〓“大喰”はその名のごとく 肥満し、超絶に肥える事を指し示し “強欲”は、頑(かたく)なに 自我の欲するまま行動する事を 示す、どちらの象徴も巨大化すれば 太刀打ち出来ない業罪である。〓 |
『3月5日(金)』 第一三二〇話 『傲慢&憤怒-PRIDE and ANGER- 前編』(3.5.金) 「お前とはーーーーーーっ ここで決着を付けるべきだよなぁ!!! 『レビン・ネス』ッッ!!」 巨大な硝子細工のシャンデリアが 吊り下げられた、舞踏会場の様な場所で 「らりほぉ〜....トモォ... 『井原 知也』ぁあっYouはここで 俺にdisposalされる運命なんだよ...。 さぁ、激しく踊ろうぜぇ...死ぬまでなァッ!!」 対時する2人の少年はーーーー 「望む所だ...。 最初から、全力でイクぜ?」 『がひゅぁぁぁぁっっっっっ!!!!』 巨大な柱時計の鐘の音を合図とし 「らりほぉ〜忘れちゃこまるぜぇ! 俺の相棒、My Partner〜Yeah!!」 死の舞踏を開始する!! 「ちぃ...あの鎧か... しかし、まさかな...お前やっぱり 心残りだったのかよ!!」 『バキャァァッァッン!!!!』 拳へ装着した武器で攻撃を仕掛けた トモのソレをレビンは、自らの血液で 操る鎧で軽く防ぎ弾き返す 「ひゃはっっっ〜...あの時は、邪魔が 入ったけどよぉ〜今度は、そうは行かねー? You understand?!」 各々が奇妙な仮面を纏う マネキンの群れの中でお互いの姿は 掻き消えたかの様に見えた瞬間 「解ってねーのはお前の方だろ?! 『幻魔』を倒しても無駄だ! なんて、ただそれだけで、お前が 裏切ったとは思えねぇ...ッッ!!! 必殺必中!『ヴレイジング・ナックル』【烈風光弾】!!」 それは血の海へと沈んで行く... 「そのAttackも単調過ぎるな、飽きたぜ? そしてウス鈍いぜ....覚えてるよな??? 鎧への攻撃はそのまま、自分に Reflectionするんだぜ! あの女の二の舞になりなぁぁっっ!!」 血液の海より突如として現れた 醜い幻魔を装いし鎧へと攻撃が必中したーーーー ……その瞬間!!!!…… 『ブギャッッブギギギッッギャギャギャッッ!!!!!』 「ウス鈍ぇのは...お前の方だぜ...古術連武式弐ノ型 『活殺破邪法』【デモンズ・キラー】in『双碧の篭手』“光/闇-陽/陰” この程度も見抜けなくなったのか? オレは全力でイクと言ったハズだぜ!!」 命中した鎧の腹部より閃光が放たれ 焼けただれる様にして、装甲は剥がれ落ち この巨大な身体は崩壊して行く!!! 「ちぃ....また例の“気”と言う奴かぃ? らりほぉ〜....うぜぇ...すっげぇ... 死ねよ...ひゃひゃはぁぁぁっっっっっ!! 『B・S』【ブラッディ・ソール】!」 『ドジュパァァァァッッッッッン!!!!』 レビンのお気に入りの己の血を 栄養素として育った鎧は、再び自分の血液を 与えることで復元され、足元へと 溢れ返る血液に手の平をかざし 内部で赤く染められた身体に似つかわぬ 巨大な処刑鎌を呼び出し、納めると 彼は自ら撃って出る!! 「漸く本気になったってとこか? ...だが、オレはもう...誰にも 負けるわけにはいかねぇ...。 古術連武壱ノ型『滅魔』【バースト・アライズ】ーーーーっっ あんどぉおっっっっ!!!!!!」 右拳へ気功を込めた一撃を繰り出し カウンターを備え、構えるだけで無くーーーーー 「ったくよぉ...取って置きの自分のBlood だんだがなぁっっっ....ふぁぁっっっっっ!! 『ラグランジュ・タイフーン』【血鎌の旋風】!!!」 ……次の瞬間!!!!…… 『ドギャギャギャギャギャッッ!!!!!!』 「悪ぃ....本当におせーわ...お前!!! 古術連武式参ノ型『地穿』【フェィツ・ブレイカー】ッッ!」 そこから連撃を打ち込み レビンを柱時計の立てかけられた これまた巨大な支柱へと吹っ飛ばす!!!っと 「いちちち...あ〜あかんわ... ほんま、あかん....なっとらんは自分...。」 …この直後!!… 『ドガガガガガガガガァァッッ!!!!』 同様にたった今レビンが叩き付けられた 壁から、巨漢の男が外壁へ何等かの 衝撃により跳ね飛ばされ、穴を開けそこから 槍を持つ者も共に、この場へと姿を現した....。 「あれは...あの槍を持つ男は.... 『海驢 貴弘』....か...。」 技をキメ構えを解きながら 巻き上がったホコリが納まるにつれて 鮮明となったシルエットを見て 知也は、再び拳へと力を込めた... 「ぎゃははは、よぉ〜〜〜〜〜 トモよぉ〜....『海驢 智明』様ぁーーーっっ ただ今、参上や!!!がははは!!」 沈黙を切り裂くように叫び 大柄な男が、たった今出来た穴より 立ち上がり血反吐を吐き捨て 同じ場所へ倒れ込んでいた少年に目をやると 漸く状況を飲み込む 「相変わらずだな...ったく、だらしないぜ? 智明....さて、こっちは終わったし 休ませて貰おうかな。」 だがしかし、彼が余裕めいた言葉を放ったーーーー ……その瞬間!!!…… 「面倒だ...どちらも一気に始末してやろう ...くくっ...闇世界の覇王共...逐散(ちくさん)し その姿を僕へと再び宿せ...『S・C』【サモン・カオス】!」 『どじゅるあぁぁぁぁっっっっっ!!!!!!』 青年は、自らの右腕とほぼ幽魂(ゆうき)融合し 血脈流れる有機槍から眼球の付属された 不気味な肉触手を複数本出現させ 「うっひゃっほぉっっっ!!! あかん...あないな力持っとんたんか?! (....ほんまに...悪魔にまで その魂、売ったんちゃうやろな!?)」 己の標的だけでなくトモをも狙い 攻撃を仕掛ける....が、しかし 『がしゅぁぁぁぁっっっっん!!!!』 「Hey You!! .....横取りなんてナメた真似...させなぃぜ...?」 「そんなつもりは無い...。 レビン、お前が倒されてたからだろ? どの道...役不足なようだな。」 この攻撃は何時の間にか立ち上がって見せた 少年の大鎌へ防がれ断ち切られる... 「Fuck!ブチ殺すぞ?!」 「そういきり立つなよ? そんな感情的だから負けそうになるんだ...。 お互い逆の相手で良いだろ それなりにお互い、因縁があるんだシね...。」 すると喰って掛かるレビンを 軽くいなし、青年は 偶然にも最悪な提案を彼らを含め、言い渡した...。 『3月6日(土)』 第一三二一話 『傲慢&憤怒-PRIDE and ANGER- 後編』(3.6.土) 「随分と古い話しをしてくれるな? 『海驢 貴弘』...あの塔での闘いでオレが 『智明』を解放した事が、そんなにも 気に入らなかったのかい?」 『知也』は拳を広げて揃え 手首を返して挑発のポーズを取って魅せる 「『レビン』そう言うワケだ...。 邪魔はするなよ?」 だが、ヒロは挑発に乗るどころか 「らりほぉ〜勝手にしな...But! だがなぁ...俺の方にもin toしてきたらぁ〜 ぶっッッころぉおおっっっスゥウウッッ!!」 予め、仲間からの助けを拒否し足を進めた 「えぇ度胸しとるやないか? ぎゃはははは、また霧ん街時のよーに ならなぁェェけどなぁ〜!!!」 真横で向かい合う 両者は同系統の“力”の持ち主、それ故に 「あぁん?....本気って奴を見せてやるぜぇええ ....『ブラッディ・ビースト・モニュメント』【魔装甲】ォオオ!!!」 『ドギュシャ〜〜〜ッッ!!ドムムムッッッッ!!!』 どうやら本気の姿もお互い 血で血を纏う最終形態と成りーーーー 「おっ切り札、言う奴やな? ぎゃはははは!俺様かて『血化陣』が いつまでもアレだけやと思っとったら ぁあああっ『血の化身』【ライデッカー・ラズベリー】 ーーーーッッ大間違いやで?!!」 血みどろの死闘を開始した!! 「フンッ...また纏うタイプか? 君らもGayがないやっちゃのぉ?!」 同様とし、互いの勝者らも、また 「何だよ、ヒロ...お前も高ぶってやがるんだろ? 浸食スピード、早まってんぜ...。 はぁああああっっっっっ! 『気具装』【ウェアー・ディスポティション】!!」 最初から全力でぶつかるべく 『スキル』【特殊能力】を解き放つ!!! 「『ニードル・ラッシュ』【血雨針】の中を こうもあっさり避けおった?!がっふっ!?!!」 「『スケアリー・ビースト・モード』【魔獣装甲】! らりほぉ〜〜〜今の俺はインヴィしぃぃぶるぅうう!!!」 傷ついた自身と血鎧との合身により 常識を超えた“力”で智明を翻弄する レビンだったが... 「ぐっふぁっ!?! さっき垂れ流した血液だけやと 出来へんから手首から血ぃ頂いたんが ここに来て逆効果やったか...?!」 自らも血液を纏う彼を追い詰め 限界を越える度、自我を失って行く 「『ジャック・ナイフ』【斬り裂く血刃】〜〜〜っっ ぎゃっはははぁぁっぁぁっはっっ!!!」 「なっなんや....様子が....。 けっ、何で俺様が奴の心配なんぞ....。 (....奴同様に、俺様が 居場所を奪ってしもたんやろか...。)」 やがて智明の鎧は剥され 大鎌が彼の喉元を捕らえんとする、がしかしーーーー ……その瞬間!!!…… 『うじゅるるるるるっっっっっ!!!!!』 「What?!!身体がっっ!?!」 「無駄や、オマエは気付かへんかったやろ? 俺様が自分の血を纏った、もう一つのワケ...。 そりゃなぁ〜ーーーッこう言うことやっっ!! 攻撃を受ける度に拡散させ、本来の姿に戻しとったんよ!」 何故か、鎧内部で少年の思惑の操作を反した 行動を取り自ら武器を投げ捨て 地上へと落下しーーーーーー 「力が....俺のBloodがぁぁっっ!?!!」 『ドグシャァァァアッァッッ!!!!!』 「オマエん中でお前を縛っておった その怨念や、因縁ごと俺様が吸収したる!!! ....どや、もう動けへんやろ?! ..ハァハァ...ぜひいぃ...。」 そのまま、鎧内部で循環していた血液を 返り血とし入り込んだ、智明の血液に吸い取られ 自滅へ追い込まれてしまう!!! 「『アシュタロス』の加護を授かった この....『神の聖槍』【ヴァイガルス】の突き、見切れるか?」 『ドシュパパパパパパッッッッ!!!!』 「くっ、簡単だ!...それにしても因果だな...。 お前とレビンを闇へと引きずり込んだ 張本人が『選ばれし者』、だなんてな!」 肉を持つ槍のラッシュを避けつつ 反撃し、トモはヒロにそう呟く 「君らのせいじゃない...どの道、そう言う 運命だったのだ....僕や、レビンが こちら側となるのは、なッッ!!」 『どごっっっっっす!!!!』 「そうなのかよ? 装纏術連武“華月”『直線衝』【ブリッド・スラッシュ】ぅうっっ!!」 少年の必殺撃は大理石の柱を砕き その強大な威力をまざまざと魅せつけていた、が 「ん?んん〜ん...どうやら、その状態でいるのは かなり身体へと負担をかけるようだな...。 お互い諸刃のヤイバか....少なくとも、僕は 自分の意志でこうなったのだ、何等煩(わずら)う事はない!」 気を纏いながらの長期の闘いは 非常にそれの、消耗が激しいらしく この技で決めんとしていたトモは息を切らせる 「だからどうしたぁあっっっ!! .......てめぇらも命を懸けてんだろーが!!! がっはぁはぁ.......!」 「そうだったな....あかんゎ... 僕の身体の中で魔王共が暴れ出しおった...。 せやったら...な、解るやろ?」 『ドギャギャギャギャギャギャッッッッ!!!!!』 命を懸した攻防の結果、既に互いの 力は限界を迎えていた.... 「はぁはあ....ぅううっっっっぉおおっっっ!!!!」 「かっかは....おんどりゃぁぁっっっっ!!!!!」 両者の最後は純粋な殴り合いだった お互いの意地と意地を潰しあい、そしてーーーー 『どすっっっっっごっ!!!!』 「ぎゃははは!!少し寝とけや?」 「グファ...くっ.......この俺が Loserだと....ガッディッッム!!」 ほぼ同時で各々の死舞踏は幕を下ろす!!! 「ひっ...卑怯やぞ........。 武器ん差で......僕が....。」 「ハァハァ...馬鹿言え...お前の方が タッパもあるしリーチもでけぇだろーが...。」 ...勝敗が決された事で勝者を通す 経路門[ルート・ゲート]が開き、こう言葉を残して 「ぎゃはは!ざまぁ〜ないのぉー自分!! ....ヒロ、すまんかったな...。」 「レビン...『ディアナ』は最初から... お前を選んでいた....それだけは忘れないでくれ...。」 満身創痩のまま2人は、その門を潜って行った....。 先を見るんッスねぇ〜!! |