とろっトロで行こう!! |
第22話 我が夢の為 其の6 『虚空』 『夢麻』が放った『サーベル』での 攻撃は、『太』の左肩を貫いた!! 『ズブシュウっ!!!』 すぐにそれを夢麻は、引き抜き また構えると 「ぎぃやぁぁぁーーーっぁ!!!」 そうやって大声で喚きながら傷口を 抑え、のた打ち回る太に向かい 冷たい口調で 「...どう?これが実力の差よぉ〜 解った?おでぶちゃん?!...私は、 ペットなんて、いらないから...止めを 刺させて貰うわっ!!」 そう言うと、すぐにサーベルでの 攻撃体制に入った。 太は、あまりの痛みに泣きながら 「ぅ..ううぅっ...悪かったよぉ〜 俺っちの負けだっ!!だから殺さないで!! お願いしますぅ!!」 そう言って惨めに降参し、土下座して 夢麻に謝った。 それを見た夢麻は、 呆れて殺す気も失せたように サーベルを下に下ろすと 「...あんた達の目的は、なんなの? 答えなさい!!答えなければ殺すわよぉ!?」 そう言って太の額に剣先を 押し付けた。 「...うぅっぅ...俺っち達の目的は...。」 「目的はッ!?」 「........。」 「早くッ!?」 「...ばぁ〜かッ後ろを見てみろ!!!」 そう言って 苛つき注意力が散漫な夢麻を 見て、あざ笑うかの様に秘かに 後ろに忍ばせていた 『ツクヨミ』で奇襲を仕掛けた!! 「なっッ!?ペルソナ?!?」 慌てて後ろを振り返る夢麻は、 ツクヨミを見て『リリム』を発動 させるが、間に合わず捕らえられた 「もう遅いよぉ〜、ツクヨミの『闇』 無限の地獄の中へと、入って行け!! やれ...『呪陣暗魂』ッ!!」 【ペルソナ封じの陣】 そう太のその命令を受けたツクヨミ は、動きを封じられもがく夢麻の 身体を自分の纏うマントの中に 静かに沈めてゆく...。 「ちょっ!?離しなさいよッ!! リリーーム...リリム何故ッ?!」 沈んでゆく中でペルソナを召喚 しようとしても何故か出来ず夢麻は、 あっけなくツクヨミの持つ虚数空間 『闇』の中へと吸い込まれて行った!! 「ふんッそんなやわなペルソナで 俺っちに勝てると思っているから そんな目に合うんだよ...ククッ あと二人か...。」 太は、そう呟き笑うと体育館から 姿を消した...。 第23話 我が夢の為 其の7 『暗転』 『夢麻』が『太』に倒されてから 数分後...。 この町、御影町... いや世界に大規模な地震が起こり その振動が終えたその瞬間、遂に 『世界の暗転』が始まった...。 『歩無』は、『セベクのデヴァ・システム』 を応用し、世界に病院で未だ目覚めぬ 弟『智哉』の苦しみを解らせてやる為に この現実世界に虚数空間を創り出し 『悪魔』を呼び世界の壊滅を願った... つまり自分の心をシステムに投射し かつての『マキ』の様な不完全なモノ では、無く完全に世界をすり替えようと していたのだ...。 今、太が“トロ”のいる教室に 向かい歩んでゆく...しかし突然 『暗転』が始まってしまった為に 予想外の出来事が起きていた... それは....、『ツクヨミ』の中で 封印していた悪魔達が自分の意志に 反して、召喚され暴れ始めていたのだ 「ぐぁぁぁ!!...何故だぁぁ!! 俺っちの言う事を何故聞かないんだっ!!」 太は、ツクヨミを呼び出し再び封印しよう とするが、暗転の影響でパワーアップ した、悪魔達には、もう手も足も出なかった。 悪魔を見て逃げ回る生徒や教師達 まさに、数ヶ月前の あの悪夢が現実になったのだ...。 その頃ツクヨミの『闇』の中では....。 「...くそぉ!!あのクソデブめぇ!!!」 夢麻は、暫く怒り叫んでいたが辺りを見回し この壁の様な空間が幾重にも繋がって いる世界を抜け出す術を考えながら とにかく先に進む為に暗闇の中を 歩いてみる事にした...暫く歩いて いると向こう側からヒトの話し声が聞こえて きたので...用心してそこに向かう。 すると、そこにいたのは....!!! 第24話 我が夢の為 其の8 光射す 「なぁ〜『南条』〜ッ此処って 何で“ペルソナ”使えねぇ〜んだっけ?」 「.....ーーーッ!!『稲葉』貴様ッ!! まだそんな事を...バカでも解るように 説明したであろう!! ここは、奴のペルソナの持つ虚数空間なのだ その中では、我々のペルソナは、 能力を封じられ発動出来んだ!! ...だから、サルは、サルなのだ...。」 「何だと、てめぇッ!!」 「やれやれだぜ....稲葉大人しくしていろ。」 「だってようぉ〜『玲司』!!」 「この馬鹿につき合っている暇は、無い!! 『桐島』達と早く合流せねば...ん!! 貴様...そこに居る貴様だッッ!! 出てこい...悪魔でなければな...!!」 なっ好戦的な...ってあれは、.... 『夢麻』がさっさと出て行くとそこには 2年4組の個性派連中...同じくペルソナ 使いでこの前の事件で 学校を救った奴らの仲間 『南条圭』『稲葉正男』『城戸玲司』が この非常時にも、ちわゲンカをして そこにいた...しかも八つ当たりで 夢麻は、そこに駆り出された感じに...。 「んッ!?貴様は、人間では、ないか!!」 南条がいきなりそんな当たり前の事を 言ったのでその態度と言葉に腹が立った 夢麻は、南条に向かい 「はぁ見てわかんないの?メガネしてる 価値ないんじゃ無いのかしら〜ぁ?!」 そう言って、簡単に黙らせた。 するとそれを聞いて稲葉は、 「南条〜っバカは、お前じゃないの?! ぎゃははは!!」 そう言って大笑いしていた。 「お前...ペルソナ使いなのか?」 城戸は、笑い転げる稲葉を後目に夢麻に そう言って身構えた!! 慌てて敵じゃ無いという事を伝えると 3人は、事情を説明してくれた。 9人のメンバーは、『歩無』と言う 生徒に呼び出され、その場所に行くと 『太』の放った悪魔に襲われた (来なかった仲間も3人ほどいるらしい。) そして悪魔と闘っていたその隙を 突かれて『ツクヨミ』の虚数空間に 三日前に閉じ込められてしまった事 それからメンバーは、中でバラバラに 散らされ偶然に出会った三人で行動 して皆を探し回っていたこと等を 聞かせて貰った夢麻は、自分の今までの 闘いの経緯を話して教えた。 「なるほど...では、今頃は、残った 二人の事を殺しに向かっていると 言うわけか....。」 「そうなのよっっ!!....でも ここでは、ペルソナが使えない... 脱出する事が出来なし... 最悪ね...どうすれば!!」 夢麻がそう言って怒り任せにまた 壁に拳を当てた、すると同時に 突然『闇』の中で大変動が起きた!! 『暗転』の作用でこの空間に閉じ込め られていた、悪魔が現実世界放たれ しかもこの闇の内部にも 放たれ現れ始めたのだ!! 『ギュォォォーーーン!!!』 [人間人間いぃぃひぃーーーッッ!] 悪魔『イワテ』 [餌ぁあああっぁぁ!!!] 悪魔『カトブレパス』 [きゃしゃぁぁあぁ殺す殺すッ!!] 悪魔『カワンチャ』 の三体が夢麻達の前にも姿を 現した!! 「あっ悪魔!!!」 「ちぃっ!!稲葉、武器はッ!?」 「俺のアックスしかねぇ!!」 「...大丈夫だ...俺には、拳がある!!」 「やるしかないっっ!!」 そう叫ぶと!! 南条は、イワテに蹴りを放つ!!が それを、もろともせずにイワテは、 『一文字斬り』を南条に放ち 『ジュバッ!!』 「ぐっおのれぇぇ!!」 [きぇきぇきぇッッ!!!] 軽く撃退してしまった!! 「南条ッ!!ちぃっこいつら.... 前より断然強くなって...グググッ!!」 カトブレパスに斧で立ち向かう 稲葉は、完全に押されている!! 「...ちっ....やっかいな...おぉぉぉぉ!!」 城戸もカワンチャと必死に拳で 闘うが明らかに力の差が見えていた...。 このままでは、皆、殺されてしまう... 今、私がなんとかしなくてはっ!! そう思った夢麻は、『サーベル』を片手 でしっかり構え加勢に入ろうとする、だが その後ろからは、また別の悪魔の影が 忍び寄っていた!! 続く!! |
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