とろっトロで行こう!! |
第61話 巳咲きに咲き誇れる 其の6 大人 『巳咲』は、たった今『城戸』に斬り つけられた傷を“ペルソナ”『ノルン』の 回復魔法を使い直そうとする... 「はぁはぁはぁ...『ディラハン』!!」 優しい光が巳咲を包み込むと 傷口が閉じて、出血が止んだ 「...フフッ『歩無』の世界は、誰にも 壊させはしない...私がいる限り... 永遠の時間が私達には、待っているんだ もの....いつまでも子供で...。」 揺りイスを揺らしながら無邪気に 笑う巳咲は、その場に落ちていた人形を 拾い上げて、眺める... 「永遠だと...貴様...ふざけるなよ...!!」 「まだ、生きている...君は、確実に さっきの攻撃で...。」 不意に声を聞き前に目をやると... さっき倒れた筈の 傷だらけの『南条』がその場に立っていた... 「...はっ...あっ...あの程度の攻撃で へばるような闘いをだてにアタシらは、 して来たわけじゃないのさ...。」 「あなたまで!?」 そして、更に『黛』までもが... 傷を負いながらも立ち上がると... それを見た巳咲は、さすがに驚き焦る。 「確実に止めを刺す必要はないはず... 二人には『アルファブラスタ』の効果が... それに君にも『闇の審判』の追加効果が 残っているのに...なぜ立ち上がるの!? ...そんなに...永遠をうち砕きたいの... 彼と共に歩む永遠を!!」 叫ぶ巳咲に南条は、 「...貴様達の永遠は、誰かの犠牲の上で 成り立っているまやかしのモノにすぎん... しかも、永遠など...存在するはずが なかろう...だからヒトは、その時、その時を 思い出に変えて必死に生きているのだ... それを永遠と偽りそこに停滞しようとして いるのは、貴様が見えない未来に 不安や恐怖し、ただ逃げているだけだ!!」 そう答えると、同時にペルソナを 再度召喚する!! 「私達の夢を...彼の事を...侮辱 するなんて...許さない...殺してやる!! お前達を確実に殺してやる!!」 南条の答が巳咲の逆鱗に触れた... 怒り任せにペルソナを召喚する巳咲は、 ノルン周囲に光と闇の閃弾を無数に 出現させ、自分に攻撃を仕掛けようとする 南条と黛に向けて、それらを放った!! 第62話 巳咲きに咲き誇れる 其の7 螺旋&エピローグ 「『ノルン』...罪ぶかき彼らに... 聡明かつ偉大なる死を与えよ!! 『審判の鐘音』【ジャッチメント】!!」 『巳咲』の叫び声に併せて光と闇の 閃弾が螺旋状に同化したモノが 自分に立ち向かって来る『南条』と 『黛』に向かい放たれた!! 「オオオッッ“ペルソナ”!! 『山岡』...『からさでやおろすうち』!!」 「いきな!!『ドゥルガー』!! 『狼牙天ちゅう斬り』!!」 しかし、それと同時にペルソナと自身の 同時攻撃を仕掛ける2人は その巳咲の魔法攻撃を撃退しつつ 追い詰める....だが、追い詰め あと一歩で攻撃が届く範囲までに なった、その瞬間!! 「そっ..うそ私がぁぁッッ!!!」 『ドスッ!!』 「あんた、うるさいよ。」 突如、巳咲の目の前に空間を斬り裂き 何者かが現れペルソナを召喚すると 巳咲ごと2人を同時に斬り裂いた!! 「ばっ...ばかなぁぁあ!!」 「...そんな...!?」 謎の人物の放った『利剣乱舞』に よって南条と黛は、部屋の隅に 斬り裂かれながら弾き飛ばされた!! ...そして巳咲は、直接その人物の 剣に急所を逸れてはいるものの胸を刺され 鮮血を巻き散らしながらその場に 崩れ吐血を繰り返し気絶した... 「...弱者にようはない... あんたの精神力じゃ彼らには どっちみち勝てなかったんだよ... 解る?いつまでも『歩無』が子供で いたい...なんて誰が言ったんだよ...? ふふっ...あんたも彼の糧に なりな...そうそう...。」 血塗れの巳咲から剣を引き抜くと 片手で徐に巳咲の手を引き そのまま引きずって空間に投げ入れた... さらに、3人をペルソナで集めると 笑いながらその場からその3人を連れて 姿を消した....。 第63話 悠久の時 其の1 火炎 『赤い扉』を『歩無』の城へと 続く道を辿るうえで開け放った 『藤堂 尚也』『園村 麻希』 『横内 健太』の3人は、扉を 潜り抜け先を目指す... 「なっ...なにココ...ずいぶん 暑いよねぇ〜尚也君...。」 「あぁ...そうだな...横内? お前、大丈夫なのか?」 「はぁはぁはぁ...えっ!?」 「“ペルソナ”使いこなせるように なっているっていっても... この暑さじゃ...横内の体力が...。」 「ボクは、大丈夫だよ...はぁはぁ...。」 3人が扉を潜るとそこは、何かの 遺跡のような作りの迷宮が出現していた... しかも、先に進んで行くにつれて しだいに暑さが増して来る... その間、元気なマキと自分は、 ともかくとしても “トロ”の体力はどんどん奪われて 行く...顔の汗の尋常じゃない量を見て 尚也は、心配して声を掛けるがそれを 大ジョブだと、ぜぃぜぃ言いながら 言い切るトロを信じて共に前に足を 進めて行った....。 「...尚也君あれ!!」 「....コロシアム?...あ... 暑さが消えた...。」 「はぁはぁはぁ.....。」 暫く進んで行くと不意に闘技場の ような広い部屋に出た3人は、そこが 暑くないのでその場で少し休憩しようと するが...突然!! 『ズギャギャギャッッ!!!』 「なっなに!?」 「くっ..休ませてもくれないのか!?」 「...はぁはぁはぁ...う〜...。」 地響きが辺りに起こる!! そして、それが止んだ瞬間!! 目の前に一行を待ち受けていたのかのように 悪魔、竜王『ウロボロス』が 姿を現した!! 「....まずは、その“力”見せて もらおう...俺が相手をすべきか...。」 …そのコロシアムの上では、3人の 様子を見守るように『裁きの神殿』 『激炎の間』を守るヌシ... 『悠助』の姿があった…。 続く!! |
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