『6月13日(火)』 第三二四話 『永い夜〜全力〜』(6.13.火) 「くっあははははははっっっ!!!!! ばぁぁっかじゃないのぉ? 『レビン』のガキ....。 くくっ元々、『幹』ちゃんが 協力してた理由はこの地『濃霧地帯』に 舞い戻る理由が欲しかっただけだもの!!! ...そこの子、さんきゅう〜ネッ!!!」 仲間である筈のレビンが『知也』の 攻撃により霧雨の降る外へと放り出された のにも関わらずミキは自らの傷口から 吹き出て流れる血液を指に取り、 ひと嘗めし、歓喜しながら笑う.... 「...『春化』はオレが守る...。 お前がたとえ、ハルカの知り合いでもーーー 容赦しねぇっっっっ!!!! 古術連武壱ノ型『滅魔』ーーーーー 【バースト・アライズ】っっっ!!!」 『キュオオオオッッッン!!!』 再び彼女を襲わんとするミキに対し 全身全霊の“力”を込めた一撃を 見舞い繰り出すトモ、しかし!!! 『ズンンッッッ!!!!』 「げふぁっ??!!!」 「...ぐはははっっ!!!!!Miss ったなぁ〜....俺の『B・S 』 【ブラッディ・ソール】の“本質”....。 忘れたかよ?....っくくっ!!!!」 技が放たれようとした、その瞬間!! 『幻魔』型の鎧が彼に反応して動き トモの背中を物凄い力で殴り付けた!!! 「...れびぃん...しぶとぃじゃない?」 「くくっ、まぁな.....。 (このアマァ...まぁいい、今の所はな...。)」 一瞬呼吸が止まり、無呼吸状態で 先のレビンと同じように壁を貫き 外へと放り出されたトモは、身動きが取れず 頭から落下してゆく...。 『どぐしゃっっっ!!!』 「あぁ〜あ、こりゃ〜即死だな。」 数秒後、スイカを誤って床へと落とし 砕けた様な奇妙な音が辺りに響き渡った... 「さて、それでは心おきなく〜〜〜〜〜〜 幹ちゃんは...この女を殺せるっってぇ わけよねぇっっっっ!!!!」 『ジュカッッッッッン!!!』 徐に武具を振り上げたミキの足元に不意、 真っ赤な...これは、斬首刀が飛び突き刺さる!! 「そないに簡単に自分らの都合良く 事が進む〜思ったら...大間違えやで?」 横に広がる大きな陰と共に唐突に 「なんだ?お前は?...それはーーーー 何故???Tomoyaが!?!!」 傷付き、肩で呼吸をするトモを抱えた 『海驢 智明』がその姿を現す!!! 「遅くなったな....だが、もう 安心しな?...あたしらが居るからね...。」 静かに剣を構えた『京香』も いつの間にかハルカの横に存在し、 ミキと対時する...そして、最後に 「ハルカっっっ!!!!!」 『ラフェーラ』が駆けつける!!! 「『帝劍坤』【ていけんこん】....。 少し本気だそうかしら?」 けして追い詰められたワケではない ミキは手にしたソレで智明の投げ放った 武器を跳ね上げると、弾き 『ぱしゅいっっっ!!!』 「へぇ、やるやんか...。」 彼に向けて軽く迎撃を繰り出す、すると 智明は難なく受け止め、手にした.... こうして舞台に役者は全て揃う!!! 『6月14日(水)』 第三二五話 『永い夜〜サーヴァンド〜』(6.14.水) 『ドガシャァァッッン!!!!』 「なんや?この教会みたいのは???ーーー ってぇ!!!何か降って来る気配?!!」 「『智明』!!キミの真上に....くっ しっかり支えろよ!!!」 鐘の音に導かれた彼ら3人が古ぼけた 教会へと足を運んだ直後!!! 上空からたった今、『レビン』の操る 鎧によって殴り付けられ、壁を突き破り落ちて 来る知也の姿が!!! 『ばすっっっん!!!!』 「......ぅう...とも...あき...???」 どうやらまだ意識はあるものの 虫の息で彼の顔を見ながら呟くトモの 傷をとにかく『京香』は 『ぱしゅっっっっん!!!!』 「...トモの大まかな傷口は直した...だが... 変換材料が少ない為に血液まで 補充する事が出来ていない...しかも... 傷といっても大幅な処置だけだ...。 この様子だと『春化』は...まずいな...。」 「智明君の上で彼も助かったですね。」 「やろ!..ってどないやねん!!!!(怒) まぁえぇ、行くぞ!!!」 「...ノリ突っ込みか......。」 直す、が...補充変換材料が見あたらず 大まかな傷を塞ぎ、彼女の身を 案じて教会内部へと侵入してゆく!!! 「...くっ...大ジョブだ...一人で 立てるから...智明下ろしてくれ...。」 「...解った...悪いな...。」 「いや、あいつ相手にオレがいたんじゃ 足でまといになるだけだ...それじゃあ 話しにならないからな...ここは お前に任せた...!!!」 『ジャキッッッ!!!』 「大船に乗った...つもり言うんも おかしな話しや、乗って寝てろや!!!」 斬首刀を徐に構え、目の前の不気味な 笑みをこぼし鎌を手にする少年レビンと 向かい会う智明... 「くくっあははははっ!!!! 『ミッキー』の相手じゃつまんないだろ? だから俺がVS(相手を)してやるよぉ〜...。 肉ダルマのにぃちゃん....。」 「なんやこいつ?俺様にノリのイイ 態度しよるわ....。 せや、かる〜くしばかせてもらおか? なぁっっっっ!!!!!」 『ジャグルギャルルルッッッ!!!!』 一瞬にして斬首刀を振り上げ 攻撃を繰り出す智明の動きと、ほぼ 同時に足を踏み出し、鎌でそれを素早く 迎撃するレビン!! 「やりおるやん...。」 「You もね...くくらりほぉ〜!!!」 両者の武器同士が摩擦により激しく 火花を散らす!!! 「........ここで『集眼の朱閃光』 【アルティ・バースト】を放つわけには いかない...が、彼女一人でわ...。」 幹と対時するキョウを案ずる 『ラフェーラ』へ、それを察した彼女はーーー 「...安心しなよ...あたしは そんなに弱くないんだ、だから信じて 待ちなよ、静かに...ねっ?」 優しく、言い放ち血みどろになっている ハルカを抱き締め、それらを 素材とし、彼女の傷を塞ぐ... 「余計な事するじゃない?えぇ??? 長身のお姉さん??」 「…あたしはねぇ、まだあんたなんかに お姉さん呼ばわりされるほど歳をくっちゃぁ いないんだよ!!!…。」 そして、緑色の宝石をはめた剣を 構え、叫びながらミキに攻撃を仕掛ける!! 『6月15日(木)』 第三二六話 『永い夜〜生還の宝環〜』(6.15.木) 「らりほぉ〜〜〜〜『永遠の回忌』 【エンドレス・デュアル・サイズ】.... 血塗れになんなっっっあぁっっ!!!!」 『ぱしゅしゅしゅしゅしゅっっっ!!!!』 一旦、後ろへと下がり助走を付けて 『智明』へ技を繰り出す『レビン』!! 「...遠心力と加速による速攻...か。」 それを真っ向から受けようとする 彼は斬首刀を徐に構える、と同時に 『がぎゃぎゃぎゃぎゃっっっ!!!』 「なにぃいいいっっっ!!!!! (なんだこいつ、俺に併せた...はっ!?!)」 レビンの振りかぶる攻撃に刃を併せ 神業的な防御攻撃を披露する!!! 「くははははっ!!!!俺様に タテつこうなどーーーーーーーーー 十億年とちょっと早いわぁっっぼけっっっ!!!」 力押しの勝負では完全に智明に ぶがある分、レビンは少し焦るが、不意に 「おぃ、My Lover を忘れて 貰っちゃぁ〜こまるぜ?」 「あ”?」 『ばきゃぁぁっっっっん!!!!』 智明に向かい呟くと、一瞬の隙を突き 忍び寄らせていた鎧に攻撃を命じる!!! 「ぐはっ!?!!(うそーぉん!?!)」 横から顔面を殴り飛ばされ、勢い 良く手にした斬首刀をその場に残し 吹っ飛ばされ、当然!壁をブチ抜き 霧雨の中へと叩き落とされた智明!!! 『ベキャッッッ!!!』 「くくっ...流石に体格差がありすぎる...。 俺はゴリ押しタイプではないんでね...。 (それにしても、あいつは....誰かが 前に話してくれていた奴と似ているような...。)」 ニヤリっと笑いながら落ちて行く彼を見送り、 さて次は〜っと目標を定めようとするレビン.... だが、彼が足を前に踏み出した、 …その瞬間!!!… 「お前も来いや....『血化陣』 “血の捕縛”っっっ!!!!」 『パシュルルルッッッ!!!!』 突然!!落ちて死んだ筈の智明の声が 耳に響き、何かに物凄い力で 足から引き寄せられレビンは、彼が落ちた と、思われる風穴から同じように 自らの意志とは別に落下してゆく!!! 「NooOOooっっっっっっ!!!?! Why!?! 何故だ!!!! この俺になに....足!?!!」 落ちて行く際に右足に絡み付いていた 奇妙な、赤い網が重なりあり一つの縄に なった様な物体に気付き、引き寄せられた 理由を理解し、困惑する少年は成す術なく 地上へと向かい堕つ 「ふっん!!...まぁ、えぇわ...。 そんなことったろうと、思ぉてたしな。」 『ドシュッッ!!!』 地表すれすれで鎧型の『幻魔』に よって助けられたレビンを見て、 残念そうに呟く智明は、再び武器を 構え、戦闘体制を取る....。 「らりほぉ〜〜〜!!! この足のが“能力”...か?、もしかしたら キミと俺の能力は似通っているのかも 知れないなぁ....くくっ!!!!」 『がしゃしゃっっ!!!』 レビンの動きに併せ、鎧も蠢き 智明を攻撃にかからんとする...それを見て 「御託はえぇねん...はよう カタつけようや?」 武具で自らの指を切りつけ、鮮血を 滴らせながら彼は、そう言い放つ!!! 『6月16日(金)』 第三二七話 『永い夜〜夜明け前〜』(6.16.金) 「“光と闇”...私達と彼らの関係は そんな構図の一つかも知れないな...。」 未だ覚醒を迎えぬ青年が静かに浮かぶ 筒状の柱に寄り掛かりながら 黒ずくめの人物は側で徐に腕を組み たたずむ少女に声を掛けた.... 「...珍しいネ...そんな事を言う ようなタイプだったっけ? ...ふふっ、理論でこの世界の理と 我々が存在していた世界を理解する... なんて不可能だわ、驕りもいいとこ じゃ...ないのかな?」 青年の顔をのぞき込みながらブロンドの 髪を持つ少女は返事を返す... 「そうかも知れないな....。 もう直ぐ『7人目』が姿を 現すだろう...その時が...。」 「『選ばれし者』と『異界の闇覇者』達の 決着の時...ってね!...。」 不意に姿を現す眼鏡を掛けて太った 少年は同調するように声を掛ける...。 「はぁぃ?...珍しい、ね...。 この3人が揃うなんて。」 彼の登場に少し驚きながら少女は 明るく声を掛ける... 「お前どうして?,,,,。」 「あははっ、あのね、伝令っかな? 『スレイツ』に『雪原地帯』への 協力を!!って....。」 少年の言葉に少し反応を見せる 黒ずくめの人物... 「...『月乃』様の目覚めが 近いから...彼らを遠ざけろ...っと、 言う事か....。 (果たして彼女は動くのか?)」 「解った、じゃあ早速!足止めに 行くわ...じゃあね、2人共。」 少女は2人へ出かけの挨拶を済ませると、 即座に行動を開始し、その場から姿を消した。 「...ふっ、これが伝令...“叫び”の 間違えじゃないのか?」 「...“渇き”かも知れないよ?...。 そう言えば『レビン』君達の姿が見えない ケド...。」 「あの子はまだ子供だ...、思うがままに させておくさ...いずれは...。」 「そう、...じゃあボクも戻るよ...。」 少年も消え去った後、人物は徐に 頭から被っていたフードを取り払う...。 まだまだ続くのですぞッ!! 『ノリがもう、めちゃめちゃで〜ッ!!』 先を見るんッスねぇ〜!! |