『4月25日(火)』 第二七五話 『信念・相違』(4.25.火) 『雪原地帯』永春の街『ヴァルキ』 にて激化する『レィニイ』『竹丸』 VS『幻魔』『死の侵犯』 【ラル】との闘いは依然続く…!!! [なっにぃぃ!?!] 『かきゅぅうううっっん!!!』 竹丸の『スネイル・ピアザー』【飛び槍】を オトリにした作戦は成功した...かに思えた、が 「やったーーーっっ!!!レィニイ 完全に捕らえたね!!」 「やっぱり、“力馬鹿”だったようですね。」 『ばぎゃぁぁぁっっん!!!』 [な〜んちゃってなぁぁっぁぁっ!!!] 『鋼鉄の瞳』【ギガ・スコープ】の 閃光が内側から、ラルにまとわり付いていた 糸状の武具を粉々に粉砕してしまった!!! 「えっ!?!」 「なっ!?!...私の“能力”がーーー?!!」 更に不意を突かれ、一瞬反応が遅れた レィニイの胸部にーーーーー [今度は逃がさねぇーーーーっぜぇぇ!! こぉおおおおおぉぉっっぉぉっっ 喰らぃやがれぇぇ『超怒究激震拳』 【ジェン・ド・ロフィー】っっっ!!!] 彼が繰り出す超破壊撃が直撃した!!! 『ドキャァァァァァッァッッッン!!!!』 「げはぁぁっーーーっ!?!! (内臓がキシム...肋骨が何本か折れたか!?)」 ラルの拳から繰り出された (実は本気で殴るダケのもの。) 技によりレィニイの身体は物凄い勢いで 吹っ飛ばされ、辺りの木々をへし折り ながら漸く数十メートル先で止まり地に墜ちた... 「ばっ...化け物....くっ!!!」 それを見て一瞬身震いする竹丸だったが [よぉ〜〜〜〜後頭部っからってのは...。 案外オツな攻撃だったぜぇ〜〜〜〜...。 あの女の肉の前に...てめぇにリベンジして から...だぁぁぁぁっっっ!!!] 即座に反応し襲い来るラルに立ち向かう!! 『バシュッッッルルルッッ!!!』 「ふっ!!!」 武器の先を民家の屋根に放ち、攻撃を 避ける彼に向かいラルは吠える [てっめぇ....てめぇの武器はよぉ...。 さっき俺が引きちぎってやったのに... なんで使えるんだぁ?そのワイヤーみてぇの?] 「お前に答える気はないね....。 って、言うよりーっ....ソレに気をつけな!!」 『バシュッッッン!!!』 だが、そんな彼に竹丸は冷静にそう呟いた。 [ぎゃっん!?!] 『バジュルルルッッ!!!』 「変幻自在の軌道攻撃...。」 ラルの背後から槍は迫り、彼を刺した!! [っっ....何なんだぁ!!?この ワイヤーわぁっぁっっ!!!?] 「...さぁな?考えればー?“力”バカ君???」 ラルに対して遠距離からの攻撃を 繰り返す竹丸...だが、 [けけっ、でも無駄だぜぇっ!?] その攻撃は『植樹』により 直ぐに回復されてしまう...。 『4月26日(水)』 第二七六話 『自負・自信』(4.26.水) [けっ...こんなぁよぉ〜〜〜〜 子供騙しみてぇなぁ〜せこい攻撃なんざぁ 俺様には通じねぇっっっーーーーーつん だよぉぉおおおおっっ!!!!] “能力”『植樹』により『竹丸』の攻撃は ほぼ、通用しない...だが、彼も その中で策を練っていた... 「くっ!!?(...そうだ!!あの時!! あいつがあの再生能力を使えないから 仲間が助けていた...何故...使えなかったん だろぅ...僕のあの攻撃と今の違い...。)」 [ってかよぉ〜...がきぃ〜てめぇは コレ『鋼鉄の瞳』【ギガ・スコープ】の 射程距離内...なんだよぉ!!!!] 『バジュジュジュジュッッ!!!』 破壊光線の様な光線を右目から発し 一瞬で竹丸の位置までそれを照射させる 『死の侵犯』【ラル】... 「....させるかっっ!!!!」 『バシュルルルルッッ!!!』 [ちぃっ!!...また逃げやがった...。 サルか?あぁ?!てめぇゎよぉ〜〜〜!!!!] だが、それを彼の有する武具により 再び避けられ逃げられた事で叫んだ...。 「はぁはぁはぁはぁ...。 (もう追い付かれる...僕の力の限界だ...。 どうする...持ってあと数回しか攻撃できない ...そうだ!!!決定的な相違点が あったじゃないか!?! あの時、頭を狙った時は...気絶していたから 能力の使用が出来なかったんだ!!!)」 『ずさささささっっっ!!!』 民家の屋根に旨く着地した 竹丸はどうにか敵の弱点を見付け 策を胸に、落ち着き体制を整える!! [ほぉ〜...面構えがかわったじゃねぇか? おもしれぇ...そ〜言う奴が死ぬ時が 一番かっけーんだぜ?] 吠えるラルを無視して彼は全神経を 左手に集中させる...そしてーーーー 「ならっっっ!!!! 二度と回復出来ないよぉーーーにっっ 頭を狙うっっっ『スネイル・ピアザー』 要ちぇきぃっっっん“ヘッド”!!」 『バシュルルルルルッッッ!!!!』 腕を大きく振り上げーーーーー [けけっ来やがれっっ!!!] 一気に下の標的ラルの頭部を目掛け 【飛び槍】を放った!!! [けっ...んなぁ軌道わよぉおおおぉぉ!! この瞳を使えば一瞬でーーーーー] 『どずぼぉぉぉぉおぉっっっ!!!』 自分を一直線に狙って来た竹丸の 武器に対し真っ向から立ち向かった為 ラルは、真横に軌道をずらされ... 真後ろから後頭部に再び直撃を受けたーーー 筈だった、の...だが!!! 「...とどめぇっっ....???? どうしたんだ?!!戻らない!?!」 [けけっ...何慌ててんだよ?それによ〜 勝手に終わらすな?俺はまだ遊び足りねぇ〜 んだ...おぃ解るよ、な?] ....ラルは生きていた!!!...血塗れに なった片手に槍先を食い込ませながら そう叫ぶと同時に勢い良くそれを自分に 向かい手繰り寄せるかのように引っ張った!! 『4月27日(木)』 第二七七話 『戦慄・予感』(4.27.木) 『どがっっっすっっ!!!!』 [けっ....左手だからよぉ〜威力が半減 しちまってるからなぁ〜即死とまでは いかねぇかぁ?あ”?やっぱし?] 「げふぁっ!?!(感覚が痺れて...。)」 上から無防備で落ちて来る『竹丸』に 『死の侵犯』【ラル】は左拳で思いっきり 胸を殴り付け、民家へと吹っ飛ばした!!! 『バキャキャァッッン!!!!』 「....げほっげほっ!!!」 壁に全身を打ちつけながらもどうにか衝撃を 殺し、民家内部で止まった 竹丸だったが...既に虫の息で吐血を 繰り返していた、もう痛みも感じないほど 意識は薄れ、しだいに呼吸も小さくなってゆく... [ん?...まだ刺さってやがるのか? あのガキの武器...いや、これ自体が 奴の能力(ちから)...つまり武具を具象して やがった...って事だから〜〜〜これが なくなるまでブチのめせばーーーーよおぉ てめぇはもう死んだって事だよなぁ?] 崩れた民家を見ながらラルは叫ぶ!! 「...ぐっ...竹丸....!!!」 漸く身体の自由を取り戻した 『レィニイ』は、地面から起き上がり 竹丸を救おうとする...が、 「あっ!!レィニイ...大ジョブか!!!」 そこに姿を現した『洋子』に 声を掛けられ足を止めた 「何故ここへ...危ないです....。 下がっていて下さい...。」 だが、すぐにそう返事を返し 闘いの場所へ出向こうとする...しかし、 「だめだ!その傷じゃ...行っても 負けるよ...竹丸が今、あいつと闘って いるんだろ?...それならぼくが行く...。」 洋子はそれを止め自分が参戦すると言い出した 「正気ですか!?...貴方は能力が 覚醒されていない...そんな貴方が彼奴に 勝つなど....。」 「確かにぼくもそう思うよ...でもね、 ぼくは自分が一度決めた事を覆(くつがえ)して 他人の言う事を聞くほど...可愛くないんだよ(笑) 今、ぼくがやらなきゃ誰が街を 救うんだ...って奴さ...ぼくはぼくを 信じたいんだ...だから...!!!」 レィニイは下にうつ向き小さな声で 「...任せました...。」 「...ありがとっ!!!」 呟き、その場から走り去る洋子を見送った...。 『スネイル・ピアザー』【飛び槍】の軌道は 野生の感覚を持つラルには通用せず、 [....んぁ?...誰かが来やがる...。] 同じように『スパイラル・ミント』 【螺旋の埋葬】も彼の『鋼鉄の瞳』 【ギガ・スコープ】のお蔭で効果が無くなった... 「はぁはぁはぁはぁ...竹丸は無事?!」 だが、全ての弱点を克服したとも思える ラルの前に今、洋子が立ちはだかる!!! 『4月28日(金)』 第二八二話 『期待・結果』(4.28.金) 『ヴァルキ』が『死の侵犯』【ラル】によって 死の街へと成り代わる...その前に、 彼を打ち倒そうとするも...『レィニイ』 『竹丸』共に新たな“力”を得たラルに 破れ去った...だが、それに無謀にも 立ち向かわんとする者がいたーーーー 「...はぁはぁはぁ...確かあそこで凄い 物音がした....竹丸無事でいて...!!!」 走り続ける『洋子』の体力は既に それだけで限界を迎えていた... 「...ぼくがこんな所でーーーー!!!」 しかし、諦めるまいと息を切らせながらも 前へ!前へと足を進めた彼女は遂に 闘いの地へ竹丸が死ぬ前に赴く事が出来た!! [けっ!!!....おめぇもアン時の 奴か...これが運命の巡り合わせって奴かよ?] 洋子の気配に気付いたラルは吠える... 「....ふ...はぁはぁはぁ...どうやら 間に合った?みたいだな....!!!」 それに動じず彼女は辺りを見回し、呟いた。 「...げほっげほっ!?!.... ...そ...の声は....よぉー...??!」 廃屋と化した民家の奥で身動き一つ出来ずに いた竹丸だったが、少女の声に反応し 意識を一気に取り戻す...!! [....おめぇらみてぇなよぉ〜〜〜 青春の果実?って奴か?くくっ... そぃうのって喰うと旨くてしょうがねぇんだよ 脂がのっててよぉ〜〜ーあ”ぁでぶは脂肪 だかんなぁくえねぇがよぉ?] 自分の前に立ちはだかる少女を前に ザラついた舌で舌嘗めずりを始めた ラルを見て洋子は 「ふっ、ぼくもその点の趣味は一緒 みたいだが...“ネクロマニア”系の 変態とは違うんでね....。」 呆れながら言い放つ... [へっ...おもしれぇ...っとてめぇの “能力”は知らないんだった...。 警戒するぜ?俺...学習してっからよぉぉ!!] 自信ありげな彼女の姿に警戒する ラル...しかし、直ぐに攻撃の手を伸ばす!! 「え”っ!?!」 『ドギャッッッン!!!』 [なんだぁ?やけに脆れぇじゃねぇか?!!] 放たれた拳を避ける間もなく 彼女の身体は竹丸が沈む民家内部に 向かい殴り飛ばされてしまった!!! [呆れたハったりをかます女....。 か、おもしれぇ...みじんにシテ 喰うか?...それとも道具にでもスルか〜?] 『鋼鉄の瞳』【ギガ・スコープ】を鈍く 光らせながらラルは洋子が飛ばされた廃屋へと 侵入して行く.... 「....ぼくは....!!!」 殴られた左肩が疼く中...彼女は瓦礫を 跳ね除けよろめきながらも立ち上がった!!! まだまだ続くのですぞッ!! 『ノリがもう、めちゃめちゃで〜ッ!!』 先を見るんッスねぇ〜!! |