『4月21日(金)』 第二七一話 『支柱の狩り!!』(4.21.金) 『雪原地帯』の村『ミディ』から 北に位置する永春の街『ヴァルキ』へ 数日掛けて辿り着いた『レィニイ』 『三浦 洋子』『御津 竹丸』の3人は そこで死の未来だけを予知する 統治者『メルド』と出会う... その頃、同じように『偽りの魂』 【レイヴィンド】に命じられた『幻魔』 『死の侵犯』【ラル】が街へと... ヒトの姿を型どり...いや、 戻り悠々と潜入した...再び 惨劇が繰り返されるのか!?! だが、それを“能力”でいち早く関知した 竹丸と共にレィニイは街を疾走する!! 今度こそ奴を打ち倒すために!!! 「くくっ...そこに隠れていやがったかぁ!? この『鋼鉄の瞳』【ギガ・スコープ】はよぉ〜 赤外線効果もあってよぉ〜〜〜〜 見えちまってんだぜぃぃ!!! ガキをよこしなぁぁっぁっ!!!!」 ダウンジャケットの男は家の中に隠れて いる子供と母親の位置を一瞬で探り当て ....剛腕で無理やり引きずり出し 脅えて動けずにいる親の目の前で 子供を喰らをうとする...が、彼が 肉を噛みちぎろうとした …その瞬間!!!… 「『スネイル・ピアザー』【飛び槍】っ!!」 『バヒュッッッンッッ!!!』 「あ”ぁ”っっ”!?!!」 細長い軌道すら変幻自在の槍が 彼の掴んでいた子供を捕らえ物凄い “力”で勢い良く腕から引き抜いた!! 「...この前に言った筈だ...貴様に 喰わせるモノなどナイ...っとなぁ!!!」 「!??!おぃ...何でてめぇ生きて やがんだよ...幽霊か!!?」 男は仲間が殺した筈のレィニイが 生きて再び自分の前に立ちはだかった事で 動揺し、困惑して思わず叫ぶ...が、 「奇跡的に助かったんだよ、貴様と 同じくなぁ!!!」 彼はそれに構わず、矛を構え男に 攻撃を仕掛ける!!! 「....へっ、そぉかよぉぉぉぉ!!!! ってことはだぁ〜〜〜〜この前のカリを 返せるって事だよなぁ〜〜〜〜 もぉ、この姿でいる意味もねぇ....!!!」 『ばぎゅおおおぉぉぉっっ!!!!』 瞬時に人間から獣人の幻魔の姿に 成り代わったラルは雄叫びを上げながら その矛による攻撃を口の牙で受け止め それをへし折るとーーーー 『ぱきゃぁぁぁっん!!!』 「なっーーーにぃぃっ?!」 [嬢ちゃん...てかげぇんしねぇぜぇっ??? 『超怒究激震拳』【ジェン・ド・ロフィー】 ーーーーーっっっ!!!!] 『ぼぎょぎょぎょぐおっっっ!!!』 振り上げた拳による超破壊撃を レィニイの懐(ふところ)に向かい放つ!!!! 「レィニイっっっっ!!!」 竹丸の叫び声はラルにより繰り出された 技の音の響きに掻き消された... だが、砂煙が辺りを覆い隠す中で... “次は僕が...っっ!!!” レィニイに代わり闘をうと彼は身構える!! 「くっ...再び砂煙に紛れて攻撃とは... 芸のない奴だな...!!!」 …だが、しかし… [..おぃおぃ...嘘だろ?なんでえめぇ 俺のアレを喰らってまだ生きてんだよ? ...くぅぉおおおぉぉ愉しいぜぇっっ!!!] 彼の激闘はまだ続いていた!!! 『4月22日(土)』 第二七二話 『捕縛』(4.22.土) 『レィニイ』の腹部に完璧に打ち込んだ 筈の自慢の技があまり効果の無いことに 驚愕しながらも戦闘による愉しさで 思わず笑みをこぼす『死の侵犯』【ラル】 だったが、次の瞬間!!それは絶叫に変わる!!! [にゅぎゃぁぁぁっぁっぁつっ!?! おれぇ...俺...俺様の手が...腕がぁぁぁっ!?!] 『ブッシューーッッ!!!』 「接近戦に持ち込むなら私の 『スパイラル・ミント』【螺旋の埋葬】に 気を付けるベキだった、な?」 「すっ...凄い!!レィニイ!!!」 砂煙が静まり、その場を見た『竹丸』は 思わず叫ぶ、それは一気に形勢が逆転 していたからでもアルが...彼の闘い方を 見て...っと、言った方が正しかもしれない... 「...貴様が相手の持つ武器を破壊してから その人物を自らの拳で殴り付けるのが 好みだと前の闘いで私は知っている...。 それに付け加え、貴様は只の“力馬鹿” だったのが...敗因だな...!!!」 [くっ...くそったれぇぇっぇぇっ!!!] レィニイは能力を既に矛に付加していた つまり、打ち壊された矛はバラバラに 砕けると同時に糸状に解け、彼の 胸下に収束、追撃の攻撃が放たれた その瞬間!!それらがラルの拳を腕ごと 包み込み圧縮、完全な直撃を喰らう前に それをムシリ取ってしまったのだ!!! 「...少しだけ、質問する...。 それに素直に貴様が答えれば楽に殺して やろう...だが、まともに答えなければ この前の続きだ...圧死してもらう。」 球状になり腕の入った矛に圧縮を 命じ、右腕を粉砕したレィニイの瞳は 冷酷な青い輝きを放つ... [へっ...この状況で...俺を 捕らえたつもりかよ...けけっ、腕を 失いわしたがぁ...まだ捕らえられてはーーー] 『ばぎょっっっん!!!!』 「...スパイラル・ミントがただ、物質の 結び付きを解くためのものだと 思ったら..大間違えだな...。 殴ったのは、この前のカリを返したダケだ。」 [うぎっっっ!?!!] それでも平気な顔でそう呟くラルに 向かい徐に近付いたレィニイは、 矛の刃だった物を再び金属の刃に戻し ラルの身体に収束させた!!! すると、刃は彼の四肢(しふ)を全て貫き 自由を奪う...更にそこにレィニイの 拳が顔面を捕らえた!!! その頃、『メルド』の占いの館で 『洋子』は迷っていた...自分が 出て行けば足でまといになってしまう...っと、 「...そんなにーーーー気を重く しない方がイイよーーーーーっ!」 不意にメルドから声を掛けられ下を向く洋子... 「...ぼくも闘ったんだよ...。 でも今では夢だとしか思えない...。」 「...んっとーーーーーっ。 今、キミに必要なのはーーーーっ。 自信だと思う...自分なら出来るーーーっとかの。」 「...自信...???」 不意に彼女はドアノブに手を掛けた 「行くんだねーーー?」 「....あの時の事を確かめたいんだ...。」 そして、洋子は闘いの地へと向かう...。 『4月23日(日)』 第二七三話 『鋼鉄の瞳』(4.23.日) [ふっ...へへへっ....。] 身動きを封じられ、絶体絶命の筈...だが、 『死の侵犯』【ラル】は笑う 「...ふっ、無様だな?...貴様らを 操ってアノ青白い炎を灯させている 奴は何処にいる?」 それを無視して『レィニイ』が、質問する すると、ラルは再び彼を馬鹿にする様に笑い... [けっ...おめぇめでてぇ野郎だなぁ?おぃ!! ...ちょっと前ならこれで俺はおじゃん だったろーがよぉ〜、俺は少し前とは 違うのよ?...それに傷を付けたぐれぇ〜で 喜ぶんじゃねぇぜ?] 質問には答えず強気の発言を繰り返す!! 「レィニイ注意して...少し気配が変化した...。 こいつ、何かアル!!!」 そして不意に『竹丸』が叫んだ、その瞬間!!! 『うじゅる〜うじゅじゅ!!!』 「...んっ、傷口が....!?!」 ラルの傷口から繊維状の樹が出現し その傷口を覆って行く!!! [けけっ、これが俺様の“能力” 『植樹』【しょくじゅ】よぉーーーっ!! どんな傷でも...俺の息がある限り 瞬時に直してしまう....!!!] 腕が失われた部分には体内から姿を 現した樹々の枝が成り代わり、完全に 腕を修復させてしまう!!! 「ふっ、だが、傷を修復したところで... 圧死させるのに何も支障はない!! 『スパイラル・ミント』【螺旋の埋葬】!!!」 しかし、完全に立ち上がり攻撃を 仕掛ける前にレィニイにより アノ能力を放たれる...が、ラルはそれに 動じもせず、笑みをこぼし [だからよぉぉ〜〜〜ちょっと前ならーーーっ て、言ったじゃねぇかぁぁあ”ぁ”?! 言葉わかんねぇのか?んじゃぁ〜よぉ〜 身体でわかれやぁあぁっ!!!!] 雄叫びを上げ叫ぶ!!! 『バジュッッッ!!!』 それは一瞬の出来事だった... 「レィニイ!!!!」 ラルの赤く光り輝く右目から 突如!!赤い閃光がレィニイに向かい 放たれた...それは、スパイラル・ミントで 結び付きを解かれた武器をも 瞬時にして焼き付くしーーーー 「ぐわっ!?!!」 同時に彼の左肩を打ち抜いたのだ!!! [『雪原の雌豹』【レキ】ぃーーーーっ。 コレよぉ〜頗(すこぶ)る調子いぃぜぃ!!!] 完全に復活を遂げたラルの猛攻が始まる!!! 『4月24日(月)』 第二七四話 『雪原のダブル』(4.24.月) 『ヴァルキ』の街での『死の侵犯』【ラル】との 死闘は続く、『植樹』と言う“能力”に より傷は全て完治してしまった...その上に 『雪原の雌豹』【レキ】が授けた『鋼鉄の瞳』 【ギガ・スコープ】により『レィニイ』は 傷つき一気に形勢が逆転してしまう...!! [ヴァルキに“聖なる炎を灯せ”、だったなぁ? けっ...こいつらをミンチにしてからでも 遅くわねぇ〜、喰いながらヤんぜ?] 『偽りの魂』【レイヴィンド】の指令 よりも先行して邪魔者を撃破すると決めた ラルは、“冷徹の氷河”にてレイヴィンドに 同じ事を言ったのを思い出し... 『...無事...で....指令...届き ...ました....か?』 [はぃ、...でも、邪魔が入ったら そっちを先行して構いませんよね? レイヴィンド様ぁ?] 『...イイ...でしょう....構いません...。』 [へへっ、流石レイヴィンド様だぁ〜。] また笑った....。 「レィニイ!!...しっかり!!!」 駆け寄る『竹丸』は傷口から溢れる 血液を止めようとする...が、 「私は大丈夫です...少し彼奴を 侮っていましたね...でも、私は 勝ちます...。」 左肩を抑えながら徐に立ち上がった レィニイは、それを遮り....再び 立ち向かをうとする... 「ダメだよ!!レィニイ!!! 今の傷で一人じゃヤバイよ...。 僕らは仲間だろ?レィニイ...だから 僕も一緒に闘う!!!」 そんな彼に竹丸は声を掛け、 『スネイル・ピアザー』【飛び槍】を 構え、自分も闘う決意を見せる 「...解りました...では、さっさと行きます!!」 それを承諾したレィニイは、 吠えるラルに矛の棒の部分を手に向かう [けっけけっ....もう二度とアノ 技は通じねぇぜ?] 「悪いな、今度は僕もいるんだよ!!! 飛べぇぇぇスネイル・ピアザーっっ!!!」 『ぱしゅっっっっん!!!』 竹丸の武具は瞬時にしてラルの身体を捕らえた!! [へっ、あんっ時は世話になったなぁ?] 身動きを封じられながら、呟くラルは その剛腕で一瞬にして竹丸の武具を粉砕した! 『ぱきゅおぉぉっっ!!!』 「あははっ、そんなの百も承知で 飛ばしたんだよ!!」 だが、次の瞬間!!その一瞬の隙を突いた 「捕らえろっっ!!!」 レィニイからの追撃がラルを襲う!!! まだまだ続くのですぞッ!! 『ノリがもう、めちゃめちゃで〜ッ!!』 先を見るんッスねぇ〜!! |