『9月9日(木)』 第四十九話 『ダイヴ・トウ・ブルー』(9.9.木) 『絶極の隼』【ディープ・スカイ】の攻撃を 両方の短剣で、受け止め『京香』を庇い ながらもそこから反撃に移ろうとする 『ハウリング』は、そこから上半身を 捻り反動をつけて 「喰らぇ!!零距離からの連舞! 絶技『木枯らし零式』ッッ!!」 『ズギャギャンッッッ!!』 攻撃を放った!! 「同じ手がいつまでも通じると 思うなよ、駄狼がッ!!」 だが、その攻撃を予期していたかのように ディープ・スカイは、軽く その攻撃を自らの爪で相殺し、そう ハウリングに言い放つと 目に見えぬ速さの膝蹴りを腹に見舞った!! 『ドズッ!!』 「はぅ!?...ぅあ”げぇ...!!」 『びゃちゃ...びちゃちゃ...。』 鳩尾に決まり、苦しむハウリングは たまらず口から胃液と共に未消化の 食べ物を石畳に垂れ流しその場に 崩れた...。 「ぅあぁぁぁぁーーーっっ!! よくもハウリングをーーッ!! 『爆熱衝撃弾』【メルト・ウェイヴ】!!」 『ドギャギャンッッ!!』 未だ呼吸がまともに戻らずに背中で息をする ハウリングの姿を見て激昂する 『勇二』がその場に駆け寄りながら 魔法をその惨めな様を見てケラケラと笑う ディープ・スカイに向かい放つ!! 「ぁん?へぇ〜ブタお前の“能力”は... 魔法か?...くくっ面白い!!」 『ズォオオーッッン!!』 不意のその攻撃に避けよる間を失った ディープ・スカイは、そう言うと 魔法が直撃し、爆風が吹き荒れている 間にキョウが、ハウリングを抱き起こし 後ろに連れて行く 「凄い...今の勇二君の攻撃なら!!」 ハウリングのカラダを登って来た 階段の横に座らせると キョウは、勇二のあの威力のある魔法なら ディープ・スカイを倒したのでは ないかと想定する...が、しかし 「...くくっ...見ろよ..俺は...生きてるぜ? 俺の“力”は...こんなもんじゃない!!」 ボロボロの姿になりながらも ディープ・スカイは、生きていた... 所々、出血し虫の息だと言うのに その場で笑いながら、そう叫ぶと更に 「...お前の魔法...効いたぜ? だが...これでもう、お前達全員の 能力は解った...んじゃ...今度は 俺の番だなぁ...『鳥人化』 【バード・ハイ】!!!」 『ギュルルッッ!!!』 そう叫ぶ...すると、身に着けていた 洋服が掻き消え徐にディープ・スカイの いや...青年の変化が始まった!! 青年のカラダが一瞬、閃光を放ち 光り輝くと… より一層白い翼が広がり 全身が羽毛に覆われ鳥の頭や 手足を持つ、ハウリング様な ケモノの姿を形どった獣人に姿を変えた!! 「...あれが...『幻魔人』の真の姿..。」 それを見たキョウは、唖然とする... 「ボクの...ボクの魔法が効かないの? それじゃあ...。」 勇二は、一瞬弱気になるがポケットから 『白金の鞭』【レイジング・ビュート】を 取り出すと構え 「まだ..まだだ!!」 「...もちろん...まだ!...負けていない!!」 キョウと共に完全体となった ディープ・スカイに突っ込んで行く。 [愚かな...完全にあの者を吸収した 我に貴様らが束になって向かって 来ようがムダなこと...それを解くと しるが良い...『疾風の羽』 【エルス・エアリアル】ッッ!!] 『パシュシュシュッッ!!!』 自身の白い翼から舞い落ちる 硬質化した羽の乱舞が二人に襲いかかった!! 『9月10日(金)』 第五十話 『過去』(9.10.金) (ぇえ!!マジでぇ!!の祝50回記念!!) 「ぅあああぁっ!!『白金の鞭』!! 【レイジング・ビュート】ぉぉ!!」 『シュパパパッッン!!』 『絶極の隼』【ディープ・スカイ】の放った 『疾風の羽』【エルス・エアリアル】を 無我夢中で鞭を振り回し、叩き落として 何とか突破口を創り出し、『京香』が 攻撃するチャンスを創ろうとする『勇二』 だったが、あまりの羽の多さに 次第に鞭の動きも衰えて体力も 限界に近付く... 「もぉ少し...もう少しで...今だッッ!!」 だが、一瞬攻撃に間の開いたその時! キョウは、即座に走り詰めると 剣に『風の核色』の“力”を発動させ 『バヒュゥッッッ!!』 旋風を利用し加速を付け一気に 斬り付けにかかる!!! 「…はぁぁぁぁっっっ!!!」 『ガギャギャッッッン!!』 しかし、その攻撃は [...我の間合いに入れた事は、誉めて やるが...工夫が足りんよッッ!!] 片手で受け止められ、しかも キョウ自身が『メルティ』の時の 闘いの様に捕らえられてしまう... 左手でキョウの首を握り締めるように 上に掲げると [...ふふっ...あの鞭を扱う子供の 体力も、あの体型じゃ... もう、持たない...そして、あの狼も 君がココで首を飛ばされて死んだアトに あらゆる苦痛を与えながら殺して やる...くくっ...これで我らに刃向かう “能力者”達の一部を始末 出来たワケだ...彼らもさぞお喜びに なる事だろう...!!] そう、キョウに向かい呟くと 高らかと声を上げて笑った...。 ...ここは...そうか、おいらは あの時、大学の...そうそう実験 してたんだ...アレ?...誰とだっけ? 「『光助』って!!」 あっ!!『三月』!!...っておいら 元の世界に帰れたの!!? ...アレ???でも...違う... 「...やることがあるんだろ? だったらそれを終えてから戻って 来なよ...それまでこっちの事は ...任せておきなって...待ってる からさっ!!」 ...うん、解った!!おいらは、まだ こっちの世界に用があるんだ!! 「...夢?...ーーーッ!!」 重い瞼を上げて夢から覚めた おいらは、蹴られた箇所を抑えながら 起き上がり目の前では 勇二が、必死に羽の攻撃を撃ち落とし その間にキョウがディープ・スカイに 攻撃するも、逆に捕らえられ今にも 両者共に殺されそうになっているのを 見て、猛烈な勢いで内から込み上げて 来る怒りを感じ、カラダが... 熱く変化してゆくのを感じた!! 「...まだ、全部じゃないけど... 大体..解ったよ...2人とも... こっちは、おいらに任せてね...もぉ 大丈夫だから...ハァァァ!!」 ホウコウを上げた 『ハウリング』のカラダを金色に輝く 光が包み込みそれが、オオカミの 姿をかたちどる、そして次の瞬間!! 「『キール・ロ・ワイヤル』ーーーッッ!!」 叫び声と共に『光のオオカミ』 【ライトニング・ウォルフ】にモード チェンジしたハウリングは、光速で 狙いを定め、一直線に突っ込み エルス・エアリアルを消滅させながら ディープ・スカイの [なっ!?うぎゃぁぁぁ!!!] 『ズギャギャギャーーンンッッッ!!』 中央部に風穴を開けると同時に キョウのカラダを口に食わえ 救出し、石畳に降り立ち光が消失すると 元の通常のオオカミの姿に戻った。 そしてハウリングは、キョウの抱き抱えていた カラダを下ろし、驚いて 声も出ないでいるキョウに微笑みかけ 同時にもうバテバテで石畳に へたり込む勇二に向かい Vサインを出すと、もがき苦しむ ディープ・スカイ見下し 「そう言えばおいらの“能力”... まだ使ってなかったんだよね、 だってまだ記憶完全じゃないし。」 そう言って笑った、すると [くくくっ...愚かな奴らめ... 何も知らずに...クククッ... 所詮、お前達がーーぉがぁッ!!] そう、笑いながらディープ・スカイは 絶命し歪みに消えてゆき、その場には 元の姿に戻った瀕死の青年が残った...。 『9月11日(土)』 第五十一話 『サイレント・ヒル』(9.11.土) 「...ぐっ..はははぅ...さっさと先に 進めよ?...俺の負けだ...奴は俺の “能力”を完全に取り込むために 利用してたんだな...くははっ... ざまぁ〜ねぇな...まぁいい...これで...。」 正気を取り戻した青年は、 口元から血を垂れ流しながら 風穴の開いた腹に手をあてて そう言うと、死を受け入れ目を閉じた 「....まだ終わっていない..。」 しかし、『京香』は死んでゆこうと している青年の胸に手を当てると 能力を使い傷を直してしまった (おまけに洋服も。) 「なっなんで〜『ハウリング』が 折角倒してくれたのにぃ!!」 それを見て『勇二』は、ぜぃぜぃ言いながら 突飛な行動に出たキョウを責めた 「待ってよ、勇二ここは、キョウに 任せよう...何かワケがあるんだよ..。」 だが、ハウリングがそれを治めると 勇二は、黙ってキョウの行動を 見守る事にした。 突然、死の淵から生還させられた 青年は、徐に上半身を起き上がらせ キョウを睨みつける 「なんでだ!?なんで俺を生き返ら せやがった!!もぉ少しで何もかも 忘れてイケるとこだったったんだ!!」 「…そう何もかも忘れて...あんた なんだろ?...あの街を崩壊 させたのは...『メルティ』でも住民を 殺し...嫌な事を全て忘れて死んでゆこう なんて、あたしは許さない!! 苦しみながら...罪を償いながら 生きるがいい...あんたなら...それが 出来るハズだ...『幻魔』を打ち倒す “力”を持ち得ているんだから!」 青年にそう言い放つとキョウは 2人に、謝った 「勝手な事をして御免なさい... 勇二君の言うとおりだ...。」 すると、勇二とハウリングは 「ぅんうんっ!またあいつが来たら 倒せばいいだけだもん!!」 「んっそう言う事だねぇ〜。」 そう言ってキョウの行動を受け止めた。 「ふっ...一度過ちを犯した俺に 『闘って償え』とは...お前 ...真から強いんだな...。」 「あたしは、お前じゃない... 『雹ノ 京香』だ..。」 立ち上がり、キョウに向かい さっきまでの憎しみに満ちた瞳ではなく 穏やかさを感じさせる瞳で見つめると更に 「そうか...京香か...俺は、『芥藤 昇』 【かいとう のぼる】...また何処かで 出会える事もあるだろう...今度は 俺も...。」 そう言うと一部変化をして背中に 白い翼を生やし上空に飛翔すると 「…。」 何処かに消えてしまった。 『ズギャガガガガッッ!!』 『森林地帯』を支配する幻魔 『絶極の隼』【ディープ・スカイ】を撃破 した3人は、主を失い崩壊してゆく 『風読みの塔』から脱出し メルティから貰った地図に書かれて いた次の『山岳地帯』の入り口に ある街『サイレント・ヒル』を目指し 歩み始めた!! …その頃、サイレント・ヒルでは…!! 『9月12日(日)』 第五十二話『もう一人!!』(9.12.日) こちからからど〜ぞ。 まだまだ続くのですぞッ!! 『ノリがもう、めちゃめちゃで〜ッ!!』 先を見るんッスねぇ〜!! |