『6月29日(木)』 第三四〇話 『手駒』(6.29.木) 唐突に別れて行動する事となった 『春化』『京香』『智明』の3人は 只、一人...エメラルド・グリーンの 結界に阻害され別の地帯から巡る事に なった『知也』の安否を気遣いつつも 自分達も、彼を信じ先の『水辺地帯』に 足を踏み出した...が、その頃 3人の様子を何処からか伺う少年達が居た... 彼ら2人の目的は不明だが... 無邪気な笑みを浮かべながら一行を 試す様に、手にした『幻魔』の形を 型どった駒をマップに それぞれが置き去る...すると少年達が場に置いた 駒は実際に実体化し、現実のモノとなって 彼らに襲いかかって行った!!! 「『亮』の『汝流』は 誰を狙うんだぃ?」 「『護』は?」 「せーので言ぉうよ。」 「良いよ、じゃあ行くよ!!」 『パシュオオオオッッ!!!』 「おぃおぃ、なんやこぃつらぁ!?!」 智明は突然の事に動揺し、少し うろたえてしまう... 『ヴォッッン!!!』 「マスクを被っている...ヒト型の 幻魔じゃないのかしらこの地の???」 ハルカの持つ形態の変化した『霊聖坤』 【れいせいこん】は柄の部分だけとなっている為、 それを握り締め、そこへ霊力を注ぎ、瞬時に 青白い刃を生み出す方法を取っている... 彼女は即座に身構え、刃を生み出し、 戦闘体制を取る!!! 「...(おかしい...こぃつら...何で??? 何故ーーーーーーー)」 しかし...キョウが背中から剣を抜き出そうとした …その瞬間!!!… 人間と見間違える程の似た容姿を持つ 幻魔達からの奇襲が彼女を狙う!!! [きょあぁぁっっっっ!!!!] [むひゃぁぁっぁっ!!!!] 『ズパァシャァァァッッッン!!!』 「ーーー...人間の感覚を宿す!?!...。」 間一髪で攻撃を避けたものの 何か桁外れた攻撃に圧倒されるキョウは 意味深な言葉を叫びつつ攻撃に転じる!!! 『ジュバババババッッッ!!!』 「“水”よシールドへと成り代われ!!!」 “能力”を解放し、水溜まりを 最高出力の盾へと変化させたキョウは、 第二波の攻撃を受け止め反撃の一撃を放つ!!! [きょぁぁっぁっっっ!?!!] [はしゅあぁっっっっっ!!!!] 「....風よ...斬り裂けっっっ!!!!」 『バジュオオオオッッッン!!!』 横から振り上げ物凄い勢いで 両手剣から真空刃と共に相手を切り刻み ほぼ即死させる程の威力を持った 攻撃だったの、だが... [ぎょぱぱぱっっっ!?!!] 『じゅるっっん!!!』 一体は始末したものの、もう一体にーーーー 「なっ...あいつ、キョウの技を ぱくりおったんかい?!!」 「違うわ...彼らは水を全てを切り刻む 刃へと変化させて攻撃していた...。 だから彼女の防御を見て...学習したのよ...。」 先の自分と同じく水のバリアを 張られ、風を掻き消されたうえに剣の刃を 受け止められ、弾かれてしまう!!! 「...っく...やるじゃん....でもっっっ!! 回転ぇぇっぇっっっっん旋回ーーーーーいいっっっ ぎりぃいいっっっっっーーーっっ!!!」 『ヴォッッン!!!』 しかし、弾かれても尚、連撃の手を 休めようとは彼女はしていなかった!! ハルカ達の心配を余所にキョウは、 瞬間!!その場から身を捻り回転を付けた 『ハウリング』直伝の回転撃を 繰り出し、一気に水の壁ごと敵を斬り裂きーーー 『ジュパァッッッン!!!』 [ぴげっっ!?!] 「...出直してきな...。」 これで、2体の敵を葬り去り たった一人で歪みへと沈めてしまった!!! 「ありゃ...僕の『牙流』も 倒されてしまった....。 まぁそれより、ふーんやっぱし あのパぁッンパツンの姉ちゃん狙いだったね?」 「護だってそうじゃん、か。 あははっ、でも僕達ってやっぱり 気が合うよねぇ〜。」 「そりゃね...くすすっ。」 「さってと、彼らにはこうやって 戦って此処に来て貰わないとね...。」 「そうそう、そうじゃないと...最強の 敵は完成しないんだもんね...。 ねぇ、『ソルベ』にパーティは 辿り着いたし...こっちはこっちでーーー」 「...あっちでネッ?」 少年達は、マップから駒を外すと その部屋から姿を消した...。 『6月30日(金)』 第三四一話 『3分岐』(6.30.金) 『レイヴ・ソルト』が破壊され 武具を失った事による不安を押し隠し ながらだったが『知也』は、静かに 降り続く雪の中を歩き街を探す... 「“マサトモ”が言っていた...“俺っちには 心髄が使えない”ってのは...何なんだろう? それにあの時...オレの中に眠る 別の...“力”???」 倒れた時に見ていた夢、それを 思い出しながら右手を徐に眺めつつ トモは遂に何処かの街を発見する...が、 「...酷い...青白い...あれは炎か?」 そこは既に崩壊し、廃虚と化していた... しかも雪が降り注いでいるにも関わらず 得体の知れない青白い炎は一向に消える事は 無く、まるで生きている様に辺りに飛び交い 家屋や既に死滅している者達を幾度となく その体内で消滅させる事をさせず 取り込み燃やしていた...彼らの怨念を 吸収するかのごとく... 「...嫌な悪寒を感じる....。 意志を持ってアレらは動いているのか?! (...古術の本来の...零への回帰?)」 その様を見て妙な気分を覚えた トモは不意に何かを記憶から蘇らせていた... 「...とにかく...先に進むか....。 此処の支配者を倒せば...解放出来る ...確か、その筈だからな...。」 彼はその場を後にするとまた雪原を 踏み締め歩いて行った....。 「『水辺地帯』再生の街『ソルベ』...。 門を開くにはどうすればイイのかな?」 『京香』は徐に門を押し開けようとする...が、 『グギギッッ!!!』 扉はびくともせず、無駄に終わる 「ん〜内側から開けて貰うんや ないやろか?...大抵、この世界の奴らは 『幻魔』を警戒して用心深くなって いるからな...扉に“能力”が掛かって いないとも言い切れんしなぁ?」 湿気による暑さで大粒の汗を流しながら 『智明』はキョウに声を掛ける... 「そうね、智明の言う通りかも? おおおっっっぃ!!!開けてぇっっ!!!」 彼の横から『春化』は声を張り上げて 門に向かい叫ぶ...すると、 「あのな〜そないなもんで〜〜〜...」 『ズギャギャギャッッッ!!!』 「...開いたわ...(呆)」 「んなアホな...(汗)」 目の前の彼らを招き入れる様に 轟音と共に扉が内側に向かい開いた!! 唖然とし、ポカーンとする智明らを 余所にハルカは張り切って街中へと 先に走って入って行く... 「おぃ...。」 「...解っている...。」 彼女の後を追いかけキョウ達も門を 潜り抜けソルベへと入って行った....。 「...はぁ、はぁ...あはっ、 息が白くなる〜。」 「...ったく近付くに連れてどんどん 冷え込んで来るな...。」 漸く『雪原地帯』氷の結晶が舞い散る 最西端に辿り着いた一行は、そこにそびえる “絶対零度の灼熱”を垣間見る... 「氷付いた炎...???」 「ぼく達はもしかしたら.... これに近しいモノを見ているかも知れない...。」 思わずそれを見上げて呟いた『三浦 洋子』は あの青白い炎の事を思い出していた... 「...とにかくこの先なんだよね...。」 『御津 竹丸』はハッとした様な 顔を浮かべ言葉の意味を理解した...。 遂に物語は再び雪原地帯へと舞い戻る!!! 『おまけ』 ふぃ〜この分だと確実に一周年を 迎えますねぇ...む、取り合えず 340話突破記念の予告ってな感じです。 しっかし、雪原が漸く此処で完結し、 また水辺と入るわけですが〜、最近 物凄くまともです、最初のはちゃめちゃが 何か消し飛んでますね(汗) でも、ご安心を!水辺の二人は所謂 美少年系のです、しょた狙いです (完全な対応、か?) でも、あんまし先の話しなんだよな〜 まっそろそろ、あんそろっぽくして みよっかなぁ〜って感じでやってますが 多分、また〜ちゅえりーPぽくなって しまったり趣味に走るでしょうな(多分ね。) って、作者の意見やなくて〜 次回から、いよいよ合流に向かっての 戦いとかが始まり、雪原は洋子が大変な 事に!そして水辺では罠、罠、罠の連続で 展開が双方早いです!!! 知也はどうなるのか?追い付けるのか!?等 7月編をお楽しみにぃ!!! (って、良く話しが飛ぶよね、この話しって。) 次のおまけは... 「ぼくがメインに決まってるだろ?」 ...だ、そうです(恐〜怖;) まだまだ続くのですぞッ!! 『ノリがもう、めちゃめちゃで〜ッ!!』 先を見るんッスねぇ〜!! |