『2月9日(水)』 またやっちゃった!! 祝第二〇〇話 『裏切りの刃…アーバン!!』(2.9.水) 『蔦の塔』【ラズベリー・フォー】にて 狐色の衣を纏う『海岸地帯西』の支配者 『アルフレッド・ライゼンツ』と 『京香』『智明』『知也』『春化』 らが、対時していた...その頃ーーー 統治者である、眠れる『キエル』を見守る 『三橋 麗魅』の下へ彼女を殺害に 支配者に連れ去られてしまっていた筈のーーー 同じく“能力者”で、しかも...アルフレッドの 実の弟『アーバン・ライゼンツ』が その姿を突然、現した!!! 「ぐっゎっ!!?」 『どぎゃっ!!!』 吹っ飛び、本棚に倒れ込んだ アーバンにレミは、 「あたいの“力”...もう忘れて しまったのかい?」 そう言い放ちアーバンを睨み付けた... 「...ふふっ僕は忘れてなどいないよ...。」 そんな言葉を呟き、平然と 立ち上がったアーバンは、木片を 払い除けて立ち上がった... 「...アーバン...あんた...操られて いるんじゃないんだね...。」 レミは彼の真紅の瞳に揺るぎが ない事から自らの意志で自分を殺そうと しているのだと確信し、何故なのだろうか? と、少し冷静に頭を回転させる... 「流石は、僕の良きパートナーだ...。 僕の事は良く理解して貰って いるんだね、嬉しいよ。」 「『だった。』の、間違えでしょ?」 そして、これは避けられない事なんだ と、自分に言い聞かせ... 「ここじゃ、なんだし....。 どうせなら外で殺ろう?」 「えぇ、派手に暴れるんでしょ?」 窓から、飛び出し砂地に降り立った!!! かつての仲間との闘い... 彼女は裏切られた事のショックよりも この闘いを制すことが出来るのか!? と、言う不安に襲われていた... 「なんで此処を僕が選んだかーーー 解るよね?」 「そうね...、あたいを不利にした方が 楽に勝てるからじゃないの?」 アーバンの問に苦笑いで答える レミは、彼からスッと間合いを取る 「...その通りだ....。 君のさっきの攻撃でハッキリと 僕は解ったよ...コレほどやっかい だったなんてねーーーーッッ!!!」 『バヒュルルルッッッ!!!』 すると、唐突にアーバンは手にした ブーメランの様な武器を彼女へ向かい 叫びながら投げ放った!!! 「そうだった...少し前なら... アーバンのソレとあたいで...良く 『幻魔』達と闘っていた...。」 迫り来るブーメランを前にしても 完全と立ちはだかる彼女は、徐に そう呟きーーーー 「...ふっ、完全に軌道は見切られて いる、か...流石だ!!! だが、しかし!!!!」 軽く避けて見せた、が!!それに次いで 二つ目のブーメランがレミに向かい 既にアーバンの手から投げ放たれていた!! 「なるほどね...ひと味違うの...ね!!」 そして、その刃が今まさに彼女を 捕らえんと眼前に迫る!!! 『2月10日(木)』 第二〇一話 『隠された刃…力学応用』(2.10.木) 『海岸地帯西』の支配者であり塔の最高責任者 『アルフレッド・ライゼンツ』とまったく 同じ、銀髪で真っ赤な燃えるような 瞳と容姿を持った...かつての仲間 『アーバン・ライゼンツ』が統治者と 我が身を守らんと闘う『麗魅』に襲いかかる!! 『ぱすっ...ぱすっ...。』 「なにぃ?!」 円を描くように彼の手に戻った 2つのブーメランは完全に捕らえて いた筈の彼女に傷一つ負わす事は 出来なかった...それはーーーー 「あんたの攻撃は...単調でしかないのよ。 幾ら個数を増やそうともーーーー あたしには掠り傷一つ...つくる事も 不可能だと思うけど?」 レミの並じゃない動態視力と... 長い戦いから培われた経験からの 当然の結果だった... 「ふっふっ...刃を増やした所で ーーーー無駄...か。 面白い...でも、それが限りなく 増えてゆけばーーーーーどうかな?」 『ひゅんひゅん!!!!』 レミを見つめながら彼は何処からともなく 数個のブーメランを取り出し 指の上で回転させパフォーマンスをした...。 「.....『カード変化』 【レイニー・ウィング】を進化させたのね?」 「あぁ、今まで僕だったら ここまでカードから生み出すのは 不可能だったーーーー でも、超越者の僕にはーーーー簡単に 出来るのさ...複雑な生き物 意外は、全てカードからーーーー」 「....。(超越....?)」 「生み出す事がねぇッッ!!!!」 アーバンは、手にした6つのブーメランを 同時にレミに向かい投げ放つ!! 「...精神力が上がったって..事?」 彼の言う“超越者”の意味を 考える間もなく容赦なく6つの刃は、 円軌道を描きながら襲いかかる!!! 「ーーーーーふふっ、6つ全てを 避けても無駄なのさぁーーーれみぃ!!! 君は踊り狂って死ぬ!!!!」 『しゅかかかっっん!!』 「なっ!?...痛っっ.... 確実に避けたのに!!!!」 確実に軌道を見切り戻って 来る際も避けた彼女の背中にーーー 「ほら、次が来るよ?レミ?」 何故か、ブーメランではなく... カードが突き刺さっていた...!!! 「...くっ...そっ...そう言う事...。 アーバン...味な真似をするじゃない!!!」 ギリギリの所でカードの刃から 逃げたレミは、呟き背中から 刺さったカードを抜き取った... 「ふふっ...どうだい?僕の応用した 技...ちょっと前なら...出来なかったーーー “力”の解除さっっっ!!!」 痛みでふらつく彼女の姿を見て 高らかな笑いを上げるアーバンは、 再びカードをその手でブーメランに 変化させ...今度はーーー 「今度は10枚だ...さてーーー 生き残れるかなぁ?」 一気にその10枚の刃を傷付いたレミに 向かい...今、躊躇なく投げ放った!!! 『2月11日(金)』 第二〇二話『昨日を…過去の刃に!!』(2.11.金) 『しゅぱぱぱっっん!!!しゅぱぱっ!!』 10つのブーメランは、同軌道状から 連続して『麗魅』に襲いかかり牙を向く!! 「...駄目...。 この軌道は見切れても...変化が 解かれた時のカードの動きが掴めない...。 ...くっっ!!!!」 ブーメラン自体は難なく避ける レミだが、途中で“能力”を解除され 元のカードへ戻った時の対処が遅れ 次々に細かい傷を手足や頬に増やして行く... 「ふふっ、超越者とただの能力者の 違いが身に染みて解るだろ?れみ? ほら、もっとブーメランは増えて行くぞ!!」 更に『アーバン・ライゼンツ』から 次いで放たれる刃の前に彼女は、 成す術もなくただ逃げ惑う!!! 『がひゅッッっ!!』 「ぎゃっ...っっ!!!」 四方八方に放たれたカードの一つが 彼女の右足に突き刺さり、一瞬だが 動きを封じた...すると、そこへ まるで大勢のお腹を空かせた野鳥が 群がり落ちていた餌を貪り喰う様にーーー 「ーーーー終わりだ....。 レミ...君はやはり僕が言った通りーーー 踊り狂って...死ぬんだ!!!」 『ざぎゃぎゅぎゃがきゅじゅじゃびゅっっ!!』 一気にレミの全身を突き刺した!!! 鮮血が辺りにほとばしり 綺麗な血液のアーチを作り出す... 「....。」 致命傷にはまだ至らないものの彼女は、 既に虫の息だった...だが、そこへ アーバンから止めの一撃がまた放たれる!! 「最後は僕らしく...コレで君を殺す!!!」 『ばぎゅぉぉっっ!!!』 物凄い勢いでカードが変化したブーメランが アーバンの手から投げ放たれ、それでも なお...立ち上がるレミへ一直線に 向かって行く!!! 「.....だ.....。」 『どさっ!!』 しかし、レミを刃が貫く瞬間に 血塗れの彼女が力尽き後ろへ倒れ込んで しまいそれは不発に終わった... 「...ふっ、実力の差とはーーーー 恐いものだなぁ!!れみぎょへっ!?!!」 『ずぎゃっっ!!!!』 が、それをアーバンが受け取り 手にしようとした、その時!! 「のぉぉぉぉっっおおおっっ!!!!」 何故か彼の意志を無視してブーメランが 前に突き出した左腕を吹き飛ばし そして、同時に刃が胸をえぐった!!! 『2月12日(土)』 第二〇三話『二度と戻らぬ刃の…亀裂』(2.12.土) 『ここから見てネッ!!』 まだまだ続くのですぞッ!! 『ノリがもう、めちゃめちゃで〜ッ!!』 先を見るんッスねぇ〜!! |