の プロフェッショナルなのよ?」 『どんがららっっしゃんっ!!』 「...早い...。」 「それじゃあ」 簡易、担架をそこらの木片で即座に 造り上げた『洋子』はそれに レィニイの身体を振動を加えないように 旨く乗せると、竹丸と共に 匿って貰っていたレィニイの家を目指した。 「...料理はーーーーー」 「大丈夫!!ヨー!!!...僕は 結構慣れてるんだ、なんってたって 両親は共働きだし、カギっ子だから 一人でそれなりに出来るからね。」 家に連れ帰った2人は、とにかく これ以上の出血を防ぐために 首筋の傷を包帯で塞ぎ、数箇所折れて いると思われる場所をしっかりと固定させた 「凄い...この子もう...料理を...。」 そして、身体を暖めさせる為に ベットに寝かせ、起きた時の準備にと 温かい料理を作り上げていた... 「...味がちょっと...薄い..かな?」 彼が調理に入っている間に彼女は レィニイの側で生還を祈りながら 冷たくなっていた手を自らの手の体温で どうにか平温に戻して行く... 「...う...ぅう...。」 「レィニイ!!!!」 不意に彼女は目を覚ました...それは、 奇跡に近い事だったが、即座に投げ出された 事で後の出血が、冷気に長く当たり血管が収縮 していた事も重なり少なく済んでいた為... レィニイは死なずに済んだのだ...まさに 不幸中の幸いともいえるーーーー 「...私は生きているのですか?...。」 「良かった...。」 洋子は手を掴んだまま床へ泣き崩れてしまう...。 レィニイは意識を取り戻し、 それから直ぐに身体を温められた 事もあって無事に息を吹き返した!!! 「...本当に有り難う御座いました。」 「良かったーっ!!元気なって!!!」 「...大体、無茶しすぎだよ!!!」 竹丸が創った食事を美味しそうに食べる レィニイをまだ心配している洋子は わざとそんな言い方をする... 「くすっ...はいすいませんでした。」 それを見てレィニイは笑みをこぼした...。 この後、数日して洋子達はレィニイと共に 北へと向かう事となる...。 『4月15日(土)』 第二六五話 『北の街、其の1』(4.15.土) 『死の侵犯』【ラル】や『雪原の雌豹』 【レキ】達との死闘から数日が過ぎたーーー 「それでねーっ僕、『スネイル・ピアザー』 【飛び槍】で結構イイところまで あの獣人型の...確かラルって 呼ばれていた『幻魔』を追い詰めたんだよーっ!」 あれから『レィニイ』の傷は、ほぼ完治し 既に“能力”『スパイラル・ミント』 【螺旋の埋葬】すら発動可能にまで 以前にも増して素早く動ける様になっていた 「そうなんですか、私も彼奴をスパイラルで あと一歩の所まで追い詰めたのですが....。 レキと呼ばれるモノに不覚を取って しまいました....しかし...。」 不意に言葉を止めたレィニイへすかさず 姿を現した『洋子』からの突っ込みが入る 「『しかし...。』なに? 気持ち悪いじゃん、そこまで言って まさか、何でもありません?なんってのは 絶対止めてよ?」 少し困った顔を見せながらレィニイは、 あの時の出来事を彼らに話す事にした...。 「あの時...私が首筋を切り裂かれる... ちょっと前の事なんです....。 鋭利なモノで腹部を貫かれて....意識が もうろうとして...でも能力は解除 しまいと決意していた時....。 あぁ、私はこのまま殺されるんだな... と、思いながら雪上に倒れ込んだ時... 止めを刺しに来た何者のかが私の 耳元で静かに幽かな声で....こう... 言ったんです...。」 反撃する“力”も無くし雪上へ果てる レィニイへ、レキから許しを得た 何者かが迫り止めを刺そうとする...が、 「...某の刃はお主の首筋を切る...だが、 動脈には達しない...少し傷は 付くかもしれんがー、お主はまだ死なん...。」 「....えっ?!?」 不意にその人物は、呟くと首筋を 斬り裂き、雪原の崖下へとレィニイの 身体を放り投げた.... 「それって、どう言うこと?.... そいつはレィニイを助ける為に わざとそんな事をしたって事!?!」 竹丸は思わず声を上げた....。 「...それもそうだけど、...あの時、 レィニイ...貴方、何故ぼく達を “北へ”行かせようとしたんだ?」 洋子はもっともな質問をレィニイへ浴びせた 「そうだ...僕も気になっていたんだソレ...。」 竹丸も思い出したように呟く...すると、 レィニイは、少し改まって 「...すいません、あの時は....。 本当に今、生きているのが不思議な くらいで...。 北には私と同じように能力を有した 者がいるんです...彼の力は、 『時滑り』【メイン・アウト】と 言って、少し先の未来を伺う事が 出来る...そして、街の統治者なんです...。 だから、彼の下へゆけばどうにか なると思って....。」 そう、2人へ話した...。 『4月16日(日)』 第二六六話 『北の街、其の2』(4.16.日) 【こっから見てねーっ!!】 まだまだ続くのですぞッ!! 『ノリがもう、めちゃめちゃで〜ッ!!』 先を見るんッスねぇ〜!! |