【神の失墜】 |
もはや切り札を出すまでも無く 終わらせてしまわんと、『海馬』は― 「『マテリアル・スコーピオン』召喚!!」 モンスターを更に召喚し、自動合体を敢行 伝説の幻獣『モザイク・マンティコア』を使役 だが、その瞬間!! 「『クロニック・デジャヴュ』 このカードによりあなたの場にいるモンスターと 同じモンスターを私の場に従えます!!」 『夜行』の罠が発動し、僕の同士討ちを誘う、が… ………次の瞬間!!!……… 「ククク… ワハハハハ!! このオレにそんな姑息な戦術が通用すると思ったか!! リバース・カード!『α波の放出』!!」 ウィルス・フィールドカードが起動し 場の全てのモンスターは攻撃力を300ポイント落とし 攻撃を封じられる、しかし・自らのモンスターだけに 手札から、装備カード『ワクチンの接種』が あてがわれ、ウィルスを無効化し・攻撃命令を行うと 敵を打ち砕いたのだった。 「私のターン… 2体のマテリアルズを生贄とし――― 『闇の公爵ベリアル』召喚!!」 破壊され、ダメージを背負い1900となった ライフだがマテリアルモンスターの集合体である 『マンティコア』は、2体の原種を残す が・これを活用し、上級モンシターを召喚するも 次ターン、海馬のワクチン効果を引き継いだ 『青眼の白龍』の前に――― 「モザイク・マンティコアの3体構成体のうち 2体を生贄に捧げ出でよ! ブルーアイズ・ホワイトドラゴン!!」 成す術無く、滅ぼされてしまうのだった…。 「キサマには『神』を持つ資格はない!!」 あまりにも、無様なデュエルから放たれし 海馬の罵倒が夜行を蝕む、だが... 「(こ…これは…!?)」 場へと一枚伏せターンを終えた、彼を凝視しながら 邪神を纏う男は立ち上がり僕『使い魔アガシオン』を 召喚し、再びデッキへと手を掛けた。 「手札より魔法カード発動! 『クロス・シフト』!!『マテリアル・ライオン』を回収し―――― 『ロード・オブ・ドラゴン』を場に召喚する!! 行くぞ夜行!!リバースマジック発動!! 『ドラゴン・目覚めの旋律』!! ドラゴンの支配者の旋律によってデッキに眠る ドラゴン族が目覚める!! ドラゴン族の目覚めの代償として 手札のマテリアル・ライオンを墓地へ送る!」 が、時はあまりにも遅く・海馬の完璧なる 戦慄のコンボは次々と組み立てられ それらは、やがて・とある伝説の竜を呼び起こす!!! 「(このコストを計算の上でのクロス・シフトか!!)」 『ウィラー』も思わず見惚れる 立て続く、目覚めへのロード、その先には――― 「オレはこの2枚の龍を手札に加える… さらにリバースカードオープン!! 『ドラゴンを呼ぶ笛』!!」 神をも超えるカードが、今まさに解き放たれんとしているのだ。 「…………」 このターン、ウィルス効果を受けていない 青眼の白龍だけが行動し、守備モンスターを撃破。 「一度は邪神を見てみたいとも思ったが キサマのデュエリストレベルではそれも叶わぬようだ…」 だがそれでも、夜行は次ターン何等アクションを 起こさず待った・そうそれは、とてもとても辛抱強く……… 「手札より魔法カード発動! 青眼三体融合!! 見るがいい夜行!! これが史上最強絶美の究極モンスター!! 『青眼の究極竜』【ブルーアイズ・アルティメット・ドラゴン】!!」 成就の時まで……此処・瞬間を……。 「……三体…の」 ウィラーから言葉が思わず漏れた。 「……青眼…」 同じく海馬も、場の夜行以外は何が起きているのか まったく理解出来なかったのだ。 「………ヒ… ヒハハハハ――― あなたが究極竜を召喚する この時を待っていたよ! リバース・トラップ『ジャンク・ディーラー』!! このカードにより……究極竜の召喚素材となった 三体の青眼の白龍を私の場に召喚した…」 夜行が手にした3体の生贄、それ即ちは―― 「(……三体の…)」 「あなたの最愛のしもべが あなたの悪夢の呼び水となる――――――― 私のターン……神は今―――私のもとに… さあ…海馬瀬人お目にかけよう 『邪神アバター』召喚!!」 邪神召喚への布石である、そして 召喚された邪神は、即座に青眼の究極竜のステータスを コピーし、それにプラス攻撃力と守備力を1だけ 付け加えた数値で表記され・降臨されるのだ、つまり 「(神を超えるオレの青眼の究極竜をさらに超える神… これが邪神か…!!)」 「『ダークネスアルティメットバースト』!!」 どんなに強力な僕であれ、相手よりも“1”だけ 上回る・ソレを持つ限りこの邪神は、単体戦闘では無敵…。 「お…おのれ! 次はロード・オブ・ドラゴンをコピーするか…!」 「だったの1ポイントの攻撃力を加えてね…」 場にいるモンスターのもっとも攻撃力の高いものを コピーし、そこへ“1”ポイント攻守に加算する能力 これを有す邪神の前に脆くも究極竜は崩れ去る。 「……オレのターン」 夜行が場へ一枚伏せた後、海馬は苦肉の策として 『マテリアル・アーマディロウ』を守備表示で召喚 攻撃力以上の守備力を持つ、モンスターで 次の布石を投げ打たんとするの・だがしかし―― 「ヒハハハハ そんなもので邪神の闇から逃れることなどできない! リバース罠オープン! 『カンパラブル・レベル』!!」 その猶予すら、夜行は与える事はなかった、この効果で ライフを半分にしてしまうものの、今回は4つ星モンスターを 対象とし、手札にある1つ星の僕共を3体・場へと呼び出す 「…………またもや3体のモンスターを……」 そう、その3体は―――― 「邪神『ドレッド・ルート』召喚!!」 2体目の邪神召喚の呼び水、追い討ちをかけるかのごとく アバターは、ドレッド・ルートをコピーし……… 「ば…ばかな…!!」 「『武藤遊戯』の持つ【幻神獣】と我が【邪神獣】は 対をなす存在 神が3体ならば邪神もまた3体ということ…」 魔法カード『力の決壊』により 守備モンスターは全て霧散・次いで終焉へと解き放たれし 拳が海馬を誘う、更に同時刻...。 「なっ…なんだと…!? テメーがその邪神を…」 「『邪神イレイザー』召喚!!! 悪ィな『リッチー・マーセッド』… カード・プロフェッサーNO.1はオレだぜ!!」 3体目の邪神も出現し、『R・A』【リバース・オブ・アバター】が開始 『杏子』の意識は 今まさに掻き消されんとするのだった...。 (次回、究極の闇の降臨。) 『モクバ』を味方に付けた 『城之内』と『本田』は軒並み 襲い掛かる黒服共を、拳にて迎え撃ち 薙ぎ倒しながら、突き進み・ビルの上階を目指し 登る間、ふと気になり『遊戯』の身を案じる… 「(お前は決闘で勝ち上がってるよな…遊戯!!)」 丁度・その頃、『月行』のデュエルは―― 「ククク… オレの勝ちだな!月行よ!!」 絶対にあってはならぬ筈の 彼の敗北で、その幕を降ろしていたのだった。 「……『リッチー』…」 事の顛末(てんまつ)だけを書き綴(つづ)るのであれば― 「クク…リバーストラップ発動(インヴォーク)!!」 罠『幻惑の閃光』で攻撃力の低い僕が 攻撃力の高い僕の壁となりダメージを肩代わりさせるとする リッチーのソレを阻止せんと、月行の魔法装備カード 『慈愛のアミュレット』がエルフへと装着され 超過ダメージは無効化された、ハズであったの…だが ………その瞬間!!!……… 「ばかな!? 『エンジェル07』の攻撃がリッチーに直撃した!?」 2枚目のトラップ『掠める弾丸』が起動 このカード効果で、攻撃モンスターと迎撃モンスターの 攻撃ダメージを双方のプレイヤーへと 直撃させる事が可能となった為、各々背後に立つ デュエリスト自らが、攻撃の餌食となり、ライフ残量が 僅(わず)かであった、彼は敗北したと言う理由である。 「『夜行』を救いたい気持ちが… テメーに決着を急がせた!」 一縷(いちる)の望みは――― 「まって…!!」 「武藤遊戯あんたは自分自身の勝敗のすべてを そこの月行にあずけたハズだ…… あんたの進む道はここで終わりだよ…」 此処に完全に絶たれてしまったのである。 「さっきのテメーの借りを返しに来たぜェ リッチーよォ!ハハハハハハハハハー」 勝敗を喫(きっ)し、夜行の元へと向かわんとする リッチーだったが報告を受け、続けて城之内達をも始末せんと デュエル・リング・サーバーへと 足を踏みださんとするの、だが――― 「テメー… 『バンデット・キース』…」 ……その時!!…… 上階より飛び降り、先の借りを返さんと 意気込むキースの襲撃を受け 膝を床へと付け、倒れる。 「オレ様がここに生きてるんのはよォ オレをコケにしやがった2人をぶっ倒すためだ! 一人はどっかに消し飛んじまった今―――― 残った獲物…城之内はオレのモンだ! テメーなんぞに渡しゃしねーぞ!!」 反撃を行うも、それをもろともせず 男は言い放つ、自分の実験台として 貴様が相手になれ!っと…。 そして、遂に開始さるるは―――― 「な…なんだなんだ ははは…こりゃすげェ…」 【幻神獣】 VS 【邪神獣】ッッ!!! 「キサマの計画すべてを無に帰してやるわ!! 決闘!!!オレの先攻!」 迫り上がるデュエルスペースには 先に撃退したプロフェッサー 『ウィラー』の姿が在った。 「フフ…」 『海馬』はリバース・カードをセットし 『マテリアル・バット』を守備表示で召喚する。 「お?何だ 夜行のヤツ手札事故 やっちまったのか?」 海馬を挑発しながらも自らは 場へと2枚カードを伏せ、ターンを終えた 夜行の行動にウィラーは手札事故を勘ぐる、が 「『マテリアル・ライオン』を召喚する!! いくぞ夜行!」 海馬は容赦なく、その場へと切り込み――― 敵の身体を直接引き裂いて行く!! 「私はさらに伏せカードを一枚セットして ターン終了です…」 海馬が場にカードを伏せ、ライフ残量は直撃のお陰で 2200までも減っているのに関わらず 彼は、一向にモンスターを召喚する気配を感じさせず 自らを守る罠すら発動せる事も無く ターンを潰(つい)えるのだった…。 (次回、最後のアヴァター!!) 【次のページへ進む】 |
© 2006Ver, ワハハハハハ何だそのモンスターは!