とろっトロで行こう!! |
第85話 Step up High the beat 其の7 昏睡 「なんで...何であんた達が彼の... 『智哉』の事を...!?!」 我を忘れて『サヤカ』に詰めよる 『夢麻』に、思わずサヤカは 驚き臆してしまう.... 「ちょっ...その手を離してくださる!!」 「っ!?...イイから答えなさいよッ!!!」 「ちょっ!?どうしたの〜!!ユマぁ〜 『アヤセ』ちょっち恐いんだけどぉ〜?」 そして、興奮するユマを止めようとする アヤセが、声を掛けると... 「...あ...ユカ..御免...わたしは...!!」 「...ふっ...まぁイイわ...貴方が あの子を知っていようがいまいが... 関係ないですもの...でも、そうねぇ... もし、ワタクシを倒せたらーーーー」 「あっ!?夢麻ぁ!!!...さん...!!」 我に返ったユマは、その場をアヤセに 任せ、サヤカが喋り終える前に 走って、崩れてゆく城へと繋がる道へ 軽やかに進んで行ってしまう!! 「いっちゃったよ〜...どうする?“トロ”?」 唖然とその行動を見つめていた トロに呆れながら声を掛けた アヤセは、目でイキナっと、合図を送る... 「あの...その綾瀬さん...一人に任せて おけないから...ボクも...。」 だが、トロはそれを受け取らずアヤセと共に 此処で闘かをうとする 「...ったく...ほんとーーーーに トロぃわねぇ〜〜〜、あんたアヤセがこんな おばさんに負けるとでも思ってるの!?! .....ーーーーッッ!!!(怒)」 『バシィッッッ!!!』 「ひッ!!ーーーーーっっ痛ッ!?!?!」 すると、それを見たアヤセはイラ付きながら 怒鳴り付け、トロのまるまると太った お尻を手にした鞭でおもいっきり打ちつけた!! 「お...ば...さ...ん....!?!?! この子娘....ワタクシを...!!!!」 自分の言葉がサヤカの逆鱗に触れ 激昂している中で、それを無視するアヤセは 「...つったく...だぁ〜かぁ〜らぁ〜!! あんたって嫌いよ!!」 「そっ...そんなアヤセさん...。」 「...トロ...あんたの足が動いていたの くらいアヤセ見てたんだから〜!! 今はユマが心配なんでしょ〜....アヤセは、 大丈夫だから〜〜〜さっさと行きなよぉ!!」 「...でも、アヤセさん....!!!」 「くどい、却下、それとも.... また鞭で打って欲しいの?(脅し)」 「ひっ〜〜〜いっいきます!!!」 ほとんど脅しに近い状態で 直ぐにトロに夢麻の後を追わせた.... 「....ふんっ!!....アヤセも なめられたものだよ〜〜〜...ったく!!」 「...無視?!...無視したのね!!!」 そして、残った自分はトロ達を 追わせない為にたった一人で サヤカに立ち向かう!!! 夢麻とトロも『鈴子』に続き城へ繋がる 道を渡り切る...だが、しかし3人が 目の前に見えた大きな扉の前まで進むと 『ごぎゃぎゃぎゃっっっん!!!』 物凄い轟音と共に地面が完全に分断されて 浮遊する岩場と完全に離されしまい あの場所へ戻ることが 不可能になってしまった!!! 「...これが城の門ね...。」 「智哉はここに....、そう言えば なんでトロがここに?」 「...あっ...あのつい勢いで...。」 そして、前にしか進むしかなくなった3人は、 静かに開く扉を潜り中へと潜入して行った!! 第86話 Step up High the beat 其の8 因恨 『ぎゃぎゃぎゃっっ....!!!』 「...扉が勝手に開いてく....。」 “トロ”は、内側へ自動的に開いて ゆく巨大な門を見て呟きながらも、さっさと 先へ進む二人の後を追って中へ入る... 「...本当にどっかのお城みたいなのね...。」 「『朝倉』さん...油断は禁物だわ。」 『智哉』の事が頭から離れない夢麻は、 『鈴子』が声を掛けた頃には、もう 奥の部屋へ進む為の扉の前にいた... 「まっ...待ってよぉ〜!!」 遅れて息を上げながら走って来た トロは、慌てて扉を開けて中へ入ろうと している二人と、共に中へ...すると、 「...これは...綺麗....。」 「...キリストの神像...天使達の ステンドグラス...これも...創られた もの...なの!?」 「...あっ!!食事出来るのかなぁ!!」 そこでは、ダンス会場の様な大広間が 姿を現し、入って来た3人を驚かせる様な 凝った造りをしていた...天井には大きく 張られたステンドグラスが、そして まるで貴族が食事をするかの様な テーブル達が軒並を連ねていた....。 「ふふっ...折角芸術を鑑賞している所で 悪いんだけど...そんな事をしていたら 時間が無くなるわよ?」 思わず、このせいかんな部屋に 目を奪われていた3人へ 女性から声が掛けられた 「なっ!?...何であんたがッ!!!」 「ひっ!?...あの4人の一人... ...ですよねぇ...?」 声で気付き少女を見た夢魔とトロは すぐに身構える...が 「...来たわ....。」 リンコは、ただ一人二人を背に 前に出て彼女...『4柱神』の一人 『橘 凍花』【たちばな とうか】の下へ 静かに歩み寄る.... 「ふふっ...嬉しいわ...ようやく... 漸く貴方と会えて...これであの方からの 全てが....終えられる!!!」 さらに、おもむろに後ろを振り返り 「...朝倉さん...トロ君...二人とも ここは私に任せて...先へ...行って!!!」 二人にそう言い放つ!!! 「なっ?!...どを言う事なの!?」 「そっ...そうですよ、ボク達も闘いーーー」 そして、トロの言葉を遮る様にまた 「イイから!!!....これは私の... 私一人の問題なの!!!」 叫び、前を向き凍花と対時する!!! 「貴方達に用は...私はないのよ... 『歩無』ならこの部屋を出て 先の螺旋階段を登った部屋にいるわ.... 眠れるあの子もね...通してあげるから 先へ行きなさいよ...じゃないと...もう 間に合わないかも?」 凍花からの言葉が夢麻を動かした 「...先生...絶対!!あとで来てよ!!!」 「えぇ、必ず。」 そして、それを見たトロも動き 「あの...ボクは....。」 「心配しないでトロ君...また後でね!!」 凍花が指し示す扉から夢麻の後を 追って行った 「...さて...話してもらいましょうか?」 二人を部屋から出し、何故か先へ進めた 凍花を見つめるリンコは、岩場での 言葉の意味を問う...。 第87話 Step up High the beat 其の9 出生 「...『鈴子』さん....大丈夫かなぁ...。」 一人部屋に置いて来た鈴子の事を 心配する“トロ”は、『夢麻』と共に 螺旋階段を駆け上がりながら、呟く... 「...トロも心配性ね....大丈夫!! 『ジャンヌ・ダルク』のリンコが... 負けるはずがないわ!!...それより、 今度はこっちの心配をしなきゃ...。」 すると、それを聞いた夢麻は、先に進むに 連れて突如、姿を現し攻撃を自分達に 仕掛けようとする悪魔達を目の前にして [...こっから先はイケないんだよ?] [...肉ニクにくにくぅ!!!!] 「ひっ...いけないんだね...(泣)」 泣きそうになっているトロに声を掛けつつ 「さぁ〜...一気に突破よ!!! いいわね!!!おぃで“ペルソナ”!!!」 ペルソナを発動し、一気に突破を試みる!! 「...貴方は...自分のお父様の事を 覚えていらっしゃるかしら?」 リンコを見つめながら食卓に腰を 乗せる『凍花』は、そう質問する... 「父親...!!!?...しっ...知らないわ!! 私は....私は母親に...死んだって... 言われていたし...深く知ろうともしなかった... それがなんだって言うの!!!?」 すると、その言葉に動揺しつつ リンコは、答えた... 「...ふふっ...教えてあげる...。 貴方の父親は、あの有力者で代議士の スマル市の『須藤』様...。」 「...スマルの須藤...!?!」 突然、聞かされた父親の事に 戸惑いつつも凍花の声に耳を傾ける... 「...貴方のお母様とはたった一度の仲... だと私は聞かされたわ....くすっ... ねぇ?どう言う事か解るわよね?」 そして、唐突に知った事実に 耳を疑った.... 「私は...そうだ!!あそこには、長男の... ーーーーまさか!!!」 「そうよ、鈴子お嬢様?... 彼はどうやら貴方が存在する事ーーー 自体が気に喰わないらしいの。」 全てを悟ったリンコは、言葉を無くし その場に静かに崩れた...。 「...うそ...嘘よ...!!」 「嘘でもなんでもないわよ?... だって血が繋がっているんだから... 解るでしょ?...彼も“ペルソナ”使い なのよ?...じゃあ何故...スマルから 離れたの?...共鳴した筈よ? 彼と貴方のペルソナ同士が!!!」 牢屋に閉じ込められている 彼女の兄弟に当たる人物は、 父親の秘書で自分と同じく破滅を願う 凍花を聖エルミンへ差し向けた... 同じ血を持つ女を殺せ...と!!! 「...そうかも知れないけど...何故!? ...私はそんな事、関係ないのに!!」 叫ぶリンコを前にして凍花は、冷たく 「言ったでしょ?生きている事自体が 彼には目障りなのよ...って...。 ふふっ...『悠助』の誘いを受けて 良かったわ...こんなに早く貴方と 巡り会えたんですもの...じゃあ.... そろそろ...お別れね?」 そう言い放ち、いつの間にか 手にしていた刀を向けた...。 続く!! |
)C 1997 fat-boy@athena.dricas.com